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空き家を、壊すか貸すか売るか

葛飾区(東京都)の空き家|除却助成は不燃化特区が上限200万円、区内全域は5分の4・上限180万円

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結論から

葛飾区に空き家専用の解体助成はありません。除却の助成は二本立てです。不燃化特区(四つ木一・二丁目、東四つ木三・四丁目、東立石四丁目、堀切二丁目周辺及び四丁目)にある建物なら「老朽建築物除却助成金」で、上限は200万円。特区の外なら区内全域が対象の「木造住宅の除却(解体)助成」で、5分の4・上限180万円、受付期限は令和8年12月11日(金)です。どちらも工事契約の前に区の承認や耐震診断が要ります。窓口は住環境整備課 企画管理係(03-5654-8352)ほか(2026年8月時点)。

葛飾区の除却助成は二本立て。まず住所を確かめる

葛飾区には、空き家だけを対象にした解体助成がありません。除却の助成は、地区の不燃化と耐震を進めるための制度の中に入っています。

だから最初に見るのは、家の状態ではなく住所です。入り口が二つに分かれます。

一つめは「不燃化特区 老朽建築物除却助成金」。 対象エリアが限られます。四つ木一・二丁目、東四つ木三・四丁目、東立石四丁目、堀切二丁目周辺及び四丁目です。

補助額は「延床面積×36,000円」で計算した額と、実際の取壊し工事費のうち低いほう。上限は200万円です。

要件は三つあります。

  • 主要構造部が木造または軽量鉄骨造であること
  • 昭和56年5月31日以前の建築、または区の調査で危険と認められた建築物であること
  • 工事契約の前に区の承認を受けること

この制度は令和12年度まで延伸されました。期間にはまだ余裕があります。

二つめは「木造住宅の除却(解体)助成」。 こちらは不燃化特区の外、区内全域が対象です。空き家専用ではなく、耐震を進める事業の一部として置かれています。

対象は昭和56年5月31日以前に着工した、2階建て以下の木造住宅。さらに耐震診断で「構造評点1.0未満」と判定されている必要があります。

補助額は「耐震改修概算見積額」と「除却工事費」のうち低いほうの5分の4。上限は180万円です。

こちらは受付期限が決まっています。令和8年12月11日(金)です。

もう一つ、気をつけてほしい制度があります。「整備地域の建替え助成制度(整備地域不燃化加速事業)」にも除却費の助成がありました。

ただし区のページには「本助成制度は令和7年度で終了しました」と明記されています。令和8年度は使えません。

検索すると終了前の説明が残っています。名前が似ているので、混ざったまま資金の計画を立てないでください。

両方の除却助成について、令和8年度の予算総額と件数の上限は、区の公開情報では確認できませんでした(2026年8月時点)。

契約書に判を押す前に。順番を間違えると戻らない

不燃化特区の除却助成には、「工事契約前に区の承認が必須」と書かれています。ここが最大の落とし穴です。

先に業者と契約を結んでしまうと、あとから申請しても承認は下りません。金額の話ではなく、順番の話です。

区内全域の木造住宅除却助成も、構造は同じです。耐震診断で構造評点1.0未満と判定されることが前提だからです。

診断を受ける前に壊してしまえば、判定する建物がもうありません。解体してから気づいても、取り返しがつかない。

先に進めてよいことと、止めておくことを分けます。

先に進めてよいこと。

  • 登記事項証明書を取り、名義と権利関係を確かめる
  • 家の住所が不燃化特区の対象エリアに入るか、区に確認する
  • 建築時期と構造を、登記や固定資産税の課税明細で確かめる
  • 解体業者から見積もりを取り、金額と工期を比べる

区の返事が出るまで止めること。

  • 解体工事の契約を結ぶこと
  • 現場に着工すること

見積もりを取るだけなら、誰にも止められません。危ないのは、業者と話し込んだ勢いでその場の契約書に署名してしまう場面です。

解体費は構造で変わります。現場まで重機が入る道があるかどうかでも変わります。

葛飾区の戸建ての成約データには「4m未満」という前面道路の区分があり、実際に中央値の差が出ています。狭い道の奥にある家は、解体でも売却でも条件が付きやすい。

見積もりは複数社から取って、何が含まれて何が別扱いかを見比べてください。取り方と業者の選び方は空き家・古家の解体費用は何で決まる? 見積もりの取り方と業者選びにまとめています。

