大阪の家売却
大阪府大阪市東住吉区の不動産売却|戸建てが多い区。築46年以上で中央値は3分の1以下に
編集部
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結論から 大阪府大阪市東住吉区の実成約は、戸建てが911件、中古マンションが484件です(国交省データ)。戸建てがマンションの2倍近くある区で、土地だけの取引は最も少ない種類です。戸建ての中央値は3,000万円、マンションは2,400万円です。どちらも築31〜45年から築46年以上に移るところで最も下がります。築46年以上の中央値は、戸建てが築10年以内の3分の1以下、マンションが半分以下です。直近1年はマンションがはっきり上がり、戸建てはやや下がりました。
東住吉区は戸建てが911件。マンションの2倍近くあり、土地だけの取引は最も少ない
大阪市東住吉区で2023〜2025年に成約した取引を、国交省の不動産情報ライブラリで種類ごとに数えました。最も多いのは、土地と建物をまとめて売った戸建てで911件です。
中古マンションは484件で、戸建ての半分強にとどまります。土地だけの取引は156件で、三つの中で最も少ない種類です。
東住吉区では、戸建ての事例が最もそろっています。戸建ての中央値は3,000万円で、安いほうから4分の1の値の1,400万円から高いほうから4分の1の値の4,400万円までに真ん中の半分の成約が入ります。
マンションの中央値は2,400万円、面積あたりでは40万円です。土地の単価は中央値30万円です。
この記事は、戸建ての条件から順に読みます。築年の帯、用途地域、前面道路の幅で中央値がどう分かれるかを先に見ます。
そのあと、マンションの築年・間取り・改装の読み方に移ります。どの市にも共通する進め方や書類の話は、最後に案内する記事にまとめてあります。
戸建ては築46年以上で、築10年以内の3分の1以下。段がつくのは築31〜45年の次
東住吉区の戸建てを築年の帯で分けると、築10年以内の中央値に対して、築46年以上は3分の1以下です。帯が一つ進むごとに下がりますが、幅は同じではありません。いちばん大きく落ちる段は、築31〜45年から築46年以上に移るところにあります。
築45年までは建物の値がいくらか残り、築46年を越えると土地の値に近づく。東住吉区の成約は、そう読める形をしています。
築46年以上の家は、2026年の時点で1980年までに建てられた家です。1981年6月に耐震の基準が改められる前の建物にあたります。木造住宅の税務上の耐用年数は22年で、この帯の家はそれをとうに過ぎています。
買い手の多くは、建物の値をほとんど見ません。壊して建て直す前提か、大きく直す前提で値段を付けます。だから築46年以上の帯では、比べる相手が「土地に近い値段の家」に変わります。
築40年を過ぎた家を持っているなら、査定を二つの前提で出してもらってください。いまの帯で売る場合と、築46年以上の帯で売る場合です。差額が分かれば、急ぐかどうかを数字で決められます。
ただし、築46年以上でも値はゼロになりません。土地の値が残るからです。土地の単価30万円に敷地の広さを掛けた額が、考える出発点になります。
戸建ての中央値は準工業地域が最も高く、近隣商業地域が最も低い。件数は第1種住居地域に集まる
東住吉区の戸建てを用途地域で分けると、中央値が最も高いのは準工業地域でした。最も低いのは近隣商業地域です。成約の件数が最も多いのは第1種住居地域で、多い帯と高い帯が別にあります。
用途地域は都市計画法で定められていて、土地ごとに建てられるものの種類と大きさが決まります。第1種住居地域は、住まいの環境を守る地域です。
準工業地域は、周りの環境を悪くするおそれのない工業の利便を図る地域で、住宅も店も工場も建ちます。近隣商業地域は、近くに住む人の日用品を売る店などの利便を図る地域です。
では、なぜ準工業地域の家が高く、近隣商業地域の家が低いのか。東住吉区のデータだけでは断定できません。
用途地域の差は、その地域に建っている家の広さや築年、道路の条件を映していることが多いからです。一軒ごとの値段を決めるのは、用途地域そのものより、その家の条件です。
