東京の家売却
東京都文京区の不動産売却|マンション3,534件・戸建て511件の実成約から読む
編集部
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結論から 東京都文京区の実成約は、中古マンションが3,534件、戸建てが511件です(国交省データ)。マンションの中央値は5,800万円、戸建ては13,000万円で、どちらも直近1年は前の1年より上がりました。マンションの間取りは2LDKがいちばん多く、次が1Kです。値段の帯が変わるのは築21〜30年から築31〜45年へ移るところで、築46年以上では築10年以内の半分を切ります。戸建ては築46年以上でも下げ幅が3割ほどにとどまり、用途地域と前面道路の幅で差が出ています。
東京都文京区の実成約を国土交通省のデータで見ると、最初に目立つのは中古マンションの件数の多さです。戸建ての成約はその何分の一かにとどまり、土地はさらに少ない数でした。
このページでは、文京区のデータから読み取れることを、マンションから順に書きます。売る手順や費用のように、どこで売っても変わらない話は、それぞれの解説記事に任せます。
文京区の成約は、中古マンションと戸建てで桁が違う
国土交通省の不動産情報ライブラリで、文京区の成約を種類ごとに数えました。中古マンションが3,534件、戸建てが511件です。
土地は235件で、三つの種類の中でいちばん少ない数でした。マンションの中央値は5,800万円、面積あたりでは120万円/平方メートルです。
件数の差は、査定の進め方の差になります。マンションは、同じ築年帯と間取りの成約を複数並べて値付けができます。
戸建ては、条件の合う成約が少ないぶん、一件の違いが査定額に響きます。マンションなら比べる成約の選び方、戸建てなら自分の家の条件の示し方が、先に考えることになります。
文京区のマンションで、査定のときに見られる点は部屋の中だけではありません。管理費と修繕積立金の額、修繕の記録、同じ棟で売りに出ている部屋の有無です。
書類の集め方は中古マンションを売るに書きました。このページでは、文京区のデータに出ている特徴に絞ります。
最多は2LDK、次が1K。同じ棟の平均単価を、自分の部屋に当てはめない
文京区の中古マンションで、成約がいちばん多い間取りは2LDKです。二番目は1Kでした。広さも買い手も違う二つの間取りが、件数の上位に並んでいます。
ここで注意したいのは、棟ごとの平均単価です。2LDKと1Kが同じ棟に混ざっていると、平方メートルあたりの平均は、どちらの部屋の実態とも合いません。
小さい部屋は面積あたりの単価が高く出やすく、広い部屋はその逆です。棟の平均単価で説明を受けたら、自分と違う間取りが混ざっていないかを聞いてください。
2LDKを売るなら、比べる相手は同じ間取りか、近い広さの成約です。自分で住む目的の買い手が中心になりやすく、総額と月々の返済額で判断されます。1Kを売るなら、比べる相手は1Kの成約です。
貸す目的の買い手が多くなりやすく、今の家賃や入居の有無が値付けの材料になります。どちらの間取りでも、別の間取りの単価から逆算した査定額は、根拠として弱くなります。
マンションの値段は築30年前後で帯が変わる。築46年以上は築10年以内の半分を切る
文京区の中古マンションを築年帯ごとに並べると、中央値がいちばん大きく下がるのは、築21〜30年から築31〜45年へ移るところです。そこから先も下がり続け、築46年以上では築10年以内の半分以下になります。
築20年代の後半に入った部屋を持っている人にとって、この段差は具体的な意味を持ちます。今は築21〜30年の帯にいても、数年で比べる成約の帯が変わります。
査定を受けるときは、どの築年帯の成約を根拠にしたかを確かめてください。帯をまたいだ成約を混ぜた査定額は、高くも低くも出ます。
築46年以上の部屋は、1981年6月より前に建築確認を受けた建物がほとんどです。その年に建築基準法の耐震基準が改正されたため、買い手の側では、ローンや税の優遇の条件に関わることがあります。
売る側ができることは、耐震診断や補強工事の記録があれば先に出すことです。管理組合に問い合わせれば、記録の有無は分かります。
