神奈川の家売却
神奈川県横浜市都筑区の不動産売却|成約の中心は築11〜30年のマンション。築30年の線で段が変わる区
編集部
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結論から 横浜市都筑区の実成約は、中古マンションが1,233件、戸建てが494件です(国交省データ)。中央値はマンションが5,000万円、戸建てが6,500万円です。マンションの成約は築11〜30年の帯に集まり、築21〜30年から築31〜45年へ移るところで中央値がいちばん大きく落ちます。戸建ては築45年まで中央値がほとんど下がらず、築46年以上で半分以下になります。改装済みのマンションの中央値は未改装を上回っていません。直近1年はどちらもほぼ横ばいでした。
横浜市都筑区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか
売り手が多く持つのは家族向けの中古マンションで、買うのは家族で住む部屋を探す世帯が中心だと私たちは見ています。
横浜市都筑区で売れた不動産の件数(約3年)戸建て494件
中古マンション1,233件
土地だけ153件
横浜市都筑区の成約の66%が中古マンションです。間取りの記録がある部屋のうち79%が家族向けの広さで、いちばん多いのは3LDKです。ひとり〜ふたり向けの部屋は4%にとどまります。この間取りの偏りから、買い手の中心は家族で住む人たちだと考えています。
2だから、この値段
部屋が古くなるほど値段は下がり、築31〜45年の帯に入るところでいちばん大きく下がります。
築年数ごとの、売れた値段の真ん中(中古マンション)5,900万10年以内
5,700万11〜20年
4,800万21〜30年
3,100万31〜45年
1,700万46年以上
真ん中の値段は、築11〜20年が5,700万円、築21〜30年が4,800万円、築31〜45年が3,100万円です。築年の帯どうしの差は、築21〜30年から築31〜45年へ移るところがいちばん大きくなっています。改装済みの真ん中の値段は4,800万円で、未改装の5,200万円を上回っていません。改装した部屋ほど高く売れている、とはこのデータからは言えないと私たちは見ています。
3この先、上がりそうか、下がりそうか
いまのデータに大きく下がる兆しは見えず、当面は横ばいからゆるやかな上向きだと私たちは見ています。
住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)2025年5万人
2035年5.2万人
2045年5万人
住宅地の地価は36地点のうち36地点が去年より上がり、下がった地点は0でした。中古マンションの真ん中の値段は、前の年と比べて+3.1%です。家を買う年代の人数は、2045年までに−1%とほぼ変わらない推計です。一方で高齢の人は+61%と増えるので、売りに出る部屋が増えることもありうると考えています。
「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。
横浜市都筑区はマンション1,233件、戸建て494件。成約の中心は築11〜30年のマンションにある区
この記事の数字は、国土交通省の不動産情報ライブラリから横浜市都筑区の成約を抜き出して集計したものです。成約がいちばん多いのは中古マンションで、1,233件です。
戸建ては494件で、マンションの半分に届きません。土地だけの取引は153件にとどまり、三つの中で最少でした。
中央値で見ると、マンションは5,000万円、戸建ては6,500万円でした。マンションの㎡単価は中央値で64万円です。戸建ての真ん中半分は、4,600万円から8,500万円の間に入ります。
都筑区は1994年に、港北区と緑区の一部から生まれた区です。港北ニュータウンの街区を含みます。
この区のマンションを築年帯で並べると、築11〜20年と築21〜30年の二つの帯に成約が集まります。築46年以上の成約はごくわずかです。
つまり都筑区のマンションの多くは、これから築30年の線を越えていきます。そして中央値がいちばん大きく落ちるのが、その線です。この記事はその線の話を先に書き、戸建てと土地を後ろに回します。
マンションの成約がいちばん厚いのは築21〜30年の帯。その帯を出た直後に、いちばん深い段がある
都筑区の中古マンションは、築10年以内と築11〜20年で中央値が近い水準にあります。築21〜30年で一段下がります。
築31〜45年に入ると、築10年以内からはっきり離れた水準になります。帯ごとの落ち幅を比べると、築21〜30年から築31〜45年へ移るところがいちばん深い段です。
成約がいちばん多い帯のすぐ先に、いちばん深い段がある。これが都筑区のマンションの形です。築25年の部屋なら、いま比べられているのは築21〜30年の成約です。
