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神奈川の家売却

神奈川県川崎市幸区の不動産売却|マンション成約の半分以上が築20年以内の区で、相場を読む

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結論から

川崎市幸区の実成約は、中古マンションが1,413件、戸建てが553件です(国交省データ)。マンションの中央値は5,000万円、戸建ては5,000万円です。幸区のマンションは築20年以内の帯に成約の半分以上が集まり、値段がはっきり下がるのは築21〜30年の帯から先です。戸建ては築年の順に値段が並ばない区なので、築年より敷地の条件を先に伝えてください。直近1年はどちらもやや上がりました。

川崎市幸区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか

幸区で売れる家の中心は中古マンションです。買うのは家族で住む部屋を探す人が多いと私たちは見ています。

川崎市幸区で売れた中古マンションを、築年数で分けると
  • 築10年以内32%
  • 築11〜30年46%
  • 築31年以上22%

成約のうち中古マンションが69%を占めます。間取りの記録がある部屋のうち、3部屋以上の家族向けが55%です。いちばん多い間取りも3LDKです。ひとり〜ふたり向けの部屋は23%にとどまります。

2だから、この値段

築20年以内の部屋は高い値段を保っています。築21〜30年で下がり始め、築31〜45年の帯から大きく下がります。

築年数ごとの、売れた値段の真ん中(中古マンション)

中古マンションの真ん中の値段は、築10年以内が5,300万円、築11〜20年が5,700万円です。築21〜30年は5,000万円、築31〜45年は3,200万円、築46年以上は2,500万円です。売れた部屋の多くが築20年以内の帯にあり、それが全体の真ん中の値段5,000万円を支えていると私たちは見ています。地区の差も大きく、高い地区は新川崎(7,500万円)、安い地区は下平間(2,700万円)です。

3この先、上がりそうか、下がりそうか

すぐに値段が崩れる材料は、いまのデータには見当たらないと私たちは見ています。ただ、上がり続けるとまでは言い切れません。

住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
  • 上がった18か所
  • 変わらない0か所
  • 下がった0か所
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)
2025年4.8万人
2035年4.9万人
2045年5万人

中古マンションの真ん中の値段は、前の年より上がりました(+8.3%)。住宅地の地価は18地点のうち18地点で上がり、下がった地点は0です。家を買う年代の人は、2045年までに少し増える見込みです(+4%)。このため、買い手が大きく減る心配は今のところ小さいと私たちは考えています。

「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。

ここから下は、上の見立ての元になった数字です。

神奈川県川崎市幸区の実際の成約価格

2023Q3〜2026Q1/国交省データより集計データ最終更新: 2026年10月19日中央値 前年比: マンション+8.3%・戸建て+10.4%
成約価格(中央値)の推移 単位:万円
03,0006,0002023202420252026
中古マンション戸建て
種別中央値よくある価格帯㎡単価件数
中古マンション5,000万円3,000万円〜6,200万円約80.0万円1,413
戸建て等(土地+建物)5,000万円4,100万円〜6,300万円—553
土地——約53.0万円93

築年数別の中央値(同期間の実成約)

築年数中古マンション件数戸建て等件数
築10年以内5,300万円4405,300万円307
築11〜20年5,700万円3814,400万円69
築21〜30年5,000万円2574,700万円39
築31〜45年3,200万円2455,600万円61
築46年〜2,500万円624,100万円48

参考: 改装済み中古マンションの中央値は4,300万円(130件)、未改装は3,950万円(400件)。 差は約9%です。ただし改装される物件は築年数が経っていることが多く、リフォーム費用がそのまま上乗せされるわけではありません。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)(不動産情報ライブラリ/2026-10-19取得)。当社(家売却ラボ)が集計した参考値。実際の売却価格を保証するものではありません。

見本(愛知県豊橋市の戸建ての例) 見本: 値段の目安レポートの表紙。目安の幅と、土地・建物それぞれの値段が載っている 見本: 土地の計算のページ。㎡単価・広さ・補正率を掛けた式が載っている

値段の目安レポート(無料)

川崎市幸区で売るなら、いくらくらいか

川崎市幸区で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。

レポートを作ると、このアドレスにリンクが届きます。届くのはそのメール1通です。無料です。名前・電話番号・番地は聞きません。

あわせて、資料「神奈川県の相場データブック」(PDF・9ページ)も、このアドレスにお送りします。

川崎市幸区で取引が多い地区と、その相場

国土交通省に届け出られた成約を、地区(町名)ごとに数えました。件数の多い順に並べています。 川崎市幸区の中でも、戸建て(土地+建物)の中央値は南幸町が6,650万円、小倉が4,200万円と、地区でかなり違います。 件数が少ない地区は1件で中央値が動くので、8件に満たない地区は載せていません。

