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神奈川の家売却

神奈川県横浜市磯子区の不動産売却|3LDK中心のマンション市場。築30年と築45年、二つの線で値段が分かれる

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結論から

横浜市磯子区の実成約は、中古マンションが1,114件、戸建てが754件です(国交省データ)。マンションの中央値は2,350万円、戸建ては4,100万円です。マンションの間取りは3LDKと2LDKが上位で、築46年以上の中央値は築10年以内の3分の1以下です。戸建ては築46年以上で半分以下になります。戸建ての成約が集まる第1種低層住居専用地域は、中央値もいちばん高い用途地域です。

横浜市磯子区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか

磯子区で売れる中古マンションは3LDKがいちばん多く、買うのは家族で住む人が中心だと私たちは見ています。

横浜市磯子区で売れた中古マンションを、築年数で分けると
  • 築10年以内13%
  • 築11〜30年30%
  • 築31年以上57%

成約全体のうち、中古マンションが55%を占めます。間取りの記録がある部屋では、3部屋以上の家族向けが64%です。ひとり〜ふたり向けは5%にとどまります。売れた部屋の57%は築31〜45年と築46年以上の部屋で、古い部屋も多く買われています。

2だから、この値段

中古マンションは、築21〜30年の3,150万円から、築31〜45年では1,600万円まで下がります。

築年数ごとの、売れた値段の真ん中(中古マンション)

築10年以内は4,900万円、築11〜20年は4,500万円です。築46年以上は1,400万円で、築31〜45年との差は小さくなります。売れた部屋の多くが古いため、全体の真ん中の値段が2,350万円に下がっていると私たちは見ています。改装済みは2,500万円、未改装は2,200万円で、高い地区は磯子台(5,950万円)、安い地区は上中里町(960万円)です。

3この先、上がりそうか、下がりそうか

地価は上がった地点が多い一方、家を買う年代の人は減る見込みです。先行きは分かれると私たちは見ています。

住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
  • 上がった23か所
  • 変わらない4か所
  • 下がった0か所
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)
2025年3.7万人
2035年3.6万人
2045年3.4万人

住宅地の地価は27地点のうち23地点で去年より上がり、下がった地点は0です。中古マンションの真ん中の値段は、前の年より下がりました(−4.3%)。家を買う年代の人は、2045年までに減る見込みです(−8%)。長い目で見ると、家族向けの部屋を買う人は少なくなっていくと考えています。

「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。

ここから下は、上の見立ての元になった数字です。

神奈川県横浜市磯子区の実際の成約価格

2023Q3〜2026Q1/国交省データより集計データ最終更新: 2026年10月19日中央値 前年比: マンション-4.3%・戸建て+5%
成約価格(中央値)の推移 単位:万円
02,5005,0002023202420252026
中古マンション戸建て
種別中央値よくある価格帯㎡単価件数
中古マンション2,350万円1,200万円〜4,100万円約38.0万円1,114
戸建て等(土地+建物)4,100万円3,100万円〜5,200万円—754
土地——約22.5万円144

築年数別の中央値(同期間の実成約)

築年数中古マンション件数戸建て等件数
築10年以内4,900万円1424,600万円395
築11〜20年4,500万円1793,750万円70
築21〜30年3,150万円1483,300万円83
築31〜45年1,600万円3002,700万円105
築46年〜1,400万円3321,800万円75

参考: 改装済み中古マンションの中央値は2,500万円(188件)、未改装は2,200万円(234件)。 差は約14%です。ただし改装される物件は築年数が経っていることが多く、リフォーム費用がそのまま上乗せされるわけではありません。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)(不動産情報ライブラリ/2026-10-19取得)。当社(家売却ラボ)が集計した参考値。実際の売却価格を保証するものではありません。

見本(愛知県豊橋市の戸建ての例) 見本: 値段の目安レポートの表紙。目安の幅と、土地・建物それぞれの値段が載っている 見本: 土地の計算のページ。㎡単価・広さ・補正率を掛けた式が載っている

値段の目安レポート(無料)

