愛知の家売却
稲沢市の不動産売却|戸建て相場2,400万円・成約334件
編集部
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結論から 稲沢市の不動産は、中古マンションの中央値が約1,500万円、戸建てが約2,400万円です(国交省データ・2023〜2026年の取引実績)。マンションの取引件数は173件で、隣接する一宮市と比べると少なめです。植木・苗木の全国的な産地という地域特性もあり、戸建て・土地の水準を軸に相場を見るのが実態に近いやり方です。はじめの一歩は実データで相場観をつくり、無料査定で自分の物件の値を確かめることです。
① 稲沢市の不動産相場(実データ)
国土交通省の不動産情報ライブラリで、2023年第2四半期から2026年第1四半期までに成約した稲沢市の取引を集計すると、中古マンションは173件、中央値1,500万円(よくある価格帯は1,000万円〜2,500万円)。面積あたりの単価は中央値19万円/平方メートルで、14万円〜31万円まで幅があります。
戸建て(土地と建物のセット)は334件、中央値2,400万円(1,400万円〜3,600万円)。土地の単価は中央値3.9万円/平方メートルです。
隣接する一宮市と比べると、マンションの中央値はほぼ同じ水準ですが、取引件数は一宮市の方が多く、市場に厚みがあります。戸建ても一宮市の方が取引が活発で、土地単価も一宮市の方が高めです。
稲沢市の戸建てには8億9,000万円という突出した成約が1件含まれますが、これは土地と建物のセット取引に事業用途の物件が混ざっているためで、住宅として売る場合の実勢をそのまま表す数字ではありません。
稲沢市の戸建ての成約を用途地域別に見ると、市街化調整区域が147件と全体の半分近くを占め、中央値は1,900万円です。第1種住居地域(93件、中央値2,400万円)など市街化区域の用途地域と比べると低めに出ています。
稲沢市は植木・苗木の産地として農地が広がる土地柄で、市街化調整区域や生産緑地にかかる土地の取引も多い地域です。この区域にかかる土地は、新築や増改築に制限がかかることがあるため、売却前に自分の土地がどの用途地域にあたるかを役所で確認しておくと、査定の話がスムーズです。
② 中古マンションを売る場合
稲沢市の中古マンションは、四半期ごとの成約が8件〜23件と、取引の数自体が多くありません。2023年第2四半期から2026年第1四半期までの12四半期を合計しても173件で、隣接する一宮市よりだいぶ少ない規模です。
中央値は1,500万円、安いほうから4分の1の値は1,000万円、高いほうから4分の1の値は2,500万円。面積あたりの単価は中央値19万円/平方メートルです。
四半期ごとの中央値は1,200万円〜2,500万円の間で上下しています。2023年第2四半期の2,500万円(13件)のような高めの数字は、成約数が少ない四半期にたまたま広めの部屋や高額な物件が混ざった可能性があります。
2025年は1,200万円〜1,700万円で推移し、直近の2026年第1四半期は1,300万円(11件)でした。一定の方向を読み取るにはまだ数が足りません。
売るときは、稲沢市全体の中央値より、同じ沿線・同じ築年帯・近い専有面積の直近成約をまず見比べます。JR稲沢駅・名鉄国府宮駅のどちらに近いか、駅からの距離、同じ建物内の過去の成約履歴があるかどうかが、査定の根拠として実際の効き目を持ちます。
③ 戸建てを売る場合
稲沢市の戸建て(土地・建物)は334件の取引があり、中央値2,400万円、よくある価格帯(真ん中の半分)で1,400万円〜3,600万円。土地単価は中央値3.9万円/平方メートルで、一宮市より低めの水準です。
稲沢市のデータには8億9,000万円という突出した成約が1件含まれますが、これは事業用途の取引が混ざっているためで、通常の住宅として売る場合の実勢とは切り離して見る数字です。
四半期ごとの中央値は、2023年が1,700万円台〜2,300万円台だったのに対し、2024年後半から2025年前半にかけては2,400万円〜3,400万円台まで上がる場面がありました。2025年第4四半期は2,100万円まで下がりましたが、直近の2026年第1四半期は2,550万円に持ち直しており、一貫した上昇・下降とは言い切れません。
築年数が古い戸建てほど、建物より土地の評価(中央値3.9万円/平方メートルが目安)が価格の軸になります。稲沢市は植木・苗木の産地として知られ、住宅地の中に畑や生産緑地が混じるエリアもあります。
土地の形や道路付けで査定が変わりやすいため、リフォームに数十万円かけるより、土地としての条件を正直に伝えるほうが、価格の精度が上がるケースが多いです。
築年数で、どこまで下がるか
稲沢市の戸建ての成約を築年数別に見ると、中央値は築10年以内が3,300万円(163件)、築11〜20年が2,300万円(26件)、築21〜30年が1,900万円(33件)、築31〜45年が1,400万円(58件)と、年数とともに下がっていきます。
築46年以上になると、中央値は690万円(40件)まで下がりますが、ゼロにはなりません。木造住宅は税務上の耐用年数が22年で、これを大きく超えると建物の査定額はほとんど残らず、価格は土地の値段(3.9万円/平方メートルが目安)でほぼ決まります。
古い家だから値段がつかない、というわけではないのが、稲沢市のデータから読み取れることです。
建物より、「直せない条件」が効いている
同じ稲沢市の戸建てでも、前面道路の幅が6m以上だと中央値2,800万円(155件)、4〜6mは2,400万円(118件)、4m未満は1,600万円(47件)です。道路が広いほど中央値は高く出ています。
