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東京の家売却

東京都台東区の不動産売却|マンション3,191件の実成約で見る値段の段差

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結論から

東京都台東区の実成約は、中古マンションが3,191件、戸建てが432件、土地が165件です(国交省データ)。マンションの中央値は4,500万円、戸建ては13,000万円でした。直近1年はマンションがやや上がり、戸建てははっきり下がっています。値段の段差はマンションが築30年を越えたところ、戸建ては築10年を越えたところにあり、築46年以上の戸建ては築10年以内からあまり下がりません。戸建ての値段は用途地域と前面道路の幅で分かれます。

台東区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか

台東区で売れた家の多くは中古マンションです(84%)。中でも、ひとり〜ふたり向けの部屋が中心です。

台東区で売れた不動産の件数(約3年)
戸建て432件
中古マンション3,191件
土地だけ165件

間取りの記録がある部屋のうち、1R・1K・1DK・1LDKが60%を占めます。家族向けの3部屋以上は15%にとどまり、いちばん多い間取りは2LDKです。こうした部屋を買うのは、単身や夫婦の世帯が中心だと私たちは見ています。

2だから、この値段

中古マンションの真ん中の値段は4,500万円です。築31〜45年になると2,800万円まで下がります。

築年数ごとの、売れた値段の真ん中(中古マンション)

築10年以内は4,800万円、築21〜30年は6,400万円で、築30年までは大きく下がっていません。築31〜45年は2,800万円、築46年以上は2,100万円で、ここに値段の段差があります。改装済みの部屋の真ん中の値段は4,600万円で、未改装の3,800万円より高くなっています。地区では西浅草(6,200万円)が高く、千束(3,250万円)が安くなっています。

3この先、上がりそうか、下がりそうか

中古マンションの値段は、前の年より上がっています(+7.7%)。住宅地の地価も、8地点のうち8地点で上がりました。

住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
  • 上がった8か所
  • 変わらない0か所
  • 下がった0か所
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)
2025年7万人
2035年7万人
2045年6.9万人

ただ、値段の動きは前の年との比較だけなので、これだけで上がり続けるとは言えません。家を買う年代の人は、2045年までにわずかに減る見込みです(−2%)。この減り方は小さいため、ひとり〜ふたり向けの部屋を買う人がすぐに大きく減ることはないと私たちは見ています。

「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。

ここから下は、上の見立ての元になった数字です。

東京都台東区の実際の成約価格

2023Q3〜2026Q1/国交省データより集計データ最終更新: 2026年10月19日中央値 前年比: マンション+7.7%・戸建て-13.3%
成約価格(中央値)の推移 単位:万円
011,00022,0002023202420252026
中古マンション戸建て
種別中央値よくある価格帯㎡単価件数
中古マンション4,500万円2,900万円〜6,500万円約108.0万円3,191
戸建て等(土地+建物)13,000万円6,900万円〜31,000万円—432
土地——約150.0万円165

築年数別の中央値(同期間の実成約)

築年数中古マンション件数戸建て等件数
築10年以内4,800万円1,00819,000万円82
築11〜20年4,500万円1,0069,700万円25
築21〜30年6,400万円51712,000万円27
築31〜45年2,800万円50917,000万円104
築46年〜2,100万円12314,000万円119

参考: 改装済み中古マンションの中央値は4,600万円(272件)、未改装は3,800万円(876件)。 差は約21%です。ただし改装される物件は築年数が経っていることが多く、リフォーム費用がそのまま上乗せされるわけではありません。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)(不動産情報ライブラリ/2026-10-19取得)。当社(家売却ラボ)が集計した参考値。実際の売却価格を保証するものではありません。

見本(愛知県豊橋市の戸建ての例) 見本: 値段の目安レポートの表紙。目安の幅と、土地・建物それぞれの値段が載っている 見本: 土地の計算のページ。㎡単価・広さ・補正率を掛けた式が載っている

値段の目安レポート(無料)

