神奈川の家売却
神奈川県川崎市高津区の不動産売却|マンション中心の区で、築年の段と用途地域から相場を読む
編集部
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結論から 川崎市高津区の実成約は、中古マンションが1,657件、戸建てが753件です(国交省データ)。中央値はマンションが4,300万円、戸建てが5,300万円です。値段が大きく落ちる築年は、マンションが築21〜30年の帯を出るところ、戸建てが築46年以上に入るところです。同じ築40年でも、建物の種類で段の手前か先かが逆になります。直近1年はどちらも横ばいでした。
川崎市高津区はマンション1,657件、戸建て753件。同じ築40年でも、マンションは値段の段を越えた先、戸建ては段の手前にいる区
国土交通省の不動産情報ライブラリに載っている、川崎市高津区の実成約を読みます。件数がいちばん多いのは中古マンションで、1,657件です。戸建ては753件、土地だけの取引は124件で、土地がいちばん少ない区です。
マンションの中央値は4,300万円で、面積あたりでは68万円/平方メートルです。戸建ての中央値は5,300万円で、真ん中の半分は4,200万円から6,500万円に入ります。
高津区で目立つのは、マンションと戸建てで「値段が大きく落ちる築年」がずれていることです。マンションがいちばん落ちるのは、築21〜30年の帯から築31〜45年の帯へ移るところです。戸建てがいちばん落ちるのは、築31〜45年の帯から築46年以上の帯へ移るところです。
同じ築40年でも、マンションは段を越えた先にいて、戸建てはまだ手前にいます。建物の種類が違えば、同じ築年でも当てる物差しが変わります。
マンションの成約は戸建ての2倍を超えます。この記事はマンションの話から始め、戸建てと土地を後ろに置きました。
売却の一般的な流れや必要書類は、家を売る流れは7ステップにまとめてあります。ここでは、高津区のデータで値段が分かれている線だけを順に書きます。
高津区のマンションは築21〜30年の帯を出ると値段が大きく落ちる。築46年以上は築10年以内の半分以下で、段の先は別の相場になる
高津区の中古マンションを築年の帯で並べると、下がり方は一様ではありません。いちばん落ち幅が大きいのは、築21〜30年の帯から築31〜45年の帯へ移るところです。
それ以外の帯の境目は、ここより落ち幅が小さくなっています。築46年以上の帯まで進むと、中央値は築10年以内の帯の半分以下です。
半分以下まで落ちるということは、築46年以上の部屋を買う人は、築浅の部屋と同じ予算で探している人ではありません。同じ区の同じ間取りでも、値段の帯が違えば集まる買い手が違います。査定で比べる成約は、自分の部屋と同じ帯から取る必要があります。
築31〜45年の帯にいる部屋を、築21〜30年の帯の成約で査定すると高く見えます。その金額で売り出すと、問い合わせが来ないまま時間が過ぎます。反対に、築21〜30年の帯にいる部屋を段の先の成約で査定すると、低く出ます。
自分の部屋がどちらの帯にいるかを、査定書の比較事例で確かめてください。マンションを売る準備の全体は、中古マンションを売るに分けて書いています。
3LDKが最多で2LDKが次。高津区では総額の中央値4,300万円と単価の中央値68万円のどちらで自分の部屋を測るかを先に決める
高津区のマンションの成約でいちばん多い間取りは3LDKで、次が2LDKです。区の中央値4,300万円は、3LDKの成約に引かれた数字です。
2LDKの部屋をこの中央値と比べると、自分の部屋が安く見えます。広さが違うものを総額で並べているからです。
総額で比べにくいときは、面積あたりの単価68万円/平方メートルを使います。ただし、単価にも癖があります。
単価は広さの影響を受けるので、3LDKの単価と2LDKの単価を同じ数字で扱うと、ずれが残ります。総額か単価かを決めるだけでは足りません。
使えるのは、同じ間取りの成約に絞ってから、総額と単価の両方を見ることです。3LDKなら区の中央値が物差しとして使いやすく、2LDKなら同じ間取りの成約に絞ってから単価を当てます。
