不動産査定の仕組み。机上査定と訪問査定、査定額の根拠を確かめる
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不動産査定には、机上査定と訪問査定の2種類があります。金額の根拠は、周辺の似た物件がいくらで取引されたかを比較する「取引事例比較法」が中心です。宅建業者は価額の意見を述べるとき、根拠を示す義務が宅建業法にあります。そして査定額は、売り出しの参考価格であって、そのまま売れる金額ではありません。ここから確かめていきます。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
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不動産査定には、机上査定と訪問査定の2種類があります。金額の根拠は、周辺の似た物件がいくらで取引されたかを比較する「取引事例比較法」が中心です。宅建業者は価額の意見を述べるとき、根拠を示す義務が宅建業法にあります。そして査定額は、売り出しの参考価格であって、そのまま売れる金額ではありません。ここから確かめていきます。
不動産査定には、机上査定と訪問査定の2種類があります。金額の根拠は、周辺の似た物件がいくらで取引されたかを比較する「取引事例比較法」が中心です。宅建業者は価額の意見を述べるとき、根拠を示す義務が宅建業法にあります。
そして査定額は、売り出しの参考価格であって、そのまま売れる金額ではありません。ここから確かめていきます。
査定には、物件を見ずに算出する机上査定と、担当者が訪問して確認する訪問査定があります。机上査定は周辺の取引事例や地価公示などの公的データから算出する簡易な数字です。訪問査定は建物の状態まで見たうえでの、より精度の高い数字です。
机上査定は、住所・面積・築年数といった情報だけをもとに、不動産会社が短時間で数字を出す方法です。公益財団法人不動産流通推進センターの説明では、周辺の取引事例や地価公示等の公的な価格データから算出する簡便な査定です。
売却検討の初期段階では、おおむねの相場や不動産会社の対応を把握するために使われます。スピード重視の数字です。
訪問査定は、担当者が実際に物件を訪れて確認します。土地の形状、接道の状況、日当たり、周辺施設、建物の傷み具合といった、書類だけでは分からない情報を加えます。
そのうえで数字を出す方法です。同じセンターの案内では、購入時の書類やリフォームの記録があれば、訪問時に準備しておくとよいとされています。準備で差がつきます。
机上査定は「まず、おおよそを知る」段階、訪問査定は「実際に売り出す価格を決める」段階です。この役割の違いで捉えると分かりやすくなります。
査定額の主な根拠は、周辺で実際にあった取引事例と比較する「取引事例比較法」です。国交省の不動産鑑定評価基準では、このほか再調達原価から算出する原価法、家賃収入から逆算する収益還元法があります。住宅の査定では取引事例比較法が中心になります。
国土交通省が定める不動産鑑定評価基準では、不動産の価格を求める基本的な手法を3つに分けています。原価法・取引事例比較法・収益還元法です。
取引事例比較法は、複数の取引事例を集め、事情による補正や時点の修正、地域や個別の条件の違いを比較します。そのうえで、対象の不動産の価格を求める方法です。
戸建てや土地の査定では、この取引事例比較法の考え方がベースになります。宅建業者が実務で使う「価格査定マニュアル」も、公益財団法人不動産流通推進センターが作成したものです。周辺の事例価格や築年数、立地条件などを入力し、査定価格を算出する仕組みです。
マンションや収益物件では、賃料相場から価格を逆算する収益還元法の考え方が加わることもあります。使う物差しが変わるだけです。
事例のデータは、宅建業者どうしが物件情報を共有する「レインズ(指定流通機構)」に蓄積されています。国土交通大臣の指定を受けた不動産流通機構が運営し、会員の宅建業者間で取引事例を交換する仕組みです。
一般の人でも、国交省の「不動産情報ライブラリ」で実際の取引価格情報を確認できます。調べれば誰でも分かります。

宅建業者が価額や評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければなりません。これは宅建業法34条の2第2項に定められています。「なんとなくこの金額」ではなく、取引事例や価格査定マニュアルなど、説明できる根拠があることが前提です。