台東区で売るなら、いくらくらいか

台東区で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。

レポートを作ると、このアドレスにリンクが届きます。届くのはそのメール1通です。無料です。名前・電話番号・番地は聞きません。

あわせて、資料「東京都の相場データブック」(PDF・9ページ)も、このアドレスにお送りします。

台東区で取引が多い地区と、その相場

国土交通省に届け出られた成約を、地区(町名)ごとに数えました。件数の多い順に並べています。 台東区の中でも、戸建て(土地+建物)の中央値は台東が19,000万円、清川が6,000万円と、地区でかなり違います。 件数が少ない地区は1件で中央値が動くので、8件に満たない地区は載せていません。

戸建て(土地+建物)

地区中央値件数築年数
浅草12,000万円49築46年
浅草橋18,000万円41築41年
根岸9,250万円36築12年
台東19,000万円27築36年
東上野19,000万円26築47年
清川6,000万円19築20年
千束12,000万円15築33年
入谷14,000万円15築39年

中古マンション

地区中央値件数築年数
浅草4,800万円263築16年
台東4,850万円206築16年
千束3,250万円172築12年
東上野4,650万円170築13年
根岸4,400万円169築18年
竜泉4,400万円161築14年
松が谷4,050万円160築15年
西浅草6,200万円159築13年

土地(1㎡あたり)

地区中央値件数
浅草580万円/㎡16
千束525万円/㎡12
台東720万円/㎡11
鳥越540万円/㎡9
日本堤240万円/㎡9
上野桜木485万円/㎡8
根岸300万円/㎡8

浅草(12,000万円・49件・築46年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築46年前後です。

浅草橋(18,000万円・41件・築41年)

市内の地区の真ん中より29%高い水準です。売れているのは築41年前後です。

根岸(9,250万円・36件・築12年)

市内の地区の真ん中より34%低い水準です。売れているのは築12年前後と新しめで、建物の状態がそのまま値段に出ます。

地区名は国土交通省の表記(町名・大字)です。住所の丁目とは区切りが違うことがあります。

同じ地域でも、条件でこれだけ違う

国土交通省の実際の取引を、間口・前面道路・土地の形など条件別に集計しました。 金額は土地と建物を合わせた成約価格の中央値です。

間口の広さ

最大 約36,700万円の差
  • 5m未満7,300万円90件
  • 5〜7m9,500万円101件
  • 7〜10m18,000万円93件
  • 10m以上44,000万円103件

間口が狭いほど駐車や建て替えの自由度が下がり、買い手が慎重になりやすい部分です。

前面道路の幅

最大 約10,900万円の差
  • 4m未満7,100万円48件
  • 4〜6m8,500万円52件
  • 6m以上18,000万円326件

幅4m未満の道路では、建て替え時に敷地を後退させるセットバックが必要になる場合があります。

土地の形

最大 約23,000万円の差
  • ほぼ整形33,000万円22件
  • 不整形30,000万円54件
  • ほぼ正方形27,000万円15件
  • ほぼ長方形13,000万円189件
  • 長方形10,000万円95件

この地域では、不整形の中央値が長方形を上回っています。一般に不整形地は建物を配置しにくいぶん評価が下がりやすい一方、面積の広い土地が不整形に多く含まれるなど、条件の構成が影響している可能性があります。形だけで判断せず、面積が近い事例と見比べてください。

用途地域・構造・接道の種類でも見る

用途地域(戸建て)

最大 約10,400万円の差
  • 商業地域17,000万円335件
  • 第1種住居地域7,300万円38件
  • 近隣商業地域6,600万円46件

用途地域は建てられる建物の種類と大きさを定める区分です。住環境の良さと利便性のどちらが価格を左右するかは地域で変わります。

建物の構造

最大 約76,700万円の差
  • SRC84,000万円17件
  • RC39,000万円112件
  • 鉄骨造14,000万円115件
  • 木造7,300万円144件

鉄骨・RCは規模の大きい住宅が多く、構造の違いだけでなく建物の大きさも金額に含まれます。

接道の種類

最大 約16,650万円の差
  • 都道23,000万円27件
  • 区道16,000万円317件
  • 私道7,700万円51件
  • 公道6,350万円16件

私道に接する場合は、通行・掘削の承諾など権利関係の確認が必要になることがあります。

用途地域(中古マンション)