それでも、売る側が使える事実は一つあります。自分の家の用途地域は、購入時の重要事項説明書に書いてあります。宅地建物取引業法で説明が義務づけられている項目だからです。
査定を頼むとき、同じ用途地域の直近の成約を根拠にしてもらうよう頼んでください。区全体の中央値で値付けされるより、根拠が近くなります。
戸建ての中央値は前面道路の幅で三つに分かれる。東住吉区では道幅を先に確かめてから査定を受ける
東住吉区の戸建ては、前面道路の幅で中央値が変わります。区分は6m以上、4〜6m、4m未満の三つで、幅が広いほうが上にきます。
道の幅は後から変えられない条件です。建物をどう直しても動かないので、査定では最初に聞かれます。
建築士の視点
道幅が4mを切ると何が起きるか。建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません。幅4m未満でも、一定の条件を満たせば道路とみなされます(42条2項道路)。その場合、建て替えのときに道の中心線から2m下がった線まで敷地を後退させる必要があります。後退した部分には建物を建てられず、敷地として使える面積が減ります。
買い手はこの先の建て替えを考えて、減る分を値段から引きます。東住吉区の戸建てで幅4m未満の中央値が下にくるのは、この引き算が入っているためと考えられます。すでに後退済みなら、その事実は売りになります。後退がまだなら、どれだけ下がるかを先に測っておいてください。値引きの理由を買い手に握らせずに済みます。
4〜6mと6m以上の差は、後退ではなく使い勝手の差です。車の出し入れ、工事車両の進入、日当たりで買い手の見方が変わります。
前面道路の幅は、法務局の公図と地積測量図、購入時の重要事項説明書で確かめられます。現地でメジャーを当てるだけでは、法律上の道路の幅は分かりません。道と間口が値段にどう効くかは、間口と前面道路で売却価格はどれだけ変わるか で詳しく書いています。
直近1年、件数の多い戸建てはやや下がり、件数の少ないマンションははっきり上がった
直近1年の中央値を前の1年と比べると、戸建てはやや下がり、マンションははっきり上がりました。東住吉区では戸建ての件数がマンションの2倍近くあります。区の中で大きい市場が足踏みし、小さい市場が上がった1年でした。
この差をどう読むか。戸建ての「やや」は、その年に売れた家の築年や広さの顔ぶれで動く範囲です。区全体で家の値段が下がった、と言い切る材料にはなりません。
一方、マンションの上がり方は「はっきり」と言える幅でした。ただしマンションは件数が戸建てより少なく、特定の棟や築年の成約に引っ張られやすい点は差し引いて読む必要があります。
売る側にとっての実務は一つです。査定の根拠になっている成約がいつのものかを、担当者に聞いてください。マンションなら、前の1年の事例を根拠にした査定額は、いまの水準より低めに出るおそれがあります。
戸建てなら逆に、少し高めに出るおそれがあります。どちらも、直近の成約で引き直してもらえば済みます。
マンションも築46年以上で半分以下になる。東住吉区は戸建てと境目が同じ区
東住吉区の中古マンションを築年の帯で分けると、築10年以内の中央値に対して、築46年以上は半分以下です。最も大きく落ちるのは、戸建てと同じく築31〜45年から築46年以上に移るところです。
戸建てと並べると、落ち方は小さめです。戸建ては3分の1以下、マンションは半分以下です。
鉄筋コンクリート造の住宅は税務上の耐用年数が47年で、木造の22年より長く値が残ります。東住吉区のデータは、その差をそのまま映しています。
築46年以上のマンションは、1981年6月の耐震基準の改正より前の建物です。買い手がローン控除を受けるには、1982年以降に建った建物であるか、耐震基準に適合している証明が必要です。管理組合が耐震診断を受けているか、受けていれば結果はどうだったか。
売り出す前に管理会社に聞いておくと、買い手の範囲がはっきりします。証明が取れる棟と取れない棟では、同じ築年でも買い手の数が違います。
築30年台の部屋なら、いまの帯で売るか、築46年を越えてから売るかで比べる相手が変わります。両方の前提で査定をもらい、差額を見てから決めてください。