これは、媒介契約を結ぶ際の義務です。国交省の解釈・運用の考え方では、根拠として認められるのは、価格査定マニュアルに基づく方法や同種の取引事例です。
合理的な説明がつくものとされています。口頭でも書面でも構いませんが、書面を使う場合は、不動産鑑定士による鑑定評価書ではないことを明記する必要があります。
遠慮はいりません。つまり、査定額を出す不動産会社に「なぜこの金額になったのか」を聞くことは、法律で担保された当然の確認です。
事例の物件がどこにあり、いつ取引されたのか、築年数や広さの違いをどう補正したのかを尋ねてみてください。納得できるかどうかを見ておくと、査定額の見方が変わってきます。
建築士の視点 査定額の根拠を聞くと、事例の中身まで具体的に答えられる担当者と、周辺相場の一般論で止まる担当者に分かれます。建物側の要素、たとえば雨漏りの有無や増改築の履歴、設備の古さは、書類だけの机上査定には反映しきれません。訪問査定の段階で、直すべき箇所と直さなくていい箇所を分けて伝えられるかどうかも、根拠の質を見る材料になります。
査定額は、不動産会社が「この価格なら売れそうだ」と見立てた、売り出しの参考価格です。実際に成約する価格(売却額)は、売り出し後の反応や交渉、市場の動きによって変わります。同じ金額になるとは限りません。
査定額はあくまで、売り出しを始めるときの出発点です。実際の売却額は、内覧に来た人の反応、値下げ交渉、同時期に競合する物件の有無などで変わります。
査定の時点では分からなかった要素も加わって決まります。査定額より高く売れることもあれば、低くなることもあります。
複数の会社に査定を依頼すると、金額に差が出ることがあります。差の理由は、使った取引事例の違いや、建物の評価の違いであることが多いです。
単純に「一番高い金額を出した会社が良い」とは言い切れません。根拠を比べて、納得できる説明をしている会社を選ぶ視点が実務的です。金額より根拠で選んでください。
戸建ての査定額は、土地の価格と建物の価格を別々に出して合計する形が基本です。土地は周辺の取引事例から、建物は「同じ家を今建てるといくらか」を基準に、築年数の経過分を差し引いて評価します。査定書を見るときは、この内訳を確かめると金額の中身が分かります。
土地側は、さきほどの取引事例比較法です。近くで似た広さ・似た条件の土地がいくらで取引されたかを拾い、面積や接道、形の違いを補正して単価を出します。ここは、その地域の相場が素直に影響してきます。
建物側は考え方が変わります。使うのは原価法です。同じ建物を今建て直すといくらかかるかを出し、そこから建ってからの年数分を差し引きます。
新しい建物は評価が大きく、古くなると小さくなります。築年数が進んだ家では、査定額のほとんどが土地の価格、という形になることもあります。
答えは単純ではありません。この仕組みが分かると、よくある疑問が1つ解けます。「掃除やリフォームで査定額はどこまで上がるのか」という点です。
手を入れて動くのは建物側の評価で、土地側の相場は変わりません。建物の評価がすでに小さくなっている家ほど、かけた費用がそのまま査定額に返ってきにくくなります。
だから、査定を受けたら「土地がいくらで、建物がいくらですか」と聞いておくといいです。内訳を答えられるかどうかで、根拠の確かさも見えます。戸建てで先に確かめておくことは戸建てを売る、築年数と価格の関係は築30年の家はいくらで売れるかにまとめています。
マンションの査定は、戸建てのように土地と建物を分けて出しません。専有部分の価格として1本で出ます。使う事例で一番強いのは、同じマンションの中で過去に成約した部屋です。
戸建てでは土地と建物を別々に評価しますが、マンションでは、その部屋がいくらで取引されたかを直接比べる形になります。土地の持ち分は部屋と一体で、切り離して売れないためです。
だから、同じマンション内の成約事例があるかどうかで、査定の中身がかなり変わります。建物の構造も、管理の状態も、駅からの距離も同じ条件なので、比べる材料として素直です。
同じ建物の事例が無ければ、近くの似た築年数・似た規模のマンションから拾うことになります。代わりの物差しです。
そのうえで、部屋ごとの違いを補正します。階数、向き、専有面積、間取り、角部屋かどうか。
