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東京の家売却

東京都杉並区の不動産売却|マンション3,608件・戸建て2,274件の実成約

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結論から

東京都杉並区の実成約は、中古マンションが3,608件、戸建てが2,274件です(国交省データ)。マンションの中央値は4,200万円、戸建ては8,300万円です。直近1年はマンションがはっきり上がり、戸建てはやや上がりました。マンションは築21〜30年から築31〜45年へ移る段でいちばん下がり、築46年以上は築10年以内の半分に届きません。戸建ては築46年以上でも中央値があまり下がらず、値段を分けているのは用途地域と前面道路の幅です。

杉並区の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか

杉並区で売れた家の56%は中古マンションです。買うのは、ひとりかふたりで暮らす人が中心だと私たちは見ています。

杉並区で売れた不動産の件数(約3年)
戸建て2,274件
中古マンション3,608件
土地だけ618件

間取りの記録がある中古マンションでは、1R・1K・1DK・1LDKが54%を占めます。家族向けの広い間取りは25%です。ただ、間取りごとに見ると、いちばん多いのは3LDKです。家族で住む人も一定の数は買っていると私たちは考えています。

2だから、この値段

中古マンションの真ん中の値段は4,200万円です。値段を大きく分けているのは築年数だと私たちは見ています。

築年数ごとの、売れた値段の真ん中(中古マンション)

築21〜30年は5,500万円ですが、築31〜45年では2,200万円まで下がります。築46年以上は2,800万円で、築10年以内の7,300万円の半分に届きません。改装済みは4,300万円、未改装は3,300万円で、手が入っているかどうかでも差が出ています。

3この先、上がりそうか、下がりそうか

住宅地の地価は78地点のうち78地点が去年より上がりました。当面は値段を支える材料が多いと私たちは見ています。

住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
  • 上がった78か所
  • 変わらない0か所
  • 下がった0か所
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)
2025年18.1万人
2035年17.5万人
2045年17.3万人

中古マンションの真ん中の値段も、前の年と比べて+4.7%でした。ただ、国の推計では2025年から2045年にかけて、家を買う年代の人数は−5%、高齢の人は+39%です。買い手が少しずつ減り、売りに出る家が増える流れも考えられます。このため、この先も上がり続けるとまでは言えないと私たちは考えています。

「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。

ここから下は、上の見立ての元になった数字です。

東京都杉並区の実際の成約価格

2023Q3〜2026Q1/国交省データより集計データ最終更新: 2026年10月19日中央値 前年比: マンション+4.7%・戸建て+4.9%
成約価格(中央値)の推移 単位:万円
04,5009,0002023202420252026
中古マンション戸建て
種別中央値よくある価格帯㎡単価件数
中古マンション4,200万円2,400万円〜7,000万円約94.4万円3,608
戸建て等(土地+建物)8,300万円6,600万円〜11,000万円—2,274
土地——約73.0万円618

築年数別の中央値(同期間の実成約)

築年数中古マンション件数戸建て等件数
築10年以内7,300万円5398,600万円1,115
築11〜20年5,300万円8637,900万円284
築21〜30年5,500万円9017,300万円263
築31〜45年2,200万円6778,000万円335
築46年〜2,800万円5965,950万円220

参考: 改装済み中古マンションの中央値は4,300万円(478件)、未改装は3,300万円(891件)。 差は約30%です。ただし改装される物件は築年数が経っていることが多く、リフォーム費用がそのまま上乗せされるわけではありません。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)(不動産情報ライブラリ/2026-10-19取得)。当社(家売却ラボ)が集計した参考値。実際の売却価格を保証するものではありません。

見本(愛知県豊橋市の戸建ての例) 見本: 値段の目安レポートの表紙。目安の幅と、土地・建物それぞれの値段が載っている 見本: 土地の計算のページ。㎡単価・広さ・補正率を掛けた式が載っている

値段の目安レポート(無料)

