大阪の家売却
大阪府大阪市鶴見区の不動産売却|マンションが主役。築46年以上で中央値は3分の1以下
編集部
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結論から 大阪府大阪市鶴見区の実成約は、中古マンションが614件、戸建てが381件です(国交省データ)。マンションの中央値は3,200万円、戸建ては3,300万円です。どちらも築31〜45年から築46年以上に移るところで最も下がり、築46年以上は築10年以内の3分の1以下です。直近1年はマンションが上がり、戸建ては下がりました。改装済みのマンションの中央値は、未改装より高くありません。
鶴見区はマンションの成約が戸建てを上回る。614件をどう読むか
国交省の不動産情報ライブラリで、大阪市鶴見区の2023〜2025年の成約を集計しました。中古マンションが614件です。
土地と建物をまとめて売った戸建てが381件です。土地だけの取引はこの二つより少なく、68件でした。
鶴見区で家を売る人の多くは、マンションを売る人です。そのため、この記事はマンションの話から始めます。戸建てと土地は後半にまとめました。
マンションの中央値は3,200万円です。面積あたりでは44万円/㎡が中央値になります。戸建ての中央値は3,300万円です。
安いほうから4分の1の値が1,900万円、高いほうから4分の1の値が4,400万円です。戸建ては真ん中の半分だけでも、これだけ幅があります。一つの中央値で自分の家の値段を決めないでください。
中央値は「並べたときの真ん中」です。自分の物件がその上にいるか下にいるかは、築年・用途地域・道路幅で決まります。鶴見区のデータで差がはっきり出た項目を、順に見ていきます。
マンションは築46年以上に入るところで最も下がる。築10年以内の3分の1以下になる
鶴見区の中古マンションを築年の帯で分けると、落ち幅が最も大きいのは最後の一段です。築31〜45年の帯から築46年以上の帯に移るところで、中央値が最も下がります。築46年以上の中央値は、築10年以内の中央値の3分の1以下です。
データの期間は2023〜2025年です。築46年以上の建物は、遅くとも1979年までに建ったものです。
建築基準法の耐震基準は、1981年6月に大きく改正されました。鶴見区で築46年以上の帯にある部屋は、すべて改正前の基準で建っています。
この境目には、買い手の側の事情があります。中古住宅の住宅ローン控除は、1982年1月1日以降に建った住宅が対象です。それより前の建物は、耐震基準に適合する証明があれば対象になります(租税特別措置法第41条)。
証明がない部屋は、買い手が使えるローン控除に差が出ます。値段に出る理由の一つはここです。
もう一つは建物の耐用年数です。鉄筋コンクリート造の住宅は、税法上の耐用年数が47年と定められています。
築46年以上の帯は、この年数とほぼ重なります。貸す目的の買い手が減価償却を計算すると、残りの年数がほとんどありません。
売る側でできることは二つです。築年が帯の境目に近いなら、いま売った場合と帯が変わった後の両方で査定を出してもらうこと。管理組合に耐震診断の記録があるか確かめ、あれば査定の前に伝えることです。
直近1年、マンションの中央値ははっきり上がった。戸建てははっきり下がった
鶴見区の直近1年の中央値を、その前の1年と比べました。中古マンションは、前の1年よりはっきり上がっています。
戸建ては、はっきり下がっています。同じ区の中で、動いた向きが逆でした。
この記事では、なぜ逆に動いたかを断定しません。1年分の成約は、売れた物件の築年や広さの構成で中央値が動きます。戸建ての中央値が下がったのは、古い家が多く売れた年だったからかもしれません。
値段そのものが下がったのかもしれません。データからは分けられません。
売る側に言えるのは、1年の動きを理由に売り急いだり待ったりしないことです。動いたのは区全体の中央値で、自分の物件の値段ではありません。
査定は、根拠にした成約事例の築年帯と用途地域を添えて出してもらってください。自分の物件と条件が近い事例だけを見れば、区全体の上げ下げに振り回されません。
最多の間取りは3LDK、次が2LDK。鶴見区のマンションは住む人に向けて整える
鶴見区の中古マンションで、成約が最も多い間取りは3LDKです。次に多いのが2LDKです。家族で住むための広さが、取引の中心にあります。
買い手が自分で住む市場では、内見の印象が値段に効きます。買い手は家賃の利回りではなく、この部屋で暮らせるかどうかを見ています。売り出す前に確かめたいのは、日当たりと水回りの状態です。
収納の中まで見せられるかどうかも見られます。荷物を減らすだけでも、部屋は広く見えます。
3LDKを売るときは、同じ棟の別の部屋が売りに出ていないかも見ておきます。間取りが同じ部屋が同時に出ていると、買い手は値段だけで比べます。先に出ている部屋より高く出すなら、階数や向きでその理由を説明できるようにしておきます。
マンションの査定で聞かれる項目や、戸建てと違う書類は 中古マンションを売る にまとめています。鶴見区に限らない話なので、この記事では省きます。
改装済みのマンションの中央値は、未改装より高くない。費用を先に出さない
鶴見区の中古マンションを、改装済みかどうかで分けました。改装済みの中央値は、未改装の中央値より高くありませんでした。改装にかけた費用が、そのまま値段に乗る市場ではありません。
この集計は、築年や広さまではそろえていません。改装される部屋には古い部屋が多いので、改装の効果が築年の差に隠れている可能性はあります。それでも、改装すれば中央値が上がると読める数字は出ていません。
売る前に自分の判断で改装するのは、鶴見区では勧めません。先に現状のまま査定を受けてください。そのうえで「直した場合にいくら変わるか」を担当者に聞きます。