戸建て(土地+建物)

地区中央値件数築年数
南加瀬4,600万円73築12年
古市場4,850万円58築7年
小倉4,200万円51築11年
塚越5,000万円44築6年
小向西町4,700万円37—
鹿島田5,000万円32築6年
北加瀬5,400万円31築8年
南幸町6,650万円26築2年

中古マンション

地区中央値件数築年数
南幸町2,900万円173築10年
小倉4,900万円138築37年
塚越5,000万円114築18年
大宮町7,000万円96築17年
鹿島田6,300万円96築9年
新小倉5,850万円88築6年
戸手5,300万円77築16年
中幸町6,100万円68築15年

土地(1㎡あたり)

地区中央値件数
塚越200万円/㎡11
小倉120万円/㎡9
鹿島田210万円/㎡8
中幸町265万円/㎡8

南加瀬(4,600万円・73件・築12年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築12年前後です。

古市場(4,850万円・58件・築7年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築7年前後です。

小倉(4,200万円・51件・築11年)

市内の地区の真ん中より16%低い水準です。売れているのは築11年前後です。

地区名は国土交通省の表記(町名・大字)です。住所の丁目とは区切りが違うことがあります。

同じ地域でも、条件でこれだけ違う

国土交通省の実際の取引を、間口・前面道路・土地の形など条件別に集計しました。 金額は土地と建物を合わせた成約価格の中央値です。

間口の広さ

最大 約4,000万円の差
  • 5m未満4,600万円81件
  • 5〜7m5,100万円83件
  • 7〜10m5,650万円72件
  • 10m以上8,600万円57件

間口が狭いほど駐車や建て替えの自由度が下がり、買い手が慎重になりやすい部分です。

前面道路の幅

最大 約300万円の差
  • 4m未満5,100万円67件
  • 4〜6m4,900万円262件
  • 6m以上5,200万円193件

幅4m未満の道路では、建て替え時に敷地を後退させるセットバックが必要になる場合があります。

土地の形

最大 約1,400万円の差
  • 不整形5,800万円29件
  • ほぼ台形5,750万円34件
  • ほぼ長方形5,300万円120件
  • 長方形4,900万円75件
  • 袋地等4,400万円28件

この地域では、不整形の中央値が長方形を上回っています。一般に不整形地は建物を配置しにくいぶん評価が下がりやすい一方、面積の広い土地が不整形に多く含まれるなど、条件の構成が影響している可能性があります。形だけで判断せず、面積が近い事例と見比べてください。

用途地域・構造・接道の種類でも見る

用途地域(戸建て)

最大 約1,900万円の差
  • 第2種住居地域6,500万円80件
  • 準住居地域6,250万円10件
  • 近隣商業地域5,300万円64件
  • 第1種住居地域4,900万円259件
  • 第1種中高層住居専用地域4,700万円95件
  • 準工業地域4,600万円33件

用途地域は建てられる建物の種類と大きさを定める区分です。住環境の良さと利便性のどちらが価格を左右するかは地域で変わります。

建物の構造

最大 約2,850万円の差
  • 軽量鉄骨造7,750万円28件
  • 鉄骨造7,250万円36件
  • 木造4,900万円448件

鉄骨・RCは規模の大きい住宅が多く、構造の違いだけでなく建物の大きさも金額に含まれます。

接道の種類

最大 約600万円の差
  • 市道5,300万円222件
  • 公道4,900万円149件
  • 私道4,700万円136件

私道に接する場合は、通行・掘削の承諾など権利関係の確認が必要になることがあります。

用途地域(中古マンション)

最大 約3,300万円の差
  • 準工業地域5,800万円179件
  • 商業地域5,600万円389件
  • 工業地域5,200万円83件
  • 第2種住居地域4,700万円149件
  • 第1種住居地域4,400万円293件
  • 近隣商業地域2,500万円96件

商業地域・近隣商業地域には駅前など利便性の高い立地が多く含まれます。

読み方: 中央値は「その条件で売れた物件の集まり」の真ん中の価格です。面積・築年数・立地の違いも含まれるため、 この差がそのまま条件だけによる差とは限りません。自分の家の評価は、条件を伝えたうえで査定で確認してください。

