売れる家か、売りにくい家か。建築士視点のセルフチェック【建築士監修】
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家が売れやすいか売りにくいかは、査定額を見る前に、いくつかの実務ポイントで見えてきます。接道と再建築の可否、境界の越境の有無、雨漏り・シロアリ・傾きといった建物の劣化、検査済証などの書類、市街化調整区域かどうかの5つです。該当する項目が多いほど、通常の仲介では買い手が限られやすく、専門の買取業者への相談が現実的な選択肢になることもあります。
2026年8月30日(日)愛知の家売却を、実データで。
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家が売れやすいか売りにくいかは、査定額を見る前に、いくつかの実務ポイントで見えてきます。接道と再建築の可否、境界の越境の有無、雨漏り・シロアリ・傾きといった建物の劣化、検査済証などの書類、市街化調整区域かどうかの5つです。該当する項目が多いほど、通常の仲介では買い手が限られやすく、専門の買取業者への相談が現実的な選択肢になることもあります。
家が売れやすいか売りにくいかは、査定額を見る前に、いくつかの実務ポイントで見えてきます。接道と再建築の可否、境界の越境の有無、雨漏り・シロアリ・傾きといった建物の劣化、検査済証などの書類、市街化調整区域かどうかの5つです。
該当する項目が多いほど、通常の仲介では買い手が限られやすく、専門の買取業者への相談が現実的な選択肢になることもあります。
まず確かめたいのが、今の敷地が建築基準法上の道路にどう接しているかです。建物を建てる敷地は、道路に2メートル以上接していなければなりません(接道義務、建築基準法第43条)。
対象となる道路は、原則として幅員4メートル以上のものです(同法第42条、出典:長岡市)。幅員4メートル未満でも、既存の建物が立ち並ぶ道路として特定行政庁が指定した区域(2項道路)なら認められる場合があり、それ以外は個別の許可(43条許可)が必要になることもあります(出典:名古屋市「接道許可」)。
この条件を満たさない土地は、今の建物を壊すと同じ場所に建て替えができません。旗竿地(敷地の一部が細い通路状になっている土地)や、古い住宅密集地でよく見られる事情です。相続で引き継いだ家が、実は接道義務を満たしていなかった、という例も珍しくありません。
再建築不可の土地は、買い手が住宅ローンを組みにくく、住宅用途としての需要が狭まります。だから、通常の仲介では買い手が見つかるまで時間がかかりやすくなります。自分の土地がどの道路に接しているかは、役所の建築指導課で確認できます。
次に確かめたいのが、隣地との境界です。確定測量図(隣地の立ち会いのもとで境界を確定した図面)があれば、境界の位置ははっきりしています。
古い戸建てでは測量図が見当たらない、あるいは隣地の同意を得ていない現況測量図しかない、というケースもあります。境界・接道・建物状態を含めた戸建て特有の確認事項は、戸建てを売るで項目ごとに整理しています。
境界が曖昧なまま進めると、引き渡し後に隣地のブロック塀や屋根が境界線をまたいでいた(越境)ことが判明し、トラブルになることがあります。境界そのものが争いになっている場合は、法務局の筆界特定制度を使う道もあります。
専門家の調査をもとに、裁判をせずに筆界(登記上の境界線)を明らかにできる制度です(出典:法務省)。
越境の有無がはっきりしない物件は、買主側が引き渡し後のトラブルを警戒し、交渉が長引きやすくなります。売り出す前に、越境の有無だけでも目視で確かめておくと、査定の場で話が早く進みます。
建築士の視点 接道と境界は、建物の見た目には出てこない分、見落とされがちです。工務店を経営してきた立場から見ても、増築や塀の設置が測量図のないまま進んでいる家は珍しくありません。売る前にこの2つを確かめておくと、土地としての条件を正しく伝えられます。

建物側で確かめたいのが、雨漏り・シロアリ被害・傾きの3つです。いずれも外から見ただけでは分かりにくく、天井裏や床下といった見えない部分で進んでいることがあります。
既存住宅状況調査(インスペクション)は、国土交通省が設けた技術者講習制度を修了した建築士など第三者の技術者が、目視を中心に建物の劣化状況を調べる仕組みです。2018年4月からは、この調査の結果が既存住宅の取引における重要事項説明の対象になっています(出典:国土交通省)。
雨漏り・シロアリ・傾きは、素人目では進行度の判断がつきにくいものです。売り出す前に調査を受けておくと、状態を正確な形で買主に伝えられ、交渉の場で話がそれにくくなります。
建物に関する書類も、査定より先に確かめておきたい項目です。特に建築確認済証・検査済証は、増改築や住宅ローン審査の場面で確認を求められることがあります。
証書そのものを紛失していても、再発行はできません。かわりに、建物のある自治体の建築指導課(特定行政庁)に「台帳記載事項証明書」を申請すると、確認・検査を受けた履歴を証明してもらえます(出典:東京都都市整備局)。