杉並区で売るなら、いくらくらいか

杉並区で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。

レポートを作ると、このアドレスにリンクが届きます。届くのはそのメール1通です。無料です。名前・電話番号・番地は聞きません。

あわせて、資料「東京都の相場データブック」(PDF・9ページ)も、このアドレスにお送りします。

杉並区で取引が多い地区と、その相場

国土交通省に届け出られた成約を、地区(町名)ごとに数えました。件数の多い順に並べています。 杉並区の中でも、戸建て(土地+建物)の中央値は和泉が8,500万円、下井草が7,200万円と、地区でかなり違います。 件数が少ない地区は1件で中央値が動くので、8件に満たない地区は載せていません。

戸建て(土地+建物)

地区中央値件数築年数
宮前8,050万円122築13年
阿佐谷北8,100万円117築8年
和泉8,500万円111築12年
成田東8,000万円109築8年
上井草7,800万円96—
高円寺南8,500万円96築20年
下高井戸7,300万円95築12年
下井草7,200万円86築5年

中古マンション

地区中央値件数築年数
荻窪5,400万円272築19年
高円寺南3,500万円247築28年
和田4,600万円202築24年
高井戸東6,400万円193築16年
堀ノ内3,800万円181築34年
成田東6,500万円167築19年
和泉3,650万円160築23年
方南3,200万円145築21年

土地(1㎡あたり)

地区中央値件数
和泉245万円/㎡34
久我山225万円/㎡34
高円寺南320万円/㎡31
阿佐谷北250万円/㎡30
天沼300万円/㎡30
西荻北280万円/㎡30
荻窪260万円/㎡27
成田東250万円/㎡25

宮前(8,050万円・122件・築13年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築13年前後です。

阿佐谷北(8,100万円・117件・築8年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築8年前後です。

和泉(8,500万円・111件・築12年)

市内の地区の真ん中に近い水準です。売れているのは築12年前後です。

地区名は国土交通省の表記(町名・大字)です。住所の丁目とは区切りが違うことがあります。

同じ地域でも、条件でこれだけ違う

国土交通省の実際の取引を、間口・前面道路・土地の形など条件別に集計しました。 金額は土地と建物を合わせた成約価格の中央値です。

間口の広さ

最大 約7,300万円の差
  • 5m未満7,700万円252件
  • 5〜7m7,800万円309件
  • 7〜10m9,000万円366件
  • 10m以上15,000万円335件

間口が狭いほど駐車や建て替えの自由度が下がり、買い手が慎重になりやすい部分です。

前面道路の幅

最大 約700万円の差
  • 4m未満8,000万円389件
  • 4〜6m8,400万円1408件
  • 6m以上8,700万円344件

幅4m未満の道路では、建て替え時に敷地を後退させるセットバックが必要になる場合があります。

土地の形

最大 約1,800万円の差
  • ほぼ台形10,000万円87件
  • ほぼ長方形8,900万円443件
  • 長方形8,600万円365件
  • 不整形8,550万円198件
  • 袋地等8,200万円106件

不整形地は建物の配置に制約が出るため、同じ面積でも評価が下がりやすい傾向があります。

用途地域・構造・接道の種類でも見る

用途地域(戸建て)

最大 約18,550万円の差
  • 商業地域26,000万円40件
  • 近隣商業地域9,000万円159件
  • 第2種中高層住居専用地域8,500万円47件
  • 第1種中高層住居専用地域8,300万円239件
  • 第1種低層住居専用地域8,200万円1657件
  • 第1種住居地域7,450万円60件

用途地域は建てられる建物の種類と大きさを定める区分です。住環境の良さと利便性のどちらが価格を左右するかは地域で変わります。

建物の構造

最大 約20,900万円の差
  • RC27,000万円127件
  • 鉄骨造15,500万円82件
  • 軽量鉄骨造12,000万円94件
  • 木造8,000万円1887件
  • RC、木造6,100万円14件

鉄骨・RCは規模の大きい住宅が多く、構造の違いだけでなく建物の大きさも金額に含まれます。

接道の種類

最大 約7,200万円の差
  • 都道15,000万円61件
  • 区道8,800万円859件
  • 公道7,900万円466件
  • 私道7,800万円727件

私道に接する場合は、通行・掘削の承諾など権利関係の確認が必要になることがあります。

用途地域(中古マンション)