高津区は成約が1,657件あるので、間取りで絞っても比べる成約は残ります。間取りをそろえずに出た査定は、その時点で根拠が弱いと考えてください。
改装済みの中央値は未改装より高い。ただし高津区では、改装で築年の段を戻すことはできない
高津区の中古マンションは、改装済みの成約の中央値が未改装より高く出ています。ただし、この差を「工事費が回収できる」と読むのは早すぎます。
改装済みの部屋はそのまま住めるので、買い手が値引きの理由を一つ失います。高く出ている分が工事費を上回るかは、部屋ごとに違います。
もう一つ、高津区で外せない点があります。改装は築年を変えません。築35年の部屋を直しても、比べられる成約は築31〜45年の帯のままです。
築21〜30年の帯の値段には戻りません。築年の段と改装の上乗せは、別々に動く二つの数字です。段の先にいる部屋を直すときは、この二つを同じ査定書の中で分けて出してもらってください。
直すかどうかは、査定で「現状のまま」と「直した場合」の二つの金額を聞いてから決めます。差額が工事費を下回るなら、直さずに売るほうが手元に残ります。
判断の材料は、売る前にリフォームすべきかに愛知の成約データで整理してあります。高津区でも、見方は同じです。
直近1年はマンションも戸建ても横ばい。高津区で各社の査定額が割れたら、原因は相場の向きではなく比べた成約の選び方にある
直近1年の中央値は、前の1年と比べてマンションも戸建てもほぼ横ばいです。相場が動いていない年は、査定額がそろいやすいと思われがちです。
実際には、複数社の査定額が割れることは珍しくありません。割れた原因は相場の向きではなく、各社がどの成約を比較対象に選んだかの違いです。
上がっている年なら、高めの査定も半年後の相場に追いつくことがあります。横ばいの年には、その助けがありません。
高く出た査定は高いまま残り、売り出し価格がそのまま売れ残りの原因になります。査定額が割れたら、高いほうに喜ぶ前に、比べた成約の築年帯と間取りを各社に聞いてください。
売り出してから値段を下げる場合も同じです。横ばいの年では「相場が下がったから」という説明が使えません。
最初の価格が比べた成約からずれていた、という説明になります。下げ幅を決めるときも、同じ帯の成約に戻って決めます。
戸建ては753件。古くなっても中央値は3割ほどしか下がらず、落ちるのは築46年以上の帯に入ってから
高津区の戸建ては753件です。築年の帯で並べると、築46年以上の帯の中央値は、築10年以内の帯より3割ほど低い位置にあります。
半分以下まで落ちるマンションとは、残り方が違います。戸建てでいちばん落ち幅が大きいのは、築31〜45年の帯から築46年以上の帯へ移るところです。
築45年の線まで値段が持つのは、建物の値段が残っているからではありません。敷地の値段が下支えしているからです。木造の建物は、税務上の耐用年数が22年と決まっています。
それを大きく過ぎた家の査定額は、ほぼ土地の値段です。築46年以上で落ちる分は、建物が古くなった分というより、買い手が解体費を見込んで引く分と読めます。
同じ築40年でも、戸建ては段の手前です。築40年の戸建てを「古いから土地値」と言われたら、築31〜45年の帯の成約で比べた金額かを確かめてください。
築46年以上の帯の成約が混ざっていれば、その分だけ低く出ています。逆に、築46年以上の家を築31〜45年の帯の成約で査定されると、売り出してから下げることになります。
成約がいちばん集まる第1種中高層住居専用地域が、戸建ての中央値がいちばん低い用途地域。高津区の5,300万円は安い側の成約に引かれた数字
高津区の戸建てを用途地域で分けると、成約がいちばん多いのは第1種中高層住居専用地域です。そして、中央値がいちばん低いのも第1種中高層住居専用地域です。
いちばん高いのは第1種住居地域です。成約の数がいちばん多い地域が、値段がいちばん低い地域でもあります。
この並びは、区の中央値5,300万円の読み方を変えます。中央値は、成約の数が多い地域に引かれます。高津区の戸建ての中央値は、いちばん安い用途地域の成約に引かれた数字です。
第1種住居地域の家をこの中央値と比べると、自分の家が安く見えます。第1種中高層住居専用地域の家なら、区の中央値とのずれは他の用途地域より小さいと読めます。
