私道に面した家は売れるか。持分と掘削承諾の有無が分かれ目【建築士監修】
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私道に面した家でも売却はできます。ただし位置指定道路か42条2項道路かの確認、私道の持分の有無、掘削承諾・通行承諾が書面であるかどうかで、買主の付きやすさが大きく変わります。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
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私道に面した家でも売却はできます。ただし位置指定道路か42条2項道路かの確認、私道の持分の有無、掘削承諾・通行承諾が書面であるかどうかで、買主の付きやすさが大きく変わります。
結論から言います。私道に面していても、家は売れます。ただし、黙って進めていい話ではありません。
確認するのは3つです。道路の種別、私道の持分の有無、掘削承諾・通行承諾の有無です。この3つで、売却の進め方が変わります。
「私道だから売れない」と思い込む人がいます。実際は違います。順番に確認すれば、売却の道筋は見えてきます。
私道に面した家は、珍しい話ではありません。古い住宅地では、むしろ普通にあります。
私道でも、建築基準法上の「道路」として扱われることがあります。ここが分かれ目です。
行政の指定が鍵です。位置指定道路は、特定行政庁から道路の指定を受けた私道です。建築の際、この道路に接していれば接道義務を満たせます。
42条2項道路は、幅4m未満でも「道路とみなす」扱いを受けた道です。建て替えの際は、道路の中心線から2m下がる「セットバック」が必要になります。セットバックは避けられません。
道路の種類は、まず調べれば分かります。役所の道路調書や、建築計画概要書で確認できます。難しくはありません。
接道義務そのものや、再建築ができない土地の扱いは 再建築不可物件を売る で詳しく扱っています。私道の種類が分かったら、そちらも確認してください。
名義しだいです。私道は、敷地を誰が所有しているかで話が変わります。
自分も含めた共有名義なら、持分があります。持分がまったくない場合、他人の土地を通行しているだけ、という状態もあります。そこは要注意です。
持分の有無は、登記簿を見れば分かります。私道部分の地番を確認し、名義を調べてください。
火種はここです。持分がないと、舗装の補修費用を誰が負担するか、通行を続けられるかで揉めやすくなります。将来建て替えるときも、承諾を取り直す場面が出てきます。
持分の状況は、そのまま買主に引き継がれます。曖昧なまま売ると、あとで買主とトラブルになります。先送りは禁物です。
私道の地中には、水道管・下水道管・ガス管が通っていることがよくあります。地中は見えません。
管を新設したり直したりするとき、私道を掘る必要が出ます。このとき私道の所有者から取る承諾が、掘削承諾です。承諾なしでは掘れません。
通行承諾は、私道を日常的に通るための承諾です。持分がない場合、特にこれが問題になります。
私道は、舗装の見た目がきれいでも、地中の状態までは分かりません。給排水管がどこから引き込まれているか、誰の名義で入っているかは、掘ってみないと分からないこともあります。
位置指定道路の指定図や、給排水設備の図面と、現況を照らし合わせる作業が必要です。現場では、承諾書が交わされていない、口頭だけで済んでいる、というケースをよく見ます。
書面がないまま何十年も使ってきた私道は、少なくありません。売却を機に、初めて確認する人が多いです。
掘削承諾・通行承諾が書面で確認できないと、買主の住宅ローン審査に影響します。金融機関は、担保になる土地の権利関係を見るからです。書面がすべてです。
書面がなければ、審査で止まります。境界や越境の問題と同じ構造です。
商品によって基準が違います。フラット35など、技術基準の適合を確認する商品では、道路の種別や承諾の有無を求められる場合があります。道路調書で分かった種別と、承諾書の有無を伝えて、金融機関や検査機関に個別で確認してください。
例外はあります。現金で買う買主なら、金融機関の審査がないので、承諾書がなくても話は止まりにくくなります。ただし、そのぶん買い手は限られると考えてください。
私道の共有者や隣接所有者との合意には、時間がかかることが多いです。売却を決めたら、まず承諾書があるかを確かめてください。なければ、私道の共有者全員から署名をもらう段取りを始めます。
承諾書は、あるだけでは足りません。中身を見ます。買主の金融機関が見るのは、その書面で将来まで困らないかどうかです。
書いておくことは4つです。掘削の範囲、通行の範囲、承継、費用の扱いです。
掘削の範囲は、給水管・排水管・ガス管の新設と修繕まで含めます。「今回の工事だけ」という書き方だと、次に直すときにまた承諾がいります。