築31年を過ぎた時点で、引き合いに出される成約が築31〜45年のものに入れ替わります。部屋は何も変わらないのに、比べる相手が変わります。
建築士の視点
築30年の線で買い手の見方が変わるのには、建物側の理由があります。築30年を過ぎると、給排水管の更新や2回目以降の大規模修繕が、現実の費用として見えてきます。積立金で足りるかどうかを、買い手は部屋の値段から差し引いて考えます。
売る側ができるのは、その費用を先に示すことです。そろえる書面は、長期修繕計画・修繕積立金の残高・直近の総会議事録の三つです。工事が済んでいるなら、その記録も出します。「将来いくらかかるか分からない部屋」は、買い手が安全側に値引きして考えます。
この帯で売る準備と資料は、中古マンションを売る にまとめています。
3LDKが最多で、2番目は4LDK。都筑区のマンションは、2LDKより4LDKのほうが多く売れている
都筑区のマンションで成約がいちばん多い間取りは3LDKです。2番目は4LDKで、2LDKより多く売れています。3LDKと4LDKの中央値は近く、2LDKはそこから一段低い水準です。
「広い部屋は買い手が少ない」という言い方は、都筑区の成約には当てはまりません。4LDKの成約は2LDKより多く、値段も3LDKに近い帯で動いています。
4LDKを売る人が比べる相手は、同じ棟や近くの3LDKと4LDKです。2LDKの成約を引き合いに出されたら、間取りがそろっていない査定です。
逆に2LDKを売る人は、3LDKの中央値を見て期待を上げないほうが安全です。都筑区では間取りの差が、そのまま中央値の差として出ています。査定のときは、間取りと築年帯の両方がそろった成約で比べてもらってください。
改装済みの中央値は未改装より高くない。都筑区では「直してから売る」が工事費を回収できる前提にならない
改装の有無が記録された都筑区のマンションの成約で、改装済みの中央値は未改装を上回っていません。直してから売った部屋が、直していない部屋より高く売れているとは言えない数字です。
理由として考えられることを、推測と断ったうえで書きます。都筑区のマンションは築11〜30年の帯に成約が集まります。この帯の部屋は、内装を直さなくても住める状態で売りに出ることが多い帯です。
買い手は内装の新しさより、築年帯・間取り・棟の管理状態で値段を判断します。内装の工事費は、買い手の側で「自分の好みで直す費用」に置き換えられます。
だから都筑区では、先に工事をしないでください。まず現状のまま査定を取ります。そのうえで、壊れている設備だけを直すかどうかを決めます。
「直せばいくら上がるか」を成約で示せない提案は、受けない判断で問題ありません。判断の手順は、売る前にリフォームすべきか で実成約データを使って整理しています。
直近1年、マンションの中央値は前の1年と同じ水準。成約が多い区の横ばいは、誤差ではなく横ばいと読む
都筑区の中古マンションの直近1年の中央値は、前の1年とほぼ同じです。戸建ても、ほぼ横ばいでした。
件数が少ない地域では、1年の中央値が数件の成約で動くことがあります。都筑区のマンションはそうではありません。
年ごとの成約が多いので、中央値は個別の取引に引きずられにくい数字です。この区で「横ばい」と出たなら、相場が動いていないと読んでかまいません。
横ばいの市場で、中央値から離れた査定額が出ることがあります。それが悪い査定とは限りません。築年帯・間取り・階数・棟の条件で、中央値から離れる理由がある部屋はあります。
聞くべきなのは、離れた理由を成約で説明できるかどうかです。「これから上がる」という説明だけなら、都筑区のデータはそれを支えていません。
戸建ては築45年まで中央値がほとんど下がらず、築46年以上で半分以下になる。その帯には新耐震より前の家しか入らない
ここから戸建ての話です。都筑区の戸建てを築年帯で並べると、マンションとは違う形が出ます。築11年から築45年までの三つの帯は、どれも築10年以内と同じか、それより高い中央値です。
ところが築46年以上になると、築10年以内の半分以下まで落ちます。落ち幅がいちばん大きいのは、築31〜45年から築46年以上へ移るところです。
築45年まで平らで、そこから一気に落ちる。この形になるのには、建物の側の事情があります。
建築士の視点
建築基準法の耐震基準は、1981年6月に大きく改正されました。いわゆる新耐震基準です。この集計の期間で築46年以上にあたる家は、すべてその改正より前に建った家です。築31〜45年の帯には、新耐震の家と旧耐震の家が混ざっています。
旧耐震の家は、買い手の住宅ローンや税の優遇で条件が付くことがあります。耐震診断や補強の費用も、買い手は値段から差し引いて考えます。建物の評価がほぼ残らない帯に入る、ということです。
一方、築45年までの中央値が平らなのは、敷地の値段が建物の減り分を埋めているからだと読めます。築年が古い家ほど敷地が広い傾向があるのかもしれませんが、これは推測です。確かなのは、都筑区の戸建ての多くが、第1種低層住居専用地域の6m以上の道路に面して売れていることです。この条件は築年で減りません。
