大阪の家売却
大阪府大阪市東成区の不動産売却|マンションが主役。築31〜45年で下がり、築46年以上で戻る区
編集部
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結論から 大阪府大阪市東成区の実成約は、中古マンションが687件、戸建てが403件です(国交省データ)。中央値はマンションが2,100万円、戸建てが3,200万円です。マンションは築31〜45年の帯で最も下がり、築46年以上では築10年以内からあまり離れません。直近1年はマンションだけが上がり、戸建ては動きませんでした。東成区でマンションを売るなら、査定の根拠が直近1年の成約かどうかを先に確かめてください。
東成区で先に読むのはマンション。687件の成約が値段の物差しになる
大阪市東成区で2023年から2025年に成約した取引を、国交省の不動産情報ライブラリで数えました。最も多いのは中古マンションで、687件です。戸建て(土地と建物のセット)は403件です。
土地だけの取引は83件で、三つの中で最も少ない種別です。東成区では、マンションの事例が戸建てを上回ります。
中央値は、中古マンションが2,100万円です。専有面積あたりにすると58万円/㎡です。
戸建ての中央値は3,200万円で、安いほうから4分の1の値が1,600万円、高いほうから4分の1の値が4,800万円です。土地の単価は中央値39万円/㎡です。
この記事はマンションの話から始めます。東成区で売る人の多くにとって、売るものがマンションだからです。戸建てと土地の話は後半にまとめました。
マンションの事例が多いことは、売主に有利に働きます。同じ棟、同じ築年の帯、同じ間取りの成約が見つかる可能性が高いからです。
査定額を聞いたら、どの成約を根拠にしたかを尋ねてください。東成区のマンションで根拠を数件示せない査定は、数字の出どころが弱いと考えてかまいません。
マンションは築31〜45年の帯が最も低い。築46年以上はそこから戻る
東成区の中古マンションを築年の帯ごとに見ると、形が独特です。中央値が最も大きく下がるのは、築21〜30年から築31〜45年に移るところです。
ところが築46年以上の中央値は、築10年以内からあまり下がっていません。築31〜45年でいったん底になり、築46年以上で水準が戻る形です。
この形の理由は、データだけでは断定できません。考えられることは二つあります。一つは、築46年以上の建物は条件の良い場所に残っているものが多いこと。
もう一つは、帯ごとに専有面積や間取りの構成が違うことです。中央値は物件の中身が違えば動きます。築年だけの効果ではないと考えてください。
売る側の読み方はこうなります。築31〜45年の部屋を持っているなら、帯の中央値をそのまま自分の値段にしない。
同じ棟か、築年の近い棟の成約を探して、そちらを物差しにする。帯全体の数字で査定されると、低く出る可能性があります。
築46年以上の部屋には、1981年6月より前に建築確認を受けた建物が含まれます。旧耐震基準と呼ばれる建物です。耐震診断の有無と改修の履歴は、買い手が必ず聞きます。
管理組合に診断の記録があるか、先に確かめてください。帯の中央値が戻っていても、個別の部屋の評価が自動的に高くなるわけではありません。
マンションの売り出し価格は、直近1年の成約で決める。前の年の事例は低く出る
東成区の中古マンションは、直近1年の中央値が前の1年からはっきり上がりました。戸建ては前の1年とほぼ同じ水準です。同じ区の中で、マンションだけが動いた形です。
これが実務に効くのは、査定の根拠に使う事例の選び方です。マンションの査定で2年前の成約を根拠にされると、数字が低く出ます。
査定書を受け取ったら、根拠にした成約の時期を確かめてください。直近1年の成約がどれだけ入っているかで、その査定額の鮮度が分かります。
戸建ては逆です。直近1年と前の1年で水準が変わっていないので、2年分の成約をまとめて見ても大きなずれは出ません。事例の数を増やすために、期間を広げて見るほうが向いています。
上がった市場でやりがちなのが、高く出た査定額をそのまま売り出し価格にすることです。査定額は売れる値段の約束ではありません。
根拠の成約より高く出す場合は、何を理由に上乗せしたのかを担当者に聞いてください。答えがなければ、その上乗せ分は売れ残りの期間に変わります。
1Kと3LDKでは、査定で出す書類が違う。東成区は1Kが最多の区
東成区の中古マンションで最も多い間取りは1Kです。次が3LDKです。
この二つは買う人が違います。1Kは投資用として買われることが多く、3LDKは住むために買われることが多い間取りです。
1Kを売るとき、買い手が見るのは家賃です。いま貸しているなら、賃貸借契約書と家賃の入金記録を用意してください。空室なら、周辺の募集家賃を調べておくと話が早く進みます。
買い手は家賃を価格で割った利回りで判断します。家賃が示せない1Kは、値段を付けにくい部屋になります。
賃借人が住んだまま売ることもできます。その場合は、敷金と賃貸借契約を買い手に引き継ぐ形になります。
賃借人に退去してもらう必要はありません。入居中のほうが投資家には売りやすい場面もあります。
3LDKを売るときは、住む人が見るものをそろえます。管理費と修繕積立金の額、長期修繕計画、駐車場の空き状況です。買い手は住宅ローンの返済額に管理費と積立金を足して予算を組みます。
この数字が分からないと、買い手は検討に進めません。マンションの書類と進め方は 中古マンションを売る にまとめています。
改装済みの中央値は高い。ただし東成区では、間取りで直すかどうかの答えが変わる
東成区の改装済みマンションは、未改装より中央値が高く出ています。これは改装費をそのまま価格に乗せられるという意味ではありません。
