東京の家売却
東京都大田区の不動産売却|マンションが主役、1Kと3LDKで値段の物差しが違う
編集部
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結論から 東京都大田区の実成約は、中古マンションが6,394件、戸建てが2,424件で、マンションが2倍を超えます(国交省データ)。マンションの中央値は3,600万円、戸建ては6,800万円です。マンションの間取りは1Kが最多で次が3LDKのため、区全体の中央値は二つの市場の間に落ちます。直近1年はマンションがはっきり上がり、戸建てもやや上がりました。築46年以上の下げ幅はどちらも3割ほどで、段差の位置はマンションが築30年の先、戸建ては築46年の手前にあります。
大田区の成約は、中古マンションが戸建ての2倍を超える。土地はいちばん少ない
大田区で実際に成約した取引を、国土交通省の不動産情報ライブラリで数えました。中古マンションが6,394件、戸建てが2,424件です。マンションは戸建ての2倍を超えています。
土地だけの取引は810件で、三つの中でいちばん少ない数です。ここでいう戸建ては、土地と建物を一つにして売った取引を指します。
中古マンションの中央値は3,600万円です。1平方メートルあたりでは88万円になります。
戸建ての中央値は6,800万円で、真ん中の半分は5,200万円から9,800万円の間に収まります。土地の単価は、1平方メートルあたり68万円が中央値です。
大田区で家を売る人の多くは、マンションを売る人です。このページもマンションから書きます。マンションの成約が多いことは、売る側には有利です。
同じ棟や近くの棟で、条件の近い成約を見つけやすいからです。ただし大田区のマンションには、間取りの面で一つ癖があります。次の節で書きます。
1Kが最多で、次が3LDK。大田区のマンションの中央値は、二つの市場の間に落ちる
大田区のマンションの成約を間取りで数えると、いちばん多いのは1Kです。次に多いのが3LDKです。1LDKや2LDKではなく、いちばん小さい部屋といちばん広い部屋が上位の二つを占めています。
この二つは、買い手が違います。1Kを買う人の多くは、自分で住む人ではなく、貸して家賃を得る人です。家賃から逆算して、いくらまでなら買えるかを決めます。
3LDKを買う人の多くは、自分の家族で住む人です。学校や職場との距離、管理の状態、部屋の向きを見て決めます。
同じ区の中に、物差しの違う二つの市場があります。区全体の中央値3,600万円は、その二つの間に落ちた数字です。
1Kの売り手がこの数字を見ると高すぎ、3LDKの売り手が見ると低すぎます。自分の部屋の相場を知るときは、区の中央値ではなく、同じ間取りの成約だけを見てください。
1平方メートルあたりの単価88万円にも、同じ注意がいります。小さい部屋は、広い部屋より1平方メートルあたりの単価が高くなりやすい傾向があります。
区の単価に自分の専有面積を掛けても、1Kでも3LDKでも、実際の成約からずれます。管理組合の書類や同じ棟の競合の見方は、中古マンションを売る にまとめています。
築46年以上のマンションが、築10年以内の3割減で止まっている。段差は築30年を越えるところに一つ
大田区の中古マンションを築年の帯で分けると、築46年以上の中央値は築10年以内より3割ほど低い水準です。古い建物でも、新しい建物の7割ほどの値段で成約しています。
帯ごとの差がいちばん大きいのは、築21〜30年から築31〜45年に移るところです。築30年を越えると、比べる相手が変わります。買い手が見ているのは築年そのものより、その年数の建物が抱えていることです。
大規模修繕を何回やったか、配管を更新したか、積立金が足りているか。築30年を越えた建物では、この三つの答えが物件ごとにばらつきます。同じ帯の中でも、答えしだいで値段が分かれます。
売る側にできることは、この三つを先に調べておくことです。管理組合の総会議事録と長期修繕計画に書いてあります。査定を受ける前に手元にそろえ、担当者に渡してください。
根拠の成約が同じ帯のものかどうかも、査定書で確かめます。築28年の部屋を築31〜45年の成約で値付けされると、安く出すことになります。