間口は、5〜7mが3,400万円(27件)と最も高く、7〜10mが2,800万円(83件)、10m以上が1,900万円(131件)、5m未満が1,500万円(12件)です(5m未満は件数が少なく参考値です)。稲沢市では間口の広さと価格が単純な右肩上がりにはなっておらず、区画の立地や用途地域との組み合わせで見る必要があります。
土地の形についても、長方形は2,450万円(90件)、ほぼ長方形は2,300万円(85件)、不整形は1,900万円(19件)です(不整形は件数19件で、他と比べるとやや少なめです)。長方形・ほぼ長方形が不整形を上回っており、形の整った土地の方がやや高く出る傾向です。
建築士の視点
間口と前面道路の幅は、リフォームでは変えられない条件です。ここが価格に効くのには理由があります。
建築基準法では、建物を建てる敷地は幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります(接道義務)。前面道路が4m未満の場合、建て替えのときに道路の中心から2mの位置まで敷地を後退させる「セットバック」が必要になることがあり、そのぶん建てられる面積が減ります。
間口の狭さは、駐車のしやすさや工事車両の入りやすさに直結します。稲沢市はJR東海道本線・名鉄名古屋本線で名古屋へ通う世帯が住宅を選ぶ市です。駐車スペースを確保しにくい間口の狭い物件は、ファミリー層の買い手にとって選びにくくなり、価格に反映されます。買い手が抱える「買った後にかかる費用」が増えるぶん、査定額は控えめになるということです。
査定を受けるときは、間口の広さ・前面道路の幅・接道の状況を先に伝えると、根拠のある価格が返ってきやすくなります。
売る前にやること、やらなくていいこと
間口の広さと前面道路の幅、土地の形は、法務局で取れる公図・地積測量図か、購入時の重要事項説明書で確認できます。前面道路が4m未満なら、過去にセットバック済みかどうかも先に調べておくといいでしょう。
あとから発覚すると値引き交渉の材料になりやすいため、先に把握して伝えるほうが有利に働きます。稲沢市は市街化調整区域や生産緑地にかかる土地が多いエリアのため、自分の土地がどの用途地域・区分にあたるかも、この段階で役所に確認しておくと安心です。
やらなくていいことが多いのはリフォームです。稲沢市の中古マンションでは、未改装(38件)の中央値が1,350万円、改装済み(24件)が1,550万円です。改装済みの方が中央値は高く出ていますが、部屋の広さや築年数の違いが混ざっている可能性もあり、改装そのものが価格を押し上げたと言い切ることはできません。リフォームに費用をかける前に、査定で「直した場合と現況のままで、価格がいくら変わるか」を聞いてから判断すれば十分です。
④ 稲沢市の地域特性
稲沢市は愛知県の西部、濃尾平野のほぼ中央に位置し、人口132,122人、世帯数58,045世帯(2026年7月1日時点・稲沢市公表)です。面積は79.35平方キロメートル(東西約14.6km・南北約9.2km、稲沢市公表)。
2005年、旧稲沢市が祖父江町・平和町と合併し、現在の稲沢市になりました(稲沢市公表)。市は「名古屋都心から交通至便な場所」として、住宅地や工業団地の開発を進めています(稲沢市公表)。
JR東海道本線の稲沢駅、名鉄名古屋本線の国府宮駅のどちらからも、名古屋駅まで約10分です(稲沢市公表)。高速道路は東海北陸自動車道・一宮稲沢北ICが市街地から約10分、名神高速道路・一宮ICが約20分の距離にあります(稲沢市公表)。
産業では植木・苗木の生産が古くから根づいています。1328年、市内の円興寺の住職が中国から苗木の生産技術を伝えたのが始まりとされ、埼玉県川口市・大阪府池田市・福岡県久留米市と並ぶ全国4大産地の一つに数えられます(稲沢市公表)。
旧祖父江町のぎんなん(銀杏)も日本有数の生産量で、樹齢100年を超えるイチョウが今も実をつけています(稲沢市公表)。植木や田畑が住宅地の中に混在するのが、稲沢市らしい土地利用です。
こうした立地は、売却の実務にもそのまま効いてきます。JR稲沢駅・名鉄国府宮駅を使って名古屋へ通う世帯が買い手の中心になりやすい一方、稲沢市は植木・苗木の産地として農地や生産緑地が住宅地に混在する地域でもあります。
市街化調整区域にかかる土地の売却では、建築の制限や農地法の届出・許可(用途によって3条・4条・5条)が絡む場合があるため、査定を依頼するときは、自分の土地がどの区分にあたるかを担当者と一緒に整理しておくと、売り出し方の相談がしやすくなります。
⑤ 売却の進め方と相談先
稲沢市で売却を進める順番はこうです。まず①の実データで、マンションか戸建てか・築年数・広さが近い成約を確かめ、自分の物件の立ち位置をつかみます。
次に無料査定を複数社に依頼し、査定額とその根拠を照らし合わせます。相続で受け継いだ家か住み替えのための売却かで進め方は変わるため、状況に合わせて仲介か買取かを選び、最後に媒介契約を結んで売り出します。
稲沢市で相談先を選ぶ基準は、査定額の高さではありません。マンションの成約は173件と、隣接する一宮市より少なく、参考にできる事例そのものが限られています。確認したいことは3つあります。
稲沢市内での取引実績が実際にあるか。査定額の根拠を数字で示せるか。専任媒介と一般媒介、それぞれのメリットと注意点を隠さず話すか。
稲沢市は植木・苗木の産地として農地や生産緑地が住宅地に混ざるため、その土地の扱いに慣れているかどうかも判断材料になります。無料査定は複数社に依頼し、この基準で見比べてください。
前面道路の幅や間口、市街化調整区域や農地にかかるかどうかといった「後から変えられない条件」は、査定の前に自分で把握しておくほど、担当者との話がスムーズに進みます。公図・地積測量図・重要事項説明書を手元に用意したうえで、複数社の無料査定を受けてみてください。