直近1年はマンションも戸建ても上がった。値付けは「いつの成約」を根拠にしたかで変わる
文京区では、直近1年の中央値が前の1年に比べてはっきり上がりました。これはマンションでも戸建てでも同じ向きです。
上がった年の後に売るとき、査定額の差は、根拠に使った成約の時期で生まれます。2年前の成約を根拠にした査定書と、直近半年の成約を根拠にした査定書では、同じ部屋でも金額が変わります。複数社の査定額を比べるときは、金額の高低より先に、根拠の成約がいつのものかをそろえてください。
もう一つ、上がった年には高値の1件が目に入りやすくなります。その1件を売り出し価格の根拠にすると、内見は入っても申し込みが止まります。
直近の成約の幅の中で、自分の部屋の築年帯と間取りに近い位置を選ぶのが、値下げを避ける近道です。上がった事実は、上がり続ける約束ではありません。
改装済みの中央値が高いのは、改装費の分だけ高く売れた証拠ではない
文京区の中古マンションでは、改装済みとして成約した部屋の中央値が、未改装より高く出ています。ただし、この差をそのまま「改装すれば上がる額」と読むのは危険です。
差には、二つのものが混ざっています。一つは改装そのものの価値です。
もう一つは、改装して売りに出す部屋が、もともと立地や階数の条件がよい部屋に偏っている可能性です。データは、どちらがどれだけかを分けてくれません。
売る前に直すかどうかは、見積もりと査定の差で決めます。改装の見積もりを取り、現況のままの査定額と、改装した場合の査定額を並べます。その差が見積もりを下回るなら、現況のまま売って価格で調整するほうが、手元に残る額は大きくなる計算です。
2LDKは買い手が自分で住むため、水回りの状態を見られます。1Kは貸す目的の買い手が多く、改装費より利回りで判断されます。
間取りで答えが変わる点も、文京区では覚えておきたいところです。判断の材料は、売る前にリフォームすべきかにまとめてあります。
戸建ては成約が少ない。中央値より、真ん中の半分の幅を先に見る
文京区の戸建ての成約は511件、中央値は13,000万円です。成約の真ん中の半分は、8,500万円から23,000万円の間にあります。土地の単価の中央値は140万円/平方メートルです。
マンションと違い、戸建ては一件ごとの条件の差が大きく、中央値に近い家のほうが少数です。自分の家が幅のどこに入るかを決めるのは、築年数、用途地域、前面道路の幅の三つです。以下、文京区のデータで差が出ている順に書きます。
同じ築46年以上でも、戸建ては3割、マンションは半分以下。下がり方が違う理由は土地にある
文京区の戸建ては、築46年以上の中央値が築10年以内に比べて3割ほど下がります。いちばん大きく下がるのは、築31〜45年から築46年以上へ移るところです。
マンションは築21〜30年の次の帯で大きく下がり、築46年以上で半分を切ります。それと比べると、戸建ては下げ幅が小さく、段差の位置も遅いと分かります。
この違いは、値段の中身の違いから来ています。戸建ての値段は、土地と建物の合計です。
建物の評価が年数で減っても、土地の評価はそのまま残ります。文京区の戸建ては下げ幅が小さいので、土地の値段が大きな割合を占めていると読めます。
マンションの場合、一部屋ごとに土地を持っているわけではなく、敷地の持分が付いているだけです。値段の大部分が建物に寄るため、築年数が進むほど下がり方が大きくなります。同じ区の同じ築年帯でも、戸建てとマンションで下がり方が違うのは、このためです。
古い戸建てを持っている人は、「築46年を超えたから安い」と決めてかからないでください。築31〜45年から築46年以上へ移る段では下がりますが、その先は土地の値段で支えられます。解体して更地にするかどうかは、後の土地の節を読んでから決めてください。
戸建ての中央値は商業地域が上、準工業地域が下。差を作るのは建物ではなく、建てられる上限
文京区の戸建ての成約を用途地域ごとに分けると、件数がいちばん多いのは第一種中高層住居専用地域です。中央値がいちばん高いのは商業地域で、いちばん低いのは準工業地域でした。