川崎市幸区の駅と、学校・病院の数

家を探す人は、物件を比べるときに駅と学校と病院を見ます。販売図面の「周辺環境」に書かれるのもこのあたりです。川崎市幸区の分を、国の公開データで数えました。

乗り降りの多い駅(2023年度・1日あたり)

駅路線乗降客数
川崎JR南武線374,620人
新川崎JR東海道線49,464人
鹿島田JR南武線32,452人
尻手JR南武線27,638人

最寄り駅ごとの住宅地の地価(2026年の地価公示・地価調査・1㎡あたり)

最寄り駅地価地点
尻手47.6万円1
川崎40万円5
鹿島田39.7万円4
矢向36.4万円1
新川崎31.8万円7

地点が2つ以上ある駅は真ん中の値です。国や県が毎年値段を出している土地で、実際に売れた値段とは別の数字です。

  • 学校小学校 13校・中学校 5校・高等学校 2校
  • 幼稚園・認定こども園11か所
  • 病院・診療所病院 4・診療所 131・歯科 85病床の多い病院は 川崎幸病院(326床)、栗田病院(200床)、鹿島田病院(98床)

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(国土数値情報の駅別乗降客数・学校・医療機関・幼稚園等、地価公示・地価調査)。2026-10-15に取得。学校は私立・国立を含みます。学校と病院は国のデータを作った時点の数なので、そのあとの開校や閉院は入っていないことがあります。保育所はこの数に入っていません。

川崎市幸区の空き家の数

川崎市幸区では、住宅のうち10.6%が空き家です(全国は13.8%)。このうち、売りにも貸しにも出ていない「使う予定のない空き家」は3,830戸あります。

住宅の数90,490戸
空き家9,580戸(10.6%)
売りに出ている空き家160戸
使う予定のない空き家3,830戸(住宅の4.2%・全国は5.9%)
そのうち一戸建て780戸
そのうち傷みや壊れがある290戸

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月時点)。数は調査からの推計で、10の位を四捨五入しているため、合計が合わないことがあります。「使う予定のない空き家」は、調査の「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」です。

売らずに持ち続けると、年にいくらかかるか

値段を見たあとに、もうひとつ数えておく数字があります。固定資産税、空き家になったあとの火災保険、 草刈りと通風に通う時間。実家を売った人の調査では、維持と処分にかかった費用の最多回答は50〜100万円でした。

川崎市幸区で実際に売れた土地は、㎡あたり53万円が真ん中の値です(国土交通省の成約データ)。 固定資産税の評価額はこれとは別の数字で、市から届く課税明細書で確かめます。

持ち続けると年にいくらか、数え方を見る →

川崎市幸区はマンション1,413件、戸建て553件。マンション成約の半分以上が築20年以内にある区

川崎市幸区で実際に成約した取引を、国土交通省の不動産情報ライブラリで集計しました。いちばん多いのは中古マンションで1,413件です。

戸建ては553件で、マンションの半分に届きません。土地だけの取引は93件で、三つのうち最少です。

マンションの中央値は5,000万円です。㎡単価の中央値は80万円です。戸建ての中央値は5,000万円で、安いほうから4分の1の値は4,100万円、高いほうから4分の1の値は6,300万円です。

幸区のマンションで目を引くのは、築年帯ごとの成約数の偏りです。築10年以内と築11〜20年の二つの帯を足すと、マンション成約の半分を超えます。

築46年以上の帯は、件数でいえばごく一部です。幸区で売りに出て、買われているマンションの多くは、新しい側の帯にあります。

これは売る側にとって二つの意味があります。一つは、築20年以内の部屋なら、比べられる成約がたくさんあることです。同じ築年帯・同じ間取りの成約を集めやすいので、査定の根拠は作りやすい区です。

もう一つは、築30年を超えた部屋の持ち主は、区の中央値をそのまま目安にできないことです。5,000万円は新しい帯の成約に引っ張られた数字です。古い帯の部屋は、その帯の成約だけと比べてください。

マンション全般の準備と進め方は中古マンションを売るにまとめています。ここから先は、幸区のデータでしか言えないことを書きます。

幸区のマンションは築20年までほとんど下がらない。下がるのは築21〜30年の帯から先で、築31〜45年への段がいちばん深い

幸区のマンションを築年帯で並べると、形がはっきりしています。築11〜20年の帯の中央値は、築10年以内の帯を下回っていません。築20年までは、古くなっても値段が落ちていない区です。

