PR 本サイトはアフィリエイト広告を含みます

築古・古家を売る

訳あり・難あり物件を売る。買取という選択肢と、種類別の売り方【建築士監修】

本記事にはプロモーションが含まれます。

結論から

事故物件・再建築不可・旗竿地・借地権・底地・共有持分・越境・旧耐震の築古など、「訳あり物件」とひとくくりにされがちですが、原因も解消できるかどうかも種類によって違います。旗竿地のように接道義務は満たしていて普通に仲介で売れるものもあれば、境界未確定のように測量や覚書で解消できるものもあります。買取は選択肢の一つであり唯一の答えではないため、まず仲介の査定を取り、売れる見込みを聞いてから買取と比べるのが安全です。

「訳あり物件」は、種類によって事情がまったく違う

相続や住み替えで引き継いだ家が、いわゆる「訳あり・難あり物件」だった——というケースは珍しくありません。代表的なのは次のような物件です。

  • 再建築不可(建築基準法の接道義務を満たさない土地)
  • 旗竿地・不整形地(道路に接する部分が細い、または形がいびつな土地)
  • 借地権・底地(他人の土地を借りている権利/貸している土地)
  • 共有持分(一つの不動産を複数人で共有している、その持分)
  • 事故物件(過去に人の死があったなど、心理的な抵抗が生じる物件)
  • 越境・境界未確定(塀や屋根が隣地にはみ出している、境界線が定まっていない土地)
  • 旧耐震・築古(古い耐震基準の家、老朽化が進んだ家)

ここで大事なのは、「訳あり」を一括りにしないことです。種類によって、原因も、解消できるかどうかも、まったく違います。同じ「訳あり」でも、隣地との交渉一つで条件が変わるものと、事実として消えないものがあります。

この記事では「買取だけが答え」という前提には立ちません。種類ごとに、仲介で売れる見込みがあるものとないものを分けたうえで、それぞれの向き合い方を整理します。まず自分の物件がどれに当たるかを確かめてから動くと、判断を誤りにくくなります。

種類別に見る。解消できるものと、できないもの

  • 再建築不可:接道義務(敷地が幅4m以上の道路に2m以上接する規定)を満たさないために起こります。隣地の一部を買う・借りる、セットバックなどで解消できる場合があります。詳しくは再建築不可物件を売るにまとめています。
  • 旗竿地・不整形地:道路に接する部分の間口が狭い、土地の形がいびつといった理由で価格は下がりやすい傾向がありますが、接道義務そのものは満たしていることが多く、普通に仲介で買い手がつく物件です。
  • 借地権・底地:地主・借地人という相手がいる権利関係です。借地権を売るには通常、地主の承諾が必要になり、底地は借地人が住み続けている前提のまま売ることになります。相手との関係や、承諾料・条件面での交渉次第で、売り方の幅が変わります。詳しくは借地権・底地を売るにまとめています。
  • 共有持分:自分の持分だけを売ることもできますが、共有者全員の同意が得られれば、物件全体を売るほうが本来は有利になりやすいとされます。ただし他の共有者の意向次第という面があり、必ず解消できるとは限りません。詳しくは共有持分だけを売るにまとめています。
  • 事故物件(心理的瑕疵):過去にあった事実そのものは消えません。国土交通省のガイドラインを踏まえた告知が前提になります。この記事では深入りせず、詳しくは事故物件を売るにゆずります。
  • 越境・境界未確定:塀や屋根の越境、境界線の未確定は、確定測量を行い、隣地の所有者と越境の覚書を交わすことで解消できることが少なくありません。買い手からすると、境界が定まっていない土地は「あとで隣地ともめるかもしれない」という不安材料になり、価格にも表れます。放置せず、早めに測量士・土地家屋調査士に相談する価値があります。
  • 旧耐震・築古:建物の傷み具合そのものが理由なら、建て替えを前提にせず、土地としての価値で売れることがあります。耐震改修を前提にするか、土地評価にするかは物件によります。

こうして並べると、「訳あり」の中にも、相手や手続き次第で条件が変わるものと、事情を伝えたうえで進めるしかないものがあることが見えてきます。自分の物件がどちらに近いかを、まず切り分けてください。

