空き家を売る
伊賀市の空き家|解体補助は「特定空家等」限定。空き家バンクの実績も見る
編集部
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結論から 伊賀市の特定空家等解体除却費補助金は、市から『特定空家等』に認定され、助言・指導・勧告を受けている空き家の解体除却費用の一部を補助する制度です。補助上限額は世帯の課税状況によって変わると案内されていますが、具体的な金額は公式ページに記載がありません。命令・代執行まで進んだ空き家は対象外です。受付は4月1日からで、予算がなくなりしだい、または12月末日で終了します。詳しくは建設部 空き家対策課(0595-22-9676)で確認してください(2026年8月時点)。
伊賀市で空き家を持っている方、あるいはこれから相続する方に向けて書きます。
この市の解体補助は「特定空家等」に認定された空き家に限られます。誰でも使える制度ではありません。まず自分の空き家がどの位置にあるかを確かめるところから始めます。
制度は年度ごとに内容が変わります。この記事の内容は2026年8月時点で確認できたものです。
伊賀市の解体補助は「特定空家等」限定。金額は世帯の課税状況で変わる
制度名は「特定空家等解体除却費補助金」です。空き家専用の制度ですが、対象は限られています。
- 市から「特定空家等」に認定されていること
- 助言・指導・勧告といった行政指導を受けていて、その内容が解体除却であること
行政指導ではなく、命令や代執行にまで進んだ空き家は対象外です。段階が進みすぎると、逆に補助の枠から外れてしまいます。
補助上限額については「世帯の課税状況によって補助金の上限額が変わります」とだけ案内されています。具体的な金額は、詳細を示すはずのPDFがリンク切れで確認できませんでした。この記事でも金額は書きません。
上限額は建設部 空き家対策課(0595-22-9676)に直接聞く必要があります。
受付期間は決まっています。**4月1日から始まり、予算がなくなりしだい、または12月末日で終了します。**予算に上限がある制度なので、動くなら早いほうが安全です。
解体を急いで契約する前に、自分の空き家が「特定空家等」に認定されているかを窓口で確認してください。まだ認定されていない段階なら、先に認定の手続きから相談することになります。
外壁の色あせは、買い手が値段を下げる理由にはなりにくい部分です。塗り替えの費用は、売値に戻ってきません。
空き家専用ではない耐震補助もある。ただし対象は「壊す」ではなく「補強」
伊賀市には、木造住宅の耐震補強を対象にした補助もあります。ただしこちらは空き家の解体を目的にした制度ではありません。
対象は昭和56年5月31日以前に着工した木造住宅です。評点0.7未満「倒壊する可能性が高い」と判定されたものを、評点1.0以上に引き上げる工事が対象になります。現に人が住んでいる住宅を含む一般制度で、空き家専用ではありません。
補助の内訳は次のとおりです。
- 耐震補強設計費:補助率2/3・上限18万円(精密診断法ならさらに16万円)
- 耐震補強工事費:国が工事費の2/5、県・市が2/3(上限100万円)。国と県・市の両方を受けられます
- 併施リフォーム工事費:補助率1/3・上限40万円(耐震補強と同時施工が条件。市内に本店・支店・営業所のある建設業者の施工が必要)
令和8年度の受付は4月10日からで、予算の範囲内・件数に限りがあります。完了の目安は令和9年2月末までです。
無料耐震診断も同じ対象条件(3階建て以下・居住用一般)で用意されています。令和8年度は4月10日から11月30日までの受付です。
この制度は「補強して住み続ける」ための仕組みで、「壊して更地にする」ための補助ではありません。空き家を解体する前提で動くなら、特定空家等解体除却費補助金のほうを窓口で確認してください。
空き家バンクの累計実績は成約274世帯。内覧は不動産事業者が担当
壊す以外の道を考えるなら、伊賀流空き家バンクが入口になります。
平成28年度に始まった制度です。市が不動産・法務・建築・建設など7団体と包括連携協定を結び、市職員が情報提供と移住相談を行います。
物件情報は360度カメラやYouTube動画で紹介されます。内覧案内は令和5年度以降、媒介する不動産事業者が担当する仕組みに変わりました。
令和8年3月31日までの累計実績が公表されています。
- 物件登録申請:610件
- 利用者登録:2,371世帯
- 成約:274世帯
この実績は「住みたい田舎ベストランキング」総合部門で三重県内1位という評価にもつながっています。登録を検討する価値がある規模の制度です。