建築士の視点
用途地域は、都市計画法で定められた地域の区分です。第1種中高層住居専用地域は、中高層の住宅のための住環境を守る地域です。第1種住居地域は、住環境を守りながら、より大きな店舗や事務所も建てられる地域です。建ぺい率と容積率の上限も、用途地域ごとに都市計画で決まっています。
買い手は、この家を建て替えたときに何がどこまで建てられるかを見ています。同じ広さの敷地でも、用途地域が違えば建てられる建物の大きさが違います。値段の差の理由を用途地域だけで説明することはできませんが、査定の比較対象を用途地域でそろえる理由はここにあります。
自分の家の用途地域は、川崎市の都市計画図で確かめられます。査定を頼む前に調べて、同じ用途地域の成約で比べた金額かを聞いてください。
用途地域が値段に出る理由は、土地の形と用途地域で、価格はどう変わるかに愛知の実データで書いています。
前面道路の幅で戸建ての中央値は三つに分かれる。高津区では用途地域で低く出た家を、道路幅の帯で比べ直す
高津区の戸建ては、前面道路の幅でも中央値が分かれます。区分は4m未満・4〜6m・6m以上の三つで、それぞれ中央値が違います。用途地域とは別の軸で、値段が分かれています。
建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。前面道路が4m未満の場合、建て替え時に道路の中心線から2m後退する必要が出ることがあります。
後退した分は敷地として使えません。買い手はこの分を値段から引きます。
4mの線を越えても、6mの線がもう一つあります。住居系の用途地域では、容積率は前面道路の幅に0.4を掛けた数字で頭打ちになることがあります。
道路が広いほど、建てられる延べ床面積の上限が上がります。道路幅が値段に出る理由は、この二つの線にあります。
高津区で使えるのは、用途地域と道路幅の二つの軸を別々に当てることです。用途地域で低く出た家でも、道路幅の帯が上なら、その帯の成約で比べ直す余地があります。
逆に第1種住居地域の家でも、前面道路が4m未満なら、用途地域の名前だけで高く見積もらないほうが安全です。査定を頼むときは、用途地域と道路幅の両方を最初に伝えてください。
土地だけの成約は124件で最少。40万円は敷地の面積を掛けて初めて、古い戸建ての値段と並べられる
高津区の土地だけの成約は124件で、三つの中でいちばん少ない数です。面積あたりの単価は、中央値で40万円/平方メートルです。
この数字は、そのままでは戸建ての値段と並べられません。敷地の面積を掛けて、初めて総額になります。
古い戸建てを持つ人が土地の単価を見る理由は、壊して売るかどうかを決めるためです。高津区の戸建ては、築46年以上でも中央値が3割ほどしか下がっていません。
単価に敷地面積を掛けた総額から解体費を引いた数字と、そのまま売った場合の金額を並べます。そのまま売った金額が上なら、壊す理由はありません。
解体費は、建物の構造・広さ・重機が入るかで変わります。見積もりを取る前に、壊さない値段を先に取ってください。
順番が逆になると、解体費を払った後で「壊さないほうが高かった」と分かることがあります。判断の手順は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るかに書いています。
高津区で査定を頼むとき、金額の前に「どの成約を外したか」を聞く
高津区の査定で確かめることを、最後にまとめます。金額の前に聞くのは「どの成約を外したか」です。マンションなら、築年の段の向こう側の成約を外しているか。
3LDKと2LDKを混ぜていないか。改装済みと未改装を分けているか。この三つを外した後に残った成約の数を聞いてください。
戸建てなら、用途地域と前面道路の幅をそろえた成約か。築31〜45年の帯と築46年以上の帯を分けているか。
古い家なら、壊す前提と壊さない前提の金額を両方出しているか。この三つです。
外した成約を聞くと、査定額の根拠が見えます。外し方が雑な査定は、金額が高くても低くても当てになりません。
高津区は成約が多い区なので、きちんと外しても比べる相手は残ります。残った成約の数と中身を見てから、売り出し価格を決めてください。