横浜市磯子区で売るなら、いくらくらいか

横浜市磯子区で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。

レポートを作ると、このアドレスにリンクが届きます。届くのはそのメール1通です。無料です。名前・電話番号・番地は聞きません。

あわせて、資料「神奈川県の相場データブック」(PDF・9ページ)も、このアドレスにお送りします。

横浜市磯子区で取引が多い地区と、その相場

国土交通省に届け出られた成約を、地区(町名)ごとに数えました。件数の多い順に並べています。 横浜市磯子区の中でも、戸建て(土地+建物)の中央値は洋光台が6,100万円、丸山が3,400万円と、地区でかなり違います。 件数が少ない地区は1件で中央値が動くので、8件に満たない地区は載せていません。

戸建て(土地+建物)

地区中央値件数築年数
岡村3,400万円102築20年
杉田4,100万円101築18年
洋光台6,100万円94築1年
森4,600万円62築7年
磯子3,500万円55築19年
滝頭3,500万円49築7年
丸山3,400万円43—
栗木3,800万円36築6年

中古マンション

地区中央値件数築年数
森2,400万円227築45年
磯子2,400万円135築31年
汐見台4,350万円110築17年
洋光台1,500万円97築54年
杉田1,850万円90築31年
中原3,800万円62築12年
丸山2,400万円54築33年
磯子台5,950万円46築12年

土地(1㎡あたり)

地区中央値件数
岡村51万円/㎡25
洋光台88万円/㎡22
杉田80万円/㎡20
森100万円/㎡14
栗木48万円/㎡9
丸山71万円/㎡8

岡村(3,400万円・102件・築20年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築20年前後と古めで、買い手は建物より土地を見て値段を決めます。

杉田(4,100万円・101件・築18年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築18年前後と古めで、買い手は建物より土地を見て値段を決めます。

洋光台(6,100万円・94件・築1年)

市内の地区の真ん中より61%高い水準です。売れているのは築1年前後で、建売の分譲が取引の中心です。中古の相場とは分けて見てください。

地区名は国土交通省の表記(町名・大字)です。住所の丁目とは区切りが違うことがあります。

同じ地域でも、条件でこれだけ違う

国土交通省の実際の取引を、間口・前面道路・土地の形など条件別に集計しました。 金額は土地と建物を合わせた成約価格の中央値です。

間口の広さ

最大 約1,050万円の差
  • 5m未満3,850万円64件
  • 5〜7m4,000万円61件
  • 7〜10m4,500万円101件
  • 10m以上4,900万円162件

間口が狭いほど駐車や建て替えの自由度が下がり、買い手が慎重になりやすい部分です。

前面道路の幅

最大 約1,400万円の差
  • 4m未満3,550万円116件
  • 4〜6m3,800万円306件
  • 6m以上4,950万円220件

幅4m未満の道路では、建て替え時に敷地を後退させるセットバックが必要になる場合があります。

土地の形

最大 約850万円の差
  • 不整形4,850万円78件
  • 長方形4,400万円84件
  • ほぼ台形4,200万円51件
  • ほぼ長方形4,100万円109件
  • 袋地等4,000万円33件

この地域では、不整形の中央値が長方形を上回っています。一般に不整形地は建物を配置しにくいぶん評価が下がりやすい一方、面積の広い土地が不整形に多く含まれるなど、条件の構成が影響している可能性があります。形だけで判断せず、面積が近い事例と見比べてください。

用途地域・構造・接道の種類でも見る

用途地域(戸建て)

最大 約650万円の差
  • 第1種低層住居専用地域4,350万円404件
  • 第2種中高層住居専用地域4,200万円13件
  • 準住居地域4,000万円15件
  • 第1種住居地域3,800万円225件
  • 第2種住居地域3,800万円19件
  • 近隣商業地域3,700万円56件

用途地域は建てられる建物の種類と大きさを定める区分です。住環境の良さと利便性のどちらが価格を左右するかは地域で変わります。

建物の構造

最大 約4,350万円の差
  • 鉄骨造8,350万円16件
  • 木造4,100万円683件
  • 軽量鉄骨造4,000万円25件

鉄骨・RCは規模の大きい住宅が多く、構造の違いだけでなく建物の大きさも金額に含まれます。

接道の種類

最大 約700万円の差
  • 市道4,400万円313件
  • 公道4,000万円188件
  • 私道3,700万円141件

私道に接する場合は、通行・掘削の承諾など権利関係の確認が必要になることがあります。

用途地域(中古マンション)

