不動産売却でかかる費用の一覧|仲介手数料・印紙税・登記・測量・解体まで【建築士監修】
家を売るときの費用は、大きく3つに分かれます。仲介手数料・印紙税・抵当権抹消登記のように、ほぼすべての売却で発生する費用。測量・解体・相続登記のように、物件の状態や状況によって追加でかかる費用。そして、売却で利益が出た場合の譲渡所得税です。仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で決まっており、印紙税には期限つきの軽減税率があります。まず、それぞれの根拠と金額の目安を確認します。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
家を売るときの費用は、大きく3つに分かれます。仲介手数料・印紙税・抵当権抹消登記のように、ほぼすべての売却で発生する費用。測量・解体・相続登記のように、物件の状態や状況によって追加でかかる費用。そして、売却で利益が出た場合の譲渡所得税です。仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で決まっており、印紙税には期限つきの軽減税率があります。まず、それぞれの根拠と金額の目安を確認します。
家を売るときの費用は、大きく3つに分かれます。仲介手数料・印紙税・抵当権抹消登記のように、ほぼすべての売却で発生する費用。測量・解体・相続登記のように、物件の状態や状況によって追加でかかる費用。
そして、売却で利益が出た場合の譲渡所得税です。仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で決まっており、印紙税には期限つきの軽減税率があります。まず、それぞれの根拠と金額の目安を確認します。
仲介手数料には宅地建物取引業法にもとづく上限があり、印紙税には2027年3月末までの軽減税率があります。住宅ローンが残っている場合は、抵当権抹消登記の登録免許税も必要です。
3つとも国の制度で金額の根拠が決まっています。思いつきの金額ではありません。
仲介手数料は、国土交通省の告示で上限が定められています。売却価格400万円を超える取引の速算式は「売却価格×3%+6万円」(税別)です。たとえば売却価格1,000万円なら、上限は39万6,000円(税込)になります。
2024年7月1日からは、800万円以下の「低廉な空家等」を対象にした特例もできました。費用の実態に応じて、上限33万円(税込)まで受け取れます。あくまで上限額であり、実際の金額は不動産会社との合意で決まります。
不動産の売買契約書には印紙税がかかります。国税庁の軽減措置により、2027年3月31日までに作成される契約書は、契約金額に応じて次の税額です(軽減後)。
100万円超500万円以下は1,000円、500万円超1,000万円以下は5,000円です。1,000万円超5,000万円以下は1万円、5,000万円超1億円以下は3万円です。契約金額が10万円以下の契約書は、軽減措置の対象になりません。
登記も忘れてはいけません。住宅ローンが残っている家を売るときは、抵当権抹消登記が必要です。登録免許税は不動産1個につき1,000円で、土地と建物の両方があると合計2,000円になります。
司法書士に依頼する場合は、別途報酬がかかります。報酬額は事務所ごとに異なるため、複数の見積もりを取ると比較しやすくなります。
土地の境界があいまいな場合は測量費、古い建物を解体してから売る場合は解体費が、それぞれ追加でかかります。相続した家を売る場合は、相続登記の費用も追加でかかります。いずれも物件の状態や地域差で金額の幅が大きく、査定の段階で確認しておく費用です。
土地の境界を確定する確定測量は、隣接する土地がすべて民有地の場合(民民立会い)でおおむね30万〜50万円が目安です。道路や水路など公有地との立会いを含む場合(官民立会い)は、60万〜80万円が目安です。
この目安は、日本土地家屋調査士会連合会の報酬に関する調査によります。隣接地が増えるほど、立会いの手間も費用も増える傾向があります。
境界がすでに確定している土地では、測量が不要なケースもあります。
解体は別の話です。古い建物を解体してから土地として売る場合、木造住宅の解体費用は坪単価3万〜5万円程度が目安とされています。30坪の住宅なら90万〜150万円程度です。
ブロック塀や庭木の撤去、残置物の処分、アスベスト調査などは別途費用になることが多いです。業者による見積もりの差も大きいため、複数社から見積もりを取ると比較しやすくなります。
相続した家を売る場合、まず名義を相続人に変更する相続登記が必要です。登録免許税は固定資産税評価額の0.4%です。土地の価額が100万円以下であれば、免税になる措置もあります(2028年3月31日まで)。
相続登記は2024年4月1日から義務化されています。正当な理由なく期限(相続と所有権取得を知った日から3年以内)を過ぎると、10万円以下の過料の対象になります。期限や手続きの詳しい流れは相続登記の期限と義務化で整理しています。
引っ越し費用には国が定める公定価格がなく、業者・時期・距離・荷物量によって金額の幅が大きい費用です。全日本トラック協会の標準引越運送約款にもとづいて、各社が見積もりを作成します。
複数社から見積もりを取り、内訳を比較するのが実務的な進め方です。比較しないと損をします。
