神奈川の家売却
神奈川県川崎市麻生区の不動産売却|築20年で下がる戸建てと、直しても乗らないマンション
編集部
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結論から 川崎市麻生区の実成約は、中古マンションが829件、戸建てが829件で、件数がほぼ並びます(国交省データ)。中央値はマンションが3,200万円、戸建てが5,000万円です。戸建ては築11〜20年から築21〜30年へ移る線で値段がいちばん落ち、築46年以上でも築10年以内からの下がり幅は小さいままです。マンションは築46年以上で築10年以内の3分の1以下になります。改装済みのマンションの中央値は、未改装より高くありません。直近1年はどちらもほぼ横ばいです。
川崎市麻生区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか
売れた家は戸建てと中古マンションが46%ずつで並びます。中古マンションの買い手は、家族で住む人が中心だと私たちは見ています。
川崎市麻生区で売れた不動産の件数(約3年)戸建て829件
中古マンション829件
土地だけ130件
売れた中古マンションは、3部屋以上の間取りが74%を占めます。いちばん多い間取りは3LDKです。ひとり〜ふたり向けの間取りは2%にとどまります。
2だから、この値段
戸建ては築21〜30年で一度下がり、それより古い家はその値段を下回っていません。マンションは築21年以降、古いほど下がります。
築年数ごとの、売れた値段の真ん中(戸建て)5,200万10年以内
5,400万11〜20年
4,000万21〜30年
4,300万31〜45年
4,350万46年以上
戸建ての真ん中の値段は、築11〜20年の5,400万円から築21〜30年で4,000万円に下がります。その先の真ん中の値段は、築31〜45年が4,300万円、築46年以上が4,350万円です。中古マンションの真ん中の値段は、築11〜20年の5,250万円から、築46年以上で910万円まで下がります。改装済みのマンションの真ん中の値段は3,000万円で、未改装の3,400万円より低くなっています。
3この先、上がりそうか、下がりそうか
地価は上がっていますが、65歳以上の人も大きく増える見込みです。この先上がるか下がるかは、どちらとも言い切れないと私たちは見ています。
住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)2025年4万人
2035年4.2万人
2045年4.1万人
住宅地の地価は、44地点のうち44地点で去年より上がりました。家を買う年代の人は、2045年までにわずかに増える見込みです(+3%)。一方で65歳以上の人は、2045年までに大きく増える見込みです(+35%)。相続や住み替えで売りに出る家が増えることも考えられ、値上がりが続くとは言い切れないと私たちは見ています。
「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。
川崎市麻生区はマンション829件、戸建て829件。件数がほぼ並ぶ区では、最初に「どちらの相場の話か」を決めてから査定を読む
国土交通省の不動産情報ライブラリにある、川崎市麻生区の実成約を読みます。中古マンションが829件、戸建てが829件です。
いちばん多いのはマンションですが、戸建てとの差はわずかです。土地だけの取引は130件で、三つの中でいちばん少ない取引です。
中央値は、マンションが3,200万円、面積あたりで45万円/平方メートルです。戸建ては5,000万円で、真ん中の半分が3,800万円から6,000万円に収まります。
件数が並ぶ区には、ひとつ落とし穴があります。「麻生区の相場」という言葉が、マンションの話なのか戸建ての話なのかで、まるで違う数字になることです。どちらか一方が多い区なら、相場と言えばそちらを指します。
麻生区ではそうなりません。この記事は、戸建てとマンションを同じ重さで扱います。順番は、値段の段が手前にある戸建てからです。
売却の手順そのものは、家を売る流れは7ステップに分けてあります。ここでは麻生区の成約で値段が分かれる線だけを追います。
麻生区の戸建てがいちばん落ちるのは築20年の線。築21〜30年に入ると下がり、そこから先の築46年以上は大きくは落ちない
麻生区の戸建てを、築10年以内・築11〜20年・築21〜30年・築31〜45年・築46年以上の五つの帯で並べます。中央値がいちばん大きく落ちるのは、築11〜20年の帯から築21〜30年の帯へ移るところです。
ところが、いちばん古い築46年以上の帯を築10年以内と比べると、中央値はあまり下がっていません。
この二つを合わせると、麻生区の戸建ての値段は「築20年で一度落ち、その先はなかなか落ちない」という形になります。古い家の値段が残っているのは、建物より敷地で値段がついているからです。築20年で落ちるのは、建物の評価がそこで大きく減るからです。