最大 約2,300万円の差
  • 第1種住居地域6,500万円46件
  • 商業地域4,500万円2851件
  • 近隣商業地域4,200万円159件

商業地域・近隣商業地域には駅前など利便性の高い立地が多く含まれます。

読み方: 中央値は「その条件で売れた物件の集まり」の真ん中の価格です。面積・築年数・立地の違いも含まれるため、 この差がそのまま条件だけによる差とは限りません。自分の家の評価は、条件を伝えたうえで査定で確認してください。

台東区の駅と、学校・病院の数

家を探す人は、物件を比べるときに駅と学校と病院を見ます。販売図面の「周辺環境」に書かれるのもこのあたりです。台東区の分を、国の公開データで数えました。

乗り降りの多い駅(2023年度・1日あたり)

駅路線乗降客数
上野東京地下鉄 2号線日比谷線180,282人
御徒町JR東北線121,704人
浅草東京地下鉄 3号線銀座線101,926人
浅草橋JR総武線96,108人
浅草橋東京都 1号線浅草線57,015人
浅草東京都 1号線浅草線56,120人
新御徒町東京都 12号線大江戸線54,204人
上野御徒町東京都 12号線大江戸線52,906人

最寄り駅ごとの住宅地の地価(2026年の地価公示・地価調査・1㎡あたり)

最寄り駅地価地点
湯島264万円1
根津110万円1
千駄木102万円3
鶯谷100.3万円2
三ノ輪87万円1

地点が2つ以上ある駅は真ん中の値です。国や県が毎年値段を出している土地で、実際に売れた値段とは別の数字です。

  • 学校小学校 19校・中学校 9校・高等学校 8校
  • 幼稚園・認定こども園20か所
  • 病院・診療所病院 8・診療所 253・歯科 235病床の多い病院は 公益財団法人 ライフエクステンション研究所付属永寿総合病院(400床)、哺育会 浅草病院(136床)、浅草寺病院(120床)

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(国土数値情報の駅別乗降客数・学校・医療機関・幼稚園等、地価公示・地価調査)。2026-10-15に取得。学校は私立・国立を含みます。学校と病院は国のデータを作った時点の数なので、そのあとの開校や閉院は入っていないことがあります。保育所はこの数に入っていません。

台東区の空き家の数

台東区では、住宅のうち10.5%が空き家です(全国は13.8%)。このうち、売りにも貸しにも出ていない「使う予定のない空き家」は10,110戸あります。

住宅の数147,140戸
空き家15,390戸(10.5%)
売りに出ている空き家390戸
使う予定のない空き家10,110戸(住宅の6.9%・全国は5.9%)
そのうち一戸建て1,650戸
そのうち傷みや壊れがある1,390戸

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月時点)。数は調査からの推計で、10の位を四捨五入しているため、合計が合わないことがあります。「使う予定のない空き家」は、調査の「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」です。

売らずに持ち続けると、年にいくらかかるか

値段を見たあとに、もうひとつ数えておく数字があります。固定資産税、空き家になったあとの火災保険、 草刈りと通風に通う時間。実家を売った人の調査では、維持と処分にかかった費用の最多回答は50〜100万円でした。

台東区で実際に売れた土地は、㎡あたり150万円が真ん中の値です(国土交通省の成約データ)。 固定資産税の評価額はこれとは別の数字で、市から届く課税明細書で確かめます。

持ち続けると年にいくらか、数え方を見る →

東京都台東区で成約した不動産を種類ごとに数えると、中古マンションが突出しています。戸建てはその何分の一かで、土地はさらに少ない件数でした。

このページは、台東区の実成約に出ている特徴を、マンションから順に説明します。売る手順や費用のように台東区に限らない話は、解説記事へのリンクで代えます。

台東区で売りに出る家は、大半が中古マンション。3,191件の成約が物差しになる

国土交通省の不動産情報ライブラリで、台東区の成約を数えました。中古マンションが3,191件、戸建てが432件、土地が165件です。土地がいちばん少ない種類でした。

マンションの中央値は4,500万円で、面積あたりでは108万円/平方メートルです。戸建ての中央値は13,000万円、土地は150万円/平方メートルでした。

この偏りは、売る側に二つのことを教えます。一つは、マンションなら同じ条件の成約が見つかりやすいことです。築年帯・間取り・面積をそろえた成約を何件も並べ、その真ん中に自分の部屋を置けます。