最大 約4,200万円の差
  • 第1種低層住居専用地域7,200万円719件
  • 第1種中高層住居専用地域4,700万円451件
  • 準住居地域3,600万円195件
  • 商業地域3,500万円572件
  • 第1種住居地域3,150万円158件
  • 近隣商業地域3,000万円949件

商業地域・近隣商業地域には駅前など利便性の高い立地が多く含まれます。

読み方: 中央値は「その条件で売れた物件の集まり」の真ん中の価格です。面積・築年数・立地の違いも含まれるため、 この差がそのまま条件だけによる差とは限りません。自分の家の評価は、条件を伝えたうえで査定で確認してください。

杉並区の駅と、学校・病院の数

家を探す人は、物件を比べるときに駅と学校と病院を見ます。販売図面の「周辺環境」に書かれるのもこのあたりです。杉並区の分を、国の公開データで数えました。

乗り降りの多い駅(2023年度・1日あたり)

駅路線乗降客数
荻窪JR中央線160,004人
高円寺JR中央線92,138人
西荻窪JR中央線83,258人
荻窪東京地下鉄 4号線丸ノ内線82,039人
阿佐ヶ谷JR中央線80,642人
方南町東京地下鉄 4号線丸ノ内線分岐線38,148人
高井戸京王電鉄 井の頭線37,317人
久我山京王電鉄 井の頭線37,302人

最寄り駅ごとの住宅地の地価(2026年の地価公示・地価調査・1㎡あたり)

最寄り駅地価地点
永福町79.9万円3
高円寺79.7万円6
西荻窪78.2万円10
荻窪77.7万円10
南阿佐ケ谷77.3万円3
浜田山75万円5
西永福74.7万円2
富士見ヶ丘73.7万円1

地点が2つ以上ある駅は真ん中の値です。国や県が毎年値段を出している土地で、実際に売れた値段とは別の数字です。

  • 学校小学校 42校・中学校 30校・高等学校 19校
  • 幼稚園・認定こども園41か所
  • 病院・診療所病院 20・診療所 523・歯科 427病床の多い病院は 立正佼成会附属佼成病院(340床)、河北総合病院(331床)、荻窪病院(252床)

出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(国土数値情報の駅別乗降客数・学校・医療機関・幼稚園等、地価公示・地価調査)。2026-10-15に取得。学校は私立・国立を含みます。学校と病院は国のデータを作った時点の数なので、そのあとの開校や閉院は入っていないことがあります。保育所はこの数に入っていません。

杉並区の空き家の数

杉並区では、住宅のうち9.5%が空き家です(全国は13.8%)。このうち、売りにも貸しにも出ていない「使う予定のない空き家」は6,330戸あります。

住宅の数365,470戸
空き家34,870戸(9.5%)
売りに出ている空き家1,450戸
使う予定のない空き家6,330戸(住宅の1.7%・全国は5.9%)
そのうち一戸建て2,770戸
そのうち傷みや壊れがある1,210戸

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月時点)。数は調査からの推計で、10の位を四捨五入しているため、合計が合わないことがあります。「使う予定のない空き家」は、調査の「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」です。

売らずに持ち続けると、年にいくらかかるか

値段を見たあとに、もうひとつ数えておく数字があります。固定資産税、空き家になったあとの火災保険、 草刈りと通風に通う時間。実家を売った人の調査では、維持と処分にかかった費用の最多回答は50〜100万円でした。

杉並区で実際に売れた土地は、㎡あたり73万円が真ん中の値です(国土交通省の成約データ)。 固定資産税の評価額はこれとは別の数字で、市から届く課税明細書で確かめます。

持ち続けると年にいくらか、数え方を見る →

東京都杉並区の実成約を国土交通省のデータで並べると、いちばん多いのは中古マンションです。ただ、戸建ての成約も少なくありません。マンションが主役でありながら、戸建ての比べる材料もそろっている区です。

このページでは、杉並区のデータに出ている特徴をマンションから順に書きます。売る手順や費用のように、どの区でも同じ話は、それぞれの解説記事に送ります。

杉並区では、マンションと戸建ての成約が同じ桁で並ぶ。主役はマンション、戸建ても材料に困らない

国土交通省の不動産情報ライブラリで数えると、杉並区の中古マンションの成約は3,608件です。戸建ては2,274件で、土地は618件でした。マンションの中央値は4,200万円です。