通行は、人だけでなく車両も入れておきます。駐車場に車を入れる家なら、ここが抜けると困ります。
いちばん大事なのが承継です。「承諾の効力は、この土地を取得した第三者にも及ぶ」という一文を入れます。
これがないと、売主あての承諾は買主に引き継がれません。買主はもう一度、私道の所有者に頭を下げることになります。
費用の扱いも書きます。承諾は無償なのか、舗装の復旧は誰が持つのか。曖昧なままだと、工事のたびに話がぶり返します。
署名は、私道の共有者全員から取ります。一人でも欠けると、金融機関が書面として認めないことがあります。実印と印鑑証明書を添えるよう求められることもあります。
承諾料を求められることもあります。決まった金額はありません。応じるかどうかは、売却の期限と相談して決めてください。
取るのは、売主のうちです。買主に任せると、承諾が取れなかったとき契約が白紙に戻る恐れがあります。書式は、不動産会社が持っていることが多いです。
越境の覚書と、考え方は同じです。隣地に越境している家は売れるか で覚書の作り方を書いています。
私道の持分は、家の敷地とは別の地番で登記されていることが多いです。売買契約書に敷地の地番だけ書くと、私道の持分は売主の手元に残ります。買主は、持分のない家を買ったことになります。
ここは見落としやすいところです。承諾書を整えても、持分の売り忘れがあると話が元に戻ります。契約書の「売買の目的物」に、私道の地番と持分の割合を、登記簿どおりに書いてください。
私道の持分も、敷地と一緒に移転登記が必要です。司法書士には、私道の地番があることを最初に伝えておきます。不動産会社が作る重要事項説明書にも、私道の負担を書く欄があります。
私道の持ち方には、もう一つ形があります。私道を細かく分筆して、各戸が一筆ずつ持ち合う形です。この形だと、自分の名義の一筆が、自分の家の前ではないことがあります。
登記簿を見るときは、家の前の道だけでなく、自分の名義になっている道の一筆を探してください。その一筆も、売買の対象に入れます。入れ忘れると、他人の家の前の道を自分が持ち続けることになります。
持分がまったくない場合は、売る前に共有者から持分を分けてもらう交渉もあります。応じてもらえるかは相手しだいで、金額にも決まりはありません。難しければ、前の節の承諾書で代えるのが現実的です。
私道の持ち方で、売るときにやることが変わります。登記簿を見て、自分がどれに当たるかを確かめてください。
| 持分の形 | 登記簿での見え方 | 売るときにすること | 抜けやすい点 |
|---|---|---|---|
| 共有名義で持分がある | 私道の地番に自分の名義で持分が載る | 契約書の目的物に私道の地番と持分割合を書き、敷地と一緒に移転登記する | 敷地の地番だけ書くと、持分が売主の手元に残る |
| 持分がない | 私道の地番に自分の名義がない | 掘削・通行・承継・費用を書いた承諾書を、売主のうちに共有者全員から取る | 書面がないと、買主のローン審査で止まる |
| 分筆して一筆ずつ持ち合い | 自分名義の一筆が、家の前の道でないことがある | 自分名義の一筆を探して、売買の対象に入れる | 入れ忘れると、他人の家の前の道を持ち続ける |
隠しても意味はありません。私道に面していると分かったら、隠さず不動産会社に伝えてください。査定の前に伝えると、承諾書の有無を前提にした進め方を用意してもらえます。
登記簿と道路調書、過去の覚書があれば、まず確認してください。ない場合は、土地家屋調査士や建築士に相談する方法があります。
焦って進める話ではありません。
承諾が得られない、持分関係が複雑、という場合は、訳あり物件として買取を扱う業者に相談する選択肢もあります。種類ごとの売り方は 訳あり・難あり物件を売る で整理しています。
覚書や登記簿など、売却の必要書類全体は 不動産売却の必要書類 で確認してください。測量や書類にかかる費用は 不動産売却でかかる費用の一覧 にまとめてあります。金額はここでは出しません。
売却全体の流れは 家を売る流れは7ステップ で確認してください。
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できます。ただし黙って進めることはできません。道路が位置指定道路か42条2項道路か、私道の持分があるかないか、掘削承諾・通行承諾が書面であるかを確認したうえで、買主に伝えて進めます。
売れます。ただし持分がないと、通行や補修の権利が曖昧になりやすく、買主が不安を持ちやすくなります。通行承諾を書面で取れているかを確認し、なければ隣接所有者と話をつけておくと進めやすくなります。
私道の地中を通る水道管・下水道管・ガス管を新設や修理で掘り返すときに、私道の所有者から取る承諾です。承諾が書面にないと、将来の工事ができない可能性があり、買主の住宅ローン審査にも影響します。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。