空き家を売る
豊橋市の空き家、解体補助金は? 費用の3分の2・上限50万円。判定が先
編集部
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結論から 豊橋市空家解体促進費補助金は、解体費用の3分の2で上限50万円です。対象になるのは、市税を滞納していない個人が所有し、1年以上使われていない市内の空家です。延べ面積の2分の1以上がもともと居住用だったことも求められます。最大の関門は、住宅地区改良法第2条第4項に規定する不良住宅に相当するかどうかです。築年数や耐震性の数値基準は市の案内にはなく、事前に「不良住宅判定申請」(様式1)を出して判定を受ける必要があります。令和8年度の受付は始まっていますが、終了日と予算の枠は市の公開情報では確認できませんでした。窓口は建設部建築物安全推進課(0532-51-2579)です(2026年8月時点)。
豊橋市で空き家を持っている人が最初に気にするのは、壊す費用がいくら戻るかだと思います。豊橋市の解体補助は、費用の3分の2で上限50万円です。ただし金額より先に決まることがあります。
「不良住宅に相当するか」という判定です。ここを通らないと、どれだけ古くても対象になりません。
この記事は豊橋市の制度と、豊橋市の実成約データに絞って書きます。内容は2026年8月時点のものです。
豊橋市の解体補助は2/3・50万円。関門は金額ではなく「不良住宅」判定
制度の名前は「豊橋市空家解体促進費補助金」です。補助率は解体費用の3分の2、上限は50万円です。
市の案内に書かれている要件は次のとおりです。
- 豊橋市税を滞納していない個人であること
- その空家の所有者であること
- 市内にあり、1年以上使用されていない空家であること
- 延べ面積の2分の1以上が、もともと居住用だったこと
- 住宅地区改良法第2条第4項に規定する不良住宅に相当すること
最後の一つが山場です。築年数や耐震性の数値による線引きは、市の案内には書かれていません。
「築何年以上なら対象」といった分かりやすい基準がないということです。代わりに、不良住宅に相当するかどうかで決まります。
つまり、所有者の自己判断では対象かどうかを決められません。手続きも、それに合わせた形になっています。
まず「不良住宅判定申請」(様式1)を出す必要があります。ここを飛ばすと、補助の話は始まりません。
見込みを立てたい人は、建設部建築物安全推進課(0532-51-2579)に相談してください。メールは kenchikuanzen@city.toyohashi.lg.jp です。
受付は始まっている。ただし終わりの日が公表されていない
令和8年度の受付は始まっています。一方で、受付の終了日や予算の枠は市の公開情報では確認できませんでした。分からない以上、早めに動くほうが安全です。
順番はこうなります。
- 不良住宅判定申請(様式1)を出す
- 市の判定を受ける
- 補助の申請に進む
- 交付が決まってから解体工事に入る
やりがちなのは、解体業者を先に決めて着工日まで押さえてしまうことです。判定にどれだけ日数がかかるかは、市の案内では分かりません。
見積もりを取るところまでは先に進めてかまいません。ただ、契約と着工は判定と交付の結果を待つほうが安全です。
解体費そのものの相場と業者の選び方は、地域を問わない話です。空き家・古家の解体費用は何で決まる? にまとめてあります。上限50万円に対して自己負担がいくら残るかを、先に概算してみてください。
受付の終了日と予算の残りは、建築物安全推進課で直接確かめてください。ここは記事の情報より窓口の情報が確実です。
外壁の色あせは、買い手が値段を下げる理由にはなりにくい部分です。塗り替えの費用は、売値に戻ってきません。
豊橋は用途地域で開きが大きい。市街化調整区域の空き家は別扱いで考える
豊橋市で取引がいちばん多いのは戸建てです。次が土地で、いちばん少ないのが中古マンションでした。空き家が戸建てなら、比べられる成約事例は多い市場だと考えていいと思います。
用途地域による差ははっきり出ています。戸建ての中央値がいちばん高いのは第一種中高層住居専用地域でした。いちばん低いのは市街化調整区域です。
しかも、取引件数がいちばん多いのも第一種中高層住居専用地域でした。売れる場所と高い場所が重なっています。
裏を返すと、市街化調整区域の空き家は前提が違います。買い手が建て替えできるかどうかで、話が大きく変わるためです。
売り方も別に考える必要があります。詳しくは 市街化調整区域の家・土地を売る を見てください。
前面道路の幅でも、戸建ての中央値に差が出ています。6m以上、4〜6m、4m未満の区分で分かれます。自分の空き家の前の道が何mあるか、先に測っておくと話が早いです。
豊橋市全体では、戸建ての成約価格の中央値は2,500万円です。成約は1,200件で、真ん中の半分は1,600万円〜3,600万円に入ります。
土地は1平方メートルあたりの中央値が7.4万円、成約は917件です。市全体の並びは 豊橋市の不動産売却 にまとめています。
築31年のところに段差がある。戸建てもマンションも同じ場所で落ちる
豊橋市の築年数別のデータには、はっきりした癖があります。
- 戸建ては、築21〜30年から築31〜45年に移るところでいちばん大きく下がります
- 戸建ての築46年以上の中央値は、築10年以内の半分以下です
- 中古マンションも、築21〜30年から築31〜45年に移るところがいちばん大きい段差です
- 中古マンションの築31〜45年の中央値は、築10年以内の3分の1以下です