面積あたりでは94万円/平方メートルになります。戸建ての中央値は8,300万円で、真ん中の半分は6,600万円から11,000万円の間に収まります。

マンションが戸建てを上回る区ですが、戸建ての件数も桁は同じです。これは、売る側にとって二つの意味を持ちます。一つは、マンションでも戸建てでも、自分の物件に近い条件の成約を複数見つけられることです。

もう一つは、買い手の側でも、マンションと戸建てを同じ予算で見比べる人が出てくることです。後者は、3LDKを売る人にかかわる話なので、次の節で書きます。

マンションの査定で聞かれる管理費や修繕積立金、修繕の記録のそろえ方は、中古マンションを売るに書きました。ここからは、杉並区のデータに出ている特徴だけを追います。

3LDKが最多で、次が1K。杉並区の3LDKは、同じ予算の戸建てと見比べられる

杉並区の中古マンションで、成約がいちばん多い間取りは3LDKです。次に多いのが1Kでした。広い部屋と小さい部屋が上位に並び、間の間取りはその下に来ます。

この二つは、広さも買い手も重なりません。面積あたりの単価94万円/平方メートルは、両方を混ぜた数字です。

3LDKに掛ければ高く出やすく、1Kに掛ければ低く出やすくなります。査定書に面積単価が載っていたら、どの間取りの成約から出した単価かを聞いてください。

杉並区の3LDKには、もう一つ見ておく相手があります。同じ区の戸建てです。戸建ての成約が2,274件ある区では、3LDKを探す家族の候補に戸建てが入ります。

マンションは、売値のほかに管理費と修繕積立金が毎月かかります。買い手はその負担を足した金額で、戸建てと比べます。

同じ間取りの成約だけを根拠に売り出すと、この比べ方を見落とします。売り出す前に、同じ予算帯の戸建てが区内でいくら出ているかを、担当者に確かめておいてください。

1Kを売る場合、買い手には自分で住む人と貸す目的の人が混ざります。貸す目的の人は、家賃から逆算して上限を決めます。今の家賃や入居の状況が、値付けの材料になります。

直近1年、マンションははっきり上がり、戸建てはやや上がった。売って買う人は、この差を先に当てにしない

杉並区では、直近1年の中央値が前の1年より上がりました。上がり方には差があります。マンションははっきり上がり、戸建てはやや上がった程度です。

マンションを売る人は、査定の根拠になった成約の時期を確かめてください。はっきり上がった年では、1年以上前の成約を根拠にした査定額は、今の水準より低く出ます。

逆に、直近の高い1件だけを根拠にすると、売り出してから値下げで戻ることになります。直近の成約の幅の中で、自分の築年帯と間取りに近い位置を選ぶのが現実的です。

杉並区内でマンションを売って戸建てを買う人は、売る側の上がり幅が買う側より大きい年に当たっています。ただ、これを資金計画の前提にしないでください。売却額は査定額ではなく、実際に成約した額で決まります。

上がった年の次の年がどうなるかは、データからは読めません。売る家の査定額は幅で受け取り、買う家の予算は幅の下のほうで組むのが安全です。

杉並区のマンションは、築30年を越える段で帯が一つ下がる。築46年以上は築10年以内の半分に届かない

杉並区の中古マンションを、築年帯で分けてみます。中央値がいちばん大きく下がるのは、築21〜30年から築31〜45年へ移る段です。そこからさらに下がり、築46年以上は築10年以内の半分以下になります。

築20年代後半の部屋を持つ人は、数年で比べる帯が変わります。査定書が築21〜30年の成約を根拠にしているなら、その金額は今の帯の金額です。築31〜45年の成約も並べてもらい、両方の幅を見ておくと、売る時期を決める材料になります。

築46年以上の部屋は、多くが1981年6月の建築基準法の耐震基準改正より前に建築確認を受けています。買い手の側では、住宅ローン控除の対象に条件があります。1982年1月1日以降に建築された住宅か、耐震基準への適合を証明できる住宅です。