最大 約300万円の差
  • 準住居地域2,500万円42件
  • 商業地域2,400万円205件
  • 第1種低層住居専用地域2,400万円84件
  • 第1種中高層住居専用地域2,350万円288件
  • 近隣商業地域2,350万円158件
  • 第1種住居地域2,200万円146件

商業地域・近隣商業地域には駅前など利便性の高い立地が多く含まれます。

読み方: 中央値は「その条件で売れた物件の集まり」の真ん中の価格です。面積・築年数・立地の違いも含まれるため、 この差がそのまま条件だけによる差とは限りません。自分の家の評価は、条件を伝えたうえで査定で確認してください。

横浜市磯子区の駅と、学校・病院の数

家を探す人は、物件を比べるときに駅と学校と病院を見ます。販売図面の「周辺環境」に書かれるのもこのあたりです。横浜市磯子区の分を、国の公開データで数えました。

乗り降りの多い駅(2023年度・1日あたり)

駅路線乗降客数
新杉田JR根岸線66,820人
根岸JR根岸線40,002人
洋光台JR根岸線36,098人
磯子JR根岸線35,060人
新杉田横浜シーサイドライン 金沢シーサイドライン32,436人
杉田京浜急行電鉄 本線30,888人
屏風浦京浜急行電鉄 本線16,377人

最寄り駅ごとの住宅地の地価(2026年の地価公示・地価調査・1㎡あたり)

最寄り駅地価地点
新杉田28.4万円1
根岸21.8万円5
上大岡21.2万円1
磯子20.7万円4
洋光台19.9万円7
屏風浦19.3万円3
杉田17.5万円3
地下鉄弘明寺17.4万円2

地点が2つ以上ある駅は真ん中の値です。国や県が毎年値段を出している土地で、実際に売れた値段とは別の数字です。

  • 学校小学校 16校・中学校 8校・高等学校 4校
  • 幼稚園・認定こども園11か所

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(国土数値情報の駅別乗降客数・学校・医療機関・幼稚園等、地価公示・地価調査)。2026-10-15に取得。学校は私立・国立を含みます。学校と病院は国のデータを作った時点の数なので、そのあとの開校や閉院は入っていないことがあります。保育所はこの数に入っていません。

横浜市磯子区の空き家の数

横浜市磯子区では、住宅のうち9.4%が空き家です(全国は13.8%)。このうち、売りにも貸しにも出ていない「使う予定のない空き家」は3,050戸あります。

住宅の数88,340戸
空き家8,340戸(9.4%)
売りに出ている空き家430戸
使う予定のない空き家3,050戸(住宅の3.5%・全国は5.9%)
そのうち一戸建て990戸
そのうち傷みや壊れがある610戸

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月時点)。数は調査からの推計で、10の位を四捨五入しているため、合計が合わないことがあります。「使う予定のない空き家」は、調査の「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」です。

売らずに持ち続けると、年にいくらかかるか

値段を見たあとに、もうひとつ数えておく数字があります。固定資産税、空き家になったあとの火災保険、 草刈りと通風に通う時間。実家を売った人の調査では、維持と処分にかかった費用の最多回答は50〜100万円でした。

横浜市磯子区で実際に売れた土地は、㎡あたり22.5万円が真ん中の値です(国土交通省の成約データ)。 固定資産税の評価額はこれとは別の数字で、市から届く課税明細書で確かめます。

持ち続けると年にいくらか、数え方を見る →

磯子区の成約はマンション1,114件、戸建て754件。3LDKと2LDKの部屋が市場の中心にある

横浜市磯子区の実成約を、国土交通省の不動産情報ライブラリで集計しました。件数がいちばん多いのは中古マンションで1,114件です。次が戸建てで754件、いちばん少ないのが土地だけの取引で144件です。

