転勤で家が空くとき。売る・貸す・管理する、の選び方【建築士監修】
本記事にはプロモーションが含まれます。
転勤で家が空くときは、まず「戻る予定があるかどうか」で考え方が変わります。戻るなら、契約期間の満了で確実に戻れる定期借家で貸す道があります。戻らない、または未定なら、売却も選択肢に入ります。住宅ローンが残っている場合、賃貸に出せるかどうかは金融機関への確認が前提です。どの道を選ぶにしても、空けたまま何もしないことがいちばんリスクになります。
2026年10月19日(月)家の売却を、国の実データで。
本記事にはプロモーションが含まれます。
転勤で家が空くときは、まず「戻る予定があるかどうか」で考え方が変わります。戻るなら、契約期間の満了で確実に戻れる定期借家で貸す道があります。戻らない、または未定なら、売却も選択肢に入ります。住宅ローンが残っている場合、賃貸に出せるかどうかは金融機関への確認が前提です。どの道を選ぶにしても、空けたまま何もしないことがいちばんリスクになります。
転勤の辞令が出ると、住んでいた家をどうするかを、短い時間で決めなければなりません。売る、貸す、そのまま管理して維持する。
この3つの道は、そのあとの暮らし方もお金の流れも大きく変わります。まず整理したいのは、「戻る予定があるかどうか」です。
どれが正しいということはなく、転勤の期間・戻る見込み・家計の事情で向きが変わります。
転勤には「数年で戻る」「異動先は未定」「そのまま定住になるかもしれない」など、いくつかの見通しがあります。この見通しの確かさで、選び方の軸が変わります。
定期借家で貸すのが向きやすい
売却も視野に入れやすい
管理して維持するのが向きやすい

住宅ローンは、契約上、本人が住むことを前提にしているのが一般的です。転勤で家を空ける間だけ人に貸す場合でも、賃貸への転用が契約上認められるかどうかは、金融機関に確認してください。
金融機関によっては、賃貸用ローンへの切り替えや条件変更を求められる場合があります。確認せずに貸し出すと契約違反にあたるおそれがあるため、貸すと決める前の最初の一手にしてください。
家賃は、そのまま手取りにはなりません。管理会社への委託手数料、入居者が入れ替わる間の空室、修繕費がかかります。固定資産税も、貸していても所有者の負担です。
家賃収入は不動産所得として課税の対象になります(国税庁 No.1370)。手元にいくら残るかは、これらを差し引いたあとの金額で見てください。
人が住まなくなった家は、思っている以上に早く傷みます。換気が止まると湿気がこもり、水回りは使わないと排水管の封水が切れて、臭いや害虫の原因になります。工務店を経営してきた実感として、空き家で最初に傷むのは、目立たない水回りと屋根まわりです。
貸す場合も、維持だけの場合も、対応は同じです。月に1回程度は換気と通水を行う体制を、家を空ける前に決めておいてください。自分で戻れないなら、家族か管理サービスに頼みます。
誰が、どのくらいの頻度で見に行くか。そこを決めてから転勤先に向かうと、帰ってきたときの傷みが小さく済みます。
売るか貸すか、まだ決めきれない場合は、無理に今日決める必要はありません。市区町村ごとの実際の取引価格は、地域から探すで確かめられます。国土交通省が公開する実際の成約価格をもとにした情報です。
貸した場合の収支の見方や、売る・貸すそれぞれが向くケースの詳しい比較は、家を売るか貸すか。判断の分かれ目と貸した場合の収支にまとめています。あわせて確認すると、判断の材料がそろいます。
転勤中は貸すつもりだったが、赴任先で定住することになった。この流れはよくあります。そのとき、貸している家をすぐ売れるかどうかは、結んだ契約の種類で変わります。
定期借家契約なら話は簡単です。期間が終われば借主は出ていきます。空いた状態に戻せるので、そこから普通の中古住宅として売り出せます。
普通借家契約だと、そうはいきません。貸主の都合で契約を終わらせるには、正当な事由が必要です。
借主が住み続けたいと言えば、原則として契約は続きます。戻ることも、空けてから売ることも、自分の都合だけでは決められなくなります。
人が住んだままでも、家を売ること自体はできます。ただし買い手の顔ぶれが変わります。自分が住むために家を探している人は、入居者がいる家を買っても住めません。
買い手は、家賃収入を目的にする人に絞られます。買い手が絞られれば、値段の付き方も、売れるまでにかかる時間も変わってきます。