3LDKの買い手は家族が中心で、ローンを使う人が多い層です。この条件に引っかかると、買い手の候補が減ります。

耐震診断や補強工事の記録があれば、管理組合から取り寄せて先に出してください。記録の有無で、買い手が動けるかどうかが変わります。

改装済みの中央値は高い。ただし区全体の二つの数字を引き算して「改装の値段」にしない

杉並区の中古マンションでは、改装済みとして成約した部屋の中央値が、未改装より高く出ています。この差を見て、売る前に改装しようと考える人がいます。

ここで止まってください。改装済みの中央値と未改装の中央値は、築年帯も間取りもそろっていません。改装して売りに出る部屋は、築年が進んだ部屋に偏ることが多く、一方で改装した3LDKは広いぶん工事費も大きくなります。

二つの数字の差には、改装以外の要素が入っています。引き算した額を、自分のリフォーム代の上限にはできません。

決め方は一つです。現況のままの査定額を先に取ります。次に改装の見積もりを取り、改装後の査定額を同じ担当者に出してもらいます。

改装後の査定額から現況の査定額を引いた額が、見積もりより小さければ、改装しないほうが手元に残ります。判断の材料は、売る前にリフォームすべきかにまとめてあります。

築10年以内と築46年以上で、戸建ての中央値の差は小さい。杉並区の戸建ての値段は、土地が持っている

ここからは戸建てです。杉並区の戸建ては2,274件の成約があり、中央値は8,300万円です。

築年帯で分けると、いちばん大きく下がるのは築31〜45年から築46年以上へ移るところでした。ただし、築10年以内と築46年以上を比べても、中央値の差は大きくありません。

マンションが築46年以上で半分以下になるのと比べると、戸建ての値段は築年でほとんど動いていません。理由は、値段の中身にあります。

木造住宅の法定耐用年数は22年で、それを大きく過ぎた建物の評価はほとんど残りません。それでも中央値が下がらないということは、杉並区の戸建ての値段は、最初から土地が大部分を持っているということです。

このことは、古い家を売る人の考え方を変えます。「築40年を過ぎたから安い」という前提で査定を受ける必要はありません。

査定額を動かすのは築年より、敷地の条件です。次の二つの節で、杉並区のデータで差が出ている条件を書きます。

成約がいちばん多いのは第1種低層住居専用地域。中央値の上と下は、どちらも別の用途地域にある

杉並区の戸建ての成約を用途地域で分けると、件数がいちばん多いのは第1種低層住居専用地域です。中央値がいちばん高いのは商業地域で、いちばん低いのは第1種住居地域でした。

第1種低層住居専用地域は、都市計画法で低層住宅のための地域と定められています。建築基準法では建物の高さの限度が10mまたは12mに決められ、高い建物は建てられません。

杉並区の戸建ての中央値は、ほぼこの地域の成約で作られています。自分の家がこの地域にあるなら、区全体の中央値がそのまま比べる相手になります。

商業地域の中央値が高いのは、土地として建てられるものが広いためです。ただ、商業地域の戸建ては件数が少なく、一件の取引で中央値が動きます。

見ておきたいのは、第1種住居地域の中央値が第1種低層住居専用地域より低い点です。第1種住居地域のほうが、建てられる建物の幅は広い地域です。それなのに中央値が低いということは、杉並区の戸建ての値段は用途地域の制限の強さだけで決まっていません。

道路の幅や敷地の広さ、形のほうが影響している可能性があります。第1種住居地域の家を持つ人は、区全体の中央値を当てはめず、同じ地域の成約を個別に出してもらってください。

用途地域は、購入時の重要事項説明書に書いてあります。手元になければ、杉並区役所の都市計画の窓口で確認できます。

前面道路の幅で戸建ての中央値が分かれる。低層住専では、下がった敷地の分だけ建てられる床が減る

杉並区の戸建ては、前面道路の幅で中央値に差が出ています。区分は4m未満、4〜6m、6m以上の三つです。

建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。4m未満の道路に面した敷地は、建て替えのとき、道路の中心線から2m下がった線まで後退させることがあります。後退した部分には建物を建てられません。