ただし、登録の具体的な要件や、成約時に使える補助があるかどうかは公式ページに記載がありませんでした。登録を考えるなら、まず窓口に条件を確認するところから始めてください。
伊賀市にはこのほか、空家再生等推進事業補助金もあります。解体して跡地を公園や駐車場にする工事、または滞在体験施設等へ改修する工事が対象です。空き家家財等処分事業補助金は、空き家バンク登録済みなどが条件になります。
どちらも補助率・上限額は公式ページに記載がなく、この記事では確認できませんでした。伊賀上野城下町をモデル地区にした古民家等再生活用事業(分散型ホテル構想)も動いています。該当しそうな場合は、建設部 空き家対策課(0595-22-9676)に直接聞いてください。
解体費用の実額は、建物の構造や重機が入れる前面道路の幅で変わります。相場の目安ではなく確かめ方は、空き家・古家の解体費用は何で決まる? にまとめました。
伊賀市の実成約。土地の動きが活発で、地区ごとの差が大きい
制度の話から、市場の話に移ります。
伊賀市で取引がいちばん多いのは土地です。次が戸建てで、いちばん少ないのが中古マンションでした。
マンションの取引は戸建てよりかなり少なく、査定に使える事例自体が限られます。土地だけの取引が戸建てと同じかそれ以上あり、更地や古家付きの動きが活発な市場だとわかります。
戸建ての値段は、築年数が進むほど下がります。築10年以内に比べると、築46年以上の中央値は3分の1以下まで下がります。
とくに下げ幅が大きいのは、築21〜30年から築31〜45年に移るところです。この境目にある空き家なら、時間を置くほど不利になりやすいということです。
用途地域による差もはっきりしています。戸建ての中央値がいちばん高いのは第1種住居地域、いちばん低いのは都市計画区域外です。ただし取引がいちばん多いのは、市街化区域及び市街化調整区域外の都市計画区域でした。
前面道路の幅(6m以上・4〜6m・4m未満)によっても、戸建ての中央値に差が出ています。自分の空き家の前の道が何mあるか、先に測っておくと話が早く進みます。
直近1年の戸建ての中央値は、前の1年に比べてはっきり上がっています。
地区別に見ると、戸建ての成約が多い順に、桐ケ丘・ゆめが丘・上神戸・島ヶ原・小田町です。中央値がいちばん高いのは服部町、いちばん低いのは島ヶ原でした。
成約が多いからといって、値が高いとは限りません。土地の1平方メートルあたり単価は、千戸がいちばん高く、猪田がいちばん低くなっています。
伊賀市全体では、戸建ての成約価格の中央値は580万円です。成約は273件で、真ん中の半分は200万円〜1,700万円に入ります。土地は1平方メートルあたりの中央値が0.3万円、成約は362件です。
売る・貸す・壊す・持ち続ける。伊賀市の場合で整理する
四つの選択肢を、伊賀市の数字と制度に当てはめます。
売る。 土地と戸建ての取引が多く、更地・古家付きどちらの動きも活発です。築21〜30年を超えると値の下がり方が大きくなるので、迷っているなら早めに現況のまま査定を取ってください。更地にするか古家付きのまま出すかの比べ方は、更地で売るか、古家付き土地のまま売るか にまとめています。
貸す。 伊賀流空き家バンクが入口になります。累計成約274世帯という実績があり、内覧は媒介する不動産事業者が担当します。登録要件は空き家対策課(0595-22-9676)で確認してください。
壊す。 特定空家等解体除却費補助金は「特定空家等」に認定され、行政指導を受けている空き家が対象です。命令・代執行に進んだものは対象外になります。受付は4月1日から、予算がなくなりしだい、または12月末日で終了します。契約前に、自分の空き家が認定されているかどうかを窓口で確認してください。
持ち続ける。 固定資産税と保険料は出続けます。直近1年の戸建ての中央値は上がっていました。地区ごとの値の違いも見たうえで、動くタイミングを判断する価値があります。
相続した空き家なら、譲渡所得から3,000万円を引ける制度(全国共通)が使える場合もあります。対象になる家屋の条件は、相続した空き家を売る。3,000万円を引ける制度 にまとめてあります。
補助金の要件も、受付期間も、年度ごとに変わります。この記事は2026年8月時点で確認できた伊賀市の公開情報にもとづくものです。
解体補助の上限額、空家再生等推進事業・家財等処分事業の金額、空き家バンクの登録要件は、公開情報では確認できませんでした。動き出す前に、建設部 空き家対策課(0595-22-9676)または建築課(0595-22-9732)で最新の内容を確かめてください。