大阪の家売却
大阪府大阪市西淀川区の不動産売却|マンションと戸建てが同じ築年の境目で下がり、その先で分かれる区
編集部
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結論から 大阪府大阪市西淀川区の実成約は、中古マンションが819件、戸建てが552件です(国交省データ)。マンションの中央値は1,800万円、戸建ては2,900万円です。どちらも築21〜30年から築31〜45年に移るところで中央値が最も下がります。その先は分かれ、マンションは築46年以上でもあまり下がらず、戸建ては築10年以内の半分以下になります。直近1年は戸建てがはっきり下がり、マンションもやや下がりました。
西淀川区はマンション819件、戸建て552件。同じ築年の境目で、両方が最も下がる
国土交通省の不動産情報ライブラリで、大阪市西淀川区の成約を集計しました。最も多いのは中古マンションで、819件です。次が戸建てで、552件あります。
最も少ないのは土地だけの取引で、83件でした。マンションと戸建ての両方に、比べられる事例がそろっている区です。
マンションの中央値は1,800万円です。面積あたりの単価は、中央値で37万円/㎡でした。
戸建ての中央値は2,900万円です。安いほうから4分の1の値が1,500万円、高いほうから4分の1の値が4,000万円で、戸建ての真ん中の半分はこの幅に収まります。
西淀川区のデータで目を引くのは、築年の境目が二つの市場で一致している点です。マンションも戸建ても、築21〜30年から築31〜45年に移るところで中央値が最も下がります。
築30年を超えるかどうかで、比べられる成約の水準が一段変わるという意味です。自分の家がいまどちらの帯にいるかを、登記事項証明書の新築年月日で先に確かめてください。
境目の先で分かれる。マンションは築46年以上でも下がらず、戸建ては半分以下になる
同じ境目で落ちたあと、二つの市場は別の道をたどります。マンションは、築46年以上の中央値が築10年以内とくらべてあまり下がっていません。戸建ては、築46年以上の中央値が築10年以内の半分以下まで落ちています。
戸建てが落ちる理由は、値段の中身にあります。戸建ての価格は、土地と建物の合計です。木造の建物は、税務上の耐用年数が22年と定められています。
築46年はその2倍を超えており、建物の評価はほとんど残りません。残るのは土地の値段です。築46年以上の戸建ての中央値は、ほぼ土地の値段を表していると読めます。
マンションの築46年以上があまり下がらない点は、読み方に注意が要ります。古い建物が新しい建物と同じ値段で売れる、という意味ではありません。中央値は「その帯で実際に売れた部屋」の真ん中です。
どの部屋が売れたかで、帯の中央値は動きます。自分の部屋に当てはめるには、同じ棟か近い棟の成約を見るしかありません。
もう一つ、築46年以上の建物には法律上の区切りがあります。1981年6月に建築基準法の耐震基準が改められました。築46年以上の建物は、この改正より前の基準で建てられています。
買い手が住宅ローン控除を使うには、耐震基準への適合を証明する書類が要ります。管理組合が耐震診断を受けているかどうかで、買い手の幅が変わります。売り出す前に、管理会社へ診断の有無を聞いておいてください。
直近1年は戸建てがはっきり下がり、マンションもやや下がった。両方が下がった区での査定の受け方
直近1年の中央値を、その前の1年とくらべました。戸建てははっきり下がっています。
マンションもやや下がりました。西淀川区では、二つの市場がそろって下に動いた形です。
ただし、この動きを「区全体が値下がりした」と読むのは早すぎます。中央値は、その年に売れた家の顔ぶれで変わります。
築古の成約が多い年は中央値が下がり、築浅が多い年は上がります。戸建てのはっきりした下げも、築年や広さの組み合わせが変わった結果である可能性があります。
それでも、売る側にとって実務上の意味はあります。査定の根拠になる成約が、前の1年のものか直近1年のものかで、出てくる金額が変わるからです。前の1年の事例を根拠にした査定額は、いまの買い手が払う水準より高く出ることがあります。
査定を受けるときは、根拠にした成約の時期を担当者に聞いてください。直近1年の事例で組み直した金額も、あわせて出してもらいます。
もう一つ、下がっている市場では「いくらまでなら売るか」を先に決めておく必要があります。売り出し価格を高めに置いて様子を見る方法は、下げ局面では時間を失いやすいからです。下限の価格と売る期限を決めてから、売り出し価格を相談してください。
戸建ては第1種住居地域に集まり、中央値も最も高い。最も低いのは準工業地域
西淀川区の戸建ての成約を用途地域で分けると、最も多いのは第1種住居地域です。中央値が最も高いのも、同じ第1種住居地域です。
件数が多い帯と値段が高い帯が、西淀川区では重なっています。最も低いのは準工業地域でした。
用途地域は、都市計画法で定められた「その土地に建てられるもの」の区分です。第1種住居地域は、住居の環境を保護するために定められます。
準工業地域は、環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を図るための地域です。住宅も建てられますが、工場も隣に建ちうる区分だという点が、買い手の目には違って映ります。
自分の家の用途地域は、大阪市が公開している都市計画の地図で住所から調べられます。査定を受ける前に調べておくと、担当者の説明を自分で確かめられます。準工業地域の家の中央値が低いのは、家そのものの問題ではありません。
周りに何が建てられるかという条件の問題です。この条件は売り主が変えられないため、価格の根拠として受け入れたうえで売り方を考えるほうが、早く進みます。用途地域と土地の形が価格にどう効くかは、土地の形と用途地域で、価格はどう変わるかで整理しています。