第1種低層住居専用地域では、この後退が影響しやすくなります。低層の地域は建ぺい率と容積率が低めに定められることが多く、敷地が減った分がそのまま建てられる床面積の減少になります。買い手は建て替え後の家が今より小さくなると見込んで、値段を付けます。

4m未満の道路に面した家を売る人は、過去に後退済みかどうかを先に調べてください。後退済みなら、買い手の不安が一つ減ります。

道路に接している長さが2mに足りない場合は、建て替えそのものができません。売り方が変わるので、査定の前に確かめておいてください。

6m以上の道路に面した家は、この不安がないぶん中央値も高く出ています。査定では、道路の幅と接道の長さを数字で伝えると、根拠のある金額が返ってきやすくなります。

土地だけの成約は618件。杉並区で土地の値動きを知りたいなら、戸建ての向きを見る

杉並区の土地だけの成約は618件で、三つの種類の中でいちばん少ない数です。面積あたりの中央値は73万円/平方メートルです。件数が少ないため、大きな一件で中央値が動きます。

杉並区の戸建ては、値段の大部分を土地が持っています。つまり戸建ての成約2,274件は、土地の値段の動きを映した数字でもあります。直近1年で戸建てがやや上がったという事実は、土地の値段の向きとしても読めます。

件数の少ない土地の成約から読むより確かです。土地の単価を自分の敷地に掛け算して売値を出すのは、道路の幅や形の違いを無視することになります。

古い戸建てを壊して更地で売ろうと考える人は、先に古家付きのままの査定を取ってください。杉並区では、古家付きの戸建てがそのまま土地の値段で売れている可能性が高く、解体費を先に払う理由が薄いためです。

決め方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るかに書いてあります。境界が確定していない土地は測量に時間がかかるので、測量図の有無も先に見ておいてください。

杉並区で査定額を比べるとき、マンションは「日付と間取り」、戸建ては「用途地域と道路」をそろえる

売る手順は、杉並区でもほかの地域と変わりません。査定から引き渡しまでは家を売る流れは7ステップに、かかる費用は不動産売却でかかる費用の一覧にあります。ここでは、杉並区のデータから見て、複数社の査定額を並べる前にそろえておくことだけを書きます。

マンションは、二つです。一つ目は、根拠の成約の日付です。はっきり上がった区なので、古い成約を根拠にした金額は低く出ます。

二つ目は、根拠の成約の間取りです。3LDKと1Kの単価を混ぜた金額は、どちらの部屋にも合いません。3LDKなら、同じ予算帯の戸建てが今いくらで出ているかも聞いておきます。

戸建ては、用途地域と前面道路の幅が根拠に反映されているかです。築年は、杉並区ではあまり金額を動かしません。自分の家の用途地域、道路の幅、接道の長さを数字で伝え、同じ条件の成約が何件あったかを聞いてください。

この二点をそろえてから金額を比べると、高い金額を出した会社が、どの成約を根拠にしたかが見えます。金額の高さだけで選ぶと、売り出した後に値下げで同じところへ戻ります。

杉並区で実際に売れた価格(売却事例)

個別の物件名は出せませんが、国土交通省に届け出られた成約価格を集計すると、 杉並区で実際に売れている価格帯はこの範囲です(2023Q3〜2026Q1)。 1件の事例より、成約の分布で見たほうが自分の家の位置が分かります。

戸建て

6,600万円 〜 1億1,000万円

成約2,274件のうち、真ん中の半分がこの範囲。中央値は8,300万円です。

中古マンション

2,400万円 〜 7,000万円

成約3,608件。中央値は4,200万円です。 1平方メートルあたりでは943,650円が中央値。

土地(1平方メートルあたり)

600,000円 〜 890,000円

成約618件。中央値は730,000円です。 土地相場は同じ市内でも差が大きいので、幅で見てください。

不動産の査定を受ける前に、この数字をどう使うか

  • 出てきた査定額が、上の範囲のどこにあるかを見ます。範囲から外れて高いときは、 その根拠を必ず聞いてください。売り出し価格は高く付けられても、成約価格は市場が決めます。
  • マンション査定は、同じ建物の成約があるかどうかで精度が変わります。 「この棟の取引を何件持っていますか」と聞くと、その会社の実力が分かります。
  • この数字は杉並区全体の集計です。駅からの距離・土地の形・築年数で位置は動きます。 最終的には複数社の査定で確かめます。