値段が動き始めるのは築21〜30年の帯からです。そして築21〜30年から築31〜45年へ移るところで、中央値がいちばん大きく落ちます。築46年以上の帯では、築10年以内の半分以下になります。

つまり幸区のマンションの値段は、築20年まで平らで、そこから二段で下がります。一段目は築21〜30年に入るところ、二段目は築31〜45年に入るところです。

二段目のほうが深い。この形を知っていると、「築〇年だから下がる」という話がどこまで本当かを判別できます。

築25年の部屋を持っている人は、一段目の先にいて、二段目の手前にいます。この位置の部屋は、比べる成約を築21〜30年の帯に限らないと、査定が高くも低くも出ます。築10年以内の成約と比べた査定は高く出ますし、築31〜45年の成約と比べた査定は低く出ます。

建築士の視点

築20年まで値段が平らな区は、買い手が築年より別のものを見ている区です。幸区のマンションでは、買い手の多くが住宅ローンを組んで住む人だと考えられます。ローンを組む買い手は、月々の返済額と部屋の広さ・立地を見て決めます。築10年と築18年の差は、その判断の中では小さい。

築21〜30年に入ると、給水管や外壁の大規模修繕が一巡しているかどうかが問われます。築31〜45年に入ると、旧耐震かどうかの線が問われます。境目は1981年6月の建築確認です。あわせて修繕積立金の残高も、買い手の判断に入ってきます。二段目の段が深いのは、ここで買い手の不安が一気に増えるからです。

築30年を超えた部屋を売る人は、修繕履歴と長期修繕計画、積立金の残高を、査定の前にそろえてください。幸区では、この資料の有無で二段目の深さが変わります。

3LDKが成約の半分近くを占める。2LDKは3LDKと中央値が近いのに、値段の幅が広い

幸区のマンションで成約が最多の間取りは3LDKです。3LDKだけで、区のマンション成約の半分近くを占めます。

次に多いのが2LDKです。この二つで、成約の大半です。

3LDKと2LDKの中央値は、幸区では近い値です。ここだけ見ると「間取りで値段は変わらない」と読めますが、幅が違います。

2LDKは安いほうから4分の1の値から高いほうから4分の1の値までの幅が、3LDKより広い。同じ2LDKの中に、安い帯と高い帯の両方が入っています。

これは、幸区の2LDKが一種類ではないことを示しています。古い棟の2LDKと、新しい棟の2LDKが同じ集計に入っていると考えられます。

古い棟の2LDKは家族向けの部屋として売られ、新しい棟の2LDKは広さより設備と立地で売られる。値段の決まり方が違う二つの部屋が、同じ間取り名で並んでいます。

2LDKを売る人は、間取りをそろえるだけでは比べる成約が絞れません。築年帯を先にそろえてから、その中の2LDKと比べてください。

3LDKを売る人は、件数が多いので、築年帯と間取りの両方をそろえた成約が見つかります。幸区の3LDKは、査定の根拠をいちばん作りやすい部屋です。

改装済みの中央値は未改装より高い。ただし幸区では、改装の記載がある成約が全体の一部にとどまる

幸区のマンション成約のうち、改装の有無が記録されているものを見ます。改装済みの中央値は、未改装より高く出ています。改装済みの部屋のほうが高く売れている、という並びです。

ただし、この数字には二つの注意があります。一つは、改装の記載がある成約が、幸区のマンション成約全体の一部だということです。新しい帯の部屋には、改装の記載がないものが多い。

改装済みと未改装の比較は、主に古い側の帯の中で起きています。築20年以内の部屋を直すかどうかの判断には、この比較をそのまま使えません。

もう一つは、改装済みの中央値と未改装の中央値の差が、改装にかかった費用と同じではないことです。差のぶんだけ回収できる、とは読めません。直した部屋は、直す前の状態が悪かったから直したことが多く、その分が引かれたうえでの値段です。

幸区で売る前に直すか迷うなら、「現況のまま」と「直した場合」の二つの査定を並べてください。差が工事費を上回らなければ、直さずに売るほうが手元に残ります。直すかどうかの判断材料は売る前にリフォームすべきかに整理しています。