もう一つは、戸建ての査定が一件ごとの個別事情に引っ張られやすいことです。成約が少ない種類では、条件の近い一件が混ざるかどうかで中央値が動きます。

直近1年、マンションは「やや上」、戸建ては「はっきり下」。件数の差が振れ幅の差になる

台東区の直近1年の成約を、その前の1年と比べました。中古マンションの中央値はやや上がり、戸建ての中央値ははっきり下がっています。同じ区、同じ期間で、向きも幅も違いました。

マンションの「やや」は、3,191件という件数の上に乗った動きです。件数が多いと、一件の高い成約や安い成約が混ざっても、中央値はほとんど動きません。やや上がったという結果は、区全体の水準が少し上に寄ったと読んで差し支えありません。

戸建ての「はっきり」には、別の読み方が要ります。432件を二つの1年に分けると、1年あたりの件数はさらに少なくなります。この規模の中央値は、価格の水準だけでなく、その年に売れた家の顔ぶれでも動きます。

築の浅い家が多く売れた年と、古い家が多く売れた年では、水準が同じでも中央値は変わります。「台東区の戸建てが安くなった」と言い切る前に、自分の家と条件の近い成約がどう動いたかを見てください。

売る側の実務に落とすと、査定書の根拠になっている成約の時期を確かめることになります。マンションなら、直近1年の成約を根拠にしてもらえば、やや上がった水準が反映されます。

戸建ては、直近1年の中から、築年帯と用途地域が合う成約を選んでもらいます。「いつの成約か」と「どの条件の成約か」の両方を聞くのが、台東区の戸建てでは欠かせません。

2LDKと1LDKが上位。面積が重なる二つの間取りは、部屋数より専有面積で成約をそろえる

台東区の中古マンションで、成約がいちばん多い間取りは2LDKです。二番目は1LDKでした。どちらもLDKに個室が付く形で、個室の数が一つ違います。

この二つは、専有面積が重なることがあります。個室を一つ多く取った2LDKと、LDKを広く取った1LDKが、同じくらいの広さで成約している場合です。

間取りの名前だけで成約を選ぶと、自分の部屋より広い2LDKや、狭い1LDKが根拠に混ざります。面積あたりの単価は広さで変わるため、間取りをそろえても面積がずれると、査定額もずれます。

比べる順番を決めておくと、この取り違えを避けられます。先に専有面積の近い成約を集め、その中から間取りと築年帯の合うものを残す順番です。

査定書に載っている根拠の成約について、間取りと面積の両方を見せてもらってください。面積が大きく違う成約しか無いなら、単価で換算した金額の根拠を聞き直します。

査定で聞かれるのは、部屋の広さと築年だけではありません。管理費と修繕積立金、大規模修繕の記録、同じ棟で売り出し中の部屋の有無です。そろえる書類は中古マンションを売るにまとめました。

値段の段差が来る築年が違う。マンションは築30年を越えてから、戸建ては築10年を越えてすぐ

台東区の成約を築年帯で分けて中央値を並べると、いちばん大きく下がる位置がマンションと戸建てで違います。

中古マンションは、築21〜30年から築31〜45年へ移るところで、中央値がいちばん大きく落ちます。築46年以上になると、築10年以内の半分を切りました。築30年を越えるまでは下げ方がゆるく、越えてから帯が変わる形です。

戸建ては形が逆です。築10年以内から築11〜20年へ移るところで、中央値がいちばん大きく下がります。

その先は下げ方がゆるくなり、築46年以上でも築10年以内からあまり下がっていません。新しい家の値段は築10年を越えると続かず、そこから先は長く横ばいに近い動きです。

この違いは、値段のうち建物が占める割合の違いです。マンションは敷地の持分が小さく、建物の価値が値段の多くを占めます。築30年を越えると、買い手は設備や配管の更新費用を見込んで値段を付けます。

戸建ては、建物より敷地が値段の多くを占めます。築10年を過ぎて建物の新しさが薄れると、残るのはほぼ敷地の値段です。敷地の値段は築年で下がらないため、古くなっても中央値が保たれます。