用途地域は、都市計画法で定められた、その土地に建てられる建物の種類と大きさの制限です。商業地域は建てられる建物の用途が広く、延べ面積の上限も高く設定されやすい地域です。
同じ広さの土地でも、買い手が建てられるものが違えば、土地として払える値段が変わります。商業地域の戸建てが高いのは、家としてではなく、土地として評価されている面があるということです。
準工業地域は、工場と住宅が混在できる地域です。戸建ての買い手から見ると、隣に何が建つか読みにくい点が価格に出ます。
ただし、件数が少ない用途地域の中央値は、一件の取引で動きます。準工業地域の家を持っている人は、中央値だけで自分の家の値段を決めず、近い条件の成約を個別に見てください。
自分の家の用途地域は、購入時の重要事項説明書に書いてあります。手元になければ、区役所の都市計画の担当窓口で確認できます。査定の前に調べておくと、査定額の根拠を聞くときに話が早く進みます。
前面道路が4m未満の戸建ては、売る前にセットバックの有無を調べる
文京区の戸建ては、前面道路の幅によって中央値に差が出ています。区分は4m未満、4〜6m、6m以上の三つです。
4mという線は、建築基準法で決まっています。建物を建てる敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。
前面道路が4m未満の場合、建て替えのときに道路の中心線から2m下がった位置まで敷地を後退させる必要が出ることがあります。後退した部分には建物を建てられないため、買い手は建て替え後の家が今より小さくなると見込んで値段を付けます。
売る側がやることは二つです。一つは、過去に後退済みかどうかを調べることです。後退済みなら、買い手の不安が一つ減ります。
もう一つは、道路に接している長さが2m以上あるかを確かめることです。足りなければ建て替え自体ができず、売り方が変わります。再建築できない家の売り方は、再建築不可物件を売るに書いてあります。
6m以上の道路に面した家は、この不安がないぶん中央値も高く出ています。査定のときは、道路の幅と接道の長さを数字で伝えてください。
土地の成約は少ない。土地の値段を知りたいときも、戸建ての成約のほうが材料になる
文京区の土地の成約は235件で、三つの種類の中でいちばん少ない数です。面積あたりの中央値は140万円/平方メートルですが、件数が少ないため、一件の大きな取引で数字が動きます。
古い戸建てを更地にして売ろうと考える人は、この点を先に見ておいてください。土地の成約が少ない区では、更地にしたあとの売値を、土地の成約だけから読み切れません。戸建ての成約が511件あるので、古家付きの戸建てとして売れた値段のほうが、材料としては多くなります。
解体費をかけて更地にするか、古家付きのまま売るかは、両方の価格を出してもらってから決めます。古家付きの価格から解体費を引いた額が、更地の価格を上回るなら、解体する理由はありません。
境界が確定していない土地は、測量に時間がかかります。売り出す前に、測量図が手元にあるかを見ておいてください。
文京区の査定書で、金額より先に見る三か所
売る手順は、文京区でもほかの地域と変わりません。査定から引き渡しまでの流れは家を売る流れは7ステップに、かかる費用は不動産売却でかかる費用の一覧にあります。ここでは、文京区のデータから見て、査定書を受け取ったときに確かめたい点だけを挙げます。
マンションなら、三か所です。一つ目は、根拠の成約の時期です。直近1年で上がった区なので、1年以上前の成約が根拠なら引き直しを頼みます。
二つ目は、根拠の成約の間取りです。2LDKと1Kが混ざった単価は、どちらの部屋にも合いません。
三つ目は、根拠の成約の築年帯です。築21〜30年と築31〜45年をまたいで混ぜていれば、金額の意味が変わります。
戸建てなら、用途地域、前面道路の幅、築年帯の三つが根拠に反映されているかです。自分の家の条件を数字で伝えたうえで、同じ条件の成約が何件あったかを聞いてください。件数が少ない市場では、根拠の件数が査定額の確かさを決めます。
複数社の査定書をこの三か所でそろえてから、金額を比べてください。金額の高さだけで選ぶと、売り出した後に値下げで同じところへ戻ります。