直近1年はマンションも戸建てもやや上がった。幸区では、上がった中身が二つで違う

直近1年の中央値を、その前の1年と比べました。幸区では、マンションも戸建ても、やや上がっています。向きは同じです。

ただし成約数の動きが違います。マンションは、直近1年の成約数が前の1年より減りました。

戸建ては増えました。マンションは「件数が減って値段が上がった」、戸建ては「件数が増えて値段も上がった」という年です。

この違いは、売り出すときの読み方に影響します。マンションの場合、件数が減って値段が上がった年は、売りに出る部屋が少なかった可能性があります。

出物が少なければ、買い手は限られた中から選びます。この状況は、売り手にとって有利に働くことがありますが、来年も続くかはデータからは分かりません。

戸建ての場合、件数も値段も増えた年は、買い手が増えたと読めます。ただし幸区の戸建ては築10年以内の成約が多く、新しく建った家が売られている割合が高い区です。

「上がった」の中に、新しい家の成約が多く入っている可能性があります。古い家を売る人は、上がった相場をそのまま自分の家に当てはめないでください。

戸建ては553件。築年の順に値段が並ばない区で、築31〜45年の帯が築11〜20年の帯より高い

ここから戸建ての話です。幸区の戸建て553件を築年帯で並べると、ふつうの区と違う形が出ます。

築10年以内の帯がいちばん件数が多く、戸建て成約の半分を超えます。ここまでは新しい家の多い区の形です。

問題はその先です。築31〜45年の帯の中央値が、築11〜20年の帯や築21〜30年の帯より高く出ています。

築年が進むほど安くなる、という並びになっていません。築46年以上の帯でも、築10年以内の帯と比べてあまり下がりません。

中央値がいちばん大きく落ちるのは、築31〜45年から築46年以上へ移るところです。つまり幸区の戸建ての値段は、築年の順ではなく、最後の一段だけで落ちる形です。

この形の理由は、データだけでは確定できません。ただ考えられることはあります。築30年を超えた家は、分譲の時期が古く、敷地が今の新築より広いことが多い。

新しい家は、一つの敷地を分けて建てた小さな区画が多い。幸区では、建物の古さより敷地の広さが値段を決めていると考えると、この並びに説明がつきます。

築30年を超えた戸建てを持っている人は、「古いから安い」と自分で決めないでください。幸区では、その家の値段を決めているのは敷地です。敷地の面積・間口・前面道路の幅を先に伝えて、築年帯の近い成約ではなく敷地条件の近い成約と比べてもらってください。

戸建ての中央値が最高なのは第2種住居地域、最低は準工業地域。ただし成約の半分近くは第1種住居地域で売れている

幸区の戸建てを用途地域で分けると、中央値がいちばん高いのは第2種住居地域です。いちばん低いのは準工業地域です。そして成約がいちばん多いのは、どちらでもない第1種住居地域で、戸建て成約の半分近くがここで売れています。

用途地域は、その土地に何を建てていいかを都市計画法で決めた区分です。第1種住居地域と第2種住居地域は、どちらも住宅が中心で、店舗や事務所の規模に差があります。準工業地域は、環境を悪化させるおそれのない工場が建てられる地域です。

幸区で第2種住居地域の中央値が高いのは、その用途地域の場所に理由があると考えられます。第2種住居地域は、幹線道路沿いや駅に近い場所に指定されることが多い。そこに建つ戸建ては、敷地の値段が高いので、建物の古さにかかわらず高く出ます。

準工業地域が低いのは、隣に工場が建ちうることを買い手が気にするからです。ただし幸区の準工業地域の戸建ては件数が少なく、周囲がすでに住宅でそろっている区画もあります。

準工業地域に建つ家を売る人は、周囲の現況を査定で伝えてください。用途地域の名前だけで値段を決めた査定は、その家の周りを見ていません。

建築士の視点

用途地域は、市区町村の都市計画図で確かめられます。川崎市の場合、都市計画情報はインターネットで公開されています。自分の家の用途地域を知らない人は多いので、査定の前に確認しておいてください。

第1種住居地域で売る人は、比べる成約が多いので根拠を作りやすい。第2種住居地域で売る人は、同じ用途地域の成約と比べた査定かを確かめてください。第1種住居地域の中央値と比べられると、低く出ます。

前面道路の幅で中央値は三つに分かれる。ただし幸区では、4m未満の帯が最下位ではない

戸建ての値段を分ける条件として、前面道路の幅があります。幸区の戸建てを4m未満・4〜6m・6m以上の三つに分けると、中央値に差が出ます。

ここで幸区に特有の並びが出ます。6m以上の帯がいちばん高いのは、想像のとおりです。ただし4m未満の帯の中央値が、4〜6mの帯を下回っていません。

ふつうは4m未満がいちばん安く出ます。幸区ではそうなっていません。

理由として考えられるのは、4m未満の道路に面する家の場所です。幅4m未満の道路は、古くからの住宅地に多い。幸区でそうした場所は駅に近い市街地に集まっていると考えられ、敷地の値段が高い。