改装済みとして売れた部屋の中には、もともと条件の良い部屋も入っています。中央値の差がすべて改装の効果とは限りません。
東成区で考えるとき、間取りが手がかりになります。1Kを投資家が買う場合、買い手は自分で最低限の原状回復をして貸すことが多いです。売主が直しても、その分を上乗せして買うとは限りません。
3LDKを住む人が買う場合は、内見の印象がそのまま評価になります。直した分が価格に出やすいのはこちらです。
順番は、直す前に査定を受けることです。査定のときに、今のままの値段と直した場合の値段を両方聞いてください。
その差が改装費を下回るなら、直さずに売るほうが手元に残ります。実データで見た判断の基準は 売る前にリフォームすべきか にあります。
戸建ては築46年以上で半分以下。この帯は建物ではなく土地の値段で決まる
ここから戸建ての話です。東成区の戸建ては403件で、築年の帯ごとに見るとマンションとは形が違います。築46年以上の中央値は、築10年以内の半分以下まで下がります。
最も大きく下がるのは、築31〜45年から築46年以上に移るところです。マンションが築46年以上で戻るのに対し、戸建ては最後の帯で最も落ちます。
建築士の視点で言うと、この差は構造の違いから来ています。木造住宅の税務上の耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造の住宅は47年です。
戸建ての多くを占める木造は、築46年を超えると建物の評価がほとんど残りません。この帯の戸建ては、実質的に土地の値段で取引されています。
築46年以上の戸建ての値段は、土地の面積に単価39万円/㎡を掛けた数字が出発点になります。そこから、買い手は古家を解体する費用を差し引いて考えます。
解体して更地で売るか、古家付きのまま売るかは、この引き算で決まります。判断の手順は 更地で売るか、古家付き土地のまま売るか に書いています。
築31〜45年の戸建ては、まだ建物の評価が少し残る帯です。雨漏りや傾きの有無、シロアリの履歴は、この帯で特に値段に効きます。
売る前に、分かっている不具合は書き出しておいてください。契約後に見つかると、契約不適合責任として売主の負担になります(民法第562条以下)。
戸建ての件数は準工業地域に集まる。中央値は商業地域が上、近隣商業地域が下
東成区の戸建ての成約を用途地域で分けると、件数が最も多いのは準工業地域です。一方、中央値が最も高いのは商業地域で、最も低いのは近隣商業地域です。多い帯と高い帯が別にあり、低い帯も商業系の地域です。
用途地域は都市計画法で定められた、建てられる建物の種類と大きさの区分です。商業地域は建ぺい率と容積率の上限が大きく、土地を広く高く使えます。
近隣商業地域も商業系ですが、容積率の上限は商業地域より低く定められている場所が多いです。同じ「商業」の名が付いても、土地の使い方の自由度が違います。
自分の家がどの用途地域にあるかは、市の都市計画の担当窓口で確認できます。購入時の重要事項説明書にも書いてあります。査定を受ける前に確かめて、担当者に伝えてください。
準工業地域の戸建てなら、比べる事例が多いので探しやすいです。商業地域の戸建てなら、土地として買う買い手も視野に入ります。
前面道路の幅は、売主が先に確かめる条件
東成区の戸建ては、前面道路の幅で中央値が三つに分かれます。4m未満、4〜6m、6m以上です。幅の広いほうが中央値は高く出ています。
理由は建築基準法にあります。建物を建てる敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。幅4m未満の道に面した土地は、建て替えのときに道路の中心線から2mまで後退する必要が出ます。
後退した部分には建物を建てられません。買い手はこの分を差し引いて値段を考えます。
幅は、法務局で取れる公図と地積測量図、または重要事項説明書で確かめられます。4m未満の場合は、すでに後退しているかどうかも調べておいてください。この情報は先に出すほうが、値引き交渉の材料にされにくくなります。
土地だけの成約は83件で最も少ない。少ない事例をどう読むか
東成区で土地だけの取引は83件です。三つの種別の中で最も少なく、中央値は39万円/㎡です。件数が少ない市場では、一件の大きな取引や小さな取引で中央値が動きます。
それでも土地の単価は、東成区では戸建ての値付けに使われます。築46年以上の戸建ての値段の出発点が、この単価だからです。
土地の事例は83件でも、403件の戸建ての中に、実質的な土地取引が隠れています。土地を売るときは、更地の事例だけでなく、古家付きで売れた戸建ての事例も根拠に入れてもらってください。
土地を売るときは、境界の確定が先です。隣地との境界が確定していない土地は、確定測量をしてから売るのが原則です。測量には時間がかかるので、売ると決めたらすぐに手配してください。
東成区で売るときに、この記事の数字をどう使うか。査定・契約・費用の順番
東成区で売る手順はこうです。まず、自分の物件がマンションか戸建てかで、見る節を決めます。
マンションなら築年の帯と間取り、直近1年の成約を確かめます。戸建てなら築年の帯、用途地域、前面道路の幅を確かめます。
次に、査定を受けます。複数の会社に頼み、根拠にした成約を一件ずつ見せてもらいます。
東成区はマンションの事例が多いので、根拠を示せない査定は比べる対象になりません。査定額の高さではなく、根拠の質で担当者を選んでください。
そのうえで媒介契約を結び、売り出します。契約の種類によって、売主が自分で買い手を見つけられるかが変わります。費用で最も大きいのは仲介手数料で、上限は法律で決まっています。
計算の仕方は 仲介手数料の計算方法 にあります。査定から引き渡しまでの流れは 家を売る流れは7ステップ を読んでください。