同じマンションでも、上の階と下の階、南向きと北向きでは評価が変わります。室内をリフォームしているかどうかも、ここで影響します。
もう1つ、建物全体の状態も査定に入ります。共用部の手入れの具合、大規模修繕をやってきたかどうか、管理費と修繕積立金がいくらで、滞納が無いか。
買う側は重要事項説明でこの辺りを確認するので、査定の段階でも見られます。管理組合の資料が手元にあれば、訪問査定のときに出しておくといいです。
査定を受けるときは、「同じマンションの事例を使いましたか」と聞いてみてください。使っていればどの部屋か、無ければ代わりに何を使ったかが分かります。ここを答えられる担当者は、根拠を持って数字を出しています。
マンションで戸建てと違う準備は中古マンションを売る、自分で相場を調べる手順は不動産の相場の調べ方にまとめています。
宅建業者が出す査定は、売り出し価格を決めるための見立てです。不動産鑑定士が行う鑑定評価は、これとは性格が違います。相続や離婚で金額がもめているときは、どちらが必要かを先に確かめてください。
さきほど触れたとおり、宅建業者が価額の意見を書面で示すときには決まりがあります。不動産鑑定士による鑑定評価書ではないことを明記しなければなりません。この決まりがあるのは、査定書と鑑定評価書が別物だからです。
査定は、売るための価格を決める材料です。無料で受けられる会社が多く、根拠は周辺の取引事例が中心になります。不動産会社の見立てであって、公の証明として使うものではありません。
鑑定評価は、不動産鑑定士が行う業務です。国交省の不動産鑑定評価基準にそって評価し、鑑定評価書という形で出します。専門家に依頼する業務なので、費用がかかります。
使い分けは、何に使うかで決まります。売れそうな価格の見当をつけたい、不動産会社を選びたい。この段階なら査定で足ります。
一方、遺産分割や財産分与で相手と金額が折り合わない、調停や裁判の場で金額を示す必要がある。こうした場面では、鑑定評価を求められることがあります。
迷ったら、その手続きを担当する専門家に先に聞いてください。弁護士や税理士、家庭裁判所の手続きの側で、必要な書類が決まっていることがあります。「査定書で足りるか」を確認してから動くほうが、二度手間になりません。
財産分与で家の金額をどう見るかは財産分与で、家は「いくら」として分けるのかにまとめています。話がまとまらないまま売る場合は相続した実家を売る、進め方にまとめています。
査定を無料で受けられる会社が多いのは、不動産会社の収入が成功報酬だからです。仲介手数料は売買契約が成立して初めて発生します。査定はその前の段階で、会社にとっては媒介契約を取るための入口です。この構造を知っておくと、査定額の受け止め方が変わります。
不動産会社が仲介で受け取るのは仲介手数料です。これは売買契約が成立したときに発生します。
査定の段階では、会社にはまだ何も入っていません。査定にかかる人件費や訪問の手間は、会社が先に負担しています。
では何のために出すか。媒介契約を結んでもらうためです。査定を出した会社の中から、売主が会社を選んで契約する。
そこで初めて売却活動が始まります。会社にとって査定は、選ばれるための場面です。
ここに会社側の動機があります。選ばれたいので、数字が高めに出ることがある。だから金額だけを並べても判断材料になりません。
根拠を聞く意味は、ここにもあります。契約の形による違いは媒介契約は3種類にまとめています。
もう1つ、無料の範囲も確かめておいてください。ここは見落としがちです。
査定そのものが無料でも、売るために必要な作業には費用がかかるものがあります。土地の境界を確定する測量、建物の解体、荷物の片付け。
これらは査定とは別の話です。「査定は無料」と「売却にお金がかからない」は違います。
査定を受けるときに、この先どこで費用が出るかまで聞いておくと、あとで慌てません。自分の物件で何が必要になりそうかは、訪問査定の場で担当者に確認できます。かかる費用の全体像は不動産売却でかかる費用の一覧で確認できます。
査定額は、その物件が今の市場でいくらで取引されるかの見立てです。いくらで買ったか、ローンがいくら残っているか、手元にいくら必要か。こうした売主側の事情は、査定額そのものには反映されません。
査定の根拠は、周辺で実際にあった取引事例です。買う人が見るのも、同じような条件の物件が他にいくらで出ているかです。