売る側にとっての意味は、築年帯ごとに変わります。築30年前後のマンションなら、今の査定書がどちらの帯の成約を根拠にしているかを確かめます。築46年以上のマンションは、築10年以内の成約と並べても根拠になりません。

同じ帯の成約の中で、管理と修繕の状態で位置が決まります。古い戸建てを持っているなら、「古いから値段がつかない」という前置きは台東区のデータと合いません。

建物ではなく、敷地の条件で査定してもらうのが筋です。敷地の条件は、後の節で書きます。

改装済みマンションの中央値は未改装より上。ただし改装で築年の帯は動かない

台東区の中古マンションを改装の有無で分けると、改装済みの中央値が未改装より高くなっています。この差を見て、売る前に改装すれば高く売れると考えるのは早い判断です。

差が出る理由は一つではありません。改装済みとして成約した部屋には、前の持ち主が住みながら直した部屋も、売るために直した部屋も含まれます。直した時期も内容も費用もばらばらです。

中央値の差は、改装費の平均を表していません。かけた費用がそのまま値段に乗るとは限らない、というのがこの数字の読み方です。

台東区で覚えておきたいのは、前の節で書いた築年の段差です。築31〜45年の部屋を改装しても、比べられる成約は築31〜45年の帯のままです。

水回りを新しくしても、築年の帯をまたいで上の帯の値段にはなりません。改装の効果は、同じ帯の中で上寄りに付くかどうか、までです。

改装に出す費用と、改装で上がる査定額を並べてから決めます。見積もりを取り、現況のままの査定額と、改装した場合の査定額の両方を聞きます。

上がる額が見積もりに届かないなら、現況で売って値段で調整するほうが手元に残ります。判断の材料は売る前にリフォームすべきかにまとめてあります。

台東区の戸建ては、築年より敷地の条件で値段が決まる。見るのは用途地域と前面道路

台東区の戸建ての中央値は13,000万円です。成約を値段順に並べたとき、中ほどの半分が収まる幅は6,900万円から31,000万円までです。

この幅の中で自分の家がどこに入るかを決めるのは、前の節で見たとおり、築年ではありません。築46年以上でも中央値があまり下がらない区では、値段の大半を敷地が占めます。

敷地の値段を動かす条件として、台東区の成約から読めるものが二つあります。用途地域と前面道路の幅です。どちらも売り主が後から変えられない条件です。

そしてどちらも、その敷地にどれだけの建物が建てられるかを決めています。次の二つの節で、順に見ます。

戸建ての成約が集まるのは商業地域。中央値も商業地域が上で、近隣商業地域が下

台東区の戸建てを用途地域で分けると、成約がいちばん多いのは商業地域です。中央値がいちばん高いのも商業地域で、いちばん低いのは近隣商業地域でした。上と下のどちらも商業系の用途地域で、住居系ではありません。

同じ商業系なのに差が出る理由は、建てられる上限にあります。都市計画法では、商業地域は商業などの業務の利便を増進する区域です。近隣商業地域は、近隣の住民への日用品の供給を主な内容とする区域です。

建築基準法は、それぞれに容積率の範囲を決めています。商業地域は200%から1300%、近隣商業地域は100%から500%の範囲で、都市計画が数値を指定します。商業地域のほうが上限を高く取れる分、同じ広さの敷地でも建てられる床面積が大きくなります。

買い手がこの敷地を何に使うかを考えると、差の出方が見えます。住むための家を建てる買い手は、上限の高さをそれほど使いません。店舗や共同住宅を建てる買い手は、容積率の上限をそのまま床面積に換えます。

商業地域の戸建ての成約には、後者の買い手が付けた値段が混ざると考えられます。近隣商業地域は上限が低いぶん、その値段が付きにくくなります。

売る側がやることは、自分の敷地の用途地域と指定容積率を確かめることです。区の都市計画の担当窓口で調べられます。

査定のときは、用途地域の名前と容積率を先に伝えます。商業地域の戸建てで、住宅用の成約だけを根拠にした査定額なら、低く出ている可能性があります。

前面道路の幅で戸建ての中央値が三段に分かれる。商業地域では道路の幅が容積率の上限を決める

台東区の戸建てを前面道路の幅で分けると、6m以上・4〜6m・4m未満の三つの区分で中央値に差が出ています。道路が広い敷地は高く、狭い敷地は低い向きです。

前面道路の幅が値段に影響する理由は、台東区では二つ重なります。一つは、どの地域でも同じ接道の決まりです。建築基準法では、建物の敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。

