愛媛の家売却
愛媛県松山市の不動産売却|戸建ては上がりマンションは下がった直近1年。築31年で値段が分かれる
編集部
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結論から 松山市の実成約は戸建てが1,445件でいちばん多く、土地が1,154件で続きます。中古マンションは663件でいちばん少ない数でした(国交省データ)。中央値は戸建て2,100万円、マンション1,600万円です。直近1年は戸建てが上がり、マンションは下がりました。どちらも築21〜30年から築31〜45年に移るところで中央値がいちばん大きく落ち、戸建ては前面道路の幅でも差が出ています。
松山市の家は、誰が、いくらで買うのか

1どんな人が買うのか
松山市でいちばん多く売れているのは戸建てです(1,445件)。買い手の中心は、手の届く値段の家を探す人だと私たちは見ています。
松山市で売れた戸建てを、築年数で分けると30%22%48%
- 築10年以内30%
- 築11〜30年22%
- 築31年以上48%
売れた戸建ての48%は、築31〜45年か築46年以上の家です。築10年以内の家は30%にとどまります。築31〜45年の真ん中の値段は1,400万円で、築10年以内の2,900万円を大きく下回ります。古くても値段の手ごろな家を選ぶ人が、多くの取引を支えていると考えています。
2だから、この値段
戸建ての真ん中の値段は2,100万円です。築21〜30年から築31〜45年に移るところで、値段がいちばん大きく下がります。
築年数ごとの、売れた値段の真ん中(戸建て)2,900万10年以内
2,300万11〜20年
2,000万21〜30年
1,400万31〜45年
1,000万46年以上
築21〜30年は2,000万円ですが、築31〜45年は1,400万円です。築46年以上になると1,000万円まで下がります。地区による差もあり、高い地区は東長戸(2,800万円)、安い地区は北条辻(1,500万円)でした。
3この先、上がりそうか、下がりそうか
直近では戸建てが上がり、マンションは下がりました。ただ、家を買う年代の人は減る見込みで、戸建てが上がり続けるとは私たちは見ていません。
住宅地の土地の値段は、去年と比べて(1つの点が1か所)
- 上がった32か所
- 変わらない25か所
- 下がった34か所
家を買う年代(25〜44歳)の人数の見込み(国の推計)2025年10.2万人
2035年9.3万人
2045年8.9万人
戸建ての真ん中の値段は前の年より上がり(+9.5%)、マンションは下がりました(−11.1%)。前の年と比べただけの動きは振れやすく、これだけで先行きは決められません。住宅地の地価も、上がった地点が32、下がった地点が34で分かれています。家を買う年代の人は2045年までに減り(−13%)、高齢の人は増える見込みです(+12%)。
「私たちは見ています」「考えています」と書いたところは、下の数字から読んだ見立てです。値段は、国土交通省に届け出られた実際の取引です。土地の値段は地価公示・地価調査、人数は国の将来推計人口(2020年の国勢調査をもとにした推計)から取りました。
見本(愛知県豊橋市の戸建ての例)
値段の目安レポート(無料)
松山市で売るなら、いくらくらいか
松山市で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。
松山市の成約は戸建てがいちばん多く、中古マンションがいちばん少ない
国土交通省の不動産情報ライブラリに載っている松山市の成約を、種類ごとに数えました。戸建てが1,445件でいちばん多く、土地が1,154件で続きます。中古マンションは663件で、この中ではいちばん少ない数でした。
戸建ての中央値は2,100万円で、真ん中の半分は1,100万円から3,100万円の間に入ります。中古マンションの中央値は1,600万円、面積あたりでは23万円でした。土地は面積あたりの中央値が8.0万円です。
戸建てを売る人は、比べられる成約を見つけやすい市だと言えます。マンションは成約が少ないので、同じ建物に過去の成約があるかどうかで査定の確かさが変わります。
直近1年は、戸建てが上がってマンションが下がった
松山市のデータで目を引くのは、戸建てと中古マンションで直近1年の向きが逆だったことです。戸建ての中央値は、前の1年に比べてはっきり上がりました。中古マンションの中央値は、前の1年に比べてはっきり下がっています。
中央値は、どんな物件が売れたかでも動きます。古いマンションの成約が増えれば、建物の値段そのものが下がっていなくても中央値は下がります。この向きだけで「マンションは売り時ではない」と決めないでください。
ただ、売り出し価格の決め方には影響します。戸建てなら、前の1年の成約を物差しにすると安く出しすぎることがあります。
マンションなら、前の1年の成約を物差しにすると高く出しすぎて、問い合わせが来ないことがあります。担当者には、直近1年の成約だけで組み立てた査定額も出してもらってください。
戸建ては築21〜30年から築31〜45年に移るところで、いちばん大きく落ちる
松山市の戸建てを築年数の帯で分けると、中央値は築10年以内がいちばん高く、帯が進むごとに下がります。下げ幅がいちばん大きいのは、築21〜30年から築31〜45年に移るところです。築46年以上になると、中央値は築10年以内の半分以下まで下がります。
いま築21〜30年の帯にある家は、次の帯に入ると比べられる成約の水準が一段下がります。売る気があるなら、帯を越える前に査定を取っておいてください。
築46年以上の家は、おおむね1981年6月より前の基準で建てられています。買い手は耐震の確認や改修にかかる費用を見込んで値段を考えるので、建物の値段はほとんど残りません。この帯の家は、土地の値段をもとに売り方を組み立てるほうが現実的です。
建物より先に確かめておくことは、戸建てを売る に分けて書きました。この記事では、松山市のデータに出ている違いだけを追います。