買値は関係ありません。前の持ち主がいくらで買ったかは、買う人にとって関係のない情報になります。購入価格を伝えても、それで査定額が動くことはありません。
ローン残債も同じです。残債は銀行との間で決まっている数字で、物件の値段とは別の話です。査定額が残債を下回ることもあります。
この場合は売っても完済できないので、不足分をどうするかを先に考えることになります。残債が上回るときの選択肢は住宅ローンの返済が苦しいとき、家を売る前に知っておくことにまとめています。
ここで気をつけたいのが、希望額を先に伝えることです。「最低これくらいは必要です」と最初に言うと、その数字に寄せた査定額が返ってくることがあります。伝えるなという話ではありません。
まず根拠つきの数字を出してもらい、そのあとで自分の事情を相談する。この順番なら、市場の数字と自分の希望が混ざりません。
そのうえで、査定額と手元に残る金額は別だと分かっておいてください。査定額から、仲介手数料などの費用とローン残債を引いた分が手元に残ります。査定額が希望どおりに見えても、引いたあとで足りないことがあります。
査定を受けたら、査定額・費用・残債の3つを紙に並べて引き算してみてください。売るかどうかの判断は、この引き算のあとの数字で決まります。査定額と実際の成約額の関係は査定額と売却額は違うにまとめています。
ここまでに出てきた3つの数字の出どころを、1つの表に並べます。どれを、どの段階で使うかを決める材料にしてください。
| 選択肢 | 何をもとに出すか | 費用 | 数字の性格 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
| 机上査定 | 住所・面積・築年数と、周辺の取引事例や公的な価格データ | 無料の会社が多い | おおよその相場を知る簡易な数字 | 売却を考え始めた段階 |
| 訪問査定 | 机上の情報に加えて、建物の傷み・接道・日当たり | 無料の会社が多い | 売り出し価格を決める参考 | 実際に売り出す価格を決める段階 |
| 鑑定評価 | 不動産鑑定評価基準にそった不動産鑑定士の評価 | 有料 | 鑑定評価書という形で出す評価額 | 調停や裁判で金額を示す場面 |
使う順は、まず机上査定でおおよそを知り、売り出す前に訪問査定です。鑑定評価は、調停や裁判で金額を示す必要があるときだけ検討してください。
訪問査定を間に挟む意味は、建物の状態で数字が動くからです。当社が中古マンションの成約112,713件を集計しました。
改装済みと未改装を比べられたのは294市区町村です。そのうち、改装済みの中央値が高かったのは207市区町村でした。
未改装のほうが高い市区町村も69ありました。市区町村ごとの中央値の差を並べてみます。
真ん中の値は300万円です。改装したから必ず高くなるとは言えないので、建物を見た担当者に根拠を聞いてください。
出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)を家売却ラボが集計
1社だけの査定額で判断すると、その会社の見立てだけを頼りに進めることになります。複数社に依頼して金額と根拠を並べると、相場のブレ幅と、説明の質の両方を見比べられます。
査定は無料で依頼できる会社が多く、依頼したからといって、その会社で売却を進める義務はありません。まずは机上査定で複数社のおおよその数字を集め、気になる会社に訪問査定を依頼して、根拠まで含めて比べる進め方が現実的です。
値段の目安レポート(無料)
近くで実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。
まず机上査定で複数社のおおよその金額を把握し、そのうえで気になる会社に訪問査定を依頼する順番が一般的です。机上査定は物件を見ずに出す簡易な数字なので、実際の売り出し価格を決める段階では訪問査定が必要になります。
使う取引事例の選び方や、建物・土地の評価の仕方に差があるためです。査定額の違いは、根拠を聞けば理由が分かることが多いので、金額の高さだけでなく、説明の中身を比べる材料にできます。
そのまま売れるとは限りません。査定額は売り出しの参考価格で、実際の成約価格は市場の反応や交渉で変わります。値下げする場合もあれば、査定額を上回って成約する場合もあります。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。