道路が狭いことで引かれる分を、場所の値段が上回っている、という読み方です。ただし4m未満の帯は件数が少ないので、この並びは少ない成約で決まっています。

もう一つ、間口の幅も見ておきます。幸区の戸建ては、間口10m以上の帯の中央値が、ほかの帯から離れて高く出ています。間口が広い家は、幸区では敷地そのものが広い家で、値段が建物ではなく敷地で決まっている、という先ほどの話とつながります。

前面道路が4m未満の家を売る人は、建て替え時の後退義務を確認してください。道路の中心から2mまで下がる決まりです(建築基準法第42条2項)。後退が済んでいるか、済んでいないなら後退後の敷地面積はいくつか。

幸区では4m未満が最下位ではないぶん、この点を確かめずに値段を下げられたら、反論の材料があります。道路と間口が値段に影響する仕組みは間口と前面道路で売却価格はどれだけ変わるかにまとめています。

土地だけの成約は93件で最少。幸区では、古家を壊す前に「壊さない値段」を先に取る

幸区で土地だけで売れた取引は93件で、マンション・戸建て・土地の三つの中でいちばん少ない。土地の㎡単価の中央値は53万円です。

この数字の使い道は、古い戸建てを壊すかどうかの判断です。53万円に自分の敷地面積を掛けると、更地にした場合のおおまかな値段が出ます。そこから解体費を引いた数字が、壊して売った場合に手元に残る目安です。

幸区では、この計算を「壊す前提」で始めないでください。先に書いたとおり、幸区の戸建ては築46年以上でも中央値があまり下がらない区です。

築31〜45年の帯は、築11〜20年の帯より高い。古家付きのまま売った値段が、更地にして解体費を引いた値段を上回ることが、幸区ではふつうに起こります。

順番は、先に古家付きのままの査定を取る。次に53万円×面積から解体の見積もりを引いた数字を作る。

二つを並べて高いほうを選ぶ。壊してから査定を取ると、壊さない選択肢が消えます。

土地だけの成約が少ない区では、53万円そのものも少ない件数で決まっています。自分の敷地と面積・形・道路幅が近い成約があるかを、担当者に聞いてください。更地と古家付きの判断は更地で売るか、古家付き土地のまま売るかに整理しています。

幸区で査定を頼むときに確かめること。マンションは「築20年の線のどちら側か」、戸建ては「築年より敷地」

ここまでの幸区のデータを、査定を頼むときの確認事項にまとめます。

マンションを売る人は、査定額がどの築年帯の成約と比べた金額かを聞いてください。幸区のマンションは築20年まで平らで、その先で二段に下がります。築20年以内の部屋なら、同じ帯の成約は多いので、根拠は出せるはずです。

築21〜30年の部屋は、その帯の成約だけと比べた金額か。築31年以上の部屋は、修繕履歴と積立金の残高を先に出して、二段目の深さを小さくする。

間取りは、3LDKなら件数が多いので問題ありません。2LDKは、築年帯をそろえた上での2LDKと比べてください。

戸建てを売る人は、築年を先に言わないでください。先に言うのは、敷地面積・間口・前面道路の幅・用途地域です。幸区の戸建ては、築年の順に値段が並んでいない区です。

築年から入った査定は、築30年超の家を低く見ます。敷地から入った査定は、その家の値段を決めているものを見ています。

複数社に頼んだとき、金額の差が出たら、差の理由を聞いてください。「比べた成約の築年帯が違う」「用途地域の扱いが違う」「道路幅の見方が違う」。

理由が説明できる差なら、どちらの根拠が自分の家に近いかで選べます。理由が説明できない差は、高いほうを選ぶ理由になりません。

査定額の根拠の聞き方は不動産査定の仕組みにまとめています。幸区の査定で確かめることは、この記事に書いた順番で足ります。

川崎市幸区で実際に売れた価格(売却事例)

個別の物件名は出せませんが、国土交通省に届け出られた成約価格を集計すると、 川崎市幸区で実際に売れている価格帯はこの範囲です(2023Q3〜2026Q1)。 1件の事例より、成約の分布で見たほうが自分の家の位置が分かります。

戸建て

4,100万円 〜 6,300万円

成約553件のうち、真ん中の半分がこの範囲。中央値は5,000万円です。

中古マンション

3,000万円 〜 6,200万円

成約1,413件。中央値は5,000万円です。 1平方メートルあたりでは800,000円が中央値。

土地(1平方メートルあたり)