標準引越運送約款は、契約条件や解約手数料の上限などを定めるもので、料金そのものを固定する制度ではありません。そのため、同じ荷物量でも、繁忙期(3月・4月)は高くなりやすく、距離や業者によっても金額差が出ます。
売却から新居への入居までに期間が空く場合は、仮住まいの家賃や荷物の保管費用も見込んでおく必要があります。
利益が出れば税金も出ます。家を売って利益(譲渡所得)が出た場合は、譲渡所得税がかかります。
税率は所有期間が5年を超えるかどうかで変わり、マイホームには最高3,000万円の特別控除など複数の特例があります。個別の税額計算は、要件の確認を含め税理士への相談が確実です。
売却価格から取得費・譲渡費用を差し引いた利益が、課税対象の譲渡所得です。国税庁のタックスアンサーによると、短期譲渡所得(所有期間5年以下)の税率は39.63%です。内訳は所得税30%・復興特別所得税0.63%・住民税9%です。
長期譲渡所得(所有期間5年超)の税率は20.315%です。内訳は所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%です。差はここで生まれます。
マイホーム(居住用財産)を売った場合は、所有期間に関係なく譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特別控除があります。控除の結果、譲渡所得がゼロになれば税額もゼロです。ただし、親族への売却など適用できないケースもあります。
相続財産を一定期間内に売った場合に使える取得費加算の特例など、相続特有の制度もあります。どの特例が使えるかは個別の状況で変わるため、税理士や税務署への確認が必要です。
費用の合計額だけ見ても、資金の準備はできません。払う時期がバラバラだからです。売却代金が入る前に現金で払うもの、代金から差し引かれるもの、売った後に払うものに分かれます。
先に現金が要りやすいのは、測量費と解体費です。どちらも売り出す前や引き渡し前に作業するため、売却代金より支払いが先に来ます。ここは要注意です。
特に解体は金額が大きく、手元の資金で立て替える形になります。解体するかどうかで手出しが変わる点は解体費用と更地で売る進め方で整理しています。
印紙税は、売買契約書を作るときに納めます。契約の場で印紙を貼るので、契約日に必要です。
仲介手数料は、契約時と引き渡し時に分けて払う形が一般的です。全額を引き渡し時にまとめる契約もあります。いつ、いくら払うかは媒介契約や売買契約の条件で決まるため、契約前に確認してください。
抵当権抹消の登録免許税と司法書士報酬は、引き渡し(決済)の日に処理します。売却代金を受け取るのと同じ場で精算するので、あらかじめ現金を用意しなくて済むことが多い費用です。
最後に来るのが譲渡所得税です。売った年ではなく、翌年の確定申告で納めます。売却代金を住み替えの頭金やローンの返済に全部回してしまうと、納税の時期に資金が残っていない、ということが起こります。
利益が出そうな売却では、税額の見込みを先に確かめ、その分を手元に残しておいてください。計算の考え方は不動産売却の譲渡所得税にまとめています。
費用の一覧には出てこないのに、決済の場で必ず出てくるお金があります。固定資産税・都市計画税と、マンションなら管理費・修繕積立金の精算です。
固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に1年分が課されます。年の途中で売っても、納税通知書は売主に届きます。
売った後の期間の分も、売主が負担する形になります。そこで引き渡し日を境に日割りで分け、買主の負担分を売主が受け取るのが一般的です。
ただし、これは法律で決まった義務ではありません。売買契約での取り決めです。
起算日を1月1日にするか4月1日にするかで、売主が受け取る額は変わります。契約書のどこにどう書かれているか、署名の前に見てください。
マンションの場合は、管理費と修繕積立金も同じように日割りで精算します。滞納があると、そのまま買主に引き継がれます。決済までに払っておくよう求められるのが普通です。
管理組合への届出も必要になるので、早めに管理会社へ連絡してください。マンション特有の準備は中古マンションを売るにまとめています。
この精算は、売主が払うのではなく受け取る側になることが多いお金です。仲介手数料や登記費用と同じ場で差し引きされるため、決済当日の手取り額に影響します。決済で何をやり取りするかは家を売る流れで確認できます。
もうひとつ、加入している火災保険も引き渡し後に見直しが要ります。契約期間が残っていれば、解約して残りの期間分が戻ることがあります。売却しても自動では解約されないので、保険会社への連絡は売主側で行ってください。
費用を払ったぶんだけ税金が安くなる、とは限りません。譲渡所得の計算で差し引ける費用は、範囲が決まっています。
引けるのは、その家を売るために直接かかった費用です。仲介手数料、売主が負担した印紙税がこれにあたります。
土地として売るために建物を取り壊した費用、境界を確定するための測量費も同じ扱いです。前の節で「先に現金が要る」と書いた費用の多くは、ここに入ります。
維持費は別枠です。一方で、家を持っているあいだの維持管理にかかったお金は、譲渡費用になりません。固定資産税や、住んでいるあいだの修繕費がこれです。
引っ越し費用も、売るために直接かかった費用とは扱われません。払った金額は同じでも、税金の計算では扱いが分かれます。