マンションの中央値は2,350万円、㎡単価の中央値は38万円です。戸建ての中央値は4,100万円で、安いほうから4分の1の値が3,100万円、高いほうから4分の1の値が5,200万円です。

磯子区のマンションで成約がいちばん多い間取りは3LDKで、次が2LDKです。どちらも家族で住む広さの部屋です。

単身向けの小さな部屋が上位に来る区とは、中央値の意味が違います。磯子区の2,350万円は、「3LDKか2LDKの部屋が、だいたいこの値段で売れた」と読んでかまいません。

逆に言うと、1Kや1LDKを売る人は、この中央値を目安にしないでください。件数が少ない間取りは、区の中央値から離れた値段で成約します。比べる相手は、同じ間取りの成約に限ります。

マンションは築46年以上で築10年以内の3分の1以下。築21〜30年の帯にいるか、その先にいるかで段が変わる

磯子区の中古マンションは、築年数で値段がはっきり段になります。築10年以内の中央値を基準にすると、築46年以上は3分の1以下まで下がります。

落ち幅がいちばん大きいのは、築21〜30年の帯から築31〜45年の帯へ移るところです。築30年の線を越えると、値段の段が一つ下がります。築20年台の部屋を持っている人は、いま「落ちる手前の帯」にいます。

築31〜45年の帯に入っている部屋は、次の段を見てください。築46年以上は、1981年6月に施行された新耐震基準より前に建った建物が含まれます。

買い手が住宅ローン控除を使うには、1982年以降の建築か、耐震基準に適合する証明が要ります。買い手の選択肢がここで狭まるので、値段の段も深くなります。

建築士の視点

築30年の線で落ちるのは、建物の寿命が30年だからではありません。鉄筋コンクリートの建物は、手入れ次第でもっと長く使えます。

落ちる理由は、買い手の計算にあります。築30年を過ぎると、大規模修繕の2回目が視野に入ります。修繕積立金が足りていない棟では、一時金や値上げが議題に上がります。買い手は「買った後にいくらかかるか」を値段から引きます。

ですから、同じ築31〜45年でも、修繕の履歴と積立金の残高がそろっている棟は、段の上のほうで成約します。査定の前に、長期修繕計画と直近の総会議事録を管理会社から取り寄せてください。これが磯子区の築古マンションで、いちばん役に立つ資料です。

マンション特有の準備は、中古マンションを売る にまとめてあります。管理費・修繕積立金・駐車場の確認項目は、そちらを見てください。

改装済みの中央値は未改装を上回る。差額は「工事費」ではなく「買い手が払わずに済む手間」の値段

磯子区の中古マンションは、改装済みの中央値が未改装より高くなっています。この数字を見て「売る前に直せば高く売れる」と読むのは早いです。

改装済みで成約した部屋は、改装費をかけた部屋です。その費用が中央値の差と同じとは限りません。差が費用より小さければ、売主は持ち出しになります。

買い手が改装済みに払っているのは、工事費の実費ではありません。「買ってすぐ住める」「業者を探さなくていい」という手間の値段です。だから差額は、工事の中身より、買い手の層で決まります。

3LDKを家族で買う人は、入居の手間を嫌う傾向があります。磯子区で改装済みが高い理由は、ここにあると読めます。

未改装のまま売るなら、比べる成約も未改装にそろえてください。査定書の比較事例に改装済みが混ざっていると、値段が高めに出ます。その値段で売り出すと、売れ残ります。

直すかどうかの判断は、売る前にリフォームすべきか に、実成約で見た考え方を書いています。磯子区でも、判断の仕方は同じです。

この1年、マンションは横ばいで戸建てはやや上。横ばいの市場で高い査定が出たら、比べた成約の時期を聞く

直近1年の中央値を、その前の1年と比べました。マンションはほぼ横ばいです。戸建てはやや上がっています。

磯子区の成約はマンションが主役なので、区の相場の動きはマンションの動きで見ます。横ばいです。「横浜市内は上がっている」という話を聞いても、磯子区のマンションは動いていません。