道路 2〜3m 建物を建てる部分 工事車両が入りにくい
旗竿地:道路に接する部分が細長い土地。工事車両が入りにくく、建物を配置できる範囲も限られるため、同じ面積でも評価が下がりやすい。

旗竿地は、道路に接する通路部分が細く、奥に建物本体がある土地です。通路の間口(道路に接する幅)が2m未満だと再建築不可になりますが、2m以上あれば接道義務は満たしており、再建築も仲介での売却も通常どおりできます。

ただし通路が狭いと工事車両が入りにくく、駐車のしやすさも劣るため、同じ面積の整形地に比べて価格は下がりやすい傾向があります。「訳あり」と聞いて身構えがちですが、旗竿地・不整形地は「売れない物件」ではなく「価格の付き方が違う物件」に近いというのが実際に近い理解です。

建築士の視点:問題が「土地」にあるか「建物」にあるかで、判断が変わる

建築士の視点

訳あり物件の多くは、原因をたどると土地の条件(接道・間口・形状・権利関係)に行き着きます。再建築不可、旗竿地、借地権・底地は、いずれも土地側の事情です。この場合、建物をいくら手直ししても、土地の条件そのものは変わりません。

逆に、旧耐震・築古のように、理由が建物の傷みだけであれば、無理に手を入れずに、現況のまま土地値に近い評価で売れることがあります。「直してから売る」べきか「そのままで売る」べきかは、原因が土地にあるか建物にあるかで答えが変わります。

工務店を経営してきた立場から見ても、ここを取り違えて、直さなくていい建物にリフォーム費用をかけてしまい、結局その分を売却価格で回収できないケースが少なくありません。まず現況で、建築士や不動産会社に見極めを依頼してください。

まず仲介の査定を取ってから、買取を検討する

訳あり物件では、買い手を待つ「仲介」だけでなく、専門の買取業者に現況のまま買い取ってもらう「買取」が選択肢になります。片付けや修繕をしていない状態でも、まず今の状態で査定を受けられるのが特徴です。

ただし、買取が唯一の答えというわけではありません。仲介=時間はかかるものの、買い手が見つかれば高く売れる可能性がある方法です。

買取=確実で早いものの、価格は仲介の想定成約価格より下がりやすい方法です。旗竿地・不整形地のように、価格は下がっても普通に買い手がつく物件を、最初から買取だけで判断してしまうと、本来届いたはずの金額を取りこぼすことになりかねません。

だからこそ、まず仲介の査定を取り、売れる見込みとおおよその金額を聞いてから、買取の見積もりと比べる、という順番が安全です。仲介と買取の価格差・スピード・手数料の違いは、仲介と買取の違いに整理しています。急いで安く手放す前に、比べる材料を持っておくと、あとで後悔しにくくなります。

やってはいけないこと

種類ごとの事情を確かめずに動くと、取りこぼしが起きやすくなります。特に次の三つは避けてください。

  • 「訳あり=価値なし」と決めつけて、最初から安値で手放す:種類によっては、通常の仲介で十分に買い手がつきます。
  • 解消できる問題を放置したまま売り急ぐ:境界未確定や越境は、測量や覚書で解消できることがあります。手を打たずに安値で手放すのはもったいない判断です。
  • 告知すべき事項を隠す:事故物件などで告知を怠ると、契約不適合責任の問題に発展することがあります。隠さず専門家に相談しながら進めてください。

買取を頼むとき、業者の何を確かめるか

仲介の査定と比べたうえで買取に進むと決めたら、次は業者選びです。訳あり物件の買取は、どこに頼んでも同じにはなりません。確かめてほしいのは、次の点です。

  • その種類を扱った実績があるか:再建築不可、借地権、共有持分は、扱いに慣れた業者とそうでない業者で、提示額も進め方も変わります。自分の物件と同じ類型を過去に買っているか、率直に聞いてください。
  • 買主が誰なのか:「買取」と言いながら、実際にはその会社が買わず、別の買主を探すかたちになっていることがあります。誰が買主になるのかを、契約前にはっきりさせてください。仕組みは不動産買取の仕組みに整理しています。
  • 金額の根拠を説明できるか:何を減額の理由として見たのかを聞きます。接道なのか、建物の傷みなのか、権利関係なのか。ここを説明できない相手は、比べる材料になりません。査定額の見方は不動産査定の仕組みにまとめています。
  • 引き渡し後の責任がどうなるか:契約不適合責任を売主が負うのかどうかは、契約書の条件で決まります。口頭の説明で済ませず、書面で確認してください。
  • その場で決めさせようとしないか:期限を切って即決を迫る相手には、一度持ち帰ると伝えて構いません。

