空き家を、壊すか貸すか売るか
西尾市の空き家|解体補助は上限52万円。耐震診断が先に必要
編集部
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結論から 西尾市の空き家解体には、民間木造住宅耐震改修費等補助事業補助金の『住宅除却工事』区分が使えます。補助率は除却費の13%、上限52万円です。対象は昭和56年5月31日以前着工の木造住宅で、市の無料耐震診断(または耐震診断調査票)で判定値1.0未満と分かっていることが条件です。ただし令和6年度から、除却目的の新規の無料耐震診断は受付を停止しています。すでに診断済みでなければ、この補助は使えません。詳しくは建設部 建築課(0563-65-2381)で確認してください(2026年8月時点)。
西尾市には、空き家専用の解体補助金は公式サイト上では見当たりません。使える補助金は、耐震改修のための制度の中にある「住宅除却工事」区分です。
上限は52万円です。ただし入口となる耐震診断が、令和6年度から新規に受け付けていません。すでに診断済みの家でなければ、この補助にはたどり着けません。
この記事は西尾市の制度と、西尾市の実成約データに絞って書きます。内容は2026年8月時点のものです。
西尾市の解体補助は上限52万円。ただし入口の耐震診断が止まっている
制度名は「民間木造住宅耐震改修費等補助事業補助金」です。もともとは耐震改修のための制度で、その中に「住宅除却工事」という区分があります。
補助率は除却費の13%、上限は52万円です。除却費が400万円以上になると、上限の52万円に到達します。
対象になる住宅の要件は、次のとおりです。
- 昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅であること
- 階数が2以下であること
- 在来軸組構法または伝統構法であること
- 市の無料耐震診断(または容易な耐震診断調査票)で判定値1.0未満と判定されていること
- 1棟すべてを除却する工事であること
- 市税を滞納していないこと
ここでいちばん重要なのは、判定値1.0未満という条件です。診断を受けていない家は、この時点でまだ対象かどうか分かりません。
外壁の色あせは、買い手が値段を下げる理由にはなりにくい部分です。塗り替えの費用は、売値に戻ってきません。
そして令和6年度から、西尾市は住宅除却を目的とした無料耐震診断の新規受付を停止しています。つまり、これから診断を申し込んで除却補助につなげる、という順番は今は使えません。
すでに耐震診断を受け、判定値が出ている住宅かどうか。ここが西尾市の解体補助を使えるかどうかの分かれ目です。心当たりがなければ、まず建設部 建築課(0563-65-2381)に、過去の診断記録があるかどうかを確認してください。
契約の前に交付決定。工事は1月末までに着手、2月末までに完了
西尾市のこの補助には、はっきりした順番があります。
契約や工事の着手は、交付決定を受けたあとでなければいけません。先に業者と契約してから申請する、という進め方はこの制度では通りません。
交付決定を受けた年度のスケジュールも決まっています。
令和8年度の募集は160戸です。募集数に達すれば、その年度の受付は終わります。
耐震診断が停止している以上、動けるのは「すでに診断済みの人」に限られます。該当するなら、募集枠が埋まる前に早めに相談したほうが安全です。
解体費用の実額は、建物の構造や、重機が入れる前面道路の幅で変わります。相場の目安ではなく確かめ方は、空き家・古家の解体費用は何で決まる? にまとめました。
交付決定の手続きや、過去の耐震診断の記録については、建設部 建築課(0563-65-2381)で確認してください。
費用の補助ではない、AI解体費用シミュレーターという情報提供
西尾市は株式会社クラッソーネと連携し、AI解体費用シミュレーターなどの情報を無料で提供しています。
ここで誤解しやすいのは、これが費用の補助ではないという点です。解体費用の目安を調べる情報サービスであり、市からお金が出る制度ではありません。
補助が出るのは、あくまで前の見出しで説明した「住宅除却工事」区分だけです。両者は別のものとして区別しておいてください。
危険な空き家についての相談は、市民部 地域つながり課 市民協働担当(0563-65-2178)が窓口です。解体費用の補助についての記載はなく、主に相談・対応の窓口となっています。
西尾市には空き家バンクもあります。愛知県宅地建物取引業協会との協定で運営されており、市は交渉や契約に直接関与しません。登録の要件や、成約時の補助があるかどうかは公式ページに記載がなく、確認できませんでした。