横ばいの市場で、査定額が高く出たときは注意してください。聞くべきことは一つです。「比べた成約は、いつのものですか」。

3年分の成約を使った数字と、直近1年の成約を使った数字は、同じ区でもずれます。高い査定の根拠が古い成約なら、その値段では売れません。

戸建てのやや上がった動きも、そのまま自分の家に当てはめないでください。戸建ては用途地域と道路の条件で値段が分かれます。区全体の動きより、同じ条件の成約の動きを見てください。

戸建ては築46年以上で半分以下。落ちる線は築45年で、マンションの築30年より15年あとにある

磯子区の戸建ては、築10年以内の中央値を基準にすると、築46年以上で半分以下になります。落ち幅がいちばん大きいのは、築31〜45年の帯から築46年以上の帯へ移るところです。

マンションと戸建てで、落ちる線の位置が違います。マンションは築30年の線、戸建ては築45年の線です。磯子区で築40年の戸建てを持っている人は、まだ落ちる前の帯にいます。

築40年のマンションは、もう落ちた後の帯にいます。同じ「築40年」でも、置かれている場所が違います。

戸建てが築45年まで持ちこたえるのは、値段の土台が土地にあるからです。木造住宅の建物は、税務上の耐用年数が22年です。

築30年を過ぎると、建物の評価はほとんど残りません。それでも中央値が落ちないのは、土地の値段が残っているからです。

築46年以上で半分以下になるのは、買い手が「建て替え前提」で値段を見るからです。解体費を引いた土地の値段が、買い手の上限になります。この帯に入ると、建物の状態より、土地の条件が値段を決めます。

戸建ての成約が集まる第1種低層住居専用地域が、中央値もいちばん高い。制限の厳しさが値段を下げていない区

磯子区の戸建てで、成約がいちばん多い用途地域は第1種低層住居専用地域です。そして、中央値がいちばん高い用途地域も第1種低層住居専用地域です。いちばん低いのは近隣商業地域です。

第1種低層住居専用地域は、建築基準法で建物の高さが10mまたは12mに制限されます。店舗や事務所は、小さなものを除いて建てられません。土地の使い方の自由度でいえば、いちばん厳しい用途地域です。

それでも中央値がいちばん高いのは、買い手が「制限」を「保証」と読んでいるからです。隣に高い建物が建たない。店舗の出入りがない。

日当たりが変わらない。家族で住む家を買う人は、この条件に値段を払います。

近隣商業地域は、容積率が高く、店舗も建てられます。土地を事業に使う人には向きます。

ただ磯子区の戸建ての成約では、この用途地域の中央値がいちばん低くなっています。戸建てを買う人が、住む場所として選んでいないと読めます。

建築士の視点

用途地域は、都市計画法で市が定める区分です。自分の家がどの用途地域にあるかは、横浜市の都市計画情報で確かめられます。購入時の重要事項説明書にも書いてあります。

第1種低層住居専用地域の家を売るときは、この用途地域であることを査定の最初に伝えてください。比較事例が近隣商業地域の成約だと、磯子区では低く出ます。逆に、近隣商業地域の家を第1種低層の成約で査定されると、高く出て売れ残ります。

用途地域をまたいだ比較事例は、磯子区では値段をゆがめます。査定書の比較事例が、同じ用途地域かどうかを確かめてください。

戸建ての前面道路は4〜6m・6m以上・4m未満で中央値が違う。幅員は建築確認の配置図に書いてある

磯子区の戸建ては、前面道路の幅で中央値が三つに分かれます。4〜6mの帯、6m以上の帯、4m未満の帯です。

4m未満の道路に接している家は、建築基準法の接道義務を満たしていない可能性があります。建物を建てる敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。幅が4m未満でも、法の施行前からある道は「2項道路」として扱われます。

この場合、建て替えのときに道路の中心から2m後退する必要があります。後退したぶん、敷地が減ります。

買い手は、この減るぶんを値段から引きます。4m未満の帯の中央値が低いのは、この計算が入っているからです。

6m以上の帯が高いのは、容積率の上限が道路幅で決まるからです。前面道路が狭いと、用途地域で定められた容積率より低い上限がかかります。道路が広いほど、建てられる床面積が大きくなります。