期限からの逆算も要ります。区内全域の助成は令和8年12月11日(金)が締切です。

耐震診断、判定、申請、承認、契約、工事と段階が並びます。秋になってから動き出すと、間に合わない恐れがあります。

葛飾区の実成約。戸建ては築46年でもう一段落ちる

葛飾区で取引がいちばん多いのは中古マンションです。次が戸建てで、いちばん少ないのが土地でした。更地にしたあとの買い手は、葛飾区では厚い層ではありません。

区全体で見た戸建ての成約価格の中央値は4,500万円です。成約は1,756件で、真ん中の半分は3,400万円〜5,800万円に入ります。土地は1平方メートルあたりの中央値が39万円、成約は354件でした。

築年数の影響の出方は急です。築10年以内に比べると、築46年以上の中央値は半分以下まで下がります。

いちばん大きく下がるのは、築31〜45年から築46年以上に移るところ。ここに段差があります。

そして制度と重なります。二つの除却助成が対象にする「昭和56年5月31日以前」の建物は、2026年の時点で築45年を超える年代です。

助成の対象になる家は、価格の段差を越えたあとにいる。壊す判断が現実味を帯びる層と、助成が届く層がほぼ同じ場所にあるということです。

直近1年の戸建ての中央値は、その前の1年に比べてほぼ横ばいでした。待てば上がるという材料は、いまのところ見当たりません。

地区の差も大きい。戸建ての成約が多いのは堀切、東金町、水元、西水元、奥戸の順です。

中央値がいちばん高い地区は亀有で、低い地区は西水元でした。土地の1平方メートルあたりの単価も、亀有が高く水元が低く出ています。

「葛飾区の相場」とひとまとめに見ると、自分の家の位置を読み違えます。

ここで一つ気づくことがあります。戸建ての成約がいちばん多い堀切は、不燃化特区の対象エリアにも名前が出ている地区です。

取引が動いている場所と、区が除却を進めたい場所が重なっている。堀切に古い木造の家を持っているなら、売る道と壊す道の両方を同時に見積もる価値があります。

用途地域では、戸建ての中央値がいちばん高いのは第1種住居地域、いちばん低いのは第1種低層住居専用地域でした。取引がいちばん多いのも、第1種住居地域です。

自分の土地がどの用途地域にあるかは、査定を頼む前に調べておいてください。用途地域と土地の形が価格をどう動かすかは土地の形と用途地域で、価格はどう変わるかで確認できます。