戸建てとマンションで、落ち込む場所が同じところに来ています。築30年を少し過ぎたあたりの空き家は、この段差の手前にいるのか後ろにいるのかで見え方が変わります。
直近1年の動きも見ておきます。戸建ての中央値は、その前の1年に比べてやや下がりました。中古マンションの中央値も、やや下がっています。
「数年待てば戻る」と考える材料は、いまの数字には出ていません。持ち続けるほど段差に近づく、という前提で考えるほうが現実的です。
空き家がマンションの場合は、事情がもう一つあります。豊橋市は中古マンションの取引が戸建てよりかなり少ない市場です。査定で使える成約事例が少ないということです。
会社によって査定額の幅が開きやすくなります。間取りは3LDKがいちばん多く、次が4LDKでした。
改装済みの中央値は未改装より高く出ています。ただし、かけた改装費がそのまま売値に乗るとは限りません。
貸すなら空家バンクが先。改修補助は契約が決まってからで、10年の縛りがある
豊橋市には「豊橋市空家情報登録制度」(空家バンク)があります。市の直営で、窓口は建設部建築物安全推進課です。
登録できるのは、個人が現に居住していない市内の建物と敷地です。近く居住しなくなる予定のものも含まれます。特徴は、居住用だけでなく事業用の建物も対象になっている点です。
店舗や作業場として使っていた建物にも入口があります。ただし、賃貸や分譲を目的として新築した物件は除かれます。
改修費の補助もあります。「豊橋市空家利活用改修費補助金」で、世帯によって金額が変わります。
| 対象 | 補助率 | 限度額 |
|---|
| 一般世帯 | 対象経費の1/2 | 50万円 |
| 新婚・子育て世帯 | 対象経費の2/3 | 66万円 |
要件の並びが独特です。市の案内では次のように示されています。
- 空家バンクに登録した物件であること
- 売買または賃貸の契約が成立していること
- 耐震基準を満たさない場合は、耐震改修を行うこと
- 市税を滞納していないこと
- 10年以上、利活用できる人であること
契約が成立していることが条件です。 空き家のまま先に直しても、この補助は使えません。順番としては、バンクに登録し、相手が決まってから改修に入る形になります。さらに10年の縛りがあります。数年で手放すつもりなら、この補助は選べません。
売るか貸すかの比べ方そのものは、地域を問わない考え方です。家を売るか貸すか。判断の分かれ目と貸した場合の収支 を土台に、上の豊橋の数字を当てはめてみてください。
当面は持ち続けるという選択もあります。その場合、豊橋市シルバー人材センターの「空家管理のお手伝い」があります。有料のサービスです。
名義が親のままだと、補助も売却も先に進まない
豊橋市の解体補助の要件には「その空家の所有者であること」が入っています。所有者かどうかは登記で見られます。
相続した実家で、名義が亡くなった親のままというケースは多いです。この状態では、自分が所有者として申請できるとは限りません。
売却も同じです。買い手に引き渡すには、いったん相続人の名義に移す必要があります。名義が動いていない家は、話がまとまってから登記待ちで止まります。
順番はこうなります。まず登記事項証明書を取って、いまの名義を確かめる。親のままなら相続登記を先に進める。
そのうえで不良住宅判定申請に入る。判定にどれだけ日数がかかるかは、市の案内では分かりません。
登記もすぐ終わるものではありません。二つを続けてやると、思っているより時間がかかります。
きょうだいで相続した場合は、もう一段あります。遺産分割をしていないと、家は相続人全員の共有です。誰が申請者になるか、誰が売主になるかを先に決めておく必要があります。
売るときは共有者全員の同意が要ります。一人でも「まだ決めていない」と言えば、そこで止まります。
解体も同じです。壊してから揉めても、建物は戻せません。
相続登記には期限があり、放っておくと過料の対象になります。中身は 相続登記の義務化と期限 にまとめています。分割の話がまとまらないときの進め方は 遺産分割がまとまらない家を売る を見てください。
補助の要件には、もう一つ「市税を滞納していない個人であること」もあります。相続で引き継いだ家だと、固定資産税の納付先や名義がどうなっているかを把握していないことがあります。ここも申請の前に確かめておくところです。
豊橋市で、次にやることを順番に
- まず現況のまま査定を取る。 解体すると住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がるのが一般的です。古家付きのまま売れるなら、解体費も申請の手間も要りません。
- 壊すと決めたら、不良住宅判定申請(様式1)から始める。 業者との契約と着工は、判定と交付の結果を待ちます。
- 貸すなら、空家バンクの登録が先。 改修補助は契約成立が条件で、10年以上使う前提です。
- 相続した空き家なら、税の特例も確認する。 譲渡所得から差し引ける3,000万円の特別控除があります。要件は 相続した空き家を売る。3,000万円を引ける制度 にまとめています。
補助金の要件も受付の期間も、年度ごとに変わります。この記事は2026年8月時点の豊橋市の公開情報にもとづくものです。解体促進費補助金の受付終了日と予算の枠は、公開情報では確認できませんでした。
木造住宅解体工事費補助金という別の制度もありますが、補助率と上限は同じく確認できていません。申請の前に、建設部建築物安全推進課(0532-51-2579)で最新の内容を確かめてください。