自分の家の前面道路の幅は、建築確認申請の配置図に書いてあります。家を建てたときの図面が手元にあれば、そこを見てください。無ければ、購入時の重要事項説明書に記載があります。

4m未満なら、過去にセットバック済みかどうかも調べておきます。後から分かると、値引きの材料になります。先に伝えれば、根拠のある値段が返ってきます。

道路と間口が値段に影響する仕組みは、間口と前面道路で売却価格はどれだけ変わるか に書いています。

土地だけの成約は144件と少ない。築46年以上の戸建てを壊すかどうかは、二つの査定を並べてから決める

磯子区で土地だけで成約した取引は144件です。マンション・戸建てより少なく、いちばん少ない区分です。㎡単価の中央値は23万円です。

築46年以上の戸建てを持っている人は、「壊して更地にするか」を考えます。磯子区の戸建ては、この帯で中央値が半分以下になるからです。

ただ、半分以下でも成約はあります。壊す前に、建物付きの値段を聞いてください。

並べる数字は二つです。一つは、建物付きのままで売ったときの査定です。もう一つは、23万円に敷地面積を掛けた土地の値段から、解体費を引いた数字です。

解体費は業者の見積もりで出ます。二つを並べて、高いほうで売ります。

古家付きで売ると、買い手が解体費を引いて値段を出します。更地で売ると、売主が解体費を払います。どちらにしても解体費は誰かが払います。

違いは、誰が払うかと、壊した後に売れなかったときの損です。更地にしてから売れないと、解体費だけが残ります。

更地か古家付きかの見極め方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るか に書いています。解体費の見積もりの取り方も、そちらを見てください。

磯子区で査定を頼む前にそろえる三つ。マンションは間取りと修繕の資料、戸建ては用途地域と道路幅

磯子区の成約データから言える準備は、マンションと戸建てで違います。

マンションを売る人は、間取りと築年帯を先に伝えてください。3LDKか2LDKなら、同じ間取りの成約が多いので、比べる相手に困りません。築30年の線のどちら側にいるかで、段が変わります。

長期修繕計画と直近の総会議事録を管理会社から取り寄せ、査定のときに渡してください。築31〜45年の帯では、これが値段の根拠になります。

戸建てを売る人は、用途地域と前面道路の幅を先に伝えてください。第1種低層住居専用地域なら、磯子区ではいちばん高い用途地域です。

道路幅が4m未満なら、セットバック済みかどうかを調べておきます。築45年の線のどちら側にいるかで、建物付きの値段と更地の値段のどちらが主になるかが変わります。

査定書が届いたら、比較事例の欄を見てください。間取り・用途地域・築年帯・成約の時期が、自分の家とそろっているかです。

そろっていない事例で出た金額は、磯子区では当てになりません。複数社の査定額に差が出たら、「どの成約と比べたか」を聞けば、差の理由が分かります。

売却の手続きそのものは、区が違っても同じです。査定から引き渡しまでの順番は、家を売る流れは7ステップ に書いています。

仲介手数料や税金の項目も、そちらから確かめられます。磯子区で変わるのは、比べる成約だけです。

横浜市磯子区で実際に売れた価格(売却事例)

個別の物件名は出せませんが、国土交通省に届け出られた成約価格を集計すると、 横浜市磯子区で実際に売れている価格帯はこの範囲です(2023Q3〜2026Q1)。 1件の事例より、成約の分布で見たほうが自分の家の位置が分かります。

戸建て

3,100万円 〜 5,200万円

成約754件のうち、真ん中の半分がこの範囲。中央値は4,100万円です。

中古マンション

1,200万円 〜 4,100万円

成約1,114件。中央値は2,350万円です。 1平方メートルあたりでは380,000円が中央値。

土地(1平方メートルあたり)

140,000円 〜 300,000円

成約144件。中央値は225,000円です。 土地相場は同じ市内でも差が大きいので、幅で見てください。

不動産の査定を受ける前に、この数字をどう使うか

  • 出てきた査定額が、上の範囲のどこにあるかを見ます。範囲から外れて高いときは、 その根拠を必ず聞いてください。売り出し価格は高く付けられても、成約価格は市場が決めます。
  • マンション査定は、同じ建物の成約があるかどうかで精度が変わります。 「この棟の取引を何件持っていますか」と聞くと、その会社の実力が分かります。
  • この数字は横浜市磯子区全体の集計です。駅からの距離・土地の形・築年数で位置は動きます。 最終的には複数社の査定で確かめます。