直近1年、マンションははっきり上がり、戸建てはやや上がった。上がり幅の差は、古い成約の使い方に効く
直近1年の中央値を、その前の1年と比べました。中古マンションははっきり上がっています。戸建ても上がっていますが、幅は小さく、やや上がった程度です。
上がっている市場では、査定の根拠に使う成約が古いほど、査定額は低く出ます。マンションは上がり幅が大きいので、1年前の成約を根拠にした査定は今の水準より低めになります。
査定書に載っている成約の日付を見てください。直近の成約が根拠に入っていなければ、入れて出し直してもらいます。
戸建てのほうは、上がり幅が小さい分、この影響は限られます。1年前の成約でも、大きくは外れません。
ただし戸建ては成約の数が少ないので、根拠が古い成約ばかりになりがちです。日付と築年の両方を見て、今の自分の家に近いものが使われているかを確かめてください。
上がったという事実は、この先も上がるという意味ではありません。売る時期を相場の向きだけで決めると、待っている間の固定資産税と管理費がかかり続けます。
時期は事情で決め、値付けは今の成約で決める。この分け方が、損をしにくい順番です。
改装済みの中央値は高い。1Kと3LDKでは、買い手が改装に払う理由が違う
大田区の中古マンションは、改装済みの中央値が未改装より高くなっています。ここから「改装してから売れば高く売れる」と読むのは早いです。
改装済みとして売られる部屋には、業者が買い取って改装し、売り直した部屋が混ざっています。業者は仕入れ値を抑えて改装するので、個人が同じ改装をしても、同じ差額が出るとは限りません。
大田区で多い1Kと3LDKでは、改装の意味がさらに違います。1Kの買い手は貸す目的の人が多く、改装に払うのは家賃が上がる分だけです。家賃が変わらない改装には、価格を上乗せしません。
3LDKの買い手は自分で住む人が多く、自分の好みで直したい人もいます。売り手が先に直した内装が、買い手の好みと合わないこともあります。
どちらの場合も、先に現況で査定を受けてください。改装した場合の査定額も併せて出してもらい、差額と改装の見積もりを並べます。
差額が見積もりを下回るなら、改装は買い手に任せたほうが損をしません。改装が値段にどう効くかは、売る前にリフォームすべきか で実データを見ています。
大田区の戸建ては、マンションと同じ3割減で止まる。違うのは、段差が築46年以上の手前に来ること
ここから戸建てです。大田区の戸建ては2,424件の成約があり、中央値は6,800万円です。
築46年以上の中央値は、築10年以内より3割ほど低い水準でした。下げ幅はマンションと同じくらいです。
違うのは段差の位置です。マンションの段差は築21〜30年から築31〜45年に移るところにありました。
戸建ての段差は、築31〜45年から築46年以上に移るところにあります。マンションより一つ後ろの帯で、いちばん大きな下げが来ます。
築46年以上でも7割が残る理由は、土地にあります。戸建ての値段は、土地の値段と建物の値段を足したものです。建物の値段は年数とともに減り、木造なら税法上の耐用年数は22年です。
築46年を過ぎた建物の値段はほとんど残っていません。それでも中央値が7割残っているなら、大田区の戸建ての値段は、最初から土地が大半を占めていたと読めます。
この読み方は、古い家を売る人の気持ちを軽くします。建物が古いから売れない、という心配は、大田区の成約を見る限り当たっていません。値段を決めるのは土地の条件です。
次の二つの節で、その条件を書きます。戸建てを売る前の全体の確認は、戸建てを売る にあります。
戸建ての中央値は準住居地域が上、準工業地域が下。いちばん成約が多いのは、そのどちらでもない第1種住居地域
大田区の戸建てを用途地域で分けると、中央値がいちばん高いのは準住居地域です。いちばん低いのは準工業地域です。成約の数がいちばん多いのは第1種住居地域で、上でも下でもない地域に成約が集まっています。
用途地域は、都市計画法でその土地に建てられる建物の種類を決めた区分です。準住居地域は、道路沿いの業務の利便を図りつつ、住まいの環境を守る地域です。幹線道路に面した場所に指定されることが多く、店舗や事務所を建てやすい分、土地の使い道が広がります。