マンションなら壊す道はない。段差は築30年の手前に来る

葛飾区は中古マンションの取引がいちばん多い区です。値の動き方も戸建てとは違います。

直近1年の中古マンションの中央値は、その前の1年に比べてはっきり上がっています。戸建てが横ばいだったのとは対照的です。

ただし築年数の影響の出方は、こちらも急です。築10年以内に比べると、築46年以上の中央値は半分以下まで下がります。

段差が来る場所が戸建てより早い。いちばん大きく下がるのは、築21〜30年から築31〜45年に移るところでした。

築25年前後の住戸を持っているなら、この段差の手前にいるかどうかは確かめる価値があります。

間取りは3LDKがいちばん多く、次が2LDKです。成約が多い地区は青戸、金町、東新小岩、亀有、新宿の順でした。

改装についても数字が出ています。改装済みのマンションの中央値は、未改装より高く出ました。

ただし、かけた改装費をそのまま価格に上乗せできるとは限りません。中央値が高いことと、費用を回収できることは別の話です。

そして分譲マンションの一室なら、選べる道は三つに減ります。売る、貸す、持ち続けるです。

区分所有の住戸を自分だけ壊すことはできません。ここまで書いた二つの除却助成は、どちらも関係しないということになります。

誰も住んでいないあいだも、管理費と修繕積立金は出続けます。進め方は中古マンションを売る。戸建てと違う準備と進め方にまとめています。

貸す側の受け皿は「空き家マッチング制度」。公益目的に限られる

葛飾区には空き家マッチング制度があります。ただし一般の売買や賃貸をつなぐ空き家バンクではありません。公益目的の活用に限られた制度です。

調査した時点の登録状況を書いておきます。所有者側の物件登録は「現在登録はありません」でした。

利用を希望する側は3件で、内訳は子ども食堂、シェアハウス、ひとり親家庭用の住居です。借りたい側は待っているのに、出す側がいない。

公益目的での活用に関心があるなら、いま出せば当たる相手がいる状態だということです。

成約したときの補助については、区のページに記載がありませんでした。あるかないかを含めて、窓口で確かめてください。

普通に人へ貸したいだけなら、この制度は当てはまりません。売却と賃貸のどちらが得かを収支で比べるなら、家を売るか貸すか。判断の分かれ目と貸した場合の収支で確認できます。

持ち続ける場合に使える助成もあります。「空き家適正管理助成制度」です。

管理を業者に委託する費用の2分の1で、上限は年度あたり2万円。樹木のせん定費用は2分の1で、上限は1万円です。

規模はご覧のとおりです。草木が伸びて近所から苦情が来る状態を避ける、という目的の制度だと考えてください。

なお、この助成は解体費用が対象外であることを区が明記しています。管理の助成と除却の助成は別物です。

売る・貸す・壊す・持ち続ける。葛飾区での決め方

順番があります。上から確かめてください。

まず名義。 登記事項証明書で現在の名義と権利関係を確認します。共有になっていれば、売るのも壊すのも全員の合意が要ります。ここが未確定だと、あとの検討はすべて仮の話になります。

次に現況のままの査定。 葛飾区は中古マンションと戸建ての取引が多く、比べられる事例はあります。片付けや解体に金をかける前の値段を、先に知ってください。

相続した空き家を売るなら、譲渡所得から3,000万円を差し引ける特例があります。要件は細かいので、相続した空き家を売る。譲渡所得から3,000万円を引ける制度で確認してください。

壊すのはいちばん後です。 更地に戻す判断は、やり直しがききません。先に住所を区に伝えて、不燃化特区の対象エリアに入るかを確かめます。

入っていれば上限200万円の枠、入っていなければ耐震診断を経て5分の4・上限180万円の枠。どちらに進むかで、必要な書類も日程の組み方も変わります。

そして契約と着工の前に、必ず区の承認を取ること。ここだけは飛ばせません。

貸すなら、公益目的かどうかで分かれます。 子ども食堂やシェアハウスのような使われ方でよければ、マッチング制度に出す手もあります。そうでなければ、一般の賃貸として業者に相談する形になります。

持ち続けるなら、出ていく金を先に見積もってください。 マンションなら管理費と修繕積立金、戸建てなら庭と建物の管理費です。適正管理助成は年度あたり上限2万円で、これで足りる規模ではありません。

制度は年度で中身が変わります。この記事は2026年8月時点の葛飾区の公開情報にもとづくものです。

次の点は確認できませんでした。両方の除却助成の令和8年度の予算総額と件数の上限、マッチング制度の成約実績と成約時の補助です。動き出す前に、区の窓口で最新の内容を確かめてください。

問い合わせ先を並べておきます。用件によって受け持つ課が分かれます。どこに聞けばよいか分からなければ、相談窓口に電話して内容を伝えてください。

  • 住環境整備課 企画管理係 03-5654-8352(相談窓口 03-3605-1222)
  • 都市計画課 密集地域整備第一係 03-5654-8345
  • 建築課 建築安全係 03-5654-8552
見本(愛知県豊橋市の戸建ての例) 見本: 値段の目安レポートの表紙。目安の幅と、土地・建物それぞれの値段が載っている 見本: 土地の計算のページ。㎡単価・広さ・補正率を掛けた式が載っている

値段の目安レポート(無料)

葛飾区で売るなら、いくらくらいか

葛飾区で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。

レポートを作ると、このアドレスにリンクが届きます。届くのはそのメール1通です。無料です。名前・電話番号・番地は聞きません。

あわせて、資料「空き家の三択 売る・貸す・持ち続ける」(PDF・18ページ)も、このアドレスにお送りします。

東京都葛飾区の実際の成約価格

2023Q3〜2026Q1/国交省データより集計データ最終更新: 2026年10月19日中央値 前年比: マンション+11.1%・戸建て0%
成約価格(中央値)の推移 単位:万円
02,5005,0002023202420252026
中古マンション戸建て
種別中央値よくある価格帯㎡単価件数
中古マンション3,200万円2,200万円〜4,600万円約60.0万円2,453
戸建て等(土地+建物)4,500万円3,400万円〜5,800万円—1,756
土地——約39.0万円354

