福岡の家売却
福岡県福岡市東区の不動産売却|マンションが主役。直近1年の上昇と築46年の段差を実データで読む
編集部
本記事にはプロモーションが含まれます。
結論から 福岡市東区の実成約は、中古マンション2,043件、戸建て1,066件、土地356件です(国交省データ)。中央値はマンション2,300万円、戸建て3,700万円です。直近1年のマンションの中央値は前の1年よりはっきり上がり、築46年以上の帯は築10年以内の3分の1以下に落ちます。戸建ては築21〜30年から築31〜45年へ移るところで値段がいちばん下がり、舞松原と多々良では地区の中央値が大きく違います。
福岡市東区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか
東区で売れた家の59%は中古マンションです。買っているのは、家族で住む人が中心だと私たちは見ています。
福岡市東区で売れた不動産の件数(約3年)戸建て1,066件
中古マンション2,043件
土地だけ356件
間取りの記録があるマンションのうち、家族向けの間取りが70%です。いちばん多い間取りは3LDKです。ひとり〜ふたり向けの間取りは17%にとどまります。売れた部屋は築10年以内が26%、築年数の古い部屋が33%です。
2だから、この値段
東区の中古マンションの真ん中の値段は2,300万円です。築年数で値段が大きく変わります。
築年数ごとの、売れた値段の真ん中(中古マンション)3,900万10年以内
3,000万11〜20年
2,200万21〜30年
1,400万31〜45年
700万46年以上
築10年以内は3,900万円、築11〜20年は3,000万円、築21〜30年は2,200万円です。築31〜45年は1,400万円、築46年以上は700万円まで下がります。改装済みの部屋は2,500万円、未改装の部屋は1,800万円でした。地区では香椎照葉(4,000万円)が高く、香椎(1,600万円)が安くなっています。
3この先、上がりそうか、下がりそうか
東区の住宅地の地価はどの地点も上がっています。ただ、買う年代は減る見込みで、上がり続けるとは言えないと私たちは見ています。
住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)2025年8.4万人
2035年8.2万人
2045年8万人
中古マンションの真ん中の値段は、前の年と比べて+13%でした。一年だけの動きは振れやすく、これだけで先行きは決められません。住宅地の地価は57地点のうち57地点で去年より上がりました。家を買う年代の人数は、2045年までに−6%と国は推計しています。
「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。
見本(愛知県豊橋市の戸建ての例)
値段の目安レポート(無料)
福岡市東区で売るなら、いくらくらいか
福岡市東区で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。
東区の成約はマンション2,043件、戸建て1,066件。数が2倍近く違う区
福岡市東区で成約した取引を、国土交通省の不動産情報ライブラリで種別ごとに数えました。中古マンションが2,043件でいちばん多く、戸建てが1,066件と続きます。土地だけの取引は356件で、3つの種別の中でいちばん少ない数でした。
マンションの成約は戸建ての2倍近くあります。東区の市場を動かしているのはマンションです。そのためこの記事は、マンションの話を先に書き、戸建てと土地を後半に置きました。
中央値は、中古マンションが2,300万円、専有面積あたりでは36万円です。戸建ての中央値は3,700万円で、よくある価格帯(真ん中の半分)は3,000万円〜4,800万円でした。土地の㎡単価の中央値は14万円です。
直近1年、マンションの中央値ははっきり上がった。査定の根拠がいつの成約かを聞く
東区の中古マンションは、直近1年の中央値が前の1年に比べてはっきり上がりました。ただしこれは区全体をまとめた数字です。すべての部屋が同じ割合で上がったわけではありません。
上がった市場では、古い成約を根拠にした査定が実勢より低く出ることがあります。査定書を受け取ったら、根拠に使われた成約の時期を聞いてください。1年以上前のものしか並んでいなければ、直近の成約で出し直してもらえます。
反対に、上昇を先取りして高く出した査定にも注意が要ります。売り出してから値下げで戻すと、買い手に「値段が下がる物件」と見られます。大事なのは高く出すことではなく、同じ地区・同じ築年帯の直近成約の範囲に入っているかです。