税の面も見ておきます。マイホームを売ったときに使える税の特例には、住まなくなってからの期間に条件があります。
貸している間に条件から外れると、売ったときの手取りが変わります。条件の中身はマイホームを売ったときの税の特例にまとめています。
「とりあえず貸しておく」は、後から売る道を狭めることがあります。戻るかどうかがはっきりしないうちは、契約の種類と税の条件だけは、貸すと決める前に確かめてください。
辞令から赴任までは、たいてい短いです。一方で家を売るには、買い手が見つかってから引き渡しまでの手続きが続きます。赴任日までに全部終わるとは限りません。
終わらなくても構いません。売り出したまま赴任して、家が空いた状態で売却を続けることはできます。むしろ空いてからのほうが、内見の日程は組みやすくなります。
住んでいる間は生活の都合に合わせる必要がありますが、空き家なら不動産会社が鍵を預かって案内できます。住みながら売る場合の注意点は住みながら家を売る。内見対応で気をつけることにまとめています。
ただし、遠くへ行く前に決めておくことがあります。
三つめが一番引っかかります。売買契約と決済は、原則として売主本人が立ち会います。遠方の場合は、書類を郵送でやり取りしたり、代理人を立てたりする進め方が取れることもあります。
ただし本人確認の扱いは、不動産会社や司法書士によって違います。「この時期は現地に行けない」ことは、媒介契約を結ぶ段階で先に伝えてください。あとから相談するより、段取りが組みやすくなります。
貸す場合も事情は同じです。募集を始めてから入居者が決まるまでには時間がかかります。
その前に荷物を出し、掃除や必要な修繕を済ませる必要があります。赴任前に全部を終わらせようとすると、売るほうも貸すほうも中途半端になります。
査定から引き渡しまでの進み方と期間の目安は、家を売る流れは7ステップで確かめてください。赴任日から逆算して、どこまでを転勤前にやるかを決めると動きやすくなります。
定期借家で貸すなら、契約のときに期間を決めます。ここでつまずく人が多いです。
転勤の期間は、辞令どおりに終わるとは限りません。延びることもあれば、事情が変わって早く戻ることもあります。
ところが定期借家は、決めた期間が来るまで続きます。貸主の都合で途中で終わらせることは、原則としてできません。
つまり、期間を長めにとると、早く戻ることになっても家には戻れません。戻るまでの間、別に住むところを借りることになります。家賃を払いながら、自分の家の家賃を受け取る形です。
逆に期間を短くすれば、そのリスクは減ります。ただし短い期間の募集は、借りる側から見ると選びにくくなります。
数年で出ていく前提の部屋を探している人は、多くはありません。借り手が決まるまで時間がかかったり、条件を下げることになったりもします。
どちらにも振れる話なので、決め方はひとつです。いま会社から聞いている期間を、そのまま契約期間にしない。 実際に戻る可能性が高いのはいつごろか、上司や人事に確認できる範囲で聞いておいてください。
そのうえで、期間の途中で戻ることになったらどうするかを、家族と先に話しておきます。仮住まいを借りるつもりがあるのか、それとも戻る時期のほうを会社と調整するのか。
期間が読めないなら、貸すこと自体を選ばない道もあります。決めた期間に縛られるのが定期借家です。縛られたくないなら、売るか、空けたまま維持するかになります。
転勤が決まると、赴任先で住民票を移す人が多いです。当然の手続きです。ただ、そのあとで家を売るなら、作業が一つ増えます。
登記に載っている所有者の住所は、その家を買ったときのものです。住民票を移すと、登記の住所と今の住所が食い違います。
この状態のままでは、買い手への名義変更ができません。引き渡しの前に、登記の住所を今のものに直す手続きが要ります。
手続き自体は簡単です。司法書士が売却の登記とまとめて進めます。ただし、買ったときの住所から今の住所まで、書類でつながることを確認されます。
転勤で何度か引っ越していると、直近の住民票だけでは足りません。前の住所が載った書類をそろえることになります。役所で取る書類なので、赴任してからだと取り寄せに時間がかかります。
海外へ赴任して日本の住民票を抜く場合は、さらに扱いが変わります。本人確認と住所の証明のしかたが国内と別になります。
赴任先が海外になりそうなら、媒介契約を結ぶ段階で先に伝えてください。あとから相談するより段取りが組みやすくなります。
売却でそろえる書類の全体は、不動産売却の必要書類にまとめています。転勤前に手元にある書類を確認しておくと、赴任後の手間が減ります。
