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築40年の家に、値段はつくか

擁壁・がけ地のある家を売る。作り直しになるケースと、住宅ローンの壁【建築士監修】

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結論から

擁壁やがけ地がある家でも売却は可能です。ただし宅地造成等規制法やがけ条例の対象かどうか、古い擁壁なら作り直しが必要かどうかを先に確認してください。買主の住宅ローン審査にも影響するため、記録を揃えておくことが重要です。

擁壁やがけ地のある家は、売れるか

結論から言います。擁壁やがけ地がある家でも、売ることはできます。ただし、普通の家より確認事項が多くなります。

擁壁の状態や、がけ条例の規制がどこまでかかる土地か。これによって、買える人の範囲も、価格も変わってきます。

「うちは擁壁があるから、もう売れないのでは」と思う人が多いです。実際は、条件を整理して売っている人もいます。ここから、規制、擁壁の状態、再建築、買主のローン、隣地との関係、告知の順に見ていきます。

宅地造成等規制法・がけ条例:まず何を規制されるか

擁壁やがけ地には、二つの規制がかかることがあります。一つは宅地造成等規制法。切土や盛土をともなう造成地を対象に、崩落を防ぐための基準を定めた法律です。

もう一つは、がけ条例です。都道府県や市区町村が独自に定めていて、一定の高さを超えるがけの近くに建物を建てるとき、後退距離や擁壁の設置を求めます。基準は自治体ごとに違います。

自分の土地がどちらの対象か、まず自治体の窓口で確認してください。ハザードマップや、造成の履歴が分かる資料も一緒に聞いておくと話が早いです。

対象になる土地かどうかで、次に取れる手が変わります。ここが最初の分かれ目です。

古い擁壁は、作り直しになることがある

建築士の視点

古い擁壁には、大谷石を積んだものや、モルタルを使わない空石積みが今も残っています。見た目がしっかりしていても、今の基準の強度を満たしていないことが多いです。

表面のひび割れや、はらみ(膨らみ)は、素人目にも分かります。ただ、水抜き穴が詰まっているか、内部の栗石や裏込め材がどれだけ残っているかは、外から見ても分かりません。

擁壁は、顔だけ見ても老朽化の進み具合は分かりません。ここは調査が要ります。

古い擁壁が宅地造成等規制法の対象区域にあると、今の基準に合わせて作り直しを求められることがあります。既存の擁壁がそのまま使えるとは限らない。そう考えて進めてください。

擁壁の造り直しが必要かどうかは、素人判断では決められません。地盤と擁壁の両方を見られる業者に、現地で診断してもらってください。

再建築のときにかかる負担

がけ地に接する土地で建て替えるとき、後退距離の分だけ建てられる面積が減ることがあります。擁壁の作り直しが条件になれば、着工前にその工事が入ります。

造成の履歴や、擁壁の構造計算書が残っていない土地もあります。その場合、現況を調べる調査から始めることになり、時間もかかります。

見積もりは、擁壁の専門業者を含めて複数から取ってください。金額は土地の形状と擁壁の規模で大きく変わります。この記事では相場の数字は出しません。

再建築ができるかどうかは、擁壁だけで決まる話でもありません。接道の条件が絡む土地は 再建築不可物件を売る も合わせて確認してください。市街化調整区域が重なる土地は 市街化調整区域の家・土地を売る で扱っています。

買主の住宅ローンは通るか

ここが、売却のいちばんの壁になります。擁壁の安全性を確認できないと、金融機関が融資を渋ることがあります。

擁壁の確認申請の記録や、検査済証が残っているか。金融機関はここを見ます。記録がない擁壁は、既存不適格として扱われ、審査で不利になることがあります。

フラット35の技術基準でも、がけ地の擁壁は個別の確認事項です。通るかどうかは、書類の有無と擁壁の状態次第。断定はできません。

買主がローンを組めないと、現金で買える層に絞られます。そうなると、価格にも影響します。売り出す前に、擁壁の記録がどこまで残っているか確認しておいてください。

その擁壁は誰のものか。隣地との関係を先に整えておく

擁壁のある家を売るとき、擁壁の持ち主がどちらか答えられない人が多いです。基本は、擁壁が立っている側の土地の持ち主のものです。上の土地の持ち主のものとは限りません。

境界線の上にまたがって建っている擁壁もあります。登記簿には擁壁そのものは載らないので、書類だけでは持ち主が分かりません。造成時の図面と境界の位置を照らし合わせるしかありません。

買主が気にするのは、修繕が必要になったとき誰が払うのかです。隣の擁壁に自分の家の地盤が支えられている形だと、直す時期を自分では決められません。逆に、自分の擁壁が隣の家を支えている形なら、崩れたときに責任を問われるのはこちらです。

だから、売り出す前に隣地の持ち主と認識を揃えておいてください。過去に修繕や費用の話をしたことがあれば、そのときのやりとりや覚書を残しておきます。口約束のままだと、買主に引き継げません。

