隣地に越境している家は売れるか。覚書の作り方と測量のタイミング【建築士監修】
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隣地への越境があっても家は売却できます。ただし黙って売ることはできず、越境の事実を覚書にまとめ、境界を測量したうえで買主に引き継ぐ必要があります。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
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隣地への越境があっても家は売却できます。ただし黙って売ることはできず、越境の事実を覚書にまとめ、境界を測量したうえで買主に引き継ぐ必要があります。
結論から言います。越境があっても、家は売れます。ただし、黙ったまま売ることはできません。
越境とは、自分の家の一部が隣の土地に、または隣の家の一部が自分の土地にはみ出している状態です。買主に事実を伝え、必要なら覚書を交わしたうえで進めます。
「境界がずれているから売れない」と思う人が多いです。実際は、覚書と測量があれば売買は成立します。隠さず進めることが大事です。
越境は珍しい話ではありません。古い住宅地では、むしろよくあることです。
越境で多いのは、屋根の軒先、雨樋、ブロック塀、樹木の枝、そして給排水管です。
軒先や雨樋は、隣の敷地の上空にはみ出しているケースがあります。ブロック塀は境界線をまたいで建っていることが多いです。
樹木の枝は、育つと隣地へ伸びます。給排水管は地中を通り、隣の土地の下を通過していることもあります。
何十年も前からある越境は、両方の家が気づかないまま放置されていることも多いです。売却を機に、初めて表面化するケースもあります。
越境は、目に見える場所だけとは限りません。基礎の際が数センチ越境しているケースや、給排水管が地中で隣地の下を通っているケースもあります。
軒先や雨樋は見れば分かりますが、基礎の際や地中の管は見ただけでは分かりません。図面と現況を照らし合わせないと、後者は見つかりません。測量士や建築士に、現地を見てもらってください。
覚書とは、越境の事実とその扱いを、隣地の所有者との間で書面にしたものです。
「今は越境を認めるが、将来建て替えるときは是正する」という内容が一般的です。口約束ではなく、書面に残してください。
覚書があるからといって、越境そのものが解消されるわけではありません。あくまで、今の状態をお互い認め合う書面です。
覚書は、次の代まで続く約束です。ないまま売ると、買主が引き継ぐ約束の中身が分からなくなります。
書く内容は、越境している部位、将来の是正方法、費用負担の考え方です。誰が作るかは決まっていません。売主・買主・隣地所有者、あるいは仲介の不動産会社が間に入ってまとめることもあります。
覚書や測量図は、売却の必要書類にもなります。書類の全体像は 不動産売却の必要書類 で確認してください。
越境がある家は、買主の住宅ローン審査で引っかかることがあります。金融機関は、担保になる土地と建物の範囲を見るからです。
境界が確定していない、または越境の扱いが書面にないと、担保評価がしにくくなります。審査の入口で止まることがあります。
フラット35など、技術基準の適合を確認する住宅ローンでは、越境の扱いが審査に影響する場合があります。基準の中身は制度によって違うので、ここは金融機関や検査機関に個別で確認してください。
覚書があるだけで、買主の判断材料は変わります。現金で買う買主なら、ローン審査がないので担保評価で止まる心配がありません。ただし、相手は現金で買える人か買取業者に絞られると考えてください。
買主が気にするのは、越境が将来トラブルになるかどうかです。覚書があれば、その不安はかなり減ります。
測量には、確定測量と現況測量があります。越境がある家では、境界を確定させる測量が必要になる場面が多いです。
タイミングは、査定のあとで、契約の前が目安です。査定の段階では、測量がなくても進められます。
測量は、契約の前に済ませます。確定測量には、隣地所有者の立ち会いと同意が要ります。
現況測量は、隣地の同意がなくても進められます。ただし、境界を確定したことにはなりません。どちらが必要かは、目的に合わせて確認してください。
越境があると、立ち会いの場で是正の話し合いも同時に進めることが多いです。時間がかかる作業です。売却を決めたら、査定が済んだ時点で土地家屋調査士に測量を頼んでください。
測量費用や、他にかかる売却費用は 不動産売却でかかる費用の一覧 にまとめてあります。金額はここでは出しません。見積もりを複数取って確認してください。
越境が分かったとき、直してから売るべきか迷う人が多いです。答えは、部位で分けて考えます。
雨樋、エアコンの室外機、物置、自分の木の枝のように、動かせるものは売り出す前に直します。覚書に書く項目が減り、買主に引き継ぐ宿題も減ります。