もうひとつ影響してくるのが、買ったときの費用です。購入代金だけでなく、そのときに払った仲介手数料や登記費用、印紙税も取得費に入ります。売った金額から取得費と譲渡費用を引いた残りが利益になるので、取得費を積み上げられるかどうかで税額が変わります。
ここで必要になるのが、買ったときの売買契約書と領収書です。手元に無い場合の考え方は買った金額が分からない家を売るときにまとめています。
だから、売却でかかった費用の領収書は、引き渡しが終わっても捨てないでください。確定申告は翌年です。
仲介手数料の領収書、印紙を貼った契約書の控え、解体や測量の請求書は、一式まとめて保管しておきます。どの費用が引けるか判断に迷うものは、申告の前に税務署か税理士に確認してください。
売却活動を始めると、広告費や案内の交通費を別に請求されるのではないか、と心配になる人がいます。原則として、そうした費用を仲介手数料とは別に払う必要はありません。
不動産会社が受け取れる報酬の上限は、国土交通省の告示で決まっています。この上限額のなかに、通常の売却活動にかかる費用が含まれる考え方です。特別料金ではありません。
物件情報サイトへの掲載や間取り図・写真の用意、購入希望者の現地案内、契約書の作成は、通常の業務にあたります。これらは仲介手数料の範囲で行われます。これらを理由に追加の請求を受けるのは、本来の形ではありません。
例外もあります。売主が特別に依頼した広告の費用や、売主の依頼で遠方へ出張した場合の費用など、通常の仲介業務の範囲を超える実費もあります。こうした実費は、依頼にもとづいて請求できます。
ここで大事なのは「売主が依頼したかどうか」です。会社の判断で出した広告の費用を、後から売主に回すことはできません。
だから、媒介契約を結ぶ前に、ひとこと聞いてください。「仲介手数料以外に、私が払う費用はありますか」。
ある、と言われたら、何にいくらかかるのか、どういうときに発生するのかを書面で示してもらいます。口約束のまま進めると、売却が終わってから請求書が出てくることになります。
媒介契約の種類によって、会社側の広告や報告の義務は変わります。違いは媒介契約は3種類で整理しています。仲介手数料そのものの計算方法は仲介手数料の計算方法で確認できます。
費用は、合計額だけでなく、いつ払うかと税金での扱いで差が出ます。この記事に出てきた主な費用を、同じ物差しで並べます。
| 費用 | 払う時期 | 売却代金より先に現金が要るか | 譲渡所得の計算で引けるか |
|---|---|---|---|
| 測量費・解体費 | 売り出す前・引き渡し前 | 要る。手元の資金で立て替える | 引ける(売るために直接かかった費用) |
| 印紙税 | 売買契約の日 | 要る。契約の場で印紙を貼る | 引ける(売主が負担した分) |
| 仲介手数料 | 契約時と引き渡し時に分ける形が一般的 | 契約の条件で変わる。契約前に確認 | 引ける |
| 抵当権抹消の登録免許税・司法書士報酬 | 引き渡し(決済)の日 | 用意しなくて済むことが多い。代金と同じ場で精算 | — |
| 譲渡所得税 | 売った翌年の確定申告 | 代金から納税分を残しておく | — |
先に現金が要るのは測量費と解体費で、ここだけは手元の資金を先に確かめてください。引けるかどうか迷う費用は、申告の前に税務署か税理士に確認してください。
早めに聞くのが得策です。売却でかかる費用の多くは、査定を受ける段階でおおよその内訳がわかります。複数社の査定を比較し、仲介手数料や想定される諸費用を早めに聞いておくと、手取り額の見通しが立てやすくなります。
仲介手数料や登記費用は、査定の段階である程度の見込みが立ちます。不動産会社に査定を依頼するときは、売却価格だけでなく諸費用も確認しておくと安心です。諸費用を差し引いた「手取り額」の目安も一緒に聞いておくと、資金計画が立てやすくなります。
測量や解体が必要かどうかは、土地の境界の有無や建物の状態によって変わります。判断に迷う場合は、査定の段階で不動産会社や土地家屋調査士に確認しておくと、後から想定外の費用が出るのを防げます。実際の成約価格を先に確かめておきたい場合は、お住まいの市区町村のページで実データを確認できます。
費用の中で見落とされがちなのが、解体するかどうかの判断です。古い木造住宅は、解体して更地で売った方が高く売れると思われがちです。しかし、建物の傷み具合によっては「古家付き土地」のまま売り出した方が、解体費用の分だけ手取りが残るケースもあります。
更地にするかどうかは、査定額の比較だけで決めないでください。雨漏りやシロアリの有無など、建物の状態を見てから判断することをすすめています。
値段の目安レポート(無料)
近くで実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。
宅地建物取引業法が定めているのは上限額で、下限はありません。上限を超えなければ、不動産会社との合意で金額を決められます。仲介手数料の金額や内訳は、契約前に必ず確認しておくと安心です。
契約書は通常、売主・買主それぞれが1通ずつ保管するため、印紙税もそれぞれが自分の契約書分を負担するのが一般的です。負担方法は契約の合意によって変わる場合もあるため、契約前に確認しておくと安心です。
相続税を納めたうえで、一定の期限内に相続財産を売った場合に使える「取得費加算の特例」など、相続特有の制度があります。適用できるかどうかは相続の状況や申告内容によって異なるため、税理士への個別の確認が必要です。
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