香椎照葉・箱崎・香椎浜・千早・馬出。成約が多い5地区は、同じ棟の事例を根拠にできる
東区で中古マンションの成約が多い地区は、多い順に香椎照葉・箱崎・香椎浜・千早・馬出です。この5地区に部屋がある人は、同じ棟か近くの棟の成約が見つかる見込みが高いと考えてください。同じ棟の成約は、区の中央値よりずっと精度の高い査定材料です。
担当者には「同じ棟、なければ同じ地区の直近成約」を根拠として示してもらいます。階数・向き・専有面積・改装の有無がそろうほど、値段のぶれは小さくなります。区の中央値2,300万円は、その成約がどの位置にあるかを測る物差しとして使ってください。
ただし、成約が多い地区は売り出し中の部屋も多い地区です。同じ棟で別の部屋が出ていれば、買い手は値段と間取りを横に並べて見ます。売り出す前に、いま同じ棟で出ている物件の値段を調べておいてください。
間取りは3LDKが最多で、次が4LDK。比べる部屋が多い間取りは、小さな差で順番が決まる
東区の中古マンションでいちばん多い間取りは3LDKで、次が4LDKです。この2つは成約の数が多く、査定の根拠を見つけやすい間取りです。同時に、買い手が横に並べて比べる部屋も多い間取りです。
3LDKや4LDKの部屋を売る人は、同じ地区の同じ間取りと何が違うかを先に整理しておきます。築年・階数・向き・管理状態の小さな差が、そのまま値段の順番になるからです。
成約が少ない間取りは、比べる事例が少ないぶん査定額がぶれやすくなります。㎡単価の中央値36万円に専有面積をかけた値段を、査定額と並べてみてください。大きく離れていれば、その理由を担当者に説明してもらえます。
築31〜45年から築46年以上へ移る境目で、いちばん落ちる。築46年以上は築10年以内の3分の1以下
東区の中古マンションを築年帯で分けると、築46年以上の中央値は築10年以内の3分の1以下です。下げ幅がいちばん大きいのは、築31〜45年の帯から築46年以上の帯へ移る境目です。1年ごとになだらかに下がるのではなく、この境目で段がつきます。
築46年以上の建物は、2026年時点でおおむね1980年以前に建ったものです。1981年6月には建築基準法の耐震基準が改正されていて、それ以前に建った建物は旧耐震基準にあたります。買い手が住宅ローンや税の優遇を受けるときに耐震性が条件になることがあり、この境目が値段に出ていると考えられます。
築40年前後の部屋を持っている人は、どちらの帯で比べられるかで査定額が変わります。両方の帯の成約を分けて出してもらってください。この帯の部屋では、長期修繕計画と大規模修繕の履歴を買い手から必ず聞かれます。
改装済みの中央値は未改装より上。ただし工事費を回収できるかは別の話
東区では、改装済みの中古マンションの中央値が未改装より高く成約しています。この数字だけで「改装してから売る」と決めるのは早いです。工事をしても築年の帯は動かないので、買い手が比べる成約は改装前と同じ帯のままです。
改装費が値段に乗ったのか、もともと条件のよい部屋が改装されていたのかは、この集計からは読み分けられません。工事の前に、現況のままの査定と改装後の査定を分けて出してもらってください。
2つの査定額の差が工事費に届かないなら、現況のまま売るほうが手元に残るお金は多くなります。判断の手順は、売る前にリフォームするかにまとめています。
マンションは、管理組合の資料を先にそろえる
マンションの査定では、部屋の条件のほかに建物全体のことを聞かれます。管理費と修繕積立金の月額、長期修繕計画、大規模修繕の履歴、管理規約が主な資料です。手元になければ、管理会社から取り寄せられます。
積立金の値上げや一時金の徴収が決まっている場合は、先に伝えてください。契約前の重要事項説明で必ず出てくる内容なので、後から分かると話がこじれます。戸建てと違う準備の全体は、中古マンションを売るに整理しています。
戸建ては青葉・香住ヶ丘・香椎・香椎駅東・若宮で成約が多い。中央値は舞松原が高く、多々良が低い
ここからは戸建ての話です。東区で戸建ての成約が多い地区は、多い順に青葉・香住ヶ丘・香椎・香椎駅東・若宮です。戸建ての中央値がいちばん高い地区は舞松原、いちばん低い地区は多々良で、地区による差は大きく出ています。
つまり東区の戸建ては、区の中央値3,700万円だけでは自分の家の位置がつかめません。よくある価格帯が3,000万円〜4,800万円と幅を持つのは、地区の差がそのまま値段の幅になっているからです。最初に自分の地区だけの成約を出してもらい、次に敷地の広さと道路の条件で候補を絞る順番が確実です。