380,000円 〜 670,000円

成約93件。中央値は530,000円です。 土地相場は同じ市内でも差が大きいので、幅で見てください。

不動産の査定を受ける前に、この数字をどう使うか

  • 出てきた査定額が、上の範囲のどこにあるかを見ます。範囲から外れて高いときは、 その根拠を必ず聞いてください。売り出し価格は高く付けられても、成約価格は市場が決めます。
  • マンション査定は、同じ建物の成約があるかどうかで精度が変わります。 「この棟の取引を何件持っていますか」と聞くと、その会社の実力が分かります。
  • この数字は川崎市幸区全体の集計です。駅からの距離・土地の形・築年数で位置は動きます。 最終的には複数社の査定で確かめます。

川崎市幸区で「戸建て・マンション・土地」を売るとき、何が違うか

同じ不動産でも、価格の決まり方と準備するものが種別ごとに違います。 川崎市幸区の成約データを添えて、違うところだけを並べます。

戸建て売却

成約553件・中央値5,000万円 (4,100万円〜6,300万円に半分が入る)

一戸建ての値段は、建物と土地を足したものです。建物の評価は年数とともに下がっていき、 ある時期から先は土地の値段が下限になります。築年数が経った家ほど、 「建物にいくら付くか」より「土地としていくらか」を先に確かめたほうが早いです。 雨漏りやシロアリのように、買い手が値引きの根拠にする不具合は、 査定の前に把握しておくと交渉で崩れません。

マンション売却

成約1,413件・中央値5,000万円/1平方メートルあたり800,000円が中央値

中古マンションの相場は、同じ建物で最近いくらで売れたかがそのまま参考になります。 だから査定の精度は「その棟の取引をどれだけ持っているか」で変わります。 部屋ごとの違いは階数・向き・リフォームの有無で出ますが、 建物全体の管理状態も見られます。修繕積立金が足りていない、 大規模修繕の予定が立っていないといった事情は、買い手側の調査で必ず出ます。 専有面積で割った1平方メートルあたりの単価にすると、他の部屋と比べやすくなります。

土地売却

成約93件・1平方メートルあたり中央値530,000円 (380,000〜670,000円に半分が入る)

土地の価格は、1平方メートルあたりいくらかで比べます。広さが違う土地どうしでも、 この単価にすればそろえて見られます。 売るときは、境界が確定しているかどうかで進み方が変わります。 確定していない場合は測量から始めることになり、その分だけ時間もお金もかかります。 隣地との立ち会いが要るので、こちらの都合だけでは進みません。 古い家が建っている土地は、解体してから売るか、そのまま売るかを選びます。 判断する前に解体の見積もりを2社以上から取ってください。 金額は建物の構造と、重機が入れるかどうかで大きく変わります。 解体すると住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がるため、 いつ壊すかはタイミングの問題になります。

もう1つの売り方:不動産の買取

ここまでは買い手を探して売る方法(仲介)です。もう1つ、不動産会社に直接買ってもらう 買取という方法があります。マンションの買取も一戸建ての買取も土地の買取も同じ考え方で、 価格は仲介より下がる代わりに、いつ売れるかが読めます。 買取のメリットは、いつ現金になるかが決まること、内覧の対応が要らないこと、 買主が個人ではないので契約不適合責任を負わずに済む場合があることです。 住み替えの期限がある、相続で期限が決まっている、近所に知られたくないといった事情があるなら、 下がるぶんの費用を払う価値があります。急いでいないなら、まず仲介で試すほうが手元に残ります。 買取の査定を受けるときは、その金額が上に出した成約の範囲からどれだけ下なのかを見てください。 違いは 仲介と買取の違い にまとめました。

川崎市幸区について、さらに詳しく書いた記事

このページは川崎市幸区全体の相場をまとめたものです。 条件がはっきりしている場合は、下の記事のほうが早く答えにたどり着きます。

川崎市幸区で家を売る前に、状況別に読む

同じ「家を売る」でも、相続と離婚と住み替えでは、つまずく場所も順番も違います。 当てはまるものから読んでください。

近くの市区町村と比べる

戸建て(土地+建物)の成約価格の中央値を、距離の近い地域と並べたものです。 売り出す前に隣の相場を知っておくと、査定額を見たときの判断がしやすくなります。

市区町村中央値この地域との差
川崎市川崎区約2km4,700万円-300万円
大田区約3km6,900万円+1,900万円
横浜市鶴見区約4km4,700万円-300万円
川崎市中原区約5km6,200万円+1,200万円
横浜市港北区約6km5,900万円+900万円
品川区約8km9,000万円+4,000万円
横浜市神奈川区約9km5,200万円+200万円
川崎市高津区約9km5,300万円+300万円