売る側にとって大事なのは、自分の家がこの線のどちら側にいるかです。築17年の家を築21〜30年の成約で査定されれば、安く出ます。
築23年の家を築11〜20年の成約で査定されれば、高く出て、売り出してから下げることになります。査定書の比較事例が、自分の家と同じ帯に収まっているかを先に見てください。
もう一つ、築46年以上の家を持つ人に伝えたいことがあります。麻生区では、古い家の中央値が築10年以内からあまり落ちていません。「古いから値段がつかない」と決めて、相談前に売り方を狭める必要はありません。
戸建てを売る前の確認は、戸建てを売る。建物より先に確かめる3つのことに置いています。
戸建ての中央値が最高なのは第1種低層住居専用地域、最低は第1種住居地域。麻生区では「専用」の二文字で値段の側が分かれる
麻生区の戸建てを用途地域で分けると、中央値がいちばん高いのは第1種低層住居専用地域です。いちばん低いのは第1種住居地域です。名前が似ているので、並べて見ると混乱します。
「低層住居専用」と「住居」は、都市計画法の上では別の地域です。前者は低い住宅だけを建てる地域で、後者は住宅のほかに店や事務所も建てられます。
成約がいちばん多いのも、第1種低層住居専用地域です。つまり麻生区の戸建ての中央値5,000万円は、いちばん高い用途地域の成約に引かれた数字です。
第1種住居地域の家を区の中央値で測ると、実際の成約より高い値になります。逆に、第1種低層住居専用地域の家なら、区の中央値は低めの目安です。
用途地域は、登記簿には書いてありません。市の都市計画図か、買ったときの重要事項説明書で分かります。
査定を頼む前に、自分の家がどの用途地域にあるかを調べて伝えてください。比較事例の用途地域をそろえてもらうだけで、査定のぶれはかなり減ります。
前面道路の幅で戸建ての中央値は三つに分かれる。麻生区では、築20年を過ぎた家ほど道路幅が値段の残り方を決める
麻生区の戸建ては、前面道路の幅でも中央値に差が出ています。6m以上、4〜6m、4m未満の三つの帯です。幅が広い帯ほど高い、という向きで並びます。
この差が影響してくるのは、築20年を過ぎた家です。さきほど見たとおり、麻生区の戸建ては築20年の線で建物の評価が落ち、その先は敷地で値段が決まります。
敷地で値段が決まるなら、その敷地の条件が値段を左右します。道路幅は、敷地の条件の中でいちばん後から変えられないものです。
建築士の視点
建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。前面道路が4m未満だと、建て替えのときに道路の中心から2mの位置まで敷地を下げる必要が出ることがあります。下げた分は敷地として使えなくなります。
同じ法律には、前面道路の幅で容積率の上限が決まる規定もあります。道路が狭いと、都市計画で決められた容積率より小さい建物しか建てられないことがあります。買い手が建て替えを考えるとき、この二つは「この家を買った後に、どれだけの家が建つか」を決めます。
麻生区のように古い家の値段が敷地で残る区では、道路幅は査定の前提です。公図や地積測量図、重要事項説明書で幅を確かめ、4m未満なら過去に後退済みかも調べてください。先に伝えたほうが、根拠のある金額が返ってきます。
麻生区のマンションは築45年の線で3分の1以下になる。線の手前と先は、別の相場として扱う
ここからマンションです。麻生区の中古マンションを戸建てと同じ五つの帯で並べると、築46年以上の中央値は築10年以内の3分の1以下まで下がります。割合でいちばん大きく落ちるのは、築31〜45年の帯から築46年以上の帯へ移るところです。
戸建てと逆の形です。戸建ては築20年で落ちて、その先は残ります。マンションは築45年まで少しずつ下がり、最後の線で深く落ちます。
マンションには敷地で残る値段がないためです。建物の評価がなくなると、値段を支えるものが残りません。
築46年以上の部屋を売る人は、この線の先の成約だけで比べてもらってください。築31〜45年の成約を混ぜた査定は、高く出ます。高く出た査定は、売り出し価格が高くなり、結果として売れるまでの時間が延びます。
反対に、築40年前後の部屋を築46年以上の成約で測られると、安く出ます。線の両側を混ぜない、これがマンションの査定でいちばん先に確かめることです。
3LDKが最多で2LDKが次。麻生区の3,200万円は3LDKの値段に近く、2LDKの部屋は単価45万円で測り直す
麻生区のマンション成約で、いちばん多い間取りは3LDKです。次が2LDKです。
中央値3,200万円は、件数の多い3LDKの成約に引かれています。2LDKの部屋をこの数字で測ると、面積の分だけ高く見積もることになります。
