10年を超えて持っていた家の軽減税率|要件と3000万円控除との併用【建築士監修】
所有期間が売った年の1月1日時点で10年を超えるマイホームなら、軽減税率の特例で通常より低い税率になります。3000万円特別控除と併用でき、控除後の利益にこの税率がかかります。居住用財産であることが前提で、別荘・仮住まいは対象外です。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
所有期間が売った年の1月1日時点で10年を超えるマイホームなら、軽減税率の特例で通常より低い税率になります。3000万円特別控除と併用でき、控除後の利益にこの税率がかかります。居住用財産であることが前提で、別荘・仮住まいは対象外です。
10年を超えて住んだ家を売ると、譲渡所得にかかる税率が下がります。「居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」という制度です。
所有期間の数え方、居住用に限られる条件、3000万円特別控除との併用可否を、国税庁の一次情報で整理します。個別の税額計算は税理士・税務署に確認してください。
軽減税率が使えるのは、売った年の1月1日時点で所有期間が10年を超える、自分の住んでいる家(居住用財産)です。通常の長期譲渡所得より、低い税率で計算されます。
課税長期譲渡所得金額とは、3000万円控除などを引いたあとの利益のことです。そのうち6000万円以下の部分は、およそ14.21%です。6000万円を超える部分は、通常の長期譲渡所得と同じおよそ20.315%です(国税庁タックスアンサーNo.3305)。
利益の小さいところほど、税率が下がる仕組みです。
6000万円という金額は、多くの家でめったに超えません。実務上は「10年を超えて住んだ家なら、税率がおよそ14.21%まで下がる」と考えて差し支えありません。
ただし所有期間だけで自動的に使えるわけではありません。居住用財産であること、確定申告することが前提です。次から順に確認します。
検索でよく出てくる疑問が、所有期間の数え方です。答えは「売った年の1月1日」で判定します。
売った日ではありません。契約日でも引き渡し日でもなく、その年の1月1日時点で何年所有していたかを見ます。
たとえば2016年に買った家なら、2026年に売っても、判定日は2026年1月1日です。買った日から2026年1月1日までを数えて、10年を超えているかを見ます。
ここでつまずきやすいのが、購入した月です。2016年12月に買った家なら、2026年1月1日時点でようやく9年と少し。10年を超えるのは2027年の売却からです。
安全に考えるなら、買った年の11年後に売る、と覚えておいてください。買った月がいつでも、その年に売れば10年は確実に超えます。
所有期間5年を境にした短期・長期の判定も、同じ1月1日基準です。譲渡所得税そのものの計算は不動産売却の譲渡所得税で確認できます。
軽減税率は、住んでいた家にしか使えません。別荘や投資用マンションは対象外です。
対象になるのは、現に住んでいる家。または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る家です。
住んでいた実態が前提です。
この条件は、3000万円特別控除と同じ考え方です。詳しい家屋・敷地の条件はマイホーム売却の3000万円特別控除にまとめてあります。
親子や夫婦など「特別の関係がある人」に売った場合も対象外です。ここも3000万円控除と共通しています。
まとめると、3000万円控除が使える家なら、軽減税率も使えます。所有期間が10年を超えているかどうかが、追加の条件です。
軽減税率の大きな特徴は、3000万円特別控除と併用できることです(国税庁タックスアンサーNo.3305)。
計算の順番はこうです。まず譲渡所得から3000万円を控除します。残った金額に、軽減税率をかけます。
6000万円の壁に届く家は、そう多くありません。
一方、相続した空き家を売るときに使う「空き家の3000万円控除」は別の制度です。要件も、他の特例との併用可否も違います。
自分が住んでいた家として売るのか、相続してから空き家のまま売るのかで、使う制度が変わります。この住み分けはマイホーム売却の3000万円特別控除で確認してください。
売る前に、前年・前々年にこの特例を使っていないかもあわせて確認しておくことです。
10年を超えて住んだ家を売る人は、次の家に移るケースが多いです。ここで引っかかるのが、ほかの制度との組み合わせです。
まず買換え特例です。売った家の利益への課税を、次の家を売るときまで先送りする制度です。これを選ぶと、3000万円控除も軽減税率も使えません。
先送りしても、税金が消えるわけではありません。利益が大きくなければ、3000万円控除と軽減税率の組み合わせで済むことが多いです。仕組みの違いは買換え特例は使うべきかで確認できます。
次に住宅ローン控除です。新しい家をローンで買い、住宅ローン控除を受けるつもりなら、ここが要注意です。
新居に住み始めた年と、その前後の一定期間が対象です。この期間に売った家で軽減税率や3000万円控除を使うと、住宅ローン控除は受けられません。逆に住宅ローン控除を選ぶなら、売った家の特例をあきらめることになります。