改装費より査定の差が小さいなら、直さずに売ったほうが手元に残ります。傷んだ箇所を直すかどうかの考え方は 売る前にリフォームすべきか に書きました。
戸建ても築46年以上で築10年以内の3分の1以下。土地の値段で決まる帯
鶴見区の戸建てを築年の帯で分けると、マンションと同じ場所に境目があります。築31〜45年から築46年以上に移るところで、中央値が最も下がります。築46年以上の中央値は、築10年以内の3分の1以下です。
木造住宅の税法上の耐用年数は22年です。築46年以上の帯は、その2倍を超えています。
この帯の戸建ては、建物の評価がほとんど残っていません。値段を決めているのは、ほぼ土地の分です。
つまり築46年以上の戸建てを売るときに見るのは、建物の状態より土地の条件です。土地の広さ、用途地域、前面道路の幅の三つです。次の二つの節で、鶴見区の戸建てで差が出た土地の条件を見ます。
逆に築45年以下の帯では、まだ建物の分が値段に入っています。築44年や45年の家は、帯が変わる前と後で、見比べる事例が変わります。両方の前提で査定を出してもらってください。
戸建ての中央値は近隣商業地域が最も高い。件数は第1種住居地域に集まる
鶴見区の戸建てを用途地域で分けると、中央値が最も高いのは近隣商業地域でした。最も低いのは第2種中高層住居専用地域です。
成約の件数が最も多いのは第1種住居地域でした。高い帯と多い帯が別にあります。
用途地域は都市計画法で決まっています。近隣商業地域は、近隣の住民に日用品を供給する店舗などの利便を増進する地域です。
住宅も建てられますが、店舗や事務所として使う買い手が混じります。買い手の種類が増えると、値段が上に伸びやすくなります。
第2種中高層住居専用地域は、主に中高層の住宅の環境を守るための地域です。建てられる店舗の規模に制限があり、買い手はほぼ住む人に限られます。鶴見区で中央値が最も低かったのはこの帯でした。
ただし、この帯の家が売りにくいという意味ではありません。比べる事例を同じ帯の中から選べば、査定の根拠は作れます。
自分の家の用途地域は、大阪市の都市計画情報で調べられます。売買のときには、宅建業法の重要事項説明で買い手に説明される項目でもあります。査定を依頼するときに先に伝えておくと、同じ用途地域の事例で比べてもらえます。
前面道路の幅は三つの帯で中央値が違う。幅だけでなく道路の種別まで確かめる
鶴見区の戸建てを前面道路の幅で分けると、4m未満・4〜6m・6m以上の三つで中央値に差が出ました。道路の幅は、後から変えられない条件です。
差が出る理由は建築基準法にあります。建物を建てる敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません(第43条)。幅4m未満でも、一定の条件で道路とみなされるものがあります(第42条2項)。
その場合、建て替えのときに道路の中心線から2m下がった線まで敷地を後退させます。後退した分は敷地として使えません。買い手はその分を引いて値段を考えます。
確かめたいのは、幅の数字だけではありません。前面の道が建築基準法上の道路にあたるかどうか、あたるならどの種別かです。
幅が4m以上あっても、法律上の道路でなければ建て替えができないことがあります。道路の種別は、市役所の建築指導の窓口で調べられます。
幅は自分で測らず、公図や地積測量図、購入時の重要事項説明書で確かめます。4m未満なら、過去に後退が済んでいるかも調べておきます。
後から分かると、値引きの材料になります。先に伝えたほうが有利です。
土地だけの成約は最も少ない。68件の単価は、更地にするか決める材料にする
鶴見区で土地だけの取引は68件で、マンションと戸建てより少ない数です。単価の中央値は30万円/㎡でした。
この単価が役に立つのは、築46年以上の戸建てを売るときです。建物の評価がほとんど残っていない家は、土地の単価に面積をかけた金額が値段の土台になります。そこから、買い手が負担する解体費の分が引かれます。
更地にして売るか、古家付きのまま売るかは、この計算を先にしてから決めます。自分で解体してから売ると、解体費は売る側の負担です。古家付きのまま売ると、解体費の分を引いた値段で買い手が買います。
どちらが手元に多く残るかは、解体費の見積もりと土地の単価を並べないと分かりません。見極め方は 更地で売るか、古家付き土地のまま売るか にまとめています。
件数が少ない取引は、中央値が一つの事例で動きます。68件の単価は目安として使い、自分の土地の査定は個別に受けてください。
鶴見区で売るときに決めること。マンションか戸建てかで、最初の一手が違う
マンションを売る人は、築年の帯を確かめることから始めます。築46年以上に入っているか、入る手前か。管理組合に耐震診断の記録があるか。
この二つを調べてから査定を受けると、提示された金額の根拠が読めます。改装は査定の後で決めます。
戸建てを売る人は、土地の条件をそろえることから始めます。用途地域、前面道路の幅と種別、後退の有無です。築46年以上なら、解体費の見積もりも一緒に取ります。
直近1年の中央値が下がった区なので、査定は複数社に頼んでください。根拠にした事例を見比べれば、金額の差の理由が分かります。
かかるお金は、仲介手数料、契約書の印紙税、登記にかかる費用、譲渡所得税です。仲介手数料は宅建業法で上限が決まっています。譲渡所得税は、売った値段から買った値段と費用を引いた利益にかかります。
自分で住んでいた家なら、利益から3,000万円を引ける特例があります。内訳と計算の考え方は 不動産売却でかかる費用の一覧 にまとめました。
査定から引き渡しまでの手順は、どの区でも同じです。家を売る流れは7ステップ に書いてあります。
この記事で扱ったのは、鶴見区のデータでしか言えないことだけです。手順はそちらで確かめてください。