申請には建築確認番号や建築年、地番の情報があると手続きが進めやすくなります。必要書類の全体像は、不動産売却の必要書類にまとめています。
建築士の視点 検査済証が手元に残っていない家は、実務ではよく見かけます。以前は完了検査を受けずに引き渡す例も一般的でした。書類がなくても売却自体はできますが、履歴を証明できるかどうかを早い段階で確かめておくと、契約後の手続きが止まりにくくなります。
最後に確かめたいのが、土地が市街化調整区域に入っていないかです。都市計画法第7条は、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分けており、市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」と定められています(出典:e-Gov法令検索)。
原則として新しく建物を建てられず、今の建物を壊すと再建築できない場合があります。
見た目は普通の住宅地と変わらないため、購入や相続の時点では気づかず、売却の段階で初めて分かる例もあります。区域内での建て替えの条件や、条例による例外の扱いは、市街化調整区域の家・土地を売るで整理しています。
市街化調整区域の物件は、買い手が住宅ローンを組みにくく、通常の仲介では買い手が見つかるまで時間がかかりやすくなります。自分の土地がどちらの区域に入っているかは、市区町村の都市計画担当窓口で確認できます。
ここまでは建物と土地の話です。もう一つ、自分で確かめられることがあります。
売る権利が今すぐ揃っているか、です。ここが止まっていると、建物の条件がよくても売却は進みません。
まず名義です。登記事項証明書を取れば、誰が所有者として登記されているかが分かります。法務局の窓口や郵送、オンラインで請求できます。
相続した家では、登記が亡くなった人の名前のままになっていることがあります。この状態では、そのまま売ることはできません。
先に相続登記を済ませる必要があります。手続きと期限は相続登記の義務化と期限で整理しています。
名義が複数人になっている場合も確かめてください。共有名義の家を丸ごと売るには、共有者全員の合意が必要です。兄弟の1人が売却に反対していれば、そこで話が止まります。
連絡が取れない共有者がいる場合も同じです。査定を頼む前に、誰が名義人か、全員が売る方向で一致しているかを確認しておくと早く進みます。
次に住宅ローンの残債です。ローンが残っている家には、金融機関の抵当権が付いています。引き渡しのときに抹消するのが原則で、そのためには残りを完済する必要があります。
だから、売却代金で残債を返せるかどうかが分かれ目になります。残高は、金融機関から届く残高証明書や返済予定表、ネットバンキングの照会で確認できます。
売却代金だけでは残債に届かないこともあります。その場合は、自己資金で足すか、別の売り方を検討することになります。返済が苦しい状況が絡むときの選択肢は、住宅ローンの返済が苦しいとき、家を売る前に知っておくことにまとめています。
名義と残債の確認は、書類を見るだけで終わります。接道や越境の調査より手間はかかりません。売ると決めた段階で、先に済ませておくのがおすすめです。
ここまでの5項目は、戸建てを前提にした話です。分譲マンションだと、接道・境界・市街化調整区域は敷地全体の話になります。
部屋の持ち主が1人で動かせるものではありません。かわりに、確かめておく場所が別にあります。
まず管理費と修繕積立金です。滞納があると、その分は部屋を買った人が引き継ぐ扱いになります。
だから買主側は必ず確認してきます。毎月きちんと引き落とされているか、通帳で先に見ておいてください。
次に管理組合の状態です。管理会社に、管理状況の調査報告を頼めます。
重要事項調査報告書などの名前で出るもので、修繕積立金の総額や滞納の有無、長期修繕計画、大規模修繕の履歴がまとまっています。発行に日数と費用がかかることが多いので、売ると決めたら早めに頼むほうがいいです。
管理規約と使用細則も見ておきます。ペット、楽器、リフォームできる範囲、賃貸に出せるかどうか。
買主が気にするのはこのあたりです。手元になければ、管理会社で写しをもらえます。
建物側で見るのは、雨漏りやシロアリより給排水管と窓まわりです。上下階や隣と接しているぶん、水漏れの履歴は隠さずに伝えたほうが後が楽になります。専有部分と共用部分のどちらの話かで、直す側も変わります。
戸建てと準備がどう違うかは、中古マンションを売るで整理しています。
チェックで何か引っかかると、次に迷うのが「売る前に直すべきか」です。結論から言うと、直してから売るのが得とは限りません。
かけた費用がそのまま売却価格に乗る保証はないからです。買った人が自分の好みで手を入れるつもりなら、こちらの工事代は評価されずに終わります。
判断の目安は2つあります。1つは、その不具合が住めるかどうかに関わるかです。雨漏りのように放っておくと傷みが広がるものは、見積もりだけでも取っておく価値があります。
もう1つは、直した状態を写真や見積書で示せるかです。金額の根拠を出せない工事は、交渉の場で押し返されやすくなります。
直さずに売る場合でも、やることがあります。知っている不具合を隠さずに伝えることです。雨漏りの跡、シロアリの駆除履歴、傾きを感じる床。