杉並区で「戸建て・マンション・土地」を売るとき、何が違うか

同じ不動産でも、価格の決まり方と準備するものが種別ごとに違います。 杉並区の成約データを添えて、違うところだけを並べます。

戸建て売却

成約2,274件・中央値8,300万円 (6,600万円〜1億1,000万円に半分が入る)

一戸建ての値段は、建物と土地を足したものです。建物の評価は年数とともに下がっていき、 ある時期から先は土地の値段が下限になります。築年数が経った家ほど、 「建物にいくら付くか」より「土地としていくらか」を先に確かめたほうが早いです。 雨漏りやシロアリのように、買い手が値引きの根拠にする不具合は、 査定の前に把握しておくと交渉で崩れません。

マンション売却

成約3,608件・中央値4,200万円/1平方メートルあたり943,650円が中央値

中古マンションの相場は、同じ建物で最近いくらで売れたかがそのまま参考になります。 だから査定の精度は「その棟の取引をどれだけ持っているか」で変わります。 部屋ごとの違いは階数・向き・リフォームの有無で出ますが、 建物全体の管理状態も見られます。修繕積立金が足りていない、 大規模修繕の予定が立っていないといった事情は、買い手側の調査で必ず出ます。 専有面積で割った1平方メートルあたりの単価にすると、他の部屋と比べやすくなります。

土地売却

成約618件・1平方メートルあたり中央値730,000円 (600,000〜890,000円に半分が入る)

土地の価格は、1平方メートルあたりいくらかで比べます。広さが違う土地どうしでも、 この単価にすればそろえて見られます。 売るときは、境界が確定しているかどうかで進み方が変わります。 確定していない場合は測量から始めることになり、その分だけ時間もお金もかかります。 隣地との立ち会いが要るので、こちらの都合だけでは進みません。 古い家が建っている土地は、解体してから売るか、そのまま売るかを選びます。 判断する前に解体の見積もりを2社以上から取ってください。 金額は建物の構造と、重機が入れるかどうかで大きく変わります。 解体すると住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がるため、 いつ壊すかはタイミングの問題になります。

もう1つの売り方:不動産の買取

ここまでは買い手を探して売る方法(仲介)です。もう1つ、不動産会社に直接買ってもらう 買取という方法があります。マンションの買取も一戸建ての買取も土地の買取も同じ考え方で、 価格は仲介より下がる代わりに、いつ売れるかが読めます。 買取のメリットは、いつ現金になるかが決まること、内覧の対応が要らないこと、 買主が個人ではないので契約不適合責任を負わずに済む場合があることです。 住み替えの期限がある、相続で期限が決まっている、近所に知られたくないといった事情があるなら、 下がるぶんの費用を払う価値があります。急いでいないなら、まず仲介で試すほうが手元に残ります。 買取の査定を受けるときは、その金額が上に出した成約の範囲からどれだけ下なのかを見てください。 違いは 仲介と買取の違い にまとめました。

杉並区について、さらに詳しく書いた記事

このページは杉並区全体の相場をまとめたものです。 条件がはっきりしている場合は、下の記事のほうが早く答えにたどり着きます。

杉並区で家を売る前に、状況別に読む

同じ「家を売る」でも、相続と離婚と住み替えでは、つまずく場所も順番も違います。 当てはまるものから読んでください。

近くの市区町村と比べる

戸建て(土地+建物)の成約価格の中央値を、距離の近い地域と並べたものです。 売り出す前に隣の相場を知っておくと、査定額を見たときの判断がしやすくなります。

市区町村中央値この地域との差
中野区約3km7,600万円-700万円
練馬区約4km6,300万円-2,000万円
新宿区約6km1億1,000万円+2,700万円
世田谷区約6km9,500万円+1,200万円
渋谷区約7km2億2,000万円+1億3,700万円
豊島区約8km8,600万円+300万円
目黒区約9km1億3,000万円+4,700万円
板橋区約9km6,000万円-2,300万円
川崎市多摩区約11km4,900万円-3,400万円

距離は国土地理院の代表点どうしを直線で結んだ目安です。中央値は売れた物件の顔ぶれで動くため、 差がそのまま土地の価値の差になるわけではありません。

よくある質問

杉並区の3LDKのマンションを売るとき、比べる相手は同じ棟の成約だけでいいですか?

