東京の家売却
東京都荒川区の不動産売却|マンションが主役。築30年の手前に段差がある
編集部
本記事にはプロモーションが含まれます。
結論から 東京都荒川区の実成約は、中古マンションが1,981件、戸建てが554件で、マンションが戸建ての3倍を超えます(国交省データ)。マンションの中央値は4,600万円、戸建ては6,000万円です。直近1年で上がったのはマンションだけで、戸建ては横ばいでした。マンションは築21〜30年から築31〜45年へ移るところに段差があり、築46年以上は築10年以内の半分以下です。戸建ては築46年以上でも下げ幅は3割にとどまり、前面道路の幅と用途地域で中央値が分かれます。
荒川区の成約は、中古マンションが戸建ての3倍を超える
荒川区で実際に成約した取引を、国土交通省の不動産情報ライブラリで数えました。中古マンションは1,981件です。
土地と建物をひとまとめにした戸建ての取引は554件でした。土地だけの取引は330件で、三つの中でいちばん少ない数です。
マンションの中央値は4,600万円で、1平方メートルあたりでは82万円です。戸建ての中央値は6,000万円で、真ん中の半分は4,500万円から8,900万円に収まります。土地の単価は1平方メートルあたり62万円が中央値です。
マンションの成約が戸建ての3倍を超えるということは、マンションの売り手には比べる材料が多いということです。同じ棟、同じ間取り、同じ築年帯まで絞っても、成約が残ります。
このページは、だからマンションから書きます。戸建てと土地は後ろに回しますが、読み方が別物なので飛ばさないでください。
荒川区のマンションは直近1年で上がった。1年前の成約を根拠にした査定は、いまより低く出やすい
直近1年の中古マンションの中央値を、その前の1年と比べました。はっきり上がっています。
同じ期間の戸建ては、ほぼ横ばいでした。荒川区で動いたのはマンションだけです。
上がっている市場で気をつけるのは、査定の根拠に使われた成約の日付です。査定書には比較した成約事例が載ります。その事例が1年以上前のものなら、出てくる金額はいまの水準より低くなりがちです。
担当者に「この事例はいつの成約ですか」と聞いてください。直近の成約に差し替えてもらうだけで、根拠の金額が変わることがあります。
逆に、上がった分をそのまま売り出し価格に乗せるのも危険です。中央値が上がったのは区全体の話です。
自分の棟が同じ割合で上がった保証はありません。直近の成約が自分の棟や近い条件で見つかるかどうかが、値付けの決め手になります。
3LDKと2LDKが多い区。比べる成約は、面積でなく間取りでそろえる
荒川区のマンションで、いちばん多い間取りは3LDKです。次が2LDKです。住む家族が買い手の中心になる構成です。
同じ専有面積でも、3LDKと2LDKでは買い手が違います。3LDKは部屋数を求める家族が見ます。2LDKは二人暮らしや、部屋数より一部屋の広さを取りたい人が見ます。
査定で比べる成約は、面積が近いものより、間取りが同じもので先にそろえてください。そのうえで、面積と階数で前後を見ます。
3LDKが多いことは、売る側にとって競合が多いことでもあります。同じ時期に同じ間取りが近くで売りに出ると、買い手は並べて比べます。
売り出す前に、近くで何が出ているかを担当者に調べてもらってください。マンション特有の準備は中古マンションを売るにまとめています。
築21〜30年のマンションは、いちばん大きな段差の手前にいる
荒川区の中古マンションを築年帯で分けると、段差がひとつ目立ちます。築21〜30年から築31〜45年へ移るところで、中央値がいちばん大きく落ちます。築46年以上になると、築10年以内の半分以下です。
いま築21〜30年の部屋を持っている人は、この段差の手前にいます。数年待てば築31年を超え、比べられる成約の帯が変わります。
これは「早く売れ」という話ではありません。待つなら、帯が変わることを織り込んで待つ、ということです。
築31〜45年の部屋なら、段差はすでに越えています。ここから築46年以上までの落ち方は、築30年前後ほど急ではありません。この帯で見られるのは築年より、管理の状態と修繕積立金の残高です。
大規模修繕をいつやったか、次がいつか、積立金が足りているか。総会の議事録と長期修繕計画を、査定の前に管理会社から取り寄せておいてください。
改装済みの中央値は高い。売る前に直すなら、「直さないと何を言われるか」から聞く
荒川区の中古マンションは、改装済みの中央値が未改装より高く出ています。ただ、これは改装費を上乗せして回収できた証拠ではありません。改装される部屋は築年が古いことが多く、そもそも比べている母集団が違います。
売る前に直すかどうかは、順番を決めてから考えてください。まず、直さないまま査定を受けます。次に、担当者に「このままだと買い手はどこを気にしますか」と聞きます。
答えが水回りの古さや壁紙の傷みなら、直す費用と、直さない場合の値引き幅を並べます。差が出ないなら直しません。
3LDKの改装は面積が広い分、費用も大きくなります。費用を出す前に、買い手が自分で直す前提で値段を下げる選択肢も並べてください。実データで見た判断の分かれ目は売る前にリフォームすべきかに書いています。