横浜市磯子区で「戸建て・マンション・土地」を売るとき、何が違うか

同じ不動産でも、価格の決まり方と準備するものが種別ごとに違います。 横浜市磯子区の成約データを添えて、違うところだけを並べます。

戸建て売却

成約754件・中央値4,100万円 (3,100万円〜5,200万円に半分が入る)

一戸建ての値段は、建物と土地を足したものです。建物の評価は年数とともに下がっていき、 ある時期から先は土地の値段が下限になります。築年数が経った家ほど、 「建物にいくら付くか」より「土地としていくらか」を先に確かめたほうが早いです。 雨漏りやシロアリのように、買い手が値引きの根拠にする不具合は、 査定の前に把握しておくと交渉で崩れません。

マンション売却

成約1,114件・中央値2,350万円/1平方メートルあたり380,000円が中央値

中古マンションの相場は、同じ建物で最近いくらで売れたかがそのまま参考になります。 だから査定の精度は「その棟の取引をどれだけ持っているか」で変わります。 部屋ごとの違いは階数・向き・リフォームの有無で出ますが、 建物全体の管理状態も見られます。修繕積立金が足りていない、 大規模修繕の予定が立っていないといった事情は、買い手側の調査で必ず出ます。 専有面積で割った1平方メートルあたりの単価にすると、他の部屋と比べやすくなります。

土地売却

成約144件・1平方メートルあたり中央値225,000円 (140,000〜300,000円に半分が入る)

土地の価格は、1平方メートルあたりいくらかで比べます。広さが違う土地どうしでも、 この単価にすればそろえて見られます。 売るときは、境界が確定しているかどうかで進み方が変わります。 確定していない場合は測量から始めることになり、その分だけ時間もお金もかかります。 隣地との立ち会いが要るので、こちらの都合だけでは進みません。 古い家が建っている土地は、解体してから売るか、そのまま売るかを選びます。 判断する前に解体の見積もりを2社以上から取ってください。 金額は建物の構造と、重機が入れるかどうかで大きく変わります。 解体すると住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がるため、 いつ壊すかはタイミングの問題になります。

もう1つの売り方:不動産の買取

ここまでは買い手を探して売る方法(仲介)です。もう1つ、不動産会社に直接買ってもらう 買取という方法があります。マンションの買取も一戸建ての買取も土地の買取も同じ考え方で、 価格は仲介より下がる代わりに、いつ売れるかが読めます。 買取のメリットは、いつ現金になるかが決まること、内覧の対応が要らないこと、 買主が個人ではないので契約不適合責任を負わずに済む場合があることです。 住み替えの期限がある、相続で期限が決まっている、近所に知られたくないといった事情があるなら、 下がるぶんの費用を払う価値があります。急いでいないなら、まず仲介で試すほうが手元に残ります。 買取の査定を受けるときは、その金額が上に出した成約の範囲からどれだけ下なのかを見てください。 違いは 仲介と買取の違い にまとめました。

横浜市磯子区について、さらに詳しく書いた記事

このページは横浜市磯子区全体の相場をまとめたものです。 条件がはっきりしている場合は、下の記事のほうが早く答えにたどり着きます。

横浜市磯子区で家を売る前に、状況別に読む

同じ「家を売る」でも、相続と離婚と住み替えでは、つまずく場所も順番も違います。 当てはまるものから読んでください。

近くの市区町村と比べる

戸建て(土地+建物)の成約価格の中央値を、距離の近い地域と並べたものです。 売り出す前に隣の相場を知っておくと、査定額を見たときの判断がしやすくなります。

市区町村中央値この地域との差
横浜市港南区約2km4,300万円+200万円
横浜市南区約4km3,900万円-200万円
横浜市中区約5km5,100万円+1,000万円
横浜市西区約6km5,300万円+1,200万円
横浜市保土ケ谷区約7km4,000万円-100万円
横浜市金沢区約7km4,400万円+300万円
横浜市栄区約7km4,400万円+300万円
横浜市戸塚区約8km4,000万円-100万円
横浜市神奈川区約8km5,200万円+1,100万円
横浜市泉区約12km4,200万円+100万円

距離は国土地理院の代表点どうしを直線で結んだ目安です。中央値は売れた物件の顔ぶれで動くため、 差がそのまま土地の価値の差になるわけではありません。

よくある質問

磯子区で築25年の3LDKマンションを売ります。いま売るか、数年待つかで違いますか?