こういうことは、契約書や告知書に書いて残しておきます。引き渡しの後に出てくると、話がこじれて修理費や解約の交渉になります。先に出しておけば、その分を織り込んだ価格で話がまとまります。
判断に迷ったら、仲介会社に「直した場合と、直さない場合で、売り出し価格をどう見ますか」と聞いてください。両方の見立てを並べてもらうと、工事代を回収できそうかが見えてきます。修繕にかける手間を省きたい場合は、現況のまま買い取ってもらう道もあります。
価格差やスピードの違いは、仲介と買取の違いで整理しています。売り出したあとで反応が薄いときの打ち手は、家が売れないとき、何を変えるかにまとめています。
家を建てたあとに手を入れている場合、確かめることが2つ増えます。登記が現況と合っているか、そして建ぺい率・容積率の上限に収まっているかです。
まず登記です。登記事項証明書の表題部には、建物の床面積が載っています。増築したあとに登記を直していないと、この面積と実際の建物が合いません。
いわゆる未登記の増築部分です。離れ、車庫、ベランダを部屋にしたもの。昔はよくある話でした。
現況と登記が食い違ったままだと、買主が住宅ローンを使う場面で話が止まることがあります。金融機関から、登記を整えてから融資という扱いを求められるためです。
売主側で表題部の変更登記を入れることになれば、土地家屋調査士に頼む費用と日数がかかります。売り出す前に、証明書と実際の建物を見比べておいてください。
次に建ぺい率・容積率です。その敷地にどれだけの広さの建物を建てられるかの上限を決めるものです。増築でこの上限を超えていると、違反建築として扱われることがあります。
一方、建てた当時は基準を満たしていて、その後の法改正や都市計画の変更で今の基準に合わなくなったものは、既存不適格と呼ばれます。同じ「基準を超えている」状態でも、扱いは別です。
どちらに当たるかは、見た目では判断できません。建築確認の内容と、今の建物を突き合わせる必要があります。確認申請の履歴は、建物のある自治体の建築指導課で確かめられます。
増築の履歴があるなら、査定を頼む段階で仲介会社に伝えてください。あとから出てくるより、先に出しておいたほうが話は早く進みます。訪問査定で何を見られるかは、不動産査定の仕組みで整理しています。
不具合が見つかったあとの道は、直す・そのまま伝えて売る・買取の3つです。違いを同じ物差しで並べます。
| 選択肢 | 価格の見え方 | 先にやること | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 直してから仲介で売る | 工事代がそのまま価格に乗る保証はない | 見積もりを取り、直した状態を写真や見積書で残す | 雨漏りなど、住めるかどうかに関わる不具合がある人 |
| 直さずに仲介で売る | 不具合分を織り込んだ価格で話がまとまりやすい | 知っている不具合を契約書や告知書に書いて残す | 買主が自分の好みで手を入れる前提でも構わない人 |
| 現況のまま買取 | 仲介との価格差が出ることがある | 片付けや修繕をせず、そのまま査定を依頼する | チェック5項目の該当が多く、修繕の手間を省きたい人 |
愛知県内の中古マンションでは、比べられた39市区町村のうち30で改装済みの中央値が上、9で未改装が上でした。この集計はマンションのものなので、戸建てで迷うときは直す場合と直さない場合の見立てを仲介会社に聞いてください。
出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)を家売却ラボが集計
ここまでの5項目、接道・再建築可否、境界・越境、雨漏り・シロアリ・傾き、書類の有無、市街化調整区域のうち、該当する数が多いほど、通常の仲介では買い手が限られやすくなります。
こうした物件は、専門の買取業者に現況のまま査定を依頼する道もあります。片付けや修繕をしていない状態でも相談できることが多く、通常の仲介で時間がかかりやすい場合の一つの選択肢です。訳あり・難あり物件全般の売り方は、訳あり・難あり物件を売るにまとめています。
該当が1つ、2つ程度であれば、通常の仲介でも売却の道は十分に残ります。まずはこのチェックの結果を、査定を依頼する会社に正直に伝えるところから始めれば大丈夫です。
必ずではありません。該当項目が多いほど通常の仲介では買い手が限られやすい傾向がありますが、実際にどちらが有利かは物件と地域の事情によります。まずは仲介と買取、両方の見立てを比べたうえで決めるのが安全です。
売却自体はできます。証書そのものの再発行はできませんが、建物のある自治体の建築指導課に「台帳記載事項証明書」を申請すると、確認・検査を受けた履歴を証明してもらえます。手続き先は自治体によって異なるため、事前に窓口で確認してください。
まず、隣地の所有者との話し合いで解消を進めるのが一般的です。境界そのものが争いになっている場合は、法務局の筆界特定制度を使い、裁判をせずに専門家の調査をもとに境界を明らかにする方法もあります。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。