傾いた家は売れるか。不同沈下と傾きの違い、地盤か基礎かの見極め方【建築士監修】
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傾いている家でも売却は可能です。不同沈下と建物自体の傾きは原因が別で、地盤か基礎かを専門調査で切り分けたうえで、買主が住宅ローンを通せるかまで確認してから進めてください。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
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傾いている家でも売却は可能です。不同沈下と建物自体の傾きは原因が別で、地盤か基礎かを専門調査で切り分けたうえで、買主が住宅ローンを通せるかまで確認してから進めてください。
結論から言います。傾いている家でも、売ることはできます。
ただし普通の家より、進め方が一段階増えます。まず原因を切り分けること。
それをしないまま査定に出しても、話は前に進みません。手順の問題です。
傾きの原因には種類があります。地盤ごと沈んでいるのか、建物だけが歪んでいるのか。
ここを分けないと、直す・直さないの判断も、買主への説明も的外れになります。順序を間違えると遠回りです。
隠して売ることはできません。知っている事実は、告知書に書く必要があります。書き方や必要書類は不動産売却の必要書類で確認してください。
傾いた家、とひとくくりにされます。原因は大きく2つに分かれます。
ひとつは不同沈下です。地盤が場所によって不均一に沈み、建物ごと傾きます。
もうひとつは、建物自体の歪みです。柱や梁の施工不良、経年劣化、増改築の影響などで、地盤とは関係なく傾くことがあります。
原因はひとつとは限りません。地盤も建物も両方傷んでいる家も、現場では珍しくありません。
ここは要注意です。この2つは、直し方も費用の考え方もまったく別物です。不同沈下なら地盤側の対策が中心になり、建物側の問題なら基礎や躯体の補修が中心になります。
切り分けを飛ばして業者に相談すると、見当違いの見積もりが出てきます。そこは省略できません。
床にビー玉を置いて転がる方向を見る。よく紹介される確認方法です。
これで分かるのは、「その場所の床が傾いている」という事実だけです。原因が地盤にあるのか建物にあるのかは、ビー玉では分かりません。原因の特定は別問題です。
ビー玉は万能ではありません。床の傾きは、建物の傾き以外でも起きます。
床下地の劣化、フローリングの反り、リフォームで生じたわずかな段差。ビー玉はそうした要因も拾ってしまいます。
一部屋だけ転がる、部屋によって方向が違う。そういうときほど、地盤より建物側の局所的な問題を疑います。
逆に、家全体で同じ方向に転がるなら、地盤側の可能性が上がります。ただしこれも目安です。
建具は正直です。現場で最初に見るのは、建具の動きです。ドアや窓の開け閉めが重くなっていないか、隙間の出方が均等かを確かめます。
壁のクロスに斜めの亀裂が出ている場合も、手がかりになります。ただ、亀裂があっても、原因が地盤か建物かまでは分かりません。
最終的な判断は、レーザーレベルなどを使った実測に頼ってください。ビー玉は「気づくきっかけ」であって、「結論」ではありません。
ここから先は、専門の調査です。地盤か基礎か、素人目には判断がつきません。
見る場所が違います。地盤側の問題であれば、地盤調査で沈下の状況を確かめます。基礎側の問題であれば、ひび割れの入り方や配筋の状態を見ます。
基礎のひび割れひとつとっても、構造に影響するものと、表面だけのものがあります。ここは専門家の領域です。
ひびの向きや幅、入っている場所で、ある程度の見当はつきます。ただしそれは「当たり」でしかありません。最終的な判断は、数値化された調査に委ねてください。
ここは写真だけでは判断できません。現地で見て、必要なら計測してもらう。それが唯一の確かめ方です。
補修の見積もりは、原因を切り分けてから複数社に取ってください。金額は建物と現場の状況で大きく変わるため、この記事では相場の数字は出しません。比較しないと分かりません。
見積書には、原因の特定方法と対策の範囲を書いてもらってください。売却でかかる費用全体の考え方は不動産売却でかかる費用の一覧にまとめています。
ここが一番の分かれ目です。
ここは実害があります。傾きが残ったままの家は、買主が住宅ローンを組みにくくなります。金融機関は、担保になる建物の状態を見るからです。
フラット35の技術基準や、既存住宅売買瑕疵保険の検査でも、傾きは確認される項目に入ります。審査でのマイナス材料です。
具体的な基準値は、検査機関や金融機関ごとに扱いが変わります。ここで数字を断定することはしません。個別に確認してください。
ここは需給の話です。ローンが通らないと、買える人は現金で買える人に絞られます。母数が減れば、条件交渉でも不利になりやすいです。
だからこそ、直すかそのまま売るかを決める前に、まず現状を正確に把握することが要ります。買主候補が住宅ローンを使うつもりなら、なおさらです。
直すか、そのまま売るかの二択ではありません。建物を解体して、土地として売る方法もあります。築年数が古く、直す費用が見合わないときに出てくる選択肢です。