4m未満の道路に面した敷地は、建て替えのときに道路の中心線から2mの位置まで下がる必要があります。下がった分だけ、使える敷地が減ります。

もう一つは、商業系の用途地域で強く影響する決まりです。建築基準法では、前面道路の幅が12m未満の敷地の容積率は、道路の幅に一定の数値を掛けた値が上限になります。商業地域や近隣商業地域では、幅(m)に0.6を掛けた値です。

道路が4mなら240%、6mなら360%が上限です。都市計画で指定された容積率がそれより高くても、この値までしか使えません。前の節で書いた商業地域の上限の高さは、前面道路が狭いと使い切れません。

台東区で戸建ての中央値が道路幅で三段に分かれる背景には、この掛け算があります。同じ商業地域、同じ広さの敷地でも、前面道路が4mか6mかで建てられる床面積が変わります。買い手はその差を値段に換えます。

売る側がやることは、前面道路の幅を数字で押さえることです。道路の幅は、法務局の公図と地積測量図、購入時の重要事項説明書で確かめられます。4m未満なら、過去に後退済みかどうかも調べます。

道路に接している長さが2mに満たない場合は、建て替えができない敷地として売り方が変わります。その場合の進め方は再建築不可物件を売るに書きました。

土地の成約は165件で最少。古い戸建てを壊すかどうかは、敷地としての査定を見てから決める

台東区の土地の成約は165件で、三つの種類の中でいちばん少ない数です。中央値は150万円/平方メートルでした。件数が少ないため、土地だけの成約から自分の敷地の値段を読むのは難しいところです。

台東区では、築46年以上の戸建ての中央値があまり下がっていません。つまり古い戸建ての成約は、ほぼ敷地の値段で取引されています。

土地の値段を知りたいときは、土地の成約に加えて、古い戸建ての成約も材料になります。築年帯が古く、用途地域と前面道路の幅が合う成約を選べば、165件より多くの手がかりが得られます。

古い戸建てを解体して更地にするかどうかは、二つの査定額を並べてから決めます。解体費を先に払っても、その分が値段に乗るとは限りません。

古家付きのまま敷地として査定を取り、更地にした場合の査定額と比べます。見極め方は更地で売るか、古家付き土地のまま売るかに書いてあります。

台東区の査定額には、四つの条件がそろった成約が根拠にあるか

売る手順と費用は、台東区でも変わりません。査定から引き渡しまでの流れは家を売る流れは7ステップにあります。ここでは、台東区のデータを踏まえて、査定額の根拠に求めたい四つの条件を挙げます。

一つ目は、成約の時期です。直近1年は、マンションがやや上、戸建てがはっきり下でした。根拠が2年前の成約なら、今の水準とずれます。

二つ目は、築年帯です。マンションは築30年を越えたところ、戸建ては築10年を越えたところに段差があります。自分の家と帯の違う成約は、根拠になりません。

三つ目は、マンションなら専有面積と間取りです。2LDKと1LDKは面積が重なるため、両方をそろえた成約を見せてもらいます。

四つ目は、戸建てなら用途地域と前面道路の幅です。商業地域か近隣商業地域か、道路が4m未満か4〜6mか6m以上か。この二つがそろわない成約は、敷地の値段が違います。

四つがそろった成約が根拠に無いなら、査定額はどこかの平均から逆算した数字です。その場合は、どの条件をゆるめて選んだのかを聞き、自分の家に近い側に補正してもらってください。複数の会社に同じ質問をすると、根拠を示せる担当者が分かります。

台東区で実際に売れた価格(売却事例)

個別の物件名は出せませんが、国土交通省に届け出られた成約価格を集計すると、 台東区で実際に売れている価格帯はこの範囲です(2023Q3〜2026Q1)。 1件の事例より、成約の分布で見たほうが自分の家の位置が分かります。