荒川区の戸建ては、築46年以上でも下げ幅は3割。1981年より前の建物は、耐震の確認が先に来る
ここから戸建ての話です。荒川区の戸建ては554件です。築年帯で分けると、築10年以内から築46年以上までで、中央値は3割ほど下がります。
マンションが半分以下まで下がるのに対し、戸建ての下げ方はゆるやかです。いちばん大きく落ちるのは、築31〜45年から築46年以上へ移るところです。
下げ幅が3割で止まるのは、戸建ての値段の多くが土地の分だからです。建物の評価が小さくなっても、土地の評価は築年で減りません。築46年以上の戸建てを売るとき、買い手が見ているのは建物より敷地です。
ただし、築46年以上の家は、1981年6月の耐震基準の改正より前に建てられたものがほとんどです。それより前の基準で建てられた家は、買い手の住宅ローン控除に条件が付くことがあります。耐震診断を受けたことがあれば、その結果を査定の前に出してください。
受けていなければ、受けるかどうかを担当者と決めます。診断の結果は、値段より先に「買える人の範囲」を変えます。
戸建ての中央値は商業地域が上で、近隣商業地域が下。成約の数は準工業地域がいちばん多い
荒川区の戸建てを用途地域で分けると、成約がいちばん多いのは準工業地域です。中央値がいちばん高いのは商業地域で、いちばん低いのは近隣商業地域でした。
商業地域と近隣商業地域は、名前は似ていますが建てられる上限が違います。都市計画法では、どちらも店舗や事務所を建てられる地域です。ただし容積率の上限は、商業地域のほうを高く定められます。
同じ広さの土地でも、建てられる床面積が違えば、土地を欲しがる人の顔ぶれが変わります。戸建ての値段に差が出るのは、建物の違いではなく、土地の使い道の違いです。
準工業地域に成約が集まっている以上、荒川区の戸建ての中央値は、準工業地域の家の値段に近くなります。自分の家が商業地域や近隣商業地域にあるなら、区全体の中央値は目安になりにくいと考えてください。
用途地域は購入時の重要事項説明書に書いてあります。手元に無ければ、区の都市計画図で確かめられます。
前面道路の幅で三段に分かれる。幅は査定の前に自分で測れる
荒川区の戸建ては、前面道路の幅で中央値が三段に分かれます。区分は4m未満、4〜6m、6m以上です。
建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。前面道路が4m未満だと、建て替えのときに道路の中心から2m下がった線まで敷地を後退させます。後退した分は敷地として使えません。
買い手が建て替えを考えるなら、この分だけ土地が小さいのと同じです。値段が下がるのはそのためです。
4〜6mと6m以上の差は、後退の話ではありません。車の出し入れ、工事車両の入りやすさ、日当たりが変わります。買い手の住み心地と、将来の解体や建て替えの費用に効きます。
前面道路の幅は、自分で測れます。巻尺で道路の端から端までを測れば十分です。4mの前後で迷うなら、区役所の道路台帳で確かめてください。
後退が済んでいるかどうかも、先に調べておくと査定の話が早く進みます。道路と間口が値段に効く仕組みは間口と前面道路で売却価格はどれだけ変わるかに書いています。
土地だけの成約は少ない。古い戸建てを更地にするかは、解体の見積もりを取ってから決める
荒川区の土地だけの取引は330件で、戸建てより少ない数です。土地の単価は1平方メートルあたり62万円が中央値です。
土地の成約が少ない区では、更地の相場を土地の成約だけで読むのは難しくなります。築46年以上の戸建ては、建物の評価が小さくなり、値段が土地の分に近づきます。
つまり古い戸建ての成約は、土地の成約に近い材料です。更地の値段を知りたいときは、築46年以上の戸建ての成約も並べて見てください。
解体して更地にするかどうかは、先に決めないでください。解体すれば解体費がかかり、更地になると住宅用地の固定資産税の特例が外れます。古家付きのまま売れば、買い手が解体の費用と手間を引き受けます。
その分、値段は下がります。どちらが残る金額が大きいかは、解体の見積もりと、古家付きの査定額を並べて初めて分かります。分かれ目は更地で売るか、古家付き土地のまま売るかで整理しています。
荒川区で査定を受けるとき、担当者に先に渡す三つの数字
最後に、査定の前にそろえておく材料です。金額を聞く前に、根拠になる数字を先に渡します。渡す数字は、マンションと戸建てで違います。
マンションなら、管理費と修繕積立金の月額、直近の大規模修繕の年、次の予定です。買い手はローンの返済額にこの二つを足して予算を組みます。
積立金の値上げや一時金の徴収が決まっているなら、隠さずに先に伝えます。契約前の重要事項説明で必ず出てくるからです。
戸建てなら、建築確認の年月、前面道路の幅、用途地域です。三つとも、このページで中央値を分けた軸です。購入時の重要事項説明書と、法務局で取れる公図・地積測量図があれば、ほとんど分かります。
査定は複数の会社から取り、金額ではなく根拠の成約を並べて比べます。どの成約を、いつの日付で使ったか。
見るところはそこです。査定から引き渡しまでの全体の流れは家を売る流れは7ステップに分けて書いています。