築年数別の中央値(同期間の実成約)

築年数中古マンション件数戸建て等件数
築10年以内4,100万円6125,000万円918
築11〜20年4,700万円4634,100万円194
築21〜30年3,700万円4693,800万円191
築31〜45年2,000万円7343,600万円215
築46年〜1,900万円1201,900万円189

参考: 改装済み中古マンションの中央値は3,200万円(355件)、未改装は2,700万円(630件)。 差は約19%です。ただし改装される物件は築年数が経っていることが多く、リフォーム費用がそのまま上乗せされるわけではありません。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)(不動産情報ライブラリ/2026-10-19取得)。当社(家売却ラボ)が集計した参考値。実際の売却価格を保証するものではありません。

よくある質問

葛飾区の空き家を解体するとき、区の助成はいくら出ますか?

葛飾区に空き家専用の解体助成はなく、地区の不燃化と耐震を進める制度の中に除却の助成が入っています。家が不燃化特区(四つ木一・二丁目、東四つ木三・四丁目、東立石四丁目、堀切二丁目周辺及び四丁目)にあるなら「老朽建築物除却助成金」です。補助額は「延床面積×36,000円」で計算した額と実際の取壊し工事費のうち低いほうで、上限は200万円。主要構造部が木造または軽量鉄骨造であること、昭和56年5月31日以前の建築か区の調査で危険と認められた建築物であること、そして工事契約前に区の承認を受けることが要件です。特区の外なら区内全域が対象の「木造住宅の除却(解体)助成」で、耐震診断で構造評点1.0未満と判定された旧耐震の木造住宅が対象。補助は5分の4・上限180万円で、受付期限は令和8年12月11日(金)です。令和8年度の予算総額や件数の上限は公開情報では確認できなかったため、区の窓口で確かめてください(2026年8月時点)。

葛飾区に空き家バンクはありますか?

葛飾区には「空き家マッチング制度」がありますが、一般の売買や賃貸をつなぐ空き家バンクではありません。公益目的の活用に限られた制度です。調査した時点では、所有者側の物件登録は「現在登録はありません」で、利用を希望する側は3件でした。内訳は子ども食堂、シェアハウス、ひとり親家庭用の住居です。借りたい側が待っている一方で、出す側がいない状態だということです。成約したときの補助については区のページに記載がなく、有無を含めて確認できませんでした。普通に人へ貸したいだけなら、この制度は当てはまりません。問い合わせは住環境整備課 企画管理係(03-5654-8352/相談窓口 03-3605-1222)です(2026年8月時点)。

葛飾区で空き家を持ち続ける場合、使える助成はありますか?

「空き家適正管理助成制度」があります。管理を業者に委託する費用の2分の1で上限は年度あたり2万円、樹木のせん定費用は2分の1で上限1万円です。草木の伸びや管理不全で近所に迷惑がかかる状態を避けるための制度で、規模は大きくありません。区は解体費用が対象外であることを明記しています。管理の助成と除却の助成は別の制度なので、混同しないでください。持ち続ける判断をするなら、この助成で賄える範囲を超える費用が毎年出ていく前提で考えることになります。分譲マンションの一室なら、誰も住んでいないあいだも管理費と修繕積立金が出続けます。窓口は住環境整備課 企画管理係(03-5654-8352)です(2026年8月時点)。

参照した情報源

  1. 葛飾区「不燃化特区 老朽建築物除却助成金」・確認日 2026-08-27
  2. 葛飾区「木造住宅の除却(解体)助成」・確認日 2026-08-27
  3. 葛飾区「整備地域の建替え助成制度(整備地域不燃化加速事業)」・確認日 2026-08-27
  4. 葛飾区「空き家マッチング制度」・確認日 2026-08-27
  5. 葛飾区「空き家適正管理助成制度」・確認日 2026-08-27

本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。

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