一社だけの見積もりでは、その金額が妥当かどうか判断できません。複数の業者に同じ条件を伝えて出してもらい、金額と条件の両方を並べて比べてください。

金額が一番高い会社が、条件まで一番いいとは限りません。特に訳あり物件は、引き渡し後にもめる余地が残りやすい分、条件面の差が後から効いてきます。

その物件で、買主は住宅ローンを組めるか

訳あり物件が売りにくくなる理由の多くは、買主側の住宅ローンにあります。家を買う人の大半は、現金ではなくローンを使います。金融機関はその不動産を担保に取るので、担保としての評価が出にくい物件は、融資の審査が通りにくくなります。

融資が付きにくいのは、たとえば次のような物件です。

  • 再建築不可:建て替えができないため、担保としての評価が出にくくなります。
  • 借地権:土地の所有権がなく、地主の承諾も絡みます。扱える金融機関が限られます。
  • 共有持分:持分だけでは自由に使えず、単独では担保に取りにくい権利です。

融資が付かなければ、買えるのは現金を用意できる人だけです。買い手の数が、そこで一気に減ります。結果として売れるまでに時間がかかり、価格も下がりやすくなります。

「訳あり物件は売れない」と言われるときの中身は、たいていこれです。再建築不可の詳しい事情は再建築不可物件を売るに整理しています。

一方、旗竿地・不整形地や築古の家は、接道と権利関係に問題がなければ、通常どおり融資の対象になることが多い物件です。「売れない物件」と「価格の付き方が違う物件」の境目は、ここにあります。同じ「訳あり」でも、買主がローンを使えるかどうかで、売り方の選択肢がまるで変わります。

買取業者が現況のまま買えるのも、同じ理由からです。業者は住宅ローンではなく、自社の資金や事業用の融資で買います。

だから話が早く決まる代わりに、価格は仲介より下がります。仕組みは不動産買取の仕組みにまとめています。

不動産会社に相談するときは、「この物件で、買主の住宅ローンは付きますか」と聞いてください。金融機関によって扱いは違うので、実際に案件を持ち込んだ経験のある会社ほど、具体的に答えられます。付く見込みがあるなら、仲介で売る道はまだ残っています。

買取も断られたとき、次に声をかける先

訳あり物件は、買取業者でも断られることがあります。接道の見込みが立たない土地、共有者の同意が取れない持分などです。「うちでは値段が付けられません」と言われて、そこで止まってしまう人は少なくありません。

このとき最初に当たってほしいのが、隣の土地の所有者です。

理由はこうです。第三者にとって使い道のない土地でも、隣の人にとっては話が変わります。自分の敷地とつながれば、間口が広がったり、形が整ったりします。

庭や駐車場として使えることもあります。同じ土地でも、買う人によって価値がまるで違う、ということが実際に起こります。再建築不可や旗竿地のように、土地の条件が理由で売りにくい物件ほど、この可能性は考える価値があります。

ただし、いきなり自分で持ちかけるのは勧めません。不動産会社を通してください。

境界や越境でやり取りのある相手だと、当事者同士では感情の話になりやすいからです。間に第三者が入るだけで進むことがあります。

期待しすぎないことも大事です。隣の人にも予算と都合があります。

断られることは普通にあります。断られてもともと、くらいの気持ちで当たってください。

それでも買い手が見つからないなら、売る以外の道も並べます。更地なら、駐車場として貸して持ち出しを減らす方法があります。考え方は使わない土地を駐車場として貸すにまとめています。

相続で引き継いだばかりで、そもそも持ちたくないという事情なら、相続放棄も判断のひとつです。ただし放棄には期限があり、放棄しても管理の義務が残る場合があります。詳しくは相続放棄した家はどうなるかを読んでください。