戸建て

6,900万円 〜 3億1,000万円

成約432件のうち、真ん中の半分がこの範囲。中央値は1億3,000万円です。

中古マンション

2,900万円 〜 6,500万円

成約3,191件。中央値は4,500万円です。 1平方メートルあたりでは1,080,000円が中央値。

土地(1平方メートルあたり)

950,000円 〜 2,300,000円

成約165件。中央値は1,500,000円です。 土地相場は同じ市内でも差が大きいので、幅で見てください。

不動産の査定を受ける前に、この数字をどう使うか

  • 出てきた査定額が、上の範囲のどこにあるかを見ます。範囲から外れて高いときは、 その根拠を必ず聞いてください。売り出し価格は高く付けられても、成約価格は市場が決めます。
  • マンション査定は、同じ建物の成約があるかどうかで精度が変わります。 「この棟の取引を何件持っていますか」と聞くと、その会社の実力が分かります。
  • この数字は台東区全体の集計です。駅からの距離・土地の形・築年数で位置は動きます。 最終的には複数社の査定で確かめます。

台東区で「戸建て・マンション・土地」を売るとき、何が違うか

同じ不動産でも、価格の決まり方と準備するものが種別ごとに違います。 台東区の成約データを添えて、違うところだけを並べます。

戸建て売却

成約432件・中央値1億3,000万円 (6,900万円〜3億1,000万円に半分が入る)

一戸建ての値段は、建物と土地を足したものです。建物の評価は年数とともに下がっていき、 ある時期から先は土地の値段が下限になります。築年数が経った家ほど、 「建物にいくら付くか」より「土地としていくらか」を先に確かめたほうが早いです。 雨漏りやシロアリのように、買い手が値引きの根拠にする不具合は、 査定の前に把握しておくと交渉で崩れません。

マンション売却

成約3,191件・中央値4,500万円/1平方メートルあたり1,080,000円が中央値

中古マンションの相場は、同じ建物で最近いくらで売れたかがそのまま参考になります。 だから査定の精度は「その棟の取引をどれだけ持っているか」で変わります。 部屋ごとの違いは階数・向き・リフォームの有無で出ますが、 建物全体の管理状態も見られます。修繕積立金が足りていない、 大規模修繕の予定が立っていないといった事情は、買い手側の調査で必ず出ます。 専有面積で割った1平方メートルあたりの単価にすると、他の部屋と比べやすくなります。

土地売却

成約165件・1平方メートルあたり中央値1,500,000円 (950,000〜2,300,000円に半分が入る)

土地の価格は、1平方メートルあたりいくらかで比べます。広さが違う土地どうしでも、 この単価にすればそろえて見られます。 売るときは、境界が確定しているかどうかで進み方が変わります。 確定していない場合は測量から始めることになり、その分だけ時間もお金もかかります。 隣地との立ち会いが要るので、こちらの都合だけでは進みません。 古い家が建っている土地は、解体してから売るか、そのまま売るかを選びます。 判断する前に解体の見積もりを2社以上から取ってください。 金額は建物の構造と、重機が入れるかどうかで大きく変わります。 解体すると住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がるため、 いつ壊すかはタイミングの問題になります。

もう1つの売り方:不動産の買取

ここまでは買い手を探して売る方法(仲介)です。もう1つ、不動産会社に直接買ってもらう 買取という方法があります。マンションの買取も一戸建ての買取も土地の買取も同じ考え方で、 価格は仲介より下がる代わりに、いつ売れるかが読めます。 買取のメリットは、いつ現金になるかが決まること、内覧の対応が要らないこと、 買主が個人ではないので契約不適合責任を負わずに済む場合があることです。 住み替えの期限がある、相続で期限が決まっている、近所に知られたくないといった事情があるなら、 下がるぶんの費用を払う価値があります。急いでいないなら、まず仲介で試すほうが手元に残ります。 買取の査定を受けるときは、その金額が上に出した成約の範囲からどれだけ下なのかを見てください。 違いは 仲介と買取の違い にまとめました。