同じ棟の成約があれば、それがいちばん近い材料です。ただし杉並区では、戸建ての成約が2,274件あります。3LDKを探す家族は、同じ予算で区内の戸建ても見ています。マンションは管理費と修繕積立金が毎月かかるため、買い手は総額に月々の負担を足して戸建てと比べます。売り出し価格を決めるときは、同じ間取りの成約に加えて、同じ予算帯の戸建ての売り出し価格も見ておいてください。値下げを避けやすくなります。

杉並区の築45年の戸建ては、築46年になると値段が大きく下がりますか?

杉並区の戸建ては、築31〜45年から築46年以上へ移るところで中央値がいちばん下がります。ただ、築10年以内と築46年以上の中央値の差そのものは大きくありません。建物の評価は築年で減りますが、杉並区の戸建ての値段は土地が大部分を持っているためです。築年が変わることより、前面道路の幅や用途地域、境界の確定のほうが査定額を動かします。急いで売る理由にはせず、敷地の条件を先にそろえてから査定を受けてください。

杉並区で改装済みのマンションが高く売れているなら、売る前にリフォームしたほうがいいですか?

すぐに決めないでください。杉並区のデータでは改装済みの中央値が未改装より高く出ていますが、この二つの数字は築年帯も間取りもそろっていません。差の中に改装以外の要素が混ざっています。やることは、現況のままの査定額を先に取り、改装の見積もりと改装後の査定額を並べることです。改装後の査定額から現況の査定額を引いた額が見積もりを下回るなら、現況のまま売るほうが手元に残ります。

杉並区で成約価格が高いのはどの地区ですか。

国土交通省に届け出られた戸建て(土地+建物)の成約を地区ごとに集計すると、中央値が高い順に和泉(8,500万円・111件)、高円寺南(8,500万円・96件)、阿佐谷北(8,100万円・117件)です。低いほうは下井草(7,200万円・86件)、下高井戸(7,300万円・95件)、上井草(7,800万円・96件)でした。同じ市内でも地区で差が出ます。件数が少ない地区は1件で中央値が動くため、8件に満たない地区は集計から外しています。

杉並区では築何年くらいの家が売れていますか。

地区ごとに、売れた家の築年数の中央値を出しました。新しいほうは上井草で築0年、古いほうは高円寺南で築20年です。築年数が極端に新しい地区は、建売の分譲がそのまま集計に入っています。中古の相場とは分けて見てください。築が古い地区ほど、買い手は建物より土地を見て値段を決めます。今の建物のまま売るか、解体して土地として売るかの判断は、この差から考えると外しにくくなります。

杉並区で取引が多いのはどの地区ですか。

戸建て(土地+建物)の成約件数が多いのは宮前(122件・中央値8,050万円)、阿佐谷北(117件・中央値8,100万円)、和泉(111件・中央値8,500万円)の順です。件数が多い地区は比べられる事例が多いぶん、査定額の根拠を確かめやすくなります。

参照した情報源

  1. 国土交通省「不動産情報ライブラリ」(杉並区の実成約データの充填元)・確認日 2026-08-22
  2. e-Gov法令検索「建築基準法」(第42条=道路の定義とセットバック・第43条=接道義務・第55条=第一種低層住居専用地域の高さの限度・1981年6月施行の耐震基準改正)・確認日 2026-08-22
  3. e-Gov法令検索「都市計画法」(第8条=用途地域の種類・第9条=第一種低層住居専用地域・第一種住居地域・商業地域の定義)・確認日 2026-08-22
  4. e-Gov法令検索「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(木造住宅の法定耐用年数22年)・確認日 2026-08-22
  5. e-Gov法令検索「租税特別措置法」(第41条=住宅借入金等特別控除。中古住宅は1982年1月1日以後に建築されたもの、または耐震基準に適合するものが対象)・確認日 2026-08-22

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

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