準工業地域は、環境を悪くするおそれの少ない工場を建てられる地域です。住宅と工場が混ざって建っていることがあり、買い手は隣地に将来何が建つかを気にします。
自分の家の用途地域は、区の都市計画の窓口か、区が公開している都市計画図で調べられます。買ったときの重要事項説明書にも書いてあります。査定を受ける前に確かめ、根拠の成約が同じ用途地域のものかを査定書で見てください。
準工業地域の家を第1種住居地域の成約で値付けすると、売り出してから値下げを重ねることになります。逆に、準住居地域の家を区全体の中央値で出すと、安く手放します。
前面道路は4m未満・4〜6m・6m以上の三つで中央値が分かれる。幅は自分で測らず、区の道路台帳で確かめる
大田区の戸建ては、前面道路の幅で中央値が分かれています。区分は4m未満、4〜6m、6m以上の三つです。用途地域と同じく、後から変えられない条件です。
建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。幅4m未満の道でも、一定の条件で道路とみなされるものがあります。その場合、建て替えのときに道路の中心から2mの線まで敷地を下げる必要があります。
下げた分は敷地として使えず、建てられる面積が減ります。買い手は建て替えを前提に値段を見るので、4m未満の家はその分だけ安く見られます。
6m以上の道路は、車の出し入れと工事のしやすさで違いが出ます。解体や建て替えで重機や資材の車が入りやすく、工事費が抑えられます。買い手が負担する将来の費用が小さいほど、今の値段は高くなります。
幅は、自分で巻き尺で測った数字を使わないでください。道路の幅員は、区が管理する道路台帳に記録があり、建築基準法上の道路かどうかは建築指導の窓口で確かめられます。測った幅と台帳の幅が違うことは珍しくありません。
台帳の数字と道路の種別を先に調べ、査定のときに伝えてください。4m未満で接道の条件を満たしていない場合の売り方は、再建築不可物件を売る に書いています。
土地の成約はいちばん少ない。古い戸建てを売る人ほど、土地の単価を先に見る
大田区の土地だけの成約は810件です。マンションと戸建てに比べて、かなり少ない数です。単価の中央値は、1平方メートルあたり68万円です。
この単価は、土地を売る人だけの数字ではありません。築46年以上の戸建ては、建物の値段がほとんど残っておらず、土地の値段で取引されています。
古い家を売る人は、戸建ての中央値より、この単価に自分の土地の面積を掛けた数字のほうが近い目安になります。そこから解体にかかる費用を引いた水準が、買い手の見ている値段です。
古家を解体して更地で売るか、そのまま売るかは、先に決めないでください。解体費は売り手の負担です。更地にすると、住宅用地に対する固定資産税の軽減が外れ、翌年の税額が上がります。
買い手の中には、古家付きのまま買って自分で解体したい人もいます。査定のときに、古家付きと更地の両方の金額を出してもらい、解体の見積もりと並べてから決めるのが順番です。
大田区の査定額は、根拠にした成約の間取り・築年・日付で決まる。この三つを聞く
ここまで書いたことを、査定のときの質問にまとめます。大田区のデータで目立つのは、間取り、築年の帯、直近1年の動きの三つでした。査定額の根拠になった成約について、この三つを聞けば、その金額が自分の家に当てはまるかが分かります。
マンションなら、根拠の成約は同じ間取りか。1Kの部屋に3LDKの成約を使っていないか。築年の帯は同じか。
築30年の手前の部屋に、築31〜45年の成約を使っていないか。成約の日付は直近1年に入っているか。上がっている市場で、1年以上前の成約だけを根拠にしていないか。
戸建てなら、根拠の成約は同じ用途地域か。前面道路の幅は同じ区分か。築46年以上の家なら、土地の単価から逆算した金額と矛盾していないか。
複数の会社に査定を頼むと、金額はばらつきます。高い金額を出した会社を選ぶのではなく、この質問に具体的な成約で答えられる担当者を選んでください。
答えられない金額は、売り出した後に下げることになります。査定の金額がどう作られるかは、不動産査定の仕組み に書いています。