距離は国土地理院の代表点どうしを直線で結んだ目安です。中央値は売れた物件の顔ぶれで動くため、 差がそのまま土地の価値の差になるわけではありません。

よくある質問

幸区の築18年のマンションです。「築20年に近いので下がる前に売ったほうがいい」と言われました。

幸区のデータでは、その言い方は当たっていません。幸区のマンションは、築11〜20年の帯の中央値が築10年以内の帯を下回っていません。値段がはっきり下がるのは築21〜30年の帯に入ってからで、いちばん深い段はその次の築31〜45年へ移るところです。築18年なら、比べられる成約はまだ高いほうの帯にあります。急ぐ理由があるなら別ですが、「下がる前に」という理由だけで売り急ぐ必要はデータからは読めません。査定を取るときは、築11〜20年の成約と比べた金額かを確かめてください。

幸区の築40年の戸建てです。築年が古いので、土地の値段しか付かないと思っています。

幸区では、その前提を一度外してください。幸区の戸建ては、築31〜45年の帯の中央値が築11〜20年や築21〜30年の帯より高く出ています。築年が古いほど安い、という並びになっていない区です。古い家ほど敷地が広いことが多く、値段を決めているのが建物ではなく敷地だと考えられます。築40年はまだ築31〜45年の帯にいます。築46年以上へ移ると中央値がいちばん大きく落ちるので、売るなら今の帯のうちに、敷地の広さと間口を先に伝えて査定を取ってください。

幸区の前面道路が4m未満の戸建てです。建て替えで後退が要る家は、売るときに大きく不利ですか?

幸区の成約を見る限り、4m未満というだけで一段安くなる並びにはなっていません。幸区の戸建ては、前面道路が4m未満の帯の中央値が、4〜6mの帯を下回っていません。ただし4m未満の帯は件数が少なく、駅に近い古い住宅地に集まっている可能性があります。建築基準法では幅4m未満の道路に面する敷地は、建て替え時に道路の中心から2mまで後退が要ります。後退がすでに済んでいるか、済んでいないなら後退後の敷地面積がいくつかを、査定の前に確かめてください。そこが分かっていれば、4m未満を理由に値段を下げられたときに反論できます。

川崎市幸区で成約価格が高いのはどの地区ですか。

国土交通省に届け出られた戸建て(土地+建物)の成約を地区ごとに集計すると、中央値が高い順に南幸町(6,650万円・26件)、北加瀬(5,400万円・31件)、塚越(5,000万円・44件)です。低いほうは小倉(4,200万円・51件)、南加瀬(4,600万円・73件)、小向西町(4,700万円・37件)でした。同じ市内でも地区で差が出ます。件数が少ない地区は1件で中央値が動くため、8件に満たない地区は集計から外しています。

川崎市幸区では築何年くらいの家が売れていますか。

地区ごとに、売れた家の築年数の中央値を出しました。新しいほうは小向西町で築0年、古いほうは南加瀬で築12年です。築年数が極端に新しい地区は、建売の分譲がそのまま集計に入っています。中古の相場とは分けて見てください。築が古い地区ほど、買い手は建物より土地を見て値段を決めます。今の建物のまま売るか、解体して土地として売るかの判断は、この差から考えると外しにくくなります。

川崎市幸区で取引が多いのはどの地区ですか。

戸建て(土地+建物)の成約件数が多いのは南加瀬(73件・中央値4,600万円)、古市場(58件・中央値4,850万円)、小倉(51件・中央値4,200万円)の順です。件数が多い地区は比べられる事例が多いぶん、査定額の根拠を確かめやすくなります。

参照した情報源

  1. 国土交通省「不動産情報ライブラリ」(川崎市幸区の実成約データの充填元・2023年第2四半期〜2026年第1四半期)・確認日 2026-08-22
  2. e-Gov法令検索「建築基準法」(第42条=道路の定義と2項道路の後退・第43条=接道義務)・確認日 2026-08-22
  3. e-Gov法令検索「都市計画法」(第9条=第1種住居地域・第2種住居地域・準工業地域など用途地域の定義)・確認日 2026-08-22

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

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