上位二つが3LDKと2LDK。住む人に向けて売るマンションで、査定に効くもの
東住吉区のマンションで最も多い間取りは3LDKで、次が2LDKです。この二つは、自分で住むために買う人が選ぶ間取りです。買い手が住む前提で値段を付ける市場では、査定で見られるものが決まってきます。
一つは管理費と修繕積立金の月額です。買い手はローンの返済額にこの二つを足して、毎月払える額を考えます。もう一つは大規模修繕の履歴と予定で、長期修繕計画と総会議事録に書いてあります。
積立金の値上げや一時金の徴収が決まっているなら、契約前の重要事項説明で必ず出ます。隠さず先に出すほうが、契約の直前でもめずに済みます。
そしてもう一つ、住む人が買う間取りで見られるのが部屋の中の状態です。ここで「直してから売るか」という問いが出てきます。次の節で、東住吉区のデータをもとに考えます。
改装済みの中央値が高い一つの読み方。東住吉区では直す前に、現況の査定をもらう
東住吉区の中古マンションは、改装済みの中央値が未改装より高く出ています。ここから「直してから売れば高く売れる」と読むのは早すぎます。
改装済みの部屋と未改装の部屋は、築年や広さの顔ぶれが同じとは限らないからです。改装済みの中央値の高さには、部屋そのものの条件の差も混ざっています。
改装費がそのまま値段に乗るかどうかは、データからは分かりません。確かめる方法は一つです。直す前に、現況のままの査定額をもらう。
次に、直した場合の査定額を同じ担当者に聞く。差額が改装の見積もりを上回らないなら、直さずに売るほうが手元に残ります。3LDKや2LDKのように住む人が買う間取りでは、水回りの状態が内見の印象を左右します。
ただし、印象と値段は別です。順番を守れば、かけた費用が戻らない失敗を避けられます。
愛知の実成約で同じ問いを検証した記事が 売る前にリフォームすべきか です。考え方は東住吉区でも変わりません。
土地だけの成約は156件で最も少ない。古家付きで売るか更地にするかの判断材料
東住吉区では土地だけの取引が156件で、三つの種類の中で最も少ない数でした。戸建てが911件ある区で土地が少ないということは、区の中の土地の多くが建物付きの取引として動いていることを示します。
築46年以上の戸建てを売るとき、この156件の単価が一つの物差しになります。中央値は30万円です。この単価に敷地の広さを掛けた額が、更地として売った場合の出発点です。
そこから解体の費用を引いた額と、古家付きのまま売った場合の査定額を並べて、高いほうを選びます。東住吉区では建物付きの成約のほうがはるかに多いので、古家付きで売る場合の比べる事例には困りません。
更地にするか古家付きで売るかの見極め方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るか にまとめています。壊す前に、この順番で考えてください。
東住吉区で家を売る手順。戸建てとマンションで、最初にそろえるものが違う
東住吉区で売るときの手順は、ここまでの内容をそのまま順番にしたものです。
戸建てなら、最初に三つを確かめます。築年の帯(築46年以上かどうか)、用途地域、前面道路の幅です。
三つとも、購入時の重要事項説明書と法務局の公図・地積測量図で分かります。これを先に伝えると、査定額の根拠がはっきりします。
マンションなら、築年の帯と、管理組合の耐震診断の有無、管理費・修繕積立金の額、大規模修繕の履歴です。管理会社に頼めば書類が取れます。改装は、現況の査定をもらうまで手を付けません。
そのあとは、複数の会社に査定を頼み、金額ではなく根拠で比べます。東住吉区の直近の成約を根拠にしているか。
築年の帯と用途地域と道幅をそろえた事例か。この二つを聞けば、担当者の力量が分かります。
かかるお金で法律に上限があるのは、仲介手数料です。売買価格が800万円を超える場合、価格の3%に6万円を足し、消費税を加えた額が上限です。800万円以下の物件には別の上限が定められています。
手数料以外の費用と、査定から引き渡しまでの流れは、家を売る流れは7ステップ と 不動産売却でかかる費用の一覧 に送ります。この記事では、東住吉区のデータで言えることだけを書きました。