基礎、屋根の軒、ブロック塀のように、直すには壊すしかないものは無理に直しません。ここは覚書で「建て替えのときに是正する」と決めておくのが現実的です。
古い家で、基礎や軒が越境しているなら、解体して更地で売る手もあります。建物の越境は、建物がなくなれば消えます。ただし塀や地中の管は残るので、そこは覚書が要ります。
更地にするかどうかの見極めは 更地で売るか、古家付き土地のまま売るか で整理しています。
直すときに気をつけたいのは、隣の敷地に入る作業です。足場を組む、塀を切るといった作業は、必ず隣地の所有者に先に話を通してください。
逆に、隣の物が自分の土地にはみ出している場合もあります。自分の土地の上にあっても、相手に伝えずに切ったり壊したりしないでください。相手に話して、直してもらうか、覚書に入れるかを決めます。
直したあとは、直した箇所の写真を残してください。契約のとき「ここは是正済み」と示せる材料になります。
直すか残すかで迷ったら、不動産会社と土地家屋調査士に現地で見てもらうのが早いです。直す費用と、残したときの買主の受け止め方を比べて決めます。
越境が見つかったときの選択肢を、部位ごとに並べました。直す費用と、残したときの買主の受け止め方を比べる材料にしてください。
| 選択肢 | 向いている部位 | 覚書 | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 売り出す前に直す | 雨樋・エアコンの室外機・物置・自分の木の枝 | 書く項目が減る | 隣の敷地に入る作業は先に話を通す。直した写真を残す |
| 直さず覚書で残す | 基礎・屋根の軒・ブロック塀 | 建て替えのときに是正すると書く | 覚書があっても越境そのものは消えない |
| 解体して更地で売る | 古い家で基礎や軒が越境している | 塀と地中の管の分は要る | 建物の越境は消えるが、塀と管は残る |
| 相手に直してもらう、または覚書に入れる | 隣の物が自分の土地にはみ出している | 直してもらわない分は書く | 自分の土地の上でも、勝手に切ったり壊したりしない |
覚書は、隣地の所有者が納得しないと作れません。こちらから強制はできません。断られたときにどう動くかを、先に決めておきます。
断る理由は、中身を知らないまま警戒しているケースが多いです。覚書の中身は、今の状態をお互い認めることと、建て替えのときの直し方を決めることです。今すぐ何かをしてもらう書面ではありません。
売主が直接説明すると、話がこじれることがあります。不動産会社か土地家屋調査士から、第三者として説明してもらってください。同じ内容でも、受け止め方が変わります。
それでも応じてもらえないなら、覚書なしで売る準備に切り替えます。越境の事実、頼んだ経緯、断られた理由を書面にして、買主に渡します。隠していないことが、あとで自分を守ります。
立ち会いを断られると、確定測量はできません。その場合は現況測量で今の状態を図にして、越境箇所の写真も残します。費用の考え方は 測量の費用は誰が払う? にまとめてあります。
覚書がないまま売ると、住宅ローンを使う買主は減りやすいです。現金で買える人か、買取業者が相手になりやすいです。値段より早く手放したいなら、この形で進める判断もあります。
頼んだ日、相手の返事、その場にいた人は、その都度メモしてください。買主や不動産会社に説明するとき、口頭より書いた記録のほうが伝わります。
越境が分かったら、隠さず不動産会社に伝えてください。査定の前に伝えると、覚書と測量を前提にした進め方を用意してもらえます。
境界について詳しく相談したいときは、土地家屋調査士が窓口になります。測量と覚書、両方の相談に乗ってもらえます。
隣地の所有者との関係が難しい場合は、訳あり物件として買取を扱う業者に相談する方法もあります。種類ごとの売り方は 訳あり・難あり物件を売る で整理しています。
売却全体の流れは 家を売る流れは7ステップ で確認してください。
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売れます。ただし越境の事実を黙って売ることはできません。屋根や塀がどこまで越境しているかを確認し、覚書を交わしたうえで買主に引き継ぐのが基本です。境界が未確定なら、測量も検討してください。
越境している部位、今は越境を認めるという事実、将来建て替える際に是正するという約束を書きます。費用を誰が負担するかも書いておくと、次の所有者に引き継ぎやすくなります。
影響することがあります。金融機関は担保になる土地・建物の範囲を見るため、境界や越境の扱いが書面にないと評価がしにくくなります。フラット35などは技術基準の確認が必要な場合もあるので、金融機関に個別に確認してください。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。