「この物件は売れない」と結論が出るのは、仲介・買取・隣地の三つを当たったあとです。一社に断られた時点で決めつけないでください。

仲介・買取・隣地・売らない道を、同じ物差しで比べる

この記事で挙げてきた道を、同じ物差しで並べます。どれか一つに絞る前に、横に見比べてください。

選択肢価格の考え方期間・確実さ向いている物件先に確かめること
仲介で売る買い手が見つかれば高く売れる可能性がある時間はかかる旗竿地・不整形地や、接道と権利に問題のない築古買主の住宅ローンが付くかを不動産会社に聞く
専門業者の買取仲介の想定成約価格より下がりやすい確実で早い再建築不可・借地権・共有持分など融資が付きにくい物件買主が誰か、引き渡し後の責任を書面で確認
隣地の所有者に売る相手にとっての価値で決まる相手の予算と都合次第。断られることも普通にある第三者には使い道のない土地直接持ちかけず、不動産会社を通す
売らずに貸す・資金化する売却の金額は入らない更地、またはどうしても手放したくない事情がある場合駐車場貸しや担保ローンの仕組みと注意点

仲介の査定を取ってから買取と比べる順番が、ここでも土台になります。訳ありかどうかを問わない数字ですが、戸建ては築46年以上でも中央値が1,000万円です。

価格は、愛知県内の市区町村ごとの中央値を並べたときの真ん中です。「価値なし」と決めつけて、最初の一社の言い値で決めないでください。

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)を家売却ラボが集計

種類別の相談先と、次の一歩

訳あり物件は、種類によって関わる専門家が変わります。

  • 再建築不可・旗竿地・旧耐震:建物・土地の見極めは建築士・不動産会社
  • 借地権・底地・共有持分:権利関係の判断は弁護士・司法書士
  • 事故物件:告知の範囲は国土交通省のガイドラインを踏まえ、宅建業者に相談
  • 越境・境界未確定:測量士・土地家屋調査士に相談
  • 相続がからむ場合:まず名義(相続登記)を整理。進め方は相続した実家を名古屋で売る、進め方

築年数が経った家の売り方全般は名古屋の築古・古家の売却、空き家としての選択肢は名古屋の空き家売却にまとめています。まずは自分の物件がどの「訳あり」に当たるかを整理し、解消できる部分がないかを確かめてから、仲介と買取、両方の見立てを取るところから始めれば大丈夫です。

なお、どうしても手放したくない事情がある場合は、売る以外に「売らずに担保として資金を作る」道もあります。仕組みと注意点は訳あり物件を売らずに資金化する。不動産担保ローンという選択肢にまとめています。

よくある質問

「訳あり物件」は、種類によらず同じように扱われますか?

いいえ。再建築不可・旗竿地・借地権・底地・共有持分・事故物件・越境などは、原因も解消できるかどうかもそれぞれ違います。旗竿地のように接道義務そのものは満たしていて普通に仲介で売れるものと、事故物件のように過去の事実として告知が前提になるものとでは、向き合い方が変わります。まず自分の物件がどれに当たるかを整理することが最初の一歩です。

旗竿地や不整形地でも、仲介で普通に売れますか?

接道義務そのものを満たしていれば、再建築も仲介での売却も通常どおりできます。通路が狭い・土地の形がいびつといった理由で価格は下がりやすい傾向がありますが、「売れない物件」ではありません。最初から買取だけで判断せず、まず仲介の査定を取って、売れる見込みを確かめてください。

訳あり物件は、まず仲介と買取のどちらに相談すればいいですか?

種類によって仲介で買い手がつきやすいものと、そうでないものがあるため、最初から買取だけに絞らないほうが安全です。まず仲介の査定を取り、売れる見込みとおおよその金額を聞いたうえで、専門の買取業者の見積もりと比べる、という順番であれば、本来届いたはずの金額を取りこぼしにくくなります。

事故物件は、売るときに告知しないといけませんか?

人の死に関する事実の告知については、国土交通省がガイドラインを示しています。何をどこまで伝えるべきかはケースで変わるため、隠さずに、宅地建物取引業者や専門家に相談しながら進めるのが安全です。告知を怠ると、契約不適合責任などトラブルの原因になります。

参照した情報源

  1. 国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」(国土交通省)・確認日 2026-07-17
  2. 国土交通省 不動産情報ライブラリ(実際の成約価格・地価)(国土交通省)・確認日 2026-07-17
  3. e-Gov法令検索(建築基準法・借地借家法・民法)(デジタル庁)・確認日 2026-07-17

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

無料・4冊 売る前に読んでおく資料