直近1年の戸建ての中央値は、前の1年に比べてやや上がっています。マンションのはっきりした上昇に比べると、戸建ての動きは小さめです。戸建てを売る人は、上がった分が自分の地区にも当てはまるかを、地区ごとの直近成約で確かめてください。
戸建ては築21〜30年から築31〜45年へ移るところで落ちる。マンションとは段差の位置が違う
東区の戸建てを築年帯で見ると、中央値がいちばん大きく下がるのは築21〜30年から築31〜45年へ移る境目です。マンションの段差が築46年の境目にあるのに対し、戸建ての段差はそれより手前にあります。木造住宅の法定耐用年数は22年で、この年数を過ぎると建物の評価がほとんど残らなくなります。
一方で、築46年以上の戸建ての中央値は、築10年以内より3割ほど低いだけです。マンションの3分の1以下と比べると、下げ幅はかなり浅い市場です。戸建ての値段には敷地の値段が含まれていて、建物の評価が落ちても土地の分は残るためです。
築30年を過ぎた戸建てを売る人は、建物の査定額より敷地の値段を見てください。敷地の㎡単価を土地の中央値14万円と並べて、区の水準に近ければ建物が古くても値段はつきます。逆に、この帯で建物の修繕に費用をかけても、価格には戻りにくいと知っておいてください。
第1種低層住居専用地域の戸建てが最多だが中央値は最低。中央値がいちばん高いのは第2種中高層住居専用地域
東区の戸建て成約を用途地域で分けると、いちばん多いのは第1種低層住居専用地域です。ところが中央値は、この地域がいちばん低くなっています。中央値がいちばん高いのは第2種中高層住居専用地域でした。
第1種低層住居専用地域は、都市計画法で低層住宅の良好な住環境を守るために定められた地域です。第2種中高層住居専用地域は、主に中高層住宅の住環境を守る地域で、一定規模までの店舗や事務所も建てられます。
件数が多い地域の中央値が低い理由は、敷地の広さや築年の構成によるものか、この集計だけでは分けられません。
用途地域は、買ったときの重要事項説明書か、福岡市の都市計画図で調べられます。査定を頼むときは用途地域を先に伝え、同じ地域の成約と比べてもらってください。地域をまたいだ成約と並べると、値段の位置を読み違えます。
前面道路は4m未満・4〜6m・6m以上で中央値が変わる。4m未満なら道路の種類を先に確かめる
東区の戸建ては、前面道路の幅で中央値に差が出ています。区分は4m未満・4〜6m・6m以上の3段階で集計しています。道路の幅は売り手の側で直せない条件なので、査定では建物の傷み具合より前に確認されます。
建築基準法の接道義務では、敷地は幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります。前面道路が4m未満だと、建て替えのときに道路の中心から2m後退するセットバックが必要になることがあります。建て替えを視野に入れる買い手ほど、この条件を値段に織り込みます。
前面道路が4m未満なら、その道が建築基準法上の道路に当たるかを、福岡市の建築指導の窓口で先に確かめておきます。セットバック済みかどうかも調べておくと、値引き交渉の材料にされにくくなります。道路幅と間口がどのように値段に影響するかは、間口と前面道路で売却価格はどれだけ変わるかで詳しく説明しています。
土地だけの成約は356件。㎡単価は馬出が高く、名子が低い
東区で土地だけの取引は356件で、3つの種別の中でいちばん少ない数です。㎡単価の中央値は14万円で、いちばん高い地区は馬出、いちばん低い地区は名子でした。
馬出は、中古マンションの成約が多い5地区にも入っています。マンションが建つ地区の土地は、住まいを建てる人だけでなく、事業者も買い手になります。㎡単価の高さには、そうした買い手の幅が表れていると読めます。
㎡単価の低さを、そのまま区画の総額の低さと読まないでください。広い敷地なら、単価が低くても総額は大きくなります。土地の成約が少ない区では、築46年以上の戸建ての成約を土地の値段の参考として補えます。
東区で売る順番と、かかるお金の全体像
売る順番は、自分の物件と同じ地区・築年帯・種別の成約を出してもらうところからです。区の中央値と並べて位置をつかんだら、複数の会社に無料査定を頼み、査定額の根拠になった成約を聞き比べます。根拠の成約と自分の物件の条件が近い査定ほど、信用して大丈夫です。
売却でかかるお金の中心は、仲介手数料・印紙税・抵当権抹消の登記費用の3つです。利益が出れば譲渡所得税がかかりますが、自分が住んでいた家なら居住用財産の3,000万円特別控除を使える場合があります。
費用の一覧は不動産売却でかかる費用の一覧にまとめました。査定から引き渡しまでの手順は家を売る流れで説明しています。