台東区について、さらに詳しく書いた記事

このページは台東区全体の相場をまとめたものです。 条件がはっきりしている場合は、下の記事のほうが早く答えにたどり着きます。

台東区で家を売る前に、状況別に読む

同じ「家を売る」でも、相続と離婚と住み替えでは、つまずく場所も順番も違います。 当てはまるものから読んでください。

近くの市区町村と比べる

戸建て(土地+建物)の成約価格の中央値を、距離の近い地域と並べたものです。 売り出す前に隣の相場を知っておくと、査定額を見たときの判断がしやすくなります。

市区町村中央値この地域との差
墨田区約2km6,300万円-6,700万円
文京区約2km1億3,000万円同水準
荒川区約3km6,000万円-7,000万円
千代田区約3km5億5,000万円+4億2,000万円
中央区約5km3億3,500万円+2億500万円
江東区約6km6,600万円-6,400万円
豊島区約6km8,600万円-4,400万円
北区約6km6,200万円-6,800万円
葛飾区約7km4,500万円-8,500万円
足立区約7km4,500万円-8,500万円
江戸川区約8km5,000万円-8,000万円

距離は国土地理院の代表点どうしを直線で結んだ目安です。中央値は売れた物件の顔ぶれで動くため、 差がそのまま土地の価値の差になるわけではありません。

よくある質問

台東区で築50年近い戸建てを売ります。「建物の値段はゼロ」と言われましたが、売れないのですか?

売れます。台東区の戸建ては、築46年以上でも中央値が築10年以内からあまり下がっていません。建物の評価がほぼ無くても、敷地の値段が残るからです。査定は建物の古さではなく、用途地域と前面道路の幅で受けてください。商業地域で前面道路が広いなら、敷地として値段が付きます。古家付きのまま売るか更地にするかは、二つの査定額を並べてから決めれば間に合います。

台東区の1LDKを売るとき、査定の根拠が2LDKの成約でした。問題ありますか?

専有面積が近ければ根拠になります。台東区の中古マンションは2LDKが最多で、1LDKが二番目です。この二つは専有面積が重なることがあります。間取りの名前より、面積と築年帯がそろっているかを見てください。自分の部屋より広い2LDKの単価で換算した金額なら、根拠を聞き直すほうが安全です。

商業地域の戸建てなのに、査定額が思ったより低いです。理由はありますか?

前面道路の幅を確かめてください。建築基準法では、前面道路が12m未満の敷地の容積率は、商業系の用途地域なら道路の幅に0.6を掛けた値が上限です。4mなら240%で、都市計画で指定された容積率が高くても使えません。台東区の戸建ての中央値は道路幅で三段に分かれており、商業地域でも道路が狭いと値段は下がります。査定書に前面道路の幅と、根拠にした成約の道路幅が書いてあるかを見てください。

台東区で成約価格が高いのはどの地区ですか。

国土交通省に届け出られた戸建て(土地+建物)の成約を地区ごとに集計すると、中央値が高い順に台東(19,000万円・27件)、東上野(19,000万円・26件)、浅草橋(18,000万円・41件)です。低いほうは清川(6,000万円・19件)、根岸(9,250万円・36件)、千束(12,000万円・15件)でした。同じ市内でも地区で差が出ます。件数が少ない地区は1件で中央値が動くため、8件に満たない地区は集計から外しています。

台東区では築何年くらいの家が売れていますか。

地区ごとに、売れた家の築年数の中央値を出しました。新しいほうは根岸で築12年、古いほうは東上野で築47年です。築が古い地区ほど、買い手は建物より土地を見て値段を決めます。今の建物のまま売るか、解体して土地として売るかの判断は、この差から考えると外しにくくなります。

台東区で取引が多いのはどの地区ですか。

戸建て(土地+建物)の成約件数が多いのは浅草(49件・中央値12,000万円)、浅草橋(41件・中央値18,000万円)、根岸(36件・中央値9,250万円)の順です。件数が多い地区は比べられる事例が多いぶん、査定額の根拠を確かめやすくなります。

参照した情報源

  1. 国土交通省「不動産情報ライブラリ」(台東区の実成約データの充填元)・確認日 2026-08-22
  2. e-Gov法令検索「建築基準法」(第42条=道路の定義とセットバック・第43条=接道義務・第52条=容積率の範囲と前面道路幅員による制限)・確認日 2026-08-22
  3. e-Gov法令検索「都市計画法」(第8条=用途地域の種類・第9条=商業地域・近隣商業地域の定義)・確認日 2026-08-22

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

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