磯子区のマンションは、築21〜30年から築31〜45年へ移るところで中央値がいちばん落ちています。築25年は、その手前の帯にいます。築46年以上になると、築10年以内の3分の1以下まで下がります。待つ理由が「値段が上がるかもしれない」だけなら、直近1年のマンションの中央値がほぼ横ばいだった事実を先に見てください。3LDKは磯子区でいちばん多い間取りなので、同じ間取り・同じ築年帯の成約を並べて比べられます。査定ではその成約を出してもらってください。

磯子区の戸建てです。用途地域が第1種低層住居専用地域だと、売るときに不利ですか?

磯子区の成約データでは不利ではありません。戸建ての成約がいちばん多い用途地域が第1種低層住居専用地域で、中央値もこの用途地域がいちばん高くなっています。建物の高さに上限があり、店舗や工場が建ちにくい地域です。住宅地として買う人には、その制限が「まわりの環境が変わりにくい」という意味になります。査定のときは、用途地域を先に伝えてください。同じ用途地域の成約で比べてもらえます。

築50年の戸建てを相続しました。更地にしてから売るべきですか?

壊す前に、建物付きの値段を聞いてください。磯子区の戸建ては築46年以上で中央値が築10年以内の半分以下になりますが、成約はあります。土地だけの成約は144件と、マンション・戸建てより少ない区です。解体費は売主の持ち出しで、更地にしたぶんが値段に乗るとは限りません。建物付きの査定と、解体費を引いた更地の査定を並べてから決めるのが順番です。相続の場合は、名義の変更を先に済ませておく必要があります。

横浜市磯子区で成約価格が高いのはどの地区ですか。

国土交通省に届け出られた戸建て(土地+建物)の成約を地区ごとに集計すると、中央値が高い順に洋光台(6,100万円・94件)、森(4,600万円・62件)、杉田(4,100万円・101件)です。低いほうは丸山(3,400万円・43件)、岡村(3,400万円・102件)、滝頭(3,500万円・49件)でした。同じ市内でも地区で差が出ます。件数が少ない地区は1件で中央値が動くため、8件に満たない地区は集計から外しています。

横浜市磯子区では築何年くらいの家が売れていますか。

地区ごとに、売れた家の築年数の中央値を出しました。新しいほうは丸山で築0年、古いほうは岡村で築20年です。築年数が極端に新しい地区は、建売の分譲がそのまま集計に入っています。中古の相場とは分けて見てください。築が古い地区ほど、買い手は建物より土地を見て値段を決めます。今の建物のまま売るか、解体して土地として売るかの判断は、この差から考えると外しにくくなります。

横浜市磯子区で取引が多いのはどの地区ですか。

戸建て(土地+建物)の成約件数が多いのは岡村(102件・中央値3,400万円)、杉田(101件・中央値4,100万円)、洋光台(94件・中央値6,100万円)の順です。件数が多い地区は比べられる事例が多いぶん、査定額の根拠を確かめやすくなります。

参照した情報源

  1. 国土交通省「不動産情報ライブラリ」(横浜市磯子区の実成約データの充填元・2023年第2四半期〜2026年第1四半期)・確認日 2026-08-22
  2. e-Gov法令検索「建築基準法」(第42条=道路の定義と2項道路の後退・第43条=接道義務・第52条=容積率と前面道路幅員による制限・第55条=低層住居専用地域の高さの限度)・確認日 2026-08-22
  3. e-Gov法令検索「都市計画法」(第9条=用途地域の定義)・確認日 2026-08-22

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

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