どちらが有利かは、売った家の利益の大きさと、ローンの残高や年数で変わります。売った家の利益が小さく、控除しても払う税金がほとんど無いなら、住宅ローン控除のほうが得になりやすいです。
対象になる年数は、国税庁の一次情報か税務署で確認してください。売買契約を結ぶ前に、どちらを使うか決めておくことです。
親から相続した家を売るとき、所有期間はいつから数えるのか。ここで迷う人が多いです。
答えは、亡くなった親が買った日からです。自分の名義になった日ではありません。相続や贈与で受け取った家は、原則として前の持ち主の取得日を引き継ぎます。
親が長く住んでいた家なら、10年の条件はまず満たしています。取得の時期の扱いは、国税庁の一次情報でも確認できます。
ただし、所有期間を引き継いでも、居住用の条件は別です。相続したあと自分が住んでいなければ、この軽減税率は使えません。
その場合は、相続した空き家の3000万円控除を検討する話になります。自分が住んだ実態があるかどうかで、道が分かれます。
相続した家は、買った日だけでなく買った金額も分からないことが多いです。取得費の考え方は買った金額が分からない家を売るときにまとめてあります。
逆に注意したいのが、建て替えた家です。軽減税率は、家屋と敷地の両方が10年を超えていることが条件です(国税庁タックスアンサーNo.3305)。
土地は親の代から持っていても、建物を建て替えて10年たっていなければ条件を満たしません。土地の所有期間だけで判断しないでください。
土地を先に買い、あとから家を建てた場合も同じです。建物を建てた日から数えて、売った年の1月1日で10年を超えているかを見ます。
迷うケースは、登記事項証明書で取得日を確かめてから、税務署か税理士に相談してください。
所有期間をいつから数えるかは、家をどう手に入れたかで変わります。この節で取り上げたケースを並べました。
| 家の手に入れ方 | 所有期間の数え始め | 軽減税率で気をつける点 |
|---|---|---|
| 自分で買った家 | 買った日。売った年の1月1日で10年を超えているかを見る | 2016年12月に買った家は、10年を超えるのが2027年の売却から |
| 親から相続・贈与で受け取った家 | 前の持ち主(親)が買った日 | 相続したあと自分が住んでいなければ使えない |
| 土地は前から持ち、建物を建て替えた家 | 建物は建て替えた日から。家屋と敷地の両方で10年超が必要 | 土地の所有期間だけで判断しない |
| 土地を先に買い、あとから家を建てた家 | 建物を建てた日 | 売った年の1月1日で、建物が10年を超えているかを見る |
税率の話は、所有期間さえ満たせば決まります。ただ現場を見てきた立場で言うと、税金より先につまずく家があります。
10年を超えたあたりから、普段の生活では気づかない劣化が進み始める家があります。原因は
バルコニーの防水、配管の内側、基礎まわり。このうち配管の内側は、外から見ても傷み具合が分かりません。
簡単には見抜けません。
買主が住宅ローンを使う場合、金融機関や保証会社が建物の状態を見ることがあります。築年数が古いと、独自の調査や書類を求められることもあります。
契約が決まったあとにそこで指摘が出ると、価格の交渉や、決済の延期につながります。軽減税率の要件を満たしているかより先に、ここでつまずくケースを何度も見てきました。
検査済証の有無など、書類面で引っかかりやすい点は検査済証がない家は売れるかにまとめました。床の沈みなど、構造面で気になる兆候がある場合はシロアリ被害のある家を売るも確認しておくと安心です。
税率の有利さを活かすには、まず売れる状態に持っていくことが先です。特例の選び方も建物の確認も、売買契約を結ぶ前に済ませておくことです。売買契約が流れのどこに来るかは家を売る流れは7ステップで確認できます。
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買った日から、売った年の1月1日までで数えます。売った日や契約日ではありません。買った月によっては、10年目に売っても1月1日時点でまだ10年を超えていないことがあります。安全に考えるなら、買った年から11年後に売るという目安で動いてください。
使えます。まず譲渡所得から3000万円を控除し、残った金額(課税長期譲渡所得金額)に軽減税率をかけます。6000万円以下の部分はおよそ14.21%、6000万円を超える部分はおよそ20.315%です(国税庁タックスアンサーNo.3305)。3000万円を引いたあとの金額で判定するため、6000万円を超える家は多くありません。
使えません。軽減税率は、現に住んでいる家、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る家が対象です。主として趣味・保養のために持っている別荘や、投資用マンションは対象外です(国税庁タックスアンサーNo.3305)。この条件は3000万円特別控除と同じ考え方です。
本ページは参考情報です。個別の税額・評価額は税理士・自治体窓口にご確認ください。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。