前面道路の幅で、同じ戸建てでも中央値が違う
松山市の戸建ての成約を前面道路の幅で分けると、6m以上は高く、4m未満は安くなっています。4〜6mはその間です。建物の古さとは別に、道路の条件が値段に出ていると読めます。
建築士の視点
建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。前面道路が4m未満の家は、建て替えのときに道路の中心から2m下がった線まで敷地を後退させることがあります。使える土地が減るぶん、買い手はその差を見込んで値段を考えます。
6m以上の道路に面した家は、車の出し入れと工事車両の入りやすさで有利です。解体や建て替えのときに重機が入れるかどうかは、工事費にそのまま出ます。査定のときは、前面道路の幅と、後退が済んでいるかどうかを先に伝えてください。
前面道路の幅は、購入時の重要事項説明書か、法務局で取れる公図と地積測量図で確かめられます。手元に無ければ、市役所の建築の窓口で道路の種別を聞く手もあります。
用途地域は近隣商業地域が高く、市街化調整区域が安い
松山市の戸建てを用途地域で分けると、中央値がいちばん高いのは近隣商業地域でした。いちばん低いのは市街化調整区域です。成約の件数がいちばん多いのは第1種住居地域で、松山市の戸建ての中心はこの地域にあります。
近隣商業地域は、近くに住む人向けの店や事業所と住宅が混ざる地域です。住宅だけでなく店舗や事務所を建てる買い手も検討に入るため、値段は住宅地の水準とは別に動きます。
市街化調整区域は、原則として新しく家を建てられない区域です。建て替えや用途の変更に許可が要ることが多く、買い手がローンを組みにくい場合もあります。古い家が建っていても、そのまま住む前提で買う人を探すことになります。
自分の土地がどの区域かは、市の都市計画の窓口で調べられます。調整区域だったときの売り方は 市街化調整区域の家・土地を売る にまとめています。
戸建ての成約が多い地区と、中央値が高い地区は別
松山市で戸建ての成約が多い地区は、多い順に西垣生町・高岡町・北斎院町・堀江町・土居田町です。成約が多い地区は比べられる事例が多く、値付けの根拠を作りやすい地区です。
一方で、中央値がいちばん高い地区は東長戸、いちばん低い地区は北条辻でした。地区ごとの中央値には大きな開きがあります。市全体の中央値2,100万円を、そのまま自分の家に当てはめないでください。
査定を受けるときは、自分の地区で最近どんな成約があったかを担当者に聞いてください。成約が少ない地区なら、近い条件の地区の成約を物差しにして、道路や築年数の差を引いて値段を組み立てます。
中古マンションは成約が少なく、築31年を越えると中央値が大きく下がる
松山市の中古マンションの成約は663件で、戸建ての1,445件よりかなり少ない数です。中央値は1,600万円、面積あたりでは23万円でした。間取りは3LDKがいちばん多く、次が4LDKです。
築年数の帯で見ると、下がり方は戸建てより急です。中央値がいちばん大きく落ちるのは、戸建てと同じく築21〜30年から築31〜45年に移るところです。築46年以上では、中央値が築10年以内の3分の1以下まで下がります。
マンションは土地の持分が小さいので、建物の値段が落ちると売値も一緒に落ちます。戸建てのように土地の値段で下げ止まるとは考えにくい点が違います。築21〜30年の帯にある部屋は、次の帯に入る前に査定を取っておく意味があります。
改装済みのマンションの中央値は、未改装より高く出ています。ただし改装にかけた費用がそのまま売値に乗るとは限りません。売る前に直すかどうかは、直した場合と今のままで査定がいくら変わるかを担当者に聞いてから決めてください。
成約が多い地区は、多い順に本町・三番町・土居田町・味酒町・竹原です。査定額の根拠にした成約がどの建物のものかを、担当者に聞いてください。同じ建物で過去に成約があれば、それがいちばん近い物差しになります。
管理費・修繕積立金・大規模修繕の履歴など、戸建てと違って聞かれることは 中古マンションを売る にまとめています。松山市でも、聞かれる項目は同じです。
土地は北土居と下難波で㎡単価が大きく違う
松山市の土地の成約は1,154件で、戸建てに次いで多い数です。㎡単価の中央値は8.0万円ですが、地区で見ると高いほうに北土居、低いほうに下難波があります。土地は家より、場所で値段が決まる度合いが大きいです。
土地を買う人の多くは、そこに家を建てる前提で見に来ます。建てられるかどうかは、前面道路の幅と用途地域で決まります。戸建ての章で書いた接道と調整区域の話は、土地にもそのまま当てはまります。
境界が確定していない土地は、買い手が見つかっても契約で止まりやすいです。測量には時間がかかるので、売ると決めた時点で動いてください。古い家が建っている土地の扱いと境界の進め方は、土地を売る にまとめています。
松山市で売るときの進め方と、かかるお金
まず、この記事で挙げた条件を自分の物件に当てはめて書き出します。築年数の帯、前面道路の幅、用途地域、地区の4つです。次に、その条件を伝えたうえで複数の会社に査定を頼み、根拠にした成約を見せてもらいます。
会社を選ぶときは、金額の大小より、松山市の自分の地区で成約の実績があるかを見てください。査定額の根拠を成約の件数と地区で説明できる担当者なら、売り出したあとの値段の見直しも相談しやすいです。
かかるお金は、仲介手数料・登記の費用・印紙税が中心で、売った利益が出れば翌年に税金がかかります。住んでいた家なら特別控除が使えることがありますが、要件の確認が要ります。費用と税金の全体は 手元にいくら残るかの一覧 にまとめています。
マンションを売る人は、直近1年の中央値が下がった市場で売り出すことになります。最初の値段を高く置いて様子を見るより、直近の成約に合わせて出すほうが、問い合わせが途切れにくいです。戸建てを売る人は、前の1年の成約だけを物差しにして安く出しすぎないよう気をつけてください。