築46年以上の成約は件数が少なく、値段の幅も広い帯です。この帯の家は、査定が会社によって大きく割れます。
建物を「ゼロ」と見るか、住める家として見るかで、根拠が変わるからです。どちらの根拠で出した金額かを、先に聞いてください。
戸建ての半分以上は第1種低層住居専用地域で売れた。中央値が最低なのは工業地域で、市街化調整区域の成約もある
都筑区の戸建ての成約は、半分以上が第1種低層住居専用地域にあります。中央値もこの用途地域がいちばん高い水準です。いちばん低いのは工業地域でした。
第1種低層住居専用地域は、低い住宅しか建てられない区域です。工業地域は、工場を建てられる区域です。同じ区の中で、この二つが中央値の両端にあります。
住宅しか建たない場所の家と、隣に工場が建ちうる場所の家とで、買い手の払う値段が違います。都筑区の戸建ての値段は、用途地域でまず分かれています。
もう一つ、都筑区の戸建てには見落としやすい点があります。市街化調整区域での成約があることです。市街化調整区域は、都市計画法で建物を建てることが原則として抑えられている区域です。
建て替えや増築に許可が要ることがあり、買い手の住宅ローンにも条件が付きやすい区域です。自分の家がこの区域にあるなら、売り方が変わります。市街化調整区域の家・土地を売る を先に読んでください。
用途地域と区域区分は、買ったときの重要事項説明書に載っています。手元になければ、横浜市の都市計画の地図で調べられます。
戸建ての3分の2は前面道路6m以上の成約。都筑区では4〜6mが「狭い側」に回り、4m未満は件数が少なく最低ではない
都筑区の戸建ての成約を前面道路の幅で分けると、6m以上が3分の2ほどを占めます。中央値もこの区分がいちばん高い水準です。
4〜6mはそこから大きく下がります。4m未満は件数が少なく、中央値は4〜6mを下回っていません。
建築基準法が求める接道は、幅4m以上の道路に2m以上です。4m未満の道路では、建て替え時に後退が要ることがあります。4mは法律の線です。
ところが都筑区の成約では、その線より6mの線のほうが中央値を分けています。6m以上が普通の区なので、4〜6mが「狭い側」に回っています。
4m未満の中央値が4〜6mを下回っていないのは、件数が少ないためだと読むのが安全です。少ない件数の中央値は、数件の取引で動きます。
道路の幅が4m未満なら、後退の有無と、後退後の敷地面積を先に確かめてください。幅の数字だけで値段が決まっている区ではありません。
都筑区の31万円は、用途地域と道路幅の違う土地を混ぜた真ん中の数字。土地だけの成約153件は三つの中で最少
都筑区で土地だけが売れた取引は153件で、三つの種類の中でいちばん少ない数です。㎡あたりの単価は、中央値で31万円でした。ただし、この区の土地の単価は幅が広く、中央値をそのまま掛けると自分の土地から離れた数字になります。
幅が広い理由は、前の二つの節にあります。用途地域と前面道路の幅で、都筑区の敷地の値段は分かれています。
第1種低層住居専用地域で6m以上の道路に面した敷地と、工業地域の敷地では、同じ面積でも単価が違います。31万円は、その両方を混ぜた真ん中の数字です。
築46年以上の戸建てを持っている人は、建物付きで売るか更地にするかを考える場面になります。都筑区ではこの帯の中央値が半分以下まで落ちるので、比べる意味はあります。ただし比べる相手は、区の中央値ではなく、自分の敷地の条件に近い土地の成約です。
解体費も見積もりを取らないと分かりません。二つがそろう前に壊す判断をしないでください。見極め方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るか にまとめています。
成約が多い区は、比べる相手を区全体から棟に絞れる。都筑区のマンション査定で最初に聞くのは「同じ棟の成約を使ったか」
都筑区のマンションは成約の数が多い区です。数が多いと、査定で比べる相手を区全体の中央値から、同じ棟や同じ街区の成約に絞れます。これが成約の多い区で売る人の利点です。
査定を受けたら、最初に聞くことは一つです。同じ棟の成約を使ったか。使ったなら、その成約の築年帯・間取り・階数を聞きます。
使っていないなら、代わりに何を比べたかを聞きます。区の中央値だけを根拠にした査定は、都筑区ではまだ粗い査定です。
戸建ての査定で先に伝えるのは、築46年の線のどちら側か、用途地域、前面道路の幅の三つです。この三つで都筑区の戸建ての中央値は分かれています。伝えないまま出た金額は、条件が混ざった中央値に寄ります。
一社の金額で決めないでください。二社目、三社目の根拠を並べると、どの成約を使ったかの差が見えます。
査定のあとの手続きは、家を売る流れは7ステップ で順に追えます。費用と税金の一覧も、この記事では書かず、そちらのガイドに送ります。