空き家を売る
安城市の空き家、解体補助金は? 除却費の5分の4・上限20万円。判定が先
編集部
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結論から 安城市で空き家を持っている・相続する予定があるなら、まず市の解体補助(空き家除却費補助金)は除却費用の5分の4・上限20万円で条件つきであり、売却そのものへの助成ではない点を押さえます。空き家バンクは愛知宅建サポート株式会社が運営する民間ポータルサイトです。危険な空き家は2022年度時点で133件、市は2031年度に60件へ減らす目標を掲げており、早めに売る・貸す・解体を見極めるのが得策です。
愛知県安城市で空き家を持っている、または相続する予定があるなら、まず知っておきたいのは「安城市に、空き家を売りたい人がそのまま使える助成金はほとんどない」という点です。市の解体補助(空き家除却費補助金)は除却費用の5分の4・上限20万円で条件つき、空き家バンクも愛知宅建サポート株式会社が運営する民間ポータルサイトです。
この記事は安城市に固有の情報(現状・市の制度・実データ)に絞ってまとめます。空き家に共通する手順は、テーマ別の記事で確認してください。
安城市の空き家の現状
安城市は「安城市空家等対策計画(2024~2031)」を定めています。この計画は、空家法にもとづき設置された安城市空家等対策協議会(委員が専門的見地から意見を述べる場)での審議を経てまとめられました。2022年度に市が把握した、老朽化や管理不全で危険度ランク2~5と判定された空き家は133件。
2031年度までにこれを60件へ減らす目標を掲げ、新たな取組みとして空家法にもとづく「管理不全空家」への勧告のほか、既存の空き家バンクとは別に「利活用希望団体バンク」による流通促進も計画に位置づけました。啓発活動として2025年4月には「空き家のいろは」というリーフレットも配布しています。
全国では空き家数が900万2千戸、空き家率13.8%と、いずれも過去最高を更新しました(総務省「令和5年住宅・土地統計調査」)。危険度の高い空き家を半分近くまで減らす計画を掲げている以上、安城市としても対応の手を緩める余地は年々狭まっていくと見るのが自然です。
下に、安城市で実際に成約した中古住宅・土地の価格帯(国土交通省の実データ)を載せています。同じ市内でも立地・築年数で幅は出ますが、査定を取る前におおまかな水準感をつかむのに役立ちます。
安城市の空き家に使える制度(助成金の実際)
安城市に、空き家を「売る人」がそのまま使える助成金は基本的にありません。 安城市が用意している制度は、解体補助・空き家バンク・管理の届出の3つに整理できます。それぞれ細かな条件があるので、順に見ていきます(2026年7月時点の情報です)。
- 空き家除却費補助金:老朽化した空き家の解体工事費に対して、除却費用の5分の4(上限20万円)を補助します。対象は住宅地区改良法上の「不良住宅」(木造なら判定表で評点100点以上)かつ空家等対策の推進に関する特別措置法上の「空家等」に該当し、市内に1年以上使用されていない、個人所有で所有権以外の権利が設定されていない建物などに限られます。令和8年度分の交付申請は2026年4月1日から受け付けており、除却工事は2月末までに完了、実績報告は3月末までに行う必要があります。予算の上限に達した場合は補助できないことがあります(問い合わせ: 建設部建築課開発指導係 0566-71-2241)。
- 安城市空き家・空き地バンクポータルサイト:空き家・空き地の売買や賃貸を仲立ちするサイトで、運営は愛知宅建サポート株式会社です(サイトの表記で確認済み)。安城市の公式サイト上に、市がこの取引にどう関わるかを明記したページは見当たらず、登録・利用の条件は運営者に直接確認する必要があります。
- 空き家の管理等に関する届出書:補助金ではありませんが、相続などで住宅が空き家になる場合に、所在地と管理者・連絡先を市へ届け出る制度です。届出書は建設部建築課建築指導係(電話0566-71-2241、ファクス0566-77-0010)へ提出します。
相続した空き家を売るときは、安城市の制度とは別枠で使える国の税制優遇があります。適用には安城市発行の「被相続人居住用家屋等確認書」が必要で、申請窓口は建設部建築課開発指導係、手数料は200円、交付までおよそ2週間かかります。確認書が交付されても控除が確定するわけではなく、最終判断は税務署が行います。
対象になる家屋の条件や売却期限など制度の詳しい中身は → 相続した空き家を売る。譲渡所得から3,000万円を引ける制度 にまとめています。
庭木と雑草は、放っておくと近隣からの苦情になります。空き家の管理で、いちばん先に問題になる場所です。
解体補助を当てにして段取りを組む前に