間取りが違う部屋を比べるときは、総額ではなく面積あたりの単価を使います。麻生区の単価の中央値は45万円/平方メートルです。自分の部屋の専有面積を掛ければ、間取りの違いをならした目安になります。
ただし、この単価も築年の帯を混ぜた数字です。築45年の線をまたぐ部屋には、そのまま当てはまりません。
同じ棟の成約があれば、それがいちばん強い比較事例です。麻生区は829件の成約があるので、同じ築年帯・同じ間取りに絞っても比べる相手は残ります。
改装済みのマンションの中央値は、未改装より高くない。麻生区は「直してから売る」が価格に乗らない区
麻生区の実成約で、改装済みと記載のあるマンションの中央値は、未改装より高くありません。直した部屋が、直していない部屋より高く売れているわけではない、というデータです。
理由は一つではありません。改装される部屋は古い帯に多く、築年の下げが改装の上げを打ち消している面があります。
それでも、売る側の判断に使える事実は変わりません。麻生区では、改装費をかけても、その分が売却価格に乗る保証はどこにもありません。
だから麻生区では、「売る前に直す」を先に決めないでください。順番は、現況のまま査定を受け、直した場合の金額も別に出してもらい、差額と工事費を並べて決める、です。差額が工事費を下回るなら、直さずに売るほうが手元に残ります。
傷みが目立つ箇所を直すかどうかも、この並べ方で決められます。売る前のリフォームについては、売る前にリフォームすべきかで別の地域の実成約を使って検討しています。
もう一つ気をつけたいのは、逆の方向です。自分の部屋が未改装なのに、比較事例が改装済みの成約ばかりなら、査定は高く出ます。
麻生区では改装済みの中央値が高くないので、差は小さいはずです。それでも、査定書に改装の有無が書いてあるかは確かめておいてください。
直近1年はマンションも戸建てもほぼ横ばい。麻生区では、相場の向きより「自分の家が線に近いか」で売り時が決まる
麻生区の直近1年の中央値は、マンションも戸建ても、前の1年とほぼ横ばいです。上がった年でも、下がった年でもありません。
横ばいの年は、区の数字から売り時が読めません。上がっていれば待つ理由が、下がっていれば急ぐ理由が出てきますが、麻生区にはどちらもありません。
代わりに影響してくるのが、この記事で追ってきた二本の線です。戸建ての築20年と、マンションの築45年です。
築19年の戸建ては、数年住めば築21〜30年の帯に入ります。築44年のマンションも同じです。
相場が横ばいでも、帯が変わればその家の比較事例は変わります。売り時を考えるなら、区の相場の向きより、自分の家が線のどちら側にいて、あと何年で線を越えるかを先に見てください。
横ばいの年にはもう一つ利点があります。1年前の成約が、まだ比較事例として使えることです。
査定書に載っている成約の時期が古くても、麻生区ではそれだけで外す必要はありません。外すべきなのは、時期より帯がずれている成約です。
土地だけの成約は130件で最少。麻生区では古い戸建てが落ちにくいので、壊す判断は「建物付きの査定」を見てからにする
麻生区の土地だけの成約は130件で、三つの中でいちばん少ない取引です。単価の中央値は22万円/平方メートルです。この数字は、敷地の面積を掛けて初めて、戸建ての値段と並べられます。
古い戸建てを持つ人が土地の単価を見るのは、たいてい「壊して更地で売るか」を考えるときです。麻生区では、その前に確かめてほしいことがあります。築46年以上の戸建ての中央値が、築10年以内からあまり落ちていない事実です。
古い家でも、建物付きのまま値段がついています。壊してしまえば、解体費がかかるうえに、その値段を捨てることになります。
順番は、建物付きの査定を先に取り、次に22万円×面積から解体費を引いた数字を並べる、です。二つを見比べてから、壊すかどうかを決めても遅くありません。見極め方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るかに分けてあります。
麻生区で査定を頼むとき。戸建ては「築20年の線のどちら側の成約か」、マンションは「改装を値段に足していないか」
最後に、麻生区で査定を頼むときに確かめることをまとめます。
戸建ては、三つです。比較事例が築20年の線の同じ側にあるか。用途地域が自分の家とそろっているか。
前面道路の幅が同じ帯か。この三つがそろっていない査定は、区の中央値5,000万円に近い数字が出ていても、自分の家の値段とは限りません。
マンションは、二つです。築45年の線の同じ側の成約で比べているか。改装の有無を値段に足していないか。
麻生区では改装済みの中央値が未改装より高くありません。「直せば高く売れます」と言われたら、その根拠になる成約を見せてもらってください。
査定額は、売れる値段ではありません。比較事例をどう選んだかで動く数字です。
複数の会社に頼んで、金額ではなく、どの成約を使ったかを並べて比べてください。査定の根拠の確かめ方は、不動産査定の仕組みに書いています。