売却の査定を頼んだ会社が、賃貸の募集や管理までやっているとは限りません。不動産会社には、売買を中心にする会社と、賃貸の管理を中心にする会社があります。
売るか貸すかを迷っている段階なら、両方の話が聞ける会社を探すか、売買と賃貸で別々に当たるかを先に決めてください。
入居者の対応を自分でやるのは無理です。遠くにいれば、鍵の受け渡しも、設備が壊れたときの連絡も受けられません。管理を人に任せる前提で探すことになります。
任せ方は3つです。
管理を任せると決めたら、契約の前に次の3つを確認しておくと、あとで困りません。
三つめは、転勤中に一番もめるところです。募集の途中で条件を変えるかどうかを、遠くにいる自分がその都度判断するのか、会社に任せるのか。ここを決めずに出ていくと、連絡がつかないまま空室の月だけが増えます。
貸すまでにやることや費用の内訳は、空き家を貸す方法・費用にまとめています。
売る・貸す・維持するの3つの道を、同じ物差しで並べました。貸す道は契約の種類で分かれるため、定期借家と普通借家を分けています。
| 選択肢 | お金の流れ | 家に戻れるか | 続く手間・負担 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 売る | 一度きりの現金化 | 戻る場所はなくなる | 管理や税金の負担からは離れられる | 戻る時期が見通せない、または戻らない人 |
| 定期借家で貸す | 家賃収入。委託手数料・空室・修繕費・固定資産税を差し引いて見る | 期間の満了で戻れる。途中では原則戻れない | 貸主としての修繕・空室対応が続く | 数年内に戻る見通しがあり、借り手が見込める立地の人 |
| 普通借家で貸す | 家賃収入の見方は定期借家と同じ | 貸主の都合だけでは終わらせられない | 貸主の責任に加え、売るときの買い手も絞られる | 戻る・売るを自分の都合で決めたい人には向かない |
| 空けたまま維持する | 収入はなし。固定資産税や維持費は出続ける | いつでも戻れる | 月1回程度の換気・通水の体制がいる | 近い時期に戻る予定が固まっている人 |
分かれ目は、戻る見通しの確かさです。あわせて、修繕や改装をどこまでやるかも値段に関わります。
このサイトが集計している全国379市区町村の、中古マンションの実成約(112,713件)で見ます。294市区町村で、改装済みと未改装の真ん中の値段を比べられました。
うち207で改装済みのほうが高く出ました。未改装が高い市区町村も69ありました。改装すれば必ず高く売れる、とは言えません。
出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ(不動産取引価格情報)を家売却ラボが集計
どの道を選ぶにしても、空けたまま何も決めないでおくことが、いちばん傷みと負担を増やします。まずは戻る見通しと、住宅ローンの状態を確認するところから始めてください。
値段の目安レポート(無料)
近くで実際に売れた取引と比べて、土地と建物を分けて計算します。比べた取引も、掛けた数字も、全部レポートに載せます。
まず、転勤先からいつか戻る予定があるかを確認します。戻る予定があるなら、契約期間の終了で確実に戻れる定期借家で貸す道があります。戻らない、または未定なら、空けたまま管理コストを払い続けるより、売却も視野に入れて数字を比べたほうが現実的です。どちらが向くかは家族の事情や住宅ローンの状況でも変わるため、一つに決め打ちせず選択肢をそろえてから判断してください。
住宅ローンは、契約上、本人が住むことを前提にしているのが一般的です。転勤で空ける間だけでも人に貸す場合は、賃貸への転用が契約上認められるかどうかを、事前に金融機関へ確認する必要があります。金融機関によっては、賃貸用ローンへの切り替えを求められる場合もあります。確認せずに貸し出すと契約違反にあたるおそれがあるため、貸すと決める前の最初の一手として金融機関へ相談してください。
貸さずに維持する場合も、固定資産税や火災保険などの負担は続きます。加えて、人が住まなくなった家は換気や通水が止まり、傷みが早く進みます。長期間放置すると、自治体から管理を求められる場合もあります。維持を選ぶなら、換気・通水を誰がどのくらいの頻度で行うかを先に決めておきます。自分で戻る、家族に頼む、管理サービスを使う、などの形があります。
本記事は下書きにAIを活用し、出典との照合・建築士監修を経て公開しています。