安城市の解体補助(空き家除却費補助金)は、使える場面が限られます。動き出す前に、次の3点を確認してください。
1. 補助は解体費の一部しか埋まらない
除却費用の5分の4を補助といっても、上限は20万円です。解体費が上限を超えれば、超えた分は自己負担として残ります。補助が出るかどうかで、解体するかしないかの結論はあまり変わりません。
先に解体費の見積もりを取る。補助はそこに足し算する。この順番で考えたほうが判断を誤りません。
2. 対象は、かなり傷んだ家が前提
補助の対象は、住宅地区改良法上の「不良住宅」かつ空家法上の「空家等」です。木造なら判定表で評点100点以上という基準があります。まだ人が住める状態の家は、対象外になる可能性があります。
その場合は、解体より先に「そのまま売れるかどうか」を調べたほうが早いです。査定は建物を壊す前でも取れます。
3. 年度と予算に縛られる
令和8年度分の交付申請は2026年4月1日から受付です。除却工事は2月末までに完了、実績報告は3月末までに行う必要があります。
予算の上限に達した場合は補助できないことがあります。つまり、申請すれば必ず出るお金ではありません。
そして、申請と工事着手の順番は必ず先に確認してください。「先に壊してから申請」で通るとは限りません。
窓口は建設部建築課開発指導係(0566-71-2241)です。電話1本で済みます。
補助が使えなかったときにどうするかも、同時に決めておきます。解体して更地で売るか、古家付きのまま売るかで、手元に残る金額は変わります。
自分の家が対象になるか、先に確かめる
安城市の解体補助には「木造なら判定表で評点100点以上」という基準があります。ただ、この評点を所有者が自分で出すのは難しいです。
傷み具合を見て「たぶん該当する」と決めつけると、あとで対象外になることがあります。工事の段取りを組む前に、建築課開発指導係(0566-71-2241)へ電話するのが早いです。
聞くときは、次の情報を手元に置いておくと話が進みます。
- 建物の所在地と、構造(木造かどうか)
- いつから使っていないか
- 登記上の名義が誰になっているか
- 抵当権など、所有権以外の権利が残っていないか
- 傷んでいる箇所の写真(屋根、外壁、床など)
補助の要件には「市内に1年以上使用されていない」「個人所有で所有権以外の権利が設定されていない」ことが含まれます。空いていた期間と名義の状態は、最初に確認される項目です。
相続で名義が故人のままなら、その状況もそのまま伝えます。名義は申請の過程で確認されるので、後出しになると手戻りします。
対象の可否を確かめるのと並行して、解体費そのものの見積もりも取っておきます。補助の上限は20万円です。見積もりが手元にないと、補助が出た場合と出なかった場合で負担がどう変わるかを比べられません。
対象外と言われたときも、解体という選択肢が消えるわけではありません。補助が使えるかどうかと、その家が今いくらで売れるかは、別々に調べられます。壊す前の状態で査定を取っておけば、両方を並べて判断できます。
更地にしたあと、土地の固定資産税はどうなるか
解体補助の話で抜け落ちやすいのが、壊したあとの固定資産税です。建物が建っている土地には、住宅用地としての軽減があります。
建物を壊して更地にすると、この軽減は外れます。土地にかかる固定資産税は上がります。
補助で戻ってくるのは解体費の一部です。上限は20万円です。
一方の固定資産税は、更地のまま持っている間、毎年かかり続けます。この2つは別の財布の話として分けて考えてください。
だから順番が大事になります。壊してから買い手を探すのではなく、売れる見込みを立ててから壊す。
更地にしてすぐ引き渡せるなら、税の影響は限られます。買い手が決まらないまま更地で持ち続けると、負担だけが残ります。
解体の時期でも扱いが変わることがあります。年内に壊すか、年明けまで待つかで、翌年の課税が変わる場合があります。ここは市の税の担当課に確認してください。
補助の窓口は建設部建築課開発指導係(0566-71-2241)ですが、固定資産税は担当が別です。同じ市役所でも、聞く先が違います。
更地にしたあと、すぐには売らないという判断もあります。その場合は、土地を貸して収入を作る手もあります。
補助が使えるかを調べるのと同じタイミングで、壊したあとの持ち出しも計算しておきます。そうすれば、解体するかどうかの判断がぶれません。
空き家をどうするか、迷ったら
空き家を放置したときのリスク、売る・貸す・解体の選び方、売却の流れ、築古でも売れるかどうかの見極めは、地域を問わない共通の実務です。安城市の状況とあわせて、次の記事も参考にしてください。
空き家は、片付けや解体を急ぐ前に、今の状態のまま査定を取ってみる余地があります。土地の価値は残り、建物も「古家付き土地」や買取という形で評価されることがあります。直す・直さない・解体するは、価格を見てから判断するのが安全です。