前面道路の幅は売り主が変えられない。幅を測って先に伝えてから査定を受ける
西淀川区の戸建ては、前面道路の幅で中央値に差が出ています。区分は6m以上、4〜6m、4m未満の三つです。三つの区分で中央値が並ばない以上、自分の家の道路の幅は査定の前に知っておくべき条件です。
建築基準法では、建物の敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。これが接道義務です。前面道路が4m未満の場合、建て替えのときに道路の中心線から2mまで敷地を下げる必要が出ることがあります。
下げた分は敷地として使えません。買い手は建て替え後の敷地の広さで値段を考えるため、ここが価格に響きます。
道路の幅は、法務局の公図と地積測量図で確かめられます。現地で測った幅と図面の幅が違うこともあるため、両方を見てください。4m未満の場合は、すでに後退済みかどうかも調べます。
後退済みなら、その事実は価格を下げない材料として使えます。査定のときに「前面道路の幅はこれで、後退は済んでいる」と先に伝えると、根拠のある金額が返ってきやすくなります。道路と間口が価格にどれだけ効くかは、間口と前面道路で売却価格はどれだけ変わるかにまとめています。
マンションは3LDKが最多で、次が1K。査定の根拠は「月々の負担」と「家賃」で分かれる
西淀川区のマンションで最も多く成約した間取りは3LDKです。次が1Kです。
この二つは、多くの場合で買う人が違います。3LDKは自分で住む人が中心になり、1Kは貸して収入を得る人が中心になります。
住む人が買う3LDKでは、査定で見られるのは月々の負担です。管理費と修繕積立金の額を、買い手はローンの返済額に足して考えます。大規模修繕の履歴と次の予定、積立金の値上げや一時金の予定も見られます。
これらは管理組合の総会議事録と長期修繕計画に書いてあります。手元になければ、管理会社から取り寄せられます。
貸す人が買う1Kでは、根拠が家賃に変わります。いまの家賃、契約の残り期間、敷金の扱い、空室だった期間が見られます。
入居者がいるままでも売れますが、買い手は投資として買う人に絞られます。賃貸借契約書と家賃の入金記録を先にそろえておくと、査定が具体的になります。
同じ棟に3LDKと1Kが混ざっている場合は、査定の担当者がどちらの売り方に慣れているかを聞いてください。住む人向けと貸す人向けでは、広告の出し方も値付けの根拠も違います。
改装済みの中央値は未改装より高い。ただし改装で築年の帯は動かない
西淀川区のマンションは、改装済みの中央値が未改装より高くなっています。この事実から「直せば高く売れる」と結論づけるのは早いです。
改装済みで売れた部屋は、改装費をかけたうえで売っています。中央値の差が改装費より小さければ、手取りは減ります。
西淀川区で考えておきたいのは、改装と築年の帯の関係です。この区のマンションは、築21〜30年から築31〜45年に移るところで中央値が最も下がります。改装しても、築年は変わりません。
築31〜45年の帯にいる部屋は、改装後もその帯の成約と比べられます。改装で帯を一つ上に戻すことはできない、と考えてください。
直すかどうかは、査定の段階で決められます。「現況のまま」と「直した場合」の二つの金額を出してもらい、差額と見積もりを並べてください。差額が見積もりを上回るときだけ、直す価値があります。
傷みが目立つ箇所だけ直す方法と、価格を下げて現況で売る方法の中間もあります。愛知の実成約で改装と価格の関係を調べた記事は、売る前にリフォームすべきかです。
土地だけの成約は最も少ない。築46年以上の戸建ての下限を、単価21万円/㎡で確かめる
西淀川区で土地だけの取引は83件と、三つの中で最も少ない市場です。中央値は21万円/㎡でした。
件数が少ない市場では、中央値一つで自分の土地を値付けするのは危険です。形・道路・用途地域が違えば、単価は大きく動きます。
それでも、この単価には使い道があります。築46年以上の戸建ては、建物の評価がほとんど残らず、土地の値段で決まります。土地の単価に自分の敷地の面積をかけた金額が、築古の戸建ての下限の目安になります。
査定額がこの目安を大きく下回るなら、理由を担当者に聞いてください。解体費を差し引いているのか、道路や形の条件で下げているのかで、対応が変わります。
古家付きのまま売るか、解体して更地で売るかは、解体費と買い手の層で決まります。更地にすると固定資産税の住宅用地の軽減が外れるため、解体の時期には注意が要ります。売り主が解体費を先に出すより、買い手が解体する前提で値付けするほうが、持ち出しを抑えられることもあります。
西淀川区で売る前に決めておくこと。期限、下限の価格、直すかどうか
ここまでの西淀川区のデータから、売る前に決めておくことは三つに絞れます。
一つ目は期限です。直近1年は戸建てもマンションも中央値が下がりました。
売る理由に期限があるなら、その期限から逆算して売り出し時期を決めます。期限がないなら、査定額を見てから売るかどうかを決めて構いません。
二つ目は下限の価格です。築年の帯、用途地域、前面道路の幅で、自分の家の位置が決まります。
複数の査定を受けて、いちばん低い金額にも理由があるかを確かめてください。いちばん高い金額で決めると、下げ局面では売れ残りやすくなります。
三つ目は直すかどうかです。改装で築年の帯は動きません。現況と改装後の二つの査定を取ってから決めてください。
査定から引き渡しまでの流れは、家を売る流れは7ステップにまとめています。かかるお金の中心は仲介手数料で、宅地建物取引業法に基づいて上限が定められています。
このほかに印紙税、抵当権の抹消登記の費用、譲渡所得税がかかることがあります。費用の全体は不動産売却でかかる費用の一覧で確かめてください。