ここでも原因の切り分けが重要になってきます。建物側の歪みが原因なら、建物を壊せば傾きの問題そのものが無くなります。土地としては、普通の更地と変わりません。
不同沈下が原因のときは話が別です。建物を壊しても、地盤が沈みやすいという事実は土地に残ります。
買主が家を建てるなら、着工前に地盤調査をします。結果次第で、地盤改良の費用が要ります。その分は買主の負担として見込まれるので、土地の値段に跳ね返りやすいです。
地盤側の問題は、更地にしても告知の対象です。建物が無くなったから消える話ではありません。隠さず伝えてください。
解体には費用がかかります。壊したあとに売れ残ると、固定資産税が上がる場合もあります。壊す前に、古家付きのまま売る案と並べて比べてください。
見極め方は更地で売るか、古家付き土地のまま売るかにまとめています。解体費用の見積もりの取り方は空き家・古家の解体費用と、更地で売る進め方で確認してください。
傾いた家の売り方を3つ並べて、傾きの原因でどう変わるかと、気をつけることをまとめました。
| 売り方 | 傾きの原因との関係 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 直さずにそのまま売る | 原因が分からないなら「原因は未調査」と告知書に書く | 買主が住宅ローンを組みにくく、現金で買える人に絞られやすい |
| 直してから売る | 地盤なら地盤側の対策、建物なら基礎や躯体の補修が中心 | 切り分けを飛ばすと、見当違いの見積もりが出てくる |
| 解体して土地で売る(建物側の歪み) | 建物を壊せば、傾きの問題そのものが無くなる | 解体費用がかかる。売れ残ると固定資産税が上がる場合がある |
| 解体して土地で売る(不同沈下) | 地盤が沈みやすい事実は土地に残り、告知の対象になる | 買主の地盤改良の費用が見込まれ、土地の値段に跳ね返りやすい |
傾きを伝えると決めたら、次は書き方です。「傾きあり」の一言では足りません。買主が知りたいのは、どこが、いつから、なぜ傾いているかです。
書くのは、分かっている事実です。どの部屋で気づいたか、いつごろからか、建具やクロスに症状が出ているか。調査をしたなら、いつ、どこに頼んで、何が分かったかも書きます。
原因が分かっていないなら、「原因は未調査」とそのまま書いてください。推測で「地盤は問題ない」と書くほうが危ないです。あとで違っていたとき、説明と事実が食い違います。
過去に傾きを直したことがあるなら、それも書きます。いつ、どこを、どんな工事で直したかです。工事の書類や調査の報告書が残っていれば、写しを付けてください。
売ったあとの責任は、契約の内容と実際の家が合っているかで決まります。契約不適合責任と呼ばれるものです。告知書に書いて買主が承知した傾きは、契約の前提に入ります。
知っていて書かなかった場合は逆です。引き渡しのあとで、補修や代金の減額を求められることがあります。契約の解除や損害賠償に進むこともあります。
「引き渡し後は責任を負わない」という特約を入れる売り方もあります。ただし、知っていて伝えなかった不具合には、この特約は当てはまりません。特約の考え方は雨漏りしている家を売るでも説明しています。
書き方に迷ったら、不動産会社の担当者に症状をそのまま話してください。自分ひとりで文面を仕上げる必要はありません。
早めに伝えるほど有利です。傾きに気づいたら、隠さず不動産会社に伝えてください。
査定の前に、どの部屋で気づいたか、建具やクロスに症状が出ているかまで伝えてください。告知を前提にした進め方を最初から用意してもらえます。
そのまま売るか、直してから売るかは、調査と見積もりを見てから決めても遅くありません。原因が地盤か建物かで、直す・壊す・そのまま売るの答えが変わるからです。
そのままの状態で買主を探す場合は、訳あり物件として扱う業者に相談する方法もあります。種類ごとの売り方は訳あり・難あり物件を売るで整理しています。
売却全体の流れは家を売る流れは7ステップで確認してください。
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近くで実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。
できます。ただし傾きがあることを黙って売ることはできません。告知書に事実を書き、買主に伝えたうえで進めます。原因が不同沈下か建物自体の歪みかで、直し方も変わります。
不同沈下は地盤が不均一に沈むことで建物ごと傾く現象です。建物自体の傾きは、施工不良や経年劣化など、地盤と関係なく起きる歪みを指します。原因によって直し方も費用の考え方も変わるため、まず切り分けが必要です。
買主が住宅ローンを使う場合、傾きが残っていると審査で影響することがあります。金融機関は担保になる建物の状態を見るからです。現金で買える買主に絞られることもあるため、直すかどうかは調査と見積もりを見てから判断してください。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。