シルバー人材センターとの間で、空家等対策の推進に関する協定も結ばれています。管理サービスの料金については、公式ページで確認できませんでした。
相続した空き家を売るなら、譲渡所得から3,000万円を引ける制度(全国共通)が使える場合があります。制度の仕組みは、相続した空き家を売る。3,000万円を引ける制度 にまとめてあります。
西尾市の実成約。戸建てが中心で、地区ごとの差がはっきり出る
制度の話から、市場の話に移ります。
西尾市で取引がいちばん多いのは戸建てです。次が土地で、いちばん少ないのが中古マンションでした。マンションの取引は戸建てよりかなり少なく、査定に使える事例自体が限られます。
用途地域で見ると、取引がいちばん多いのは第1種住居地域です。戸建ての中央値がいちばん高いのは工業地域、いちばん低いのは市街化調整区域でした。取引が多い地域と、値段が高い地域は一致していません。
前面道路の幅でも、戸建ての中央値に差が出ています。区分は4m未満、4〜6m、6m以上です。自分の空き家の前の道が何mあるか、先に測っておくと話が早く進みます。
築年数の落ち方も見ておきます。戸建ては、築10年以内に比べて築46年以上の中央値が3分の1以下まで下がります。
いちばん大きく落ちるのは、築31〜45年から築46年以上に移るところです。築30年を過ぎたあたりから、判断を先延ばしにするほど価格の下げ幅が大きくなります。
直近1年の動きを見ると、戸建ての中央値は前の1年に比べてやや下がっています。
マンションの間取りでいちばん多いのは3LDK、次が4LDKでした。
地区別に見ると、戸建ての成約が多い順に、平坂町・一色町一色・米津町・寺津町・中畑町となっています。
同じ西尾市内でも、地区によって値は大きく違います。戸建ての中央値がいちばん高いのは熊味町、いちばん低いのは一色町一色でした。土地の1平方メートルあたり単価は、戸ケ崎がいちばん高く、一色町一色がいちばん低くなっています。
西尾市全体では、戸建ての成約価格の中央値は2,500万円です。成約は564件で、真ん中の半分は1,800万円〜3,300万円に入ります。
土地は1平方メートルあたりの中央値が4.7万円、成約は491件です。市全体の相場は 西尾市の不動産売却 にまとめています。
売る・貸す・壊す・持ち続ける。西尾市の場合で整理する
四つの選択肢を、西尾市の数字と制度に当てはめます。
売る。 取引がいちばん多いのは戸建てです。まずは現況のまま査定を取ってください。地区による価格差が大きい市なので、自分の地区の相場を先に押さえておくと判断しやすくなります。
更地にするか古家付きで出すかの比べ方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るか にまとめています。
貸す。 空き家バンクへの登録が入口になります。運営は愛知県宅地建物取引業協会なので、登録要件や成約時の扱いは協会か窓口で確認してください。売るか貸すかの分かれ目は、家を売るか貸すか。判断の分かれ目 にまとめました。
壊す。 解体補助は除却費の13%、上限52万円です。ただし新規の耐震診断は令和6年度から停止しており、すでに診断済みでなければ使えません。使える場合も、交付決定を受けてからの契約・着手という順番を外さないでください。解体費用そのものは、複数社から見積もりを取り、構造や重機が入るかどうかで比べてください。
持ち続ける。 固定資産税と保険料は出続けます。西尾市のデータでは、直近1年で戸建ての中央値がやや下がっていました。築30年を超えると下げ幅が大きくなる市なので、持ち続ける年数がそのまま値下がりと向き合う年数になります。
相続した空き家なら、3,000万円特別控除も忘れずに確認してください。対象になる家屋の条件は全国共通です。
補助金の要件も、受付期間も、年度ごとに変わります。この記事は2026年8月時点の西尾市の公開情報にもとづくものです。
耐震診断を経ずに使える解体補助の有無、空き家バンクの登録要件と成約時の補助、シルバー人材センターの管理サービスの料金は、公開情報では確認できませんでした。動き出す前に、建設部 建築課(0563-65-2381)または市民部 地域つながり課(0563-65-2178)で最新の内容を確かめてください。
見本(愛知県豊橋市の戸建ての例)
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西尾市で売るなら、いくらくらいか
西尾市で実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。