擁壁がどちらの土地にあるかは、境界を確定する測量ではっきりします。費用の考え方は 測量の費用は誰が払う? で扱っています。擁壁が境界をはみ出している疑いがあるなら 隣地に越境している家は売れるか も読んでおいてください。

擁壁の不具合は、どこまで買主に伝えるか。売った後に責任を問われないために

擁壁のある家を売るとき、いちばん怖いのは売った後です。引き渡してから擁壁のひびや傾きが見つかると、買主から修理費を求められることがあります。契約不適合責任と呼ばれる仕組みで、売主が知っていて黙っていた不具合は、この責任から逃れられません。

だから、知っていることは全部、告知書に書いてください。表面のひび割れ、はらみ、水抜き穴の詰まり、過去に直した履歴。確認済証や検査済証が無いことも、それ自体が伝えるべき事実です。

「現状有姿で売る」と契約書に書けば安心だと思っている人がいます。これは間違いです。現状有姿は、今の状態のまま引き渡すという意味で、知っている不具合を伝えなくてよい意味ではありません。

売主が個人なら、買主と合意して契約不適合責任を負わない特約を付けることはできます。ただし、この特約があっても、売主が知りながら告げなかった不具合は守られません。特約に頼るより、先に全部伝えるほうが確実です。

伝えるときは、口頭ではなく書面で残してください。擁壁の業者に現地を見てもらった診断の結果があれば、それを告知書に添えます。「古いが、今のところ危険な変状は出ていない」と第三者が書いた紙があるだけで、買主の受け止め方は変わります。

隣地の擁壁に支えられている、または自分の擁壁が隣を支えている。この関係も告知の対象です。前の節で整えた隣地との取り決めは、そのまま告知書に書き写しておいてください。

擁壁の記録が乏しく、告知しても買主が付かないときは、買取業者に現状のまま引き取ってもらう道があります。買取なら、契約不適合責任を免責にする条件で進めるのが一般的です。進め方は 訳あり・難あり物件を売る で扱っています。

仲介で買主を探す場合と、買取業者に売る場合を比べました。どちらが合うかは、擁壁の記録がどこまで残っているかで変わります。

比べること仲介で買主を探す買取業者に売る
向いている場合確認済証・検査済証や造成時の図面が残っている記録が乏しく、告知しても買主が付かない
買主のローン擁壁の書類と状態しだい。通らなければ現金で買える層に絞られる業者が現状のまま引き取る
契約不適合責任売主が個人なら特約で負わないこともできるが、知っていて告げなかった不具合は守られない免責にする条件で進めるのが一般的

まず、何から始めるか

擁壁やがけ地の記録があるか、まず確認してください。確認済証、検査済証、造成時の図面。手元にあるものを一式そろえておくと、査定も進めやすくなります。

記録が無い、あるいは古い擁壁だと分かった時点で、不動産会社に伝えてください。査定の前に伝えておけば、擁壁の診断と告知書への記載を前提に、進め方を最初から組んでもらえます。

記録が揃わず、通常の売却が難しい場合は、訳あり物件として買取を扱う業者に相談する方法もあります。買取は契約不適合責任を免責にする条件が一般的で、進め方は 訳あり・難あり物件を売る で整理しています。

擁壁まわりで揃える書類は、確認済証、検査済証、造成時の図面、診断結果、隣地との覚書です。告知書の書き方やほかの書類は 不動産売却の必要書類 で扱っています。売却全体の流れは 家を売る流れは7ステップ で確認してください。

見本(愛知県豊橋市の戸建ての例) 見本: 値段の目安レポートの表紙。目安の幅と、土地・建物それぞれの値段が載っている 見本: 土地の計算のページ。㎡単価・広さ・補正率を掛けた式が載っている

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売ると決める前に、いくらくらいか見ておく

近くで実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。

レポートを作ると、このアドレスにリンクが届きます。届くのはそのメール1通です。無料です。名前・電話番号・番地は聞きません。

あわせて、資料「売る前に、直す前に読む本」(PDF・18ページ)も、このアドレスにお送りします。

よくある質問

擁壁やがけ地のある家は売れますか?

売れます。ただし、擁壁の状態やがけ条例の規制によって、確認すべきことが普通の家より増えます。古い擁壁だと作り直しが必要になる場合もあるため、まず記録が残っているか確認してから進めてください。

古い擁壁はどんなときに作り直しが必要になりますか?

大谷石を積んだ擁壁や、モルタルを使わない空石積みは、今の基準の強度を満たしていないことがあります。宅地造成等規制法の対象区域で建て替えをする場合、今の基準に合わせた作り直しを求められることがあります。状態は専門業者の診断で確認してください。

擁壁がある土地は住宅ローンが通りにくいですか?

擁壁の確認申請の記録や検査済証が残っていないと、金融機関の審査で不利になることがあります。通るかどうかは書類の有無と擁壁の状態次第で、一律には言えません